『寂しさ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
何度もあなたの名前を書いた。
それは丁寧に。とめはねはらいを意識して。
何回か書くうちに紙に染み込んだインクのように、指先からじわじわと私の体全体にあなたが広がっていく。でもそれは一瞬で、ペンを止めてしまえばあなたは私の体から消えてしまう。
はやくあなたに会いたい
はやく私を包みこんで。
そして寂しさを私から逃がして。
毎日が寂しいでも偶に無邪気に見せる笑顔が僕の幸せだ
好きな配信を見ても、友達と出かけても、あなたがくれた寂しさはなかなか消えない。この寂しさって、時間しか解決してくれないのかな。そんなの、困るよ。苦しいよ。どうしたらいいの。
「寂しさ」
誰かを愛したい
誰かに愛されたい
そう考えてしまうのは寂しいと
思っているからなのだろうか。
寂しさ
わたしはとても寂しがりです
自分で自分を大切にするより
他人に大切にされる方が
価値を感じられるのです
「俺と結婚して」
「やだよ。だって君私のこと好きじゃないでしょ」
「恋愛的には好きじゃないけどこの世で一番大事な人間ならあんただよ」
「どういう感情?」
「だって、あんたこないだも倒れたし…あんたに何かあった時に誰も側にいられないなんて悲しいじゃん」
「それは……でもそれって誰かと結婚して安心させてほしいってことじゃない?君じゃなくてもいいわけだし、そんなことで私が君の人生もらうわけには…」
「他の誰かだったら俺が側にいられないだろ」
「そこまで言えるのに私のこと好きじゃないの本当に何なの?」
寂しさ
百人一首の1つに、良暹法師の
「寂しさに宿を立ち出でて眺むれば何処も同じ秋の夕暮れ」というのがあります。
一人ぐらしで、なんとも寂しくて外に出てみたら、やっぱりどこをみても秋の夕暮れの寂しい風景だ、という意味です。宿って、旅の宿ではなく、自分の住まいのことのようです。
秋の夕暮れの寂しさというのは、平安時代はもっともっと深かったと思います。
街の灯りは無いし、自宅の門灯、玄関灯も付いていません。月もまだ出ていないと、「これから暗くなってしまうんだな」と、黄昏の景色を眺めたことでしょう。
私も含めて、現代に生きていると、黄昏時の気配にも気が付かなかったりするときがあります。燈明の揺れる光ではなく、蛍光灯やLEDの灯りが、スイッチひとつでパッと点きますから。
そういう意味でも、古い時代のわび・さびに、半分は憧れが有ります。でも、明るい現代で良かった!
寂しさ
入試シーズンになってきた。
紅白はみずに部屋にこもって受験勉強
寒かった。
学校は辛かったけど
勉強は割と楽しんでいたかな。
入試の案内が会場に貼ってあって
下校中の空気が香って
なんとなく寂しくなる。
「何度でも言うが、俺は別に、ぼっちクリスマスでも寂しも何ともねぇからな」
この時期に「寂しさ」とか、当てつけか、んなワケ無いな、ただの毎度安定のエモネタだな失礼しました。
某所在住物書きはスマホに届いた題目の通知文を見ながら、今日も何を書くべきか悩み抜いていた。
感覚として、このアプリはエモネタと天候ネタと年中行事あたりで半数である。きっと数日後は「クリスマス」、31日頃には大晦日っぽい何かであろう。
「どうせ来る行事ネタから逆算して、それに対して『寂しさ』を書くことも、できるっちゃできるが」
そこまでして、クリスマスネタ組みたかねぇわな。
ガリガリガリ。今日も物書きは苦悩で頭をかく。
――――――
「ここ」ではない、どこかの世界の、「世界線管理局」なる非常に厨二ちっくな職場からスタート。
法務部執行課、実働班特殊即応部門のオフィスの早朝はとても静かで、たったひとり、外付けキーボードをパチパチ、ぱちぱち。
コーヒーを飲みつつ、指を滑らせている。
ビジネスネーム制が採用されているこの職場。
一度離職した彼に以前付けられていた名前は、「カラス」、あるいは「ハシボソガラス」であった。
「おはようございます」
もうひとり、従業員が入ってきた。
彼はビジネスネームを「ツバメ」といった。
「おとといは、ススキまんじゅう、ごちそうさまでした。おばあさまの故郷の菓子と聞きましたが」
「俺にしては、なかなか上手に作ったでしょ?」
パチパチパチ。カラスは相手に視線を合わせない。
己の為すべき業務だけを為し、始業時刻前にオフィスから」抜ける予定なのだ。
というのもこのカラス、来年1月1日から復職予定の男なもので、「正式には」、「まだ」、ここの従業員ではないのである。
「次からマニマニ、お金取るよん。1個200円」
「カラス前主任。 管理局から離れている間、」
先客のデスクに自分の荷物を問答無用で置くツバメ。そもそもカラスが座って仕事をしている席は、元々ツバメのデスクである。
カラスは勝手にオフィスに来て、勝手にツバメのパソコンで、必要な仕事をしていたのだ。
「一体、あなたに何があったのですか。
『あの』『図書館』で、長いこと非常勤として、私達のサポートをしてくださっていたと聞きました。
昔のあなたは『歯車』で、笑顔も泣き真似もすべて計算づくだった。でも図書館をお辞めになった今は、心から私達に接してくださるようになった」
あの図書館で、何があったのですか。
何があなたを、機械から人間に変えたのですか。
質問攻めのツバメに、カラスは数秒、無言。
「今日は、レモンパイ、持ってきたよん」
カラスが言った。
「1個だけ、少〜しワサビを隠したパイを仕込んでるから、楽しんで食べてね」
最後までツバメの顔を見なかったが、
カラスの視線には、寂しさが混じっていた。
――…少し時間を進める。
その日の間の都内某所、某職場の某支店、昼。
後輩もとい高葉井という女性が、今月で離職する同僚から貰ったレモンパイを、
チマチマ、ちまちま、小さく賞味している。
同僚は名前を付烏月、ツウキといい、
彼が作ってくる菓子は毎回絶品であったのだ。
これが、今年いっぱいで、残り2週間足らずで、
職場の昼休憩から消えるのである。
「おいしいよぅ。おいしいよぅ……」
チマチマ、ちまちま。高葉井は完全に寂しさの沼の中、寂しさの深海の底。
「これが、あと少しで、食べられなくなっちゃう」
来年から一体、何を楽しみにして、この支店に来れば良いというのだ。チマチマチマ。
高葉井は落ち込んでいた。
高葉井にとって、付烏月との仕事の付き合いは1年にも満たなかったが、付烏月は確実に高葉井の胃袋をガッシリつかんでいたのだ。
「あのさ。後輩ちゃん……」
いっぱいあるよ。そんな大事に食べなくていいよ。
向かい側の付烏月の目は、あわれみでいっぱい。
「俺、図書館に戻るだけだよ。たまにしか図書館に居ないけど、会えなくなるワケじゃないよ……」
ねぇ、そんな気の毒な顔しないでさ。
俺が向こうに行っても、遊びに来れば良いんだよ。
ポンポン、高葉井の肩を叩く付烏月であったが、
高葉井は相変わらず、寂しさの渦中。
ねぇ、どうしよ。 支店長に救援を求める。
放っておきたまえ。 支店長は気にしない。
ただ付烏月から貰ったレモンパイを、紅茶で楽しむだけであったとさ。
仕事を退職されたとお聞きしました。
あなたと一緒に仕事をしたのは1年間でした。
初めは正直私も不安でした。
この仕事を始めて1年しか経験のない私が、教える立場でできるのかなと思っていました。
二人で始めた時は失敗があり、大変なこともありました。それでも二人でどんなことも乗り越えることができました。
あなたと一緒に働いている時にあなたが見せてくれる笑顔が私はとても好きでした。
私のくだらない冗談にも笑ってくれるあなたは本当にかわいくて、一緒にいれることが楽しかった。
そんなあなたが退職すると聞かされた時は、とても驚きました。そして今は寂しさを感じています。
またあなたに会いたい。会っていろいろと楽しく話もしたい。またあなたの笑顔を見たい。
あの子は物精(もののけ)に取り憑かれている可能性があります」
電動キックボードを返却スポットに停めて振り返った先輩は出し抜けに言った。
「はっ、え? あ、、、くはぁ…」
長い距離を走って急に止まったところに予想外の一言を告げられて呼吸ができない。
「そ、そんな、どうして…」
どうしてあの人が取り憑かれていると思ったのか、どうしてあの人が先輩の店に来ていたのか、どうしてあの時…、ああ訊きたいことは山ほどあるのに息ができない。
「そもそも私が何故あの店を開いたかですが…」
僕の次の言葉を待たずに先輩が話し始めた。そこから話してくれるんですね。
「まずここ数年の物精事案にキャラクターグッズが絡むことが多くなっているんですよ」
キャラクターグッズ? ってクリアホルダーとかTシャツとか? あとはアクリルスタンドとか?
「先輩、物精って確かに道具とか偶像とかに宿るものではありますけど、そんな大量生産のプラスチック製品? なんかに取り憑いて、力を持つことなんてできるんですか?」
前を歩く先輩はチラとこちらを振り返り、やれやれといった顔で視線を外した。なんかむかつく。
「物精の力は想いの強さです。仏像、十字架、教会、モスク、このような信仰心を捧げる『場』に想いが集まれば、どんな物でも、どんな精霊でも力は強くなるのです。思念の世界の住人は想いを食べて強くなる、というのは我々除霊師には常識のはずでは?」
…ご教授ありがとうございます。それで先輩は推し活グッズショップを開いて、ん? それで推し活する人を集めて、グッズを売りつけて…
「じゃあ先輩は、あの店で物精の霊媒になるようなグッズを売ってたっていうことですか?」
ノルマを達成するためにわざわざ物精を呼び出す手助けをしてるってこと? マッチポンプ? 自演乙? 悪質な不正だ! 背任行為だ!
「その逆ですよ。私の店の商品には、すべて私の霊力が込めてあります。物精の気配を感知すれば私にすぐに伝わるようにしているのです。霊力を辿れば商品の在処ありかもわかります。推し活グッズに物精が集まるのなら、その元を断てばいいということです」
早とちりの勘違いでした、すみません。要は物精もののけによる被害を未然に防ぐことで組に貢献してるってことか。本当にこの人は頭の回転がお早いことで。
「今回のその子は常連さんなんですよね? 先輩の店のグッズを使ってるのに取り憑かれてしまったんですか?」
もしかして、先輩の霊力破れたり〜ってこと?
「私の店はまだ作品のキャラクターグッズを置くまでの規模とコネがありません。おそらく物精が顕現しているのは別の店で買ったアクリルスタンド。使っているアクスタケースも同時期にウチではない店で買ったものでしょう」
なるほどですね。先輩の店もまだまだ発展途上ってことだ。
「そこまでわかっていたら、あの場で除霊することもできたんじゃないんですか?」
「君が霊力ダダ漏れでレジに近づいたからですよ。それで物精もののけに感づかれて、警戒されてしまったんです」
自分が足を引っ張っていることに逐一気付かされるとさすがにへこんでくる。だったら店の手伝いなんかさせるなよ。
「もっとも、物精が憑いているアクスタケースは肌身離さず持っているでしょうから、あの場で事を起こしたら、あの子に危害が及ぶ恐れもありましたけどね」
「でもよく推し活なんかに目を付けましたね。グッズショップまで開くなんて、やっぱり先見の明があるっていうか」
多少ヨイショしておかないと、この人から見放されかねない。
「私は推しを愛する人に苦しんでほしくないだけです。推し活とは本来、人生を豊かにするもの…。なのに人の寂しさに付け込んで己の霊位を高めようなど、許しがたき所業です」
あ、そういえばこの人、ナチュラルに推し活が好きな人だった。
「着きました。ここに霊力の反応が留まっています」
先輩が立ち止まって目を向ける。そこは【メゾン アルテミス】というプレートが掲げられた、小さなアパートだった。
1人でも寂しさを
感じない時がある
集団でいても
寂しさを感じる時がある
自身の心を
満たせているか次第
小さくていい
心踊ること探そ
✴️246✴️寂しさ
独りでいることは寂しいか?
勿論寂しいに決まってる。でも、その寂しさが私にはぴったりだ。私は独りでいることが好きだし、独りでいるときの寂しさが好きだ。夏の日の木陰で冷たい水を飲んだときのような心地良さがある。独りでいるときが一番楽しいのだ。私はまだ未熟だから親と過ごさなくては行けないけど大人になったら独りで、毎日、過ごすと決めてる。騒がしいこの、私が嫌いな空間を破って外に出る。一つの小さな夢だ。その夢が叶えば私は独り自由に生きたい。そこから叶えたい夢がたくさんある。
お母さんは私の将来を考えてはいるらしい。私のことを病気扱いするくせに何を考えてるんだ(迷惑)。私が今後恋人ができなくても、何があっても結婚させたいらしい。私はその話をされたとき、(へぇ)と適当に流した。どうせ何言っても意見を変えないし、私の年齢的に反抗したと捉えて怒り狂うから。でも私は絶対結婚なんかしないぞ。独りで生きたいんだ。何で私の将来を決めようとするんだ。結婚は私の夢じゃない。結婚は幸せでは無い。寂しい独りが幸せだ。お母さんが今後どうなるのか私は不安だ。私の将来にどう水を差してくるのか不安で仕方ない。独りになる夢はお母さんから離れるという夢でもある。
私は将来、好きなことをして生きていきたいんだ。絵も好きだし、音楽も好きだし、文学も全部大好きだ(これはお母さんにも誰にも言っていないけど)。将来どうなるかは分からないけれどお母さんの思っている将来とはきっと程遠いし、それに近い人生にはしたくない。そうすればお母さんから離れることはできないし、独りにはなれないから。でもどうしても叶えたい夢は独り寂しく只々自分の好きなことをして生きていくこと。誰にも邪魔されたくないんだ!誰にも奪わせない。それが私の夢。
【寂しさ】
彼が練習に参加できなくなってから、
何日が経ったのだろう。
まだ1週間も経ってはいないはずなのに、
もっと長い間会えていない気がしてくる。
彼がいなくなっただけで、ここも変わってしまった。
厳しい彼のおかげで守られていた規律も、
今やあってないようなものになってしまった。
私がしっかりしなければと思っても、
やる事なす事空回りしてばかり。全く上手くいかない。
(早く、戻って来て欲しい…。)
毎日のように、そう思う。
彼がいないと、何も上手くいかないから。
(本当にそれだけ?)
違う。
本当はわかっている。
素直には認められないけれど、自覚している。
(…寂しい。)
そう。本当は、寂しいだけなんだ。
寂しくて、彼のことばかり考えてしまうから、
周りも見えなくなって、正しい判断もできない。
だから、どうか…。
(早く帰って来て。)
もうすぐ、書き続けて一年。
ここまで来たことに、達成感とともに一抹の寂しさを感じる。
私は相変わらずの病院通い。
確か、一年前のあの日も、病院帰りの電車の中で、最初の一本を書いた。
私の計算が確かなら、明日のお題は、一年前のそれと同じはず。
時は過ぎる。
またひとつ、年を取る。
自分は何も変わっていないつもりでも、明らかにあの頃と今では、一年もの隔たりがある訳だ。
これをあと何年、過ごしてゆくことが出来るのだろう。
たとえば、30年後の自分。
腰の曲がったおじいさんか?
病院通いは今以上に増えるのか?
そもそも、この世界に存在してるのか?
生きるもの、誰もが辿る道。
生まれ、育ち、老いて、消えてゆく。
その過程で、何かに挑戦し達成できるなら、この時間も無駄じゃなかったことになる。
大したことじゃなくても、自分がそれで満足できているのなら。
たとえば、一年間、日々何かしらの文章を書き上げるとか。
もうすぐ、達成できる。
達成とともにある、寂しさ。
それはきっと、達成したら終わってしまうから、なのかもしれない。
永遠に続くものなどこの世にないけれど、自分が死ぬまで続けたら、自分にとってそれは永遠だ。
だけど、永遠に続けたら、それは最後まで達成できずに終わることになる。
どちらを選ぶのか。
うん。達成して、次へ進もう。
ほんの少しでもいいから、変わってゆく自分を誇りにして、また新しい挑戦を続けよう。
彼女ができたのは、俺の心の中だった。
冬の夕暮れ、仕事が終わって部屋に戻ると、冷たい空気が静かに支配している。手を洗い、冷蔵庫から缶ビールを取り出す。誰もいないはずの部屋に、「お疲れさま」と、やわらかな声が聞こえた。振り返ると、彼女が微笑んでいる。
「ただいま」
当然、彼女は実在しない。俺の頭の中で作り上げた疑似人格の彼女だ。最初は、ただの空想の産物だった。名前は「美咲」。髪は肩までのセミロングで、少し茶色がかっている。俺の好みを詰め込んだ、理想の彼女。
ソファに腰掛けると、美咲が隣に座ってくる。ふわっとシャンプーの香りがする気がする。もちろん、それは俺の脳が勝手に作り出した幻の匂いだ。
「疲れた?今日はどんな日だった?」
彼女の言葉が、胸にすとんと落ちる。
「まあ、普通だよ。でも、疲れたな」
「よしよし」と、美咲が俺の頭を撫でる。そんな感触があるわけもないのに、心がふっと軽くなる。こんなやり取りをするだけで、俺は少しだけ救われる。
テレビをつける。どうでもいいバラエティ番組が流れている。でも、美咲が笑うと、つまらない映像も楽しく見えてくる。
「この人、面白いね」
「そうだな」
会話が途切れない。彼女は俺の思考が生み出したものだから、俺が望む限り、ずっとそこにいる。
ふと、スマホを見る。通知はない。友達とも疎遠になった。恋愛なんて、もう何年もしていない。
美咲は、俺に寄り添い、そっと言う。
「寂しくないよ。私がいるから」
その瞬間、心がきゅっと締め付けられる。寂しくないわけじゃない。でも、美咲がいると、少しだけ誤魔化せる。
「ありがとうな」
「ううん、私も一緒にいられて嬉しいよ」
嘘みたいな会話。けれど、それが俺の現実だ。誰にも迷惑はかけていない。だから、もう少しだけ、この幻想に浸っていたい。
薄蒼い夕暮れ時、白い息を吐きながら、窓の外にある棚に積もった雪を、寂しさを込めて丸める。
そうやっていくつも雪玉を作り、それを重ねると
小さな四つの雪だるまになった。
夜は凍るような寒さ。
わたしの寂しさたちは窓の外に並んでる。
朝になり、カーテンを開けると、わたしの寂しさたちは朝日に照らされてキラキラと輝いていた。
やがて気温が緩むころ、雪だるまは形をなくし、跡形もなく消えるのだろう。
そしてわたしの寂しさも、いっしょに連れてってくれるのだろう。
「寂しさ」
【寂しさ】
寂しさから
誰かを好きになりたい好かれたい。
その誰かを探してたら疲れた。
自分が好きだと思った人
好きになってくれた人が
いつか現れた時に誰かを想う事にした。
あなたに会えない日々が続く
寂しさは募るばかり
あなたはそんな私の気持ちに気づかない
あなたはあなたのやりたいようにやればいい
あなたには日々を楽しく幸せに過ごしてほしいから
だけど時々私だってワガママを言いたくなる
あなたと一緒にいられる時間を求めてしまう
口には出さないけれど
表情にも出さないけれど
ただ静かに、遠くからあなたへの思いを募らせている
寂しくて仕方がない
会いたい気持ちは会えない期間が長ければ長いほど強くなる
好きで好きで仕方がない
あなたのことを考えているときだけは幸せな気分になれる
けれどそれが終わるとき、私はその幸せの何倍も苦しくなる
現実と違いすぎる私の妄想がもたらすのは幸せと寂しさ
それでもやめることができないの
あなたが私に寂しさを感じさせるから
あなたが悪いんだよ
こんなに幸せで寂しくて苦しい思いを私にさせた罪は重いんだよ
お願いだから、いつか私のそばに来て
今の寂しさが報われるくらいの幸せを頂戴
その日まで、私はいつまででも待つよ
時に、寂しい気持ちになることがある。
それは懐かしい、あの場所に行ったときだ。
今や現代の宝庫と化してしまった城下町は、私の記憶を蘇らせる。
「そなたは、私の宝だ」
そう仰ってくださった貴方は、もういない。
かつて共に歩いたあの道を、歩く度に泣きたくなるのは、何故だろうか。
今の私が知るはずもなかった貴方のこと。かつて愛した、あなたのこと。
あぁ、これが前魂の記憶というものか。
きっとこの寂しさ、恋心は一生消えない。
ゆえに私は、この寂しさを抱えながら、生きていくのだろう。
あなた。私があなたの前に立ったとき、どうか言ってください。
「よく、頑張った」と。
『寂しさ』