『太陽の下で』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
はるばると 伸ばした足の 下にある
集まっている 花にサンサン
太陽の下では笑顔でいられるのに、
夜になると太陽と共に笑顔も連れ去られてしまう。
私たちは太陽の下で生きている
どんなに苦しいことや辛いことがあっても
太陽が照らしてくれるから
私は前を向いて進めるんだ。
Theme:太陽の下で
昼間の公園。太陽の下で、俺はベンチに座って人を待っていた。
待ち人が来るまで、まだまだ時間がある。
俺はぼんやりと周囲を眺めていた。
昼間の公園は賑やかだ。
小さな子供を見守る親御さん(らしき人)、花壇の手入れをする年輩のボランティア団体、犬の散歩をする初老の夫婦。
太陽の下の公園は明るくて生のエネルギーに溢れている。
…正直、俺には眩しい世界だ。眩しくて、まるで夢のような世界。
日も落ちかけて人も疎らになった頃、ようやく待ち人が現れた。
と言っても、彼は俺に気づかず公園を通りすぎていく。
夕闇に溶け込むような黒い服に着替えた俺は、彼の後を一定の間隔を保ったまま追いかけた。
ポケットにバタフライナイフを忍ばせて。
明るい太陽の下より、一筋の光もない闇夜の方が俺にはお似合いだな。
そんなことを考えながら、彼が人気のない路地に入ったところで俺は気配を殺して彼との距離を詰めていった。
太陽の下で
太陽の下で
思い切り笑っているように
時にははにかむように可憐に
吹く風にも折れることなくしなやかになびく
そんな花々のように
自然に素直に日々を生きてみたい
【120,お題:太陽の下で】
一度で良いから、太陽の下で...
短冊にそう書こうとしてやめた、消しゴムを掴んで乱雑に紙を擦った
長さ10cmほどの紙がぐちゃりと歪む、無意識に浮かんだ涙で視界が滲んだ
やめとけ、どうせ叶わない
叫びだしたい衝動をグッとこらえて、外ではしゃぐ同い年の子供の声に耳を塞ぐ
鉛筆を机に叩き付け、病室特有の独特な匂いのするシーツを頭から被った
考えるな、考えるな、考えるな...考えるな...
考えるだけ時間の無駄だ、もっと有意義に使え
ただでさえいつ死ぬかわからない身体だ、こんな...こんな馬鹿げたことに時間を使うな
「...ッ...うぅ...」
アルビノ。正式名称は先天性白皮症、生まれつき色素が薄いのが大きな特徴
紫外線を防ぐメラニン色素というものが欠乏しているため、日に焼けた部位は赤く熱を持ち、酷い時は腫れ上がってしまう
生まれながらにして太陽に愛されなかったこの身体、自身の脆弱な肉体も相まって
幼い頃からずっと入院生活を余儀なくされていた
外に出るのを許されるのは日が落ちた夜のみで、それ以外は狭い病室に閉じ込められる日々
「何でだよ...なんで、ぼくばっかり...こんな...ッ...」
一度で良いから太陽の下で、皆と一緒に遊びたい
その願いを誰か聞き届けてはくれませんか
青空を思い出して。
心地良い風を感じている。
太陽の明度を覚えてる?
「これもまた過ぎる」
雲は形を変えて流れていく
もう二度と同じ形は流れない。
雲を抜けて降り注ぐ光りが
大丈夫だと言ってくれた。
この苦しみを咀嚼していくんだ。
いずれ誰かを救うから、それが私を救うから
心地良い青空を思い出して。
堪えるのも。
凪ぐ風を感じて
静かに、心地良さを思い出す。
感じているだけでいい。
思考は休息している。
私は大丈夫。
「紺碧の空も
相変わらず曇天の様相だ。
100,000ルクスの光りが
煢然たる日々を浮き彫りにするのみ。
これもまたクオリアだ。」
僕はヴァンパイア。
太陽とは真逆の月の出る夜にしか外に出れない。
だけど、君は太陽の出る昼間に活動している。
君と仲良くなりたい。
僕の気持ちとは裏腹に僕の運命は決まっている。
いつか、ヴァンパイアを人間にする研究が成功する日が来るのだろうか。
その頃に君はまだ生きているだろうか。
人間の寿命はヴァンパイアにとっては瞬きくらいの短さだから。
でも、その微かな希望でさえ縋りたい。
僕と君が太陽の下で並んで歩ける夢を見ながら、
僕は君を想い続ける。
【太陽の下で】
#92
太陽の下で君は笑った。
それはまさに太陽そのものだった。
やっぱり君の笑顔は好きだな…
ふふふ。
僕もつられて笑った。
太陽の下で姉は
イカれたことをしている
急に木が欲しいと言っては
マッチが欲しいから買ってきてと言ってきて
なにをしようとしてるのか不思議だった
そして、姉はなにをしようとしたのか今わかった
姉は今、家の前で焚き火をしている
ふざけんじゃねえぞ!
火事になったらどうしてくれんねん!!
そう怒ったら姉は頭がおかしいことを言ってきた
太陽のせいにすればいいのよ!
なんて言うわけで。
木が太陽で燃えるわけねえだろ
虫眼鏡使ったならともかく
使ってねえだろ。 ほんと頭おかしいわ。
18,太陽の下で
毎朝わたしのことを覗き込んでいるもの。それが太陽。
少し鬱陶しいような、けれど、悲しいときにはそばにいてほしいと思う、そんな存在。
最近は家にいるばっかりだったから、その姿をあまり目にしないけど。
時々、外に出れば、またその存在がわたしのことをテカテカと照らしている。
眩しすぎて、わたしには到底直視できないけれど。
それでも、外に出たときが晴れていたときなら、わたしは決まって、空を見上げる。
太陽の下で、わたしは生きている。
2023.11.25
「『太陽の下』って言葉の第一印象が夏なのは、だいたい理由分かるけどさ。
『月の下』って言われても、そういえばいまいち、特定の季節と結びつきづらいよなって」
なんでだろうな。不思議だけど、俺だけかな。某所在住物書きはポツリ呟き、太陽と夏の妙な結びつきを引き剥がそうと、懸命な努力を続けていた。
今は冬である。一部地域は平地で雪が積もった。
東京の3日後が20℃超え予想だろうと、どこかで寝ぼけた桜が狂い咲こうと、今は冬である。
寒空の太陽の下はさぞ、さぞ……どうであろう。
「放射冷却?寒い?それか道路の雪が溶ける?」
ヤバい。分からん。物書きは首を大きく傾けた。
――――――
最近最近のおはなしです。雪国に雪が降った頃、紅葉や銀杏に雪がちょこん、積もる頃のおはなしです。
都内某所、某稲荷神社敷地内の一軒家に、人に化ける妙技を持つ化け狐の末裔が、家族で仲良く暮らしておりまして、
その内末っ子の子狐は、東京から一歩も出たことがなくて、「一面真っ白の雪景色」なんて、テレビか絵本でしか、見たことがありません。
今晩は雪国の平地で積雪。夜のニュースの、画面いっぱいに、白をかぶった車やら木やら、いろんなものが、映ります。
「なんだかんだで、冬が来たなぁ」
あんなに暑かったのに。
ねぇ、かかさん。そうですね、ととさん。
一家団らん、美味しい美味しい鶏なんこつと鶏ヤゲンの野菜出汁スープを飲みながら、某病院で漢方医をしている父狐が言いました。
「ほら、見てごらん」
ニュースは雪積もる町の映像から、北海道の美しい雪原に切り替わりました。
「キタキツネだよ。遠い遠い北の国の、私達と少し違って少し同じ狐だよ」
テレビ画面には、黒い靴下模様を足につけた、おしゃれでモフモフな狐が1匹映っておりました。
晴れた雪原をじっと見下ろし、首を傾けて聞き耳をたて、ピョンと飛び跳ね鼻からズボリ!
ランチの哀れな野ネズミくわえて、遠く遠くへ走って消えてしまいました。
「ゆき!キタキツネ!」
おめめをキラキラ輝かせ、コンコン子狐叫びます。
「楽しそう!気持ちよさそう!」
テレビの真似して真っ白な、お茶碗の中のつやつやごはんをじっと見つめ、首を傾けて聞き耳をたて、
鼻先からズボリすると確実に母狐からピシャリ叱られるので、そこは、我慢しておきました。
子狐は思い浮かべます。
東京にも、美しい自然の残る場所があるそうです。
神社の森より深い森。神社の花畑より大きい花畑。
神社の庭より広い、どこまでも続く広い草原。
そこならきっと、このニュースの映像のように、雪が白く白く積もるに違いないのです。
青空と飛行機雲と太陽の下で、モフモフ冬毛をたなびかせ、モフモフ尻尾を振り回し、
光反射する真っ白の中を、どこまでも、どこまでも走り回るのです。
なんと美しく、楽しく、幸福なことでしょう!
でもまずは目の前の、美味しい美味しい晩ごはんを、お肉と軟骨と野菜とお米を胃袋の中へ収めましょう。
ちゃむちゃむちゃむ、ちゃむちゃむちゃむ。
お肉をかじって白米、スープを飲んで白米、母狐と父狐のコンコンおしゃべりを聞きながら白米。
子狐は狐の子供らしく、たっぷりのごはんをペロリたいらげると、なんだか眠くなってしまって、コロン。
幸せにスピスピ、すぐ寝息をたてました。
その夜コンコン子狐は、北海道か別の地域かサッパリ分かりませんが、
ともかくどこかの雪国の、雪原の夢を見ましたとさ。
もの言う子狐が、太陽の下で雪原を駆け回る想像をする、ちょっと苦し紛れなおはなしでした。
おしまい、おしまい。
太陽の下はきっと心地がいいのでしょう。だってあなたが笑っているから。
私のとって太陽にあたるのは危険極まりないことです。
目を焼き肌を爛れさせ元には戻りません。
仲間が好奇心に任せて太陽にあたったのです。
誰もが恐ろしさのあまり水面に上りたがりません。
それは私もです。
でも、太陽のように眩いあなたがいる日の元は、たまに夢見るのです。
そこに、私が居れたらと。
何も考えずに
ただただ、太陽の下で日向ぼっこ。
こうすることで
心身の健康を保てるように、私たちはできている。
あなたと
ずっと笑っていたい
あなたと
この空の下を駆け回りたい
裸足で
この草原を触りたい
ずっとずっと
そばにいてくれるって約束して
この世界が滅んだとしても
この地球を愛して
『太陽の下』
日向の空気をぬるく吸い込んだ
頬が暖かい
何も不安は無い
短く整った芝生が背中を支え
誰も来ないまままどろむ
(太陽の下で)
太陽の下で
毎日たくさんの洗濯物。洗うのは全部、わたし。いえいえ、洗うのは洗濯機で、干すのはわたし。
太陽の下で、ベランダに次々と干していく洗濯物。お日様はありがたい!天気悪くて洗濯物乾かないとイライラしますからね。
太陽の下で洗濯物干し。面倒と思うか、太陽の恵みの下で幸せと思うか、わたし次第です。
太陽の下で出会った彼女はいったい……?
○×※△主演の最新作、真夏の太陽は7月10日公開!
ねー、これ、いつの映像?
後ろから声がした。振り返ると、ペタペタと音を立てて彼が寄ってきた。
さあ、何時だろう。再生できると思わなかったから、確認しなかった。
生態分析の役に立つかな。
どうかな。
見上げた空には、恒星が浮かんでいる。映像では目が開けていられないほど光り輝いていたのに、今の光はずっと弱く、地上は薄暗い。
彼らはここでこうして生きていたんだね。
私達がここにくる、ずっとずっと前に。
彼が手を伸ばして、また再生した。でも、少し映っただけで、後は何も映らなくなってしまった。
そんな顔しないで。私のライブラリに収録されているから、戻ったら見せてあげよう。
カツカツ、と私は頭部を指先でつついた。
君と逢うときはいつも夜の時間だった。
君と過ごす夜はいくつもあったけれど、別れ際は別々で、後腐れのないあやふやな関係が丁度よかった。
だけど偶然街で見かけた昼の君は、太陽の下で笑っていて、似合いすぎたその光景に僕はただ立ち尽くすことしかできない。きらきらとした表情で眩しく笑う君を、僕は真っすぐに見ることができなかったんだ。
そのとき胸から溢れた感情をどう表せばいいのだろうか。かつて持っていた純粋な心が再び芽を出すかのように、ただ君だけを見つめていたい。僕の腕の中で眠る君を見ながら、そんな願いが頭をよぎる。
このまま君と朝を迎えたらどんな顔をするだろう。
想像するだけで怖くて不安になるけれど、いつかの君の姿が眼裏に映って僕の背中をゆるく押す。
次に目を開けた瞬間から君と僕の関係は変わる。
君の答えがどんなものかはわからないけれど、それでも一縷の望みをかけて僕はゆっくりと目を閉じた。
【太陽の下で】
あなたは優しかったから
私にあなたは眩しすぎたの
いつかあなたに会えたなら
お花畑で共に死のうね