寒さが身に染みて震えた。
今日は昼間は暖かいってお天気キャスターが言っていた。だから上着もマフラーもカイロも持ってこなかったのに、こんな夜遅くまで彼に引き止められるなんて。
帰りの電車の時間まで、駅で待つのは知り合いに会いそうだったから、駅裏の公園のベンチでずっと話していた。強がりな私は、「寒い」という言葉を発することすらできなかった。彼に心配をかけたくなかったから。
彼は話しながらコートを脱ぎ、私に羽織らせた。私の左手を掴み、ポケットの中に入れた。カイロの熱で暖かかった。私にお礼を言わせる暇を与えてくれなかった。次の電車を逃したら、塾に遅刻する。私は急いで駅のホームへ向かった。「寒い」も「ありがとう」も言えなかった。
また、寒さが身に染みて震えた。
1/11/2026, 3:14:46 PM