『寒さが身に染みて』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
夜半の廊下は底冷えがするほど静かだ。
自室へ戻ろうと歩き出したのはいいが、
足袋越しに伝わる床板の冷たさに思わず肩をすくめる。
「身体を冷やすのは良くないよ」
背後で衣擦れの音がして振り返るよりも先に影が落ちる。
そっと私の肩にかけられた外套から微かな体温が伝わってくる。
言葉は少なく、私達の距離は決して触れ合うほどでもない。
けれど、彼が例え人でなくとも、そのぬくもりは確かなものだった。
【寒さが身に染みて】
ひどく寒さが身に染みる。こんな放課後は寄り道である。
学校から少し離れた公園には、さまざまな屋台が日替わりで出る。今日はこの寒さにふさわしいたこ焼きだった。僕は定番のソースを、先輩はチーズたっぷりを頼む。
僕はどんなものでも定番が好きなのだが、先輩が食べているとろとろのチーズがかかったたこ焼きはとてもおいしそうだった。ひとつ交換してほしいと先輩に頼むも、先輩はカフェオレを飲みながらニヤリと笑って聞こえないふりをする。いつも思うのだけど、たこ焼きとカフェオレって合うのだろうか。
風がしのげる場所に座って、あつあつのたこ焼きを食べながら、なんでもないことをだらりと喋る。それだけの放課後が僕は好きで、だから僕は先輩と一緒にいるのだった。
ところで、先輩は寄り道の最後に決まってこう言う。
「私の家こっちだから。また明日ね」
そして手を振って去っていく。その方向が定まったことは一度もない。同じ場所に寄り道をしたとしても、必ず違う方角を指差し、毎回違う道に向かうのだ。そんな先輩の背中を見ながら、僕はいつも少し不安になる。
先輩はひどくいい加減で、どこまでも気ままな人だ。そのとき行きたい方向を指して、家まで遠回りして歩いているのだろう。そうは思うのに、時々疑ってしまう。先輩なんて、本当に存在するのだろうか。
先輩を見送りながら、僕は心にまでこの寒さが染みているような気がして、さっき食べたたこ焼きの熱を必死に思い出そうとする。そして、先輩の言う「また明日」だけを信じていようと思う。
寒さが身に染みて、自分がひとりであることに気づく。
家の布団に篭りたくなる
眠くて眠くて起き上がれず
ひたすら冬眠したくなる
…春先まて
「寒さが身に染みて」
初めての指輪。
ペアリング作ろうか、とあなたから去年提案があった。
普段アクセサリーをつけなくなった、私。
大事にしてたオーダーメイドの指輪を無くしてから。
あなたは独立のために動き始めていて
会う回数も、時間も、減った。
それを続けたら、きっと私は今までのように
あなた以外で隙間を埋めるのか…。
なんて考えが1ミリも浮かばないと言えば嘘になる。
この人と出会ってからの私は、
随分素直になった。
会いたい、さみしい、好き、これは嫌。
きみがいればそれだけでいい。
私は君以外の人間に興味なくなった。
あなた以外で満たせるはずがない。
他のカップルがしてるようなことを、私はあなたとだけしたくなる。
ペアのパジャマとか、同じお守りとか。
大好きが形になるとね
彼はここに実在するのだと安心する。
指輪、どんなのがいいかな?
探してると、婚約指輪とか、結婚指輪が出てきちゃう。
そもそも何が違うんだ…?
このデザイン可愛い、もう結婚指輪買いにいく方が良いのか?なんて考えが頭に浮かぶ。
指輪にお金使うのはなんだか勿体なくて、指輪よりもほかのことに使いたいって思う反面、愛されてる証拠だと刻まれてるような。
アクセサリーを買ってくれる関係に少しだけ憧れてた。
ペアリング探してたはずなのに、
私の着けたい指輪探そうってなって
いろんなジュエリーショップをのぞいた。
私が選ぶものより君が選んだものが
とても似合ってびっくりした。
指輪が似合う女性になれたんだと、嬉しい。
お値段、数万円…
体験教室で作るよりは安い。
悩むなあ。
『高くないから買ってあげるよ』
『これから指輪なんてたくさん買うときあるんだから』
君は隣で言う。
どういう意味で言ったのかは分からない。
けれど、これからたくさん、私に贈ってくれるつもりがあるのだと知ってとても胸が高鳴った。
せいぜい、結婚指輪になるとおもってたの。
かわいく、楽しみにしてるねって言えたらよかったのに私は、、ほんとかなあ?って疑うように
聞いてしまった。
君は少し拗ねた。
『100均の指輪でも買ってあげるわ笑』
なんでもいいの、正直。
全部形ある思い出になるから。
もっと素直に言えたらと、それだけ後悔してる。
初めて贈ってもらった。
ちゃんとしたお店の指輪。
綺麗なダイヤがキラキラしてる。
毎日つけるねっ
無くさないようにする!っていったら
『いつ無くすかな〜』って意地悪なことを君は言う。
それも優しさなんだよね
もしなくしても、平気なようにしてるの。
そういうところが本当に好き。
これがあれば、会わなくてもあなたを感じる。
大好き。
寒さが身に染みて
ある日の春、あなたの笑顔をもらった
ある日の夏、パピコを半分もらった
ある日の秋、おいしいお菓子をもらった
ある日の冬、手袋をもらった
ある日の春、誕生日にネックレスをもらった
ある日の夏、海をもらった
ある日の秋、おそろいのマグカップをもらった
ある日の冬、マフラーをもらった
ある日、手を繋いでくれた
やっと寒くないような気がした
⟡.·寒さが身に染みて⟡.·
指先の感覚がなくなるほど立ち尽くしていると、冬の冷たさだけじゃなくて、言えなかった言葉や飲み込んだ気持ちまで一緒に沁みこんでくる気がした
吐く息は白く、夜はやけに静かで、世界に自分だけ取り残されたみたいなのに、それでも胸の奥でまだ消えきらないぬくもりが、かすかに残っていることに気づいて、少しだけ前を向こうと思う
「寒さが身に染みて」 #244
あなたの温もりを熱く感じる
私、寒さって好きよ。
寒さが身に沁みて
朝、スマホの画面を見ると、−8℃の表示…
九州の片田舎だけれど、呼吸する度に体内に入る空気が痛く感じる…頬にも、刺さる程、冷たく痛い空気になっている…
そんな日には、あなたの俤が浮かんでくる…寒いよねって言いながら、あなたの笑顔が、胸に広がっていく…
もう、そんな日のことなど、あなたは憶えていないだろうけど…
雪がちらつく窓の向こうを見ながら、遠い記憶を手繰り寄せて、甘く切ない思い出に独り静かに浸る午後…
寒さが身に染みて
無性に人肌が寂しくなるのは
勘弁してほしかった
布団にくるまって孤独を味わう
それだけで満足したかった
なのになんで外に出たのだろう
寒さが身に染みて
もっと寂しくなるだけなのに――。
そんなに寒くはないと思ってた…
ミルの回転が変なのでイラッとして…
あぁ~ストレスに纏われてると思った
ミルを諦め…
すり鉢でゴリゴリ、ゴリゴリ、と…
摺り棒でチカラを込めてゴリゴリ、ゴリゴリ、
気が晴れだしたような…
ゴリゴリ、ゴリゴリ、と続けて…
必要以上のすり胡麻が仕上がり…
皿の上からパラパラと…
鼻唄出て…(笑)🍀
…
夕べ眠れずに泣いていたんだろ〜♪
彼からの電話待ち続けて…
テーブルの向こうで君は笑うけど…
瞳ふちどる悲しみの影…
…
ナゼ…
浜田省吾さんの
「もうひとつの土曜日」を口ずさむ様に鼻唄
当人の私にもよくわからない選曲(笑)🍀
でも…鼻唄して…口ずさみ…
気持ちが優しくなってた…🍀
……
好きなドラマ「とんび」
和尚が連れ合いを亡くした主人公の安を連れて
冬の海岸に行く
海風の中の海岸で雪が舞う
安の子ども「旭」は安に抱かれて寝てる
和尚は安に旭を包んでる毛布をはがす
安は怒る…
それでも和尚は旭から毛布をはがす
旭は「お父さん寒いよ…」と
安は和尚に「旭が寒いと言ってる…」
和尚は旭に「旭寒いかぁ」「寒いよな」
そして旭の背中に手をあてる
和尚は旭に「温かいかぁ」
旭は「少し…」
和尚は安に「旭が寒いと言ってるだろー」
「お前たちも旭の背中に手を…」
安と和尚の息子の「昇雲」は
和尚は旭に「どうだ温かいだろー」
旭「うん…」
和尚は旭に「お前にはもう…お母さんは居ない」
「だけどみんながいる」
「こうやって手で温めてくれる人町にはおる」
……
旭のお母さんを亡くした気持ちは私は知らない
親父を亡くした悲しみは知ってるけど
俺の親父が母親を(俺の祖母)亡くした悲しみは
訃報伝える時に強がる親父を目にして辛かった
……
強がるとストレスは増える一方だと
和尚は安に
「悲しみ気がつかないうちに心に降り積もり…」
「心をガチガチにする」と
……
俺も多分今日はそうだったのかと…
壊れそうなミルに助けられ
更に摺り鉢すり胡麻に助けられ
おまけにゴマたくさんの晩飯で🍀
……
和尚は安に言う…
「お前は海になれ!!」
海に雪は積もらないからだと
旭の心に降る悲しみを解かせとの事と…
……
ねぇ親父…
俺には安さんや和尚みたいに出来てるかな…?
ちゃんと社会の海になれてるのかな?
制度の矛盾に啖呵切る様に生きてる俺だから…
己の甘さに自尊心に釘撃たれるような事に…
まぁ海になりたいから当然の痛みだけどさぁ…
……
親父が鼻唄の時は何かを瞼に浮かべてた
きっと閉じた瞼に「お祖母ちゃんを…」
俺は…「親父です」
あなたの様になりたいから…
明日も前を向いて…🍀
……
ねぇ…
そっちの世界はどう…?
今無性にあなたに会いたい…
子どもがすべてだったあなた
今の俺には親父がすべて…
今親父を胸に抱きしめてる…
こんな俺は…親不孝
こんな俺は…したいんだ
お袋孝行。
……
ダブストさん🍀
いつも素敵な歌を感謝してます🍀
寒さが身に染みて
刺すような痛みの中で
ひたすら耐え続ける
この痛みはきっと誰にもわからないだろう
孤独と痛みとを抱え
闇に堕ちる
眠れないね 雀たちが挨拶しだして
起きあがれないね 床には
ただひとりの生き物がいて
冷たくなった 脚とこめかみ、酷い頭痛
身を包むものが無いから
抱えこむものも、無いから
冷たくなってただひとり
ころがってる 生きたまま
ただひとつ、冷えたことばが
ころがってる 顔のすぐ横
着込んでも寒風 通り抜けたように
床で縮こまった体 串刺しにされた
まるで解凍の時を待っている
生き物、ことば
冷気に浸され 目を瞑り
一回、
二回 くしゃみした
【寒さが身に染みて】
尿意を催して目が覚めた。
夢かうつつか意識は曖昧で、少しの高揚感があったのだが、身体ははっきりと体外に尿を排出せよと命じており、ふたつの感情がせめぎ合っていた。
布団と私の癒着は激しかったが、最終的に生理現象に負けて布団を剥がすことになった。
両足をベッドに下ろすと、足元にひやりと床の冷たさが伝わる。
気休めにスリッパを履いて、部屋のドアを開けると、隙間からキャミソールの胸元にするりと風が入り込んで鳥肌が立った。
室内は冷気が冴えわたり、照明のスイッチを探す私を焦らせた。
家のトイレは寒いのだ。
私は下着を下ろすと、ダメージを最小限におさえようと、そーっと腰をおろすのだが、案の定無駄だった。
ヒャッとする。
便座は私から貴重な体温を奪い、両腕の肌を七面鳥に変えた。
抑制していた筋肉が弛緩され、そこからも温かさが出ていった。湯気が立つのを恐れて、私は股を閉じる。用を足して安心したのも束の間、次の難関が待っていた。
洗面台の前に立つ。お湯をひねろうか水をひねろうか迷った挙げ句、水からお湯に変わる待ち時間を憂い、水の蛇口をひねった。出てきた水に指先だけ当てて温度を確認してみたが、どうあがいても温かいはずはなく、決断を迫られる時が来た。
―うん、二度寝は無理だな。
私は蛇口をひねって水を強くした。
家族と一緒に、少し離れたところの大きな神社にお参りに行った。
今日はなぜだかわからないがイライラしていた。
外に出たいと思えなかった。
そんな私のことが、私はあまり好きではない。
大きな鳥居を抜けて、本殿でお参りをして、父が御朱印をもらいにいく。
その合間に、母と弟がおみくじを引く。
私はやらなかった。なぜ?
暖かい日差しとは裏腹に、強く、冷たい風が私を貫く。
大樹の葉がごうごうと鳴らす3時半。
寒さが見に染みて 𓈒𓂂𓇬
外はすごい大雪で睫毛の先にまで積もるほどだ
白く凍てつく空気に体の末端が酷く痛む
けれど私はベンチに座ったまま動けないでいた
なぜなら今日は大切な約束の日だったからだ
数日前、私はあの人に想いを告げた
そしてこの気持ちに応えてくれるなら
今日この日、この花園に来てほしいと
私はいつまででも待つつもりだった
もしかしたら来てくれるんじゃないかって
少しの期待と不安を抱いて寒さなんて感じなかった
あたりは次第に暗くなっていく
この場にいるのはひとりだけ
もうとっくにわかっていた
無駄だとわかっているのに足が動かなくて
寒さが身に染みて、心まで凍ってしまったように
寒さが身に染みて震えた。
今日は昼間は暖かいってお天気キャスターが言っていた。だから上着もマフラーもカイロも持ってこなかったのに、こんな夜遅くまで彼に引き止められるなんて。
帰りの電車の時間まで、駅で待つのは知り合いに会いそうだったから、駅裏の公園のベンチでずっと話していた。強がりな私は、「寒い」という言葉を発することすらできなかった。彼に心配をかけたくなかったから。
彼は話しながらコートを脱ぎ、私に羽織らせた。私の左手を掴み、ポケットの中に入れた。カイロの熱で暖かかった。私にお礼を言わせる暇を与えてくれなかった。次の電車を逃したら、塾に遅刻する。私は急いで駅のホームへ向かった。「寒い」も「ありがとう」も言えなかった。
また、寒さが身に染みて震えた。
お題:寒さが身に染みて
暖かい部屋にいても、着込んでも、布団を被っても、身体が震えて「寒い」と訴えてくるから、私の身体は寒さに染まりに切ってしまったのだと思う。
錯覚だった。指先が冷えていくように心根までも冷えて、瞬きがゆっくりになり、そのまま瞼を閉じたら凍ってしまうような恐怖と安穏。
寒さには魔力がある。
「何も考えたくない」とか、
「余裕がない」とか、
「優しくされたい」とか、
「抱きしめられたい」とか。
「それが手前の全部だ」と
思わせられるからこの魔力は厄介だ。
そんなことを考えていたらまた身震いをした。寒くてしょうがない。左手で右手の指先を擦った。少しも温まらない。寒さの前では私は無力で、どうすることもできないまま魔力に染まっていく。
黒や藍の水滴が染み、模様を作って、何かになる頃には私は眠りについていることだろう。そして目が覚めたら、鼻先が冷たい。いつも通りの朝が来るのだ。
霜焼けの多肉は透明無彩色
我が薬趾 我が心 空(くう)
ミサイルの火は凍える火ただ不毛
大事な人すら守れぬ器
#寒さが身に染みて
寒さが身に染みて
私は横浜の少し外れた地に住んでいました。
そこは農業が盛んで、高いビル等なく、平和な村でした
私は学校生活で友人、環境に恵まれました。
そんな日々を過ごしているある冬。
私は学校に行くと、涙が出るようになりました。
初めは疲れているのだろう、と言い聞かせました。
ですがそれは段々悪化していき、遂には学校の校門で
泣いてしまう様になったのです。
校門で何が原因なのか分からないまま号泣している
私にはこの冬の寒さが身に染みてきました。