何度もあなたの名前を書いた。それは丁寧に。とめはねはらいを意識して。何回か書くうちに紙に染み込んだインクのように、指先からじわじわと私の体全体にあなたが広がっていく。でもそれは一瞬で、ペンを止めてしまえばあなたは私の体から消えてしまう。はやくあなたに会いたいはやく私を包みこんで。そして寂しさを私から逃がして。
12/20/2024, 4:27:24 AM