『夜景』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
夜景なんて
毎日一緒にしか見えません
月があり、
星が輝き、
窓辺がきらきらと
雨が降っても
部屋の中に光が漏れてこなくても
なぜ一緒にしか見えないのですか?
違う毎日を
いきたいです
君は私の脊髄だ、どうしようもない一部だ
壊してしまうことなんぞできる、でもそのときは私も得体の知れない夜に怯えて、いとも簡単に砕けてしまえるんだよ、とでも言ってしまえば
珍しい口説きかただと、笑う、あまりにも残酷で無知な君が好きだ
今日はその眦に雨は降らなかった、歩道橋から見下ろした宝石共が眩しすぎたのか
とっておきの場所がある
僕のお気に入りのとこ
君に見せたいと思っていた風景だよ
君は何て言うだろう
天海山の山頂から見下ろす夜景を
お題「夜景」
山をずんずん登って、ガタガタ車に揺られる
夜の空気は冷たいけれど、静かな空気が心地良い。
こうこうと広がる夜景は、たくさんの人の日常がある
家族で過ごす人、一人で過ごす人。
疲れた人や幸せな人、いろんな人の人生があるんだ。
自然の明かりが広がる星空も素敵だが、たまには
こんな街の夜景も悪くない。
midnight 夜景
ひとり。
ひとりで見る夜景は、残酷なミッドナイトブルー。
ツリーに飾られた赤い実が揺れる。
しんしん積もる雪が、どこまでも高く広がる深夜の空から降りてくる。粉雪のひとひらひとひらが、「わたしをみて、わたしをみて」と、か細い声で呟いているのだ。必死に。どうせ、汚れた地面に辿り着いて、この世から消えてしまうのに。
私はそういう、無情な考え方しかできない。
だって私の人生はこんなにも無情だから。
シャンシャンシャン。シャンシャンシャン。
どこかのお店から流れてくる、軽やかなメロディー。小さい頃、よく歌ったクリスマスの歌だ。
毎年やってくるこの季節。すべてが白く、清らかで、柔らかい。
そう、まるでお母さん。私の大好きなお母さん。
もう涙は出ない。だって私がどう足掻いても、お母さんは戻ってこないから。
7年前、二人で見た真っ白な季節。この場所の夜景。
あのときと同じクリスマスツリー。
でも、もう何もかも、あのときとは違うのだ。
私は大きなツリーに背を向けた。
家に帰ろう。帰りたくない家に。
もうここには来ない、たぶん二度と。
僕の職場は車で一山超えたところにあって、毎日都会から車を走らせて隣町まで通勤している。当然帰る頃には日も暮れていて、家に着くのはすっかり夜中だ。ただ悪いことばかり、というわけでもない。夜中に山道を走らせていると木々が晴れるところがあり、そこから都会の様子が少し覗ける。そこから見える都会の夜景は絶景の一言だ。眼科に広がる無数の光、その遥か上を車で走る疾走感。なんだかんだこれがあるから仕事も続いている。
だけどある時気づいてしまった。あの光の正体は住民一人一人の帰るべき家だ。じゃあ自分の家は?一人暮らしで毎日が家と職場の往復。仕事の出会いはおっさんばっかりだし休日は寝てる。当分は家庭を持てる余裕なんてない。あの都会の光の中に自分の家は入っていない。不思議だ。家は確かに存在しているのに、仲間はずれにされたような、言い知れぬ疎外感を感じる。
前を向き、アクセルを踏み込む。車は暗闇に消えていく。
『夜景』
陽が落ちて、街に明かりが灯る。
ここから見る景色が何故だか、寂しい。
鞄からスマホを出して、画面を見つめる。
特に通知はなく、ため息をついてカメラを起動させた。
カシャリ。
無機質な音は、私を余計に孤独にさせるのに、
画面に写された景色はとてもとても温かかった。
オレンジの家の灯り、青い街灯、車の黄色いライト、
商店街のネオン、全てがキラキラとして、
闇ですら寄せ付けない気がした。
あの中に戻れたら、
寂しさはなくなるのかな…
戻りたい。
でも、このまま闇に消えてもいいような気もする。
~~~♪
突然鳴ったスマホを見て、私の頬が弛んだ。
「もしもし?
…いま?夜景見てた。…うん。いつもの所。」
通話が終わると、ベンチに腰掛ける。
もうすぐ、私をあの灯りの中に連れ戻してくれる人が来る。
嬉しいような、残念なような、
なんとも言えない気持ちだけど…。
今はもう少しだけ、外側の闇から温かさを見ていよう。
045【夜景】2022.09.18
夜。裏山の農道を弟の軽トラでのぼり、見晴らしのいいポイントで止めた。運転席から外に出て、バタム、と扉を閉めると、足下に、ふるさとの「夜景」が広がっていた。
あそこが実家、あそこは同級生のだれそれの家、等々とはっきりと見てとれる、光の粒もあらく、数もまばら、さほど見栄えもせぬ程度の夜景ではあるが、その灯りのすべての下に、顔を見知ったあの人この人の暮らしがあるのだ、と想像すると、自然に涙がしたたり落ちた。
祖父母の代にはランプ暮らしだったこの村に、電気が通ったのは父が子どもの頃だったという。四季を通じてこうこうたる電気の光と、電線を伝わるようにして流れ込んできた新しい都会的な暮らし。しかし。その便利さと引き換えるように、この村も私たちも、とりかえしのつかぬものを失ってもいた。
家並みのへりに沿い、点々と街灯に縁取られている暗い帯が、用水路。あそこはかつて、蛍の光であふれかえっていたのに。夏になっても、いまはただ、人工の光に照らされるのみだ。
裏山からのこのささやかな「夜景」ですら、このしばらくはずっと、一軒二軒と空き家が増えて、歯抜けになってきているのだという。
村を出た私も、その流れをうながしてしまった一人、なのである。
【夜景】
夕暮れからの数時間。あの、空が静かに表情を凍らせていく時間が好きだ。
いつもの丘の上、そこは誰も居ない特等席。一つだけ、麓の工場地帯を一望できる位置にベンチがあるので、それに腰掛ける。
良かった、誰もいない。時々紛れる木々が揺れる音以外は、僕と空の2人きりなのだ。そうであってほしい。
一方的なこのやりとりで数える指を折るくらい、友達と言えるような存在はいない。心のどこかで強がりながら、ただ自分の狡さゆえであることはわかっていた。それでも何を口出しするわけでない空間は、シンプルに居心地がよかった。
ただ来ては黙って見つめる僕が、勝手に許されたい気持ちになるのは、相手が手を出せない自然そのものだからだ。ついぽろっと、弱々しく言い訳をしたくなってしまう。闇がじわじわと周囲を覆うように、心の端から墨が滲んでくるのだ。
ゆっくりと染み出すように僕の中心目掛けて、たくさんの腕が伸びてくる。ノスタルジックな怠さというよりは、泣き出す直前のあのツンとし始める鼻の痛さのようなものを感じる。
やがて斜め後ろに広がっていた影は、この場の空気に溶けていった。
夜は冷たい。この頃急に冷え込んできて、風が髪を弄ぶ。ぴゅうっと細い空気の束が、冬の訪れをくすくすと囁きながら伝える。
今日も麓で煌々とする光の一部として、両親が働いている。両親だけじゃない。先生に卒業した見知らぬ先輩に、道ですれ違う誰かの家族。この町に限らず、生活するために他を選べる人はほぼいない。仕方のないこととわかっていても、冷えたおかずを家で一人で食べる時は、薄暗い休憩室で食べる時は、何も考えずに文字通りの糧を得ているに過ぎない。
夜景よ、そろそろ僕らを家に帰してくれ。
窓から地上を見下ろすと、暗く、重い黒に広く、薄く撒かれた光の粒が見える。
某会社の社長の息子である俺が唯一共にいきたい人を逢引に誘い、来たレストラン。極一般人の家系に生まれた君と御曹司の俺。立場が違いすぎてどこに行けば君が喜んでくれるのか分からなかった。
「そんなもの、これから知っていけばいいでしょう?」
そう、自信ありげに君が言ってくれて俺は安心した。
中々肝心の食事が届かなくて暇潰しになるかと思い、窓の下を見下ろすが、何度も会食で見慣れた光景がそこに広がっていただけだった。これを綺麗と思うこともなくなった。
「綺麗…!」
その言葉を聞いて、俺ははっとする。目の前に座っていた彼女から発せられたものだった。これを綺麗だと思える彼女が美しい。そんな事を思いながら彼女に悟られぬよう、彼女を見つめる。
あ。きれいだ。そう思った。何よりも。頬を紅潮させ、子どものように無邪気な表情を見せる。そうした君の瞳に映る、光の粒一つ一つが。星みたいで。儚くて。眩しくて。
見た事あるのに見た事なくて。俺は財力があって、なんでも手に入れてきた筈なのに。君は俺が知らないものをいっぱい持ってる。
また、君の瞳に映るそれがみたい。俺の全部をあげるから、君の全部もおれに頂戴。
「大好き」そう言ってくれるのに
私から喧嘩の原因を生み出してしまう。
「ごめん」ってたった3文字を言えばいいのに……
口に出そうとすると、喉の奥で詰まって、出せない。
心の中では何度でも言える。
「好き」がこんなにも苦しいんだ……
こんなにも愛しい彼がいるのに、私は「ごめん」も、「大好き」も言えないままなの?
そんなの嫌!!
今伝えに行くから 「ごめん」も「大好き」も「ありがとう」も、伝えに行くから待ってて。
あなたの1番になりたい。私の今の夢!!
不倫てぇ〜のは夜のカーテンだと思う。
開けなくていいんだよ。本当は。
開けない方がいいんだよ。本当に。
眠れなくなっちまう。
それを、開けちまうから、堪らなくなって、飛び出して人の道を外しちまうんだよ。
夜景なんざ、夢の中だけで見るがいいのさ。
貴方と一緒に見た、オレンジや黄色に輝く夜景。
夜景とはいえやけにぼやっとしてるなと思っていたの。
でも今になって分かったわ。
あの時きっと私、泣いてたの。
美しい景色が、貴方と一緒に見れることでもっと輝いているように見えたんだと思うわ。
こっちではもう一緒に夜景は見られないけれど、
もう少ししたら私も天国へ行くから。
そうしたら世界中の夜景を空の上から一緒に眺めましょうね。
「夜景」
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一人で見た夜景は
儚くもありそして綺麗だった
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Theme:夜景
もっと読みたい800超え ありがとう
夜景を誰と見るかでその場の気持ちは変わる。
友達と見れば、穏やかな気持ちになる。
嫌な人と見れば、不穏な気持ちになる。
恋人と見れば、儚く、感傷的になる。
時間が過ぎていくのが惜しい、
今日という日が終わるのが惜しい、と思えるのか。
そんな相手を見つけるのが生きるということなのか。
「先輩、歯の浮くようなセリフってどんなのですかね」
背の高い彼が少し腰を曲げて私の顔を覗き込むように聞いた。
「この宝石より綺麗だよ、とか?生まれ変わっても一緒になろう、とか?」
「成程。それで先輩はそう言うの嬉しいんですか?」
「好きな人に言われたらそりゃ多少は嬉しいんじゃない?」
彼は私の目をじっと見て、それから指を指した。彼の長い指がさした先には、ネオンライトの灯が色とりどりに光っている。
「この100万ドルのナンチャラと言われるものも、先輩の美しさには敵わない」
「なんちゃらって...締まらないなぁ」
ふふっと笑う私の右手をぎゅっと握った彼は歩き出した。
「先輩は地上に舞い降りたエンジェルですね」
「それはすごい酷いね」
「僕たちの出会いはまるでディスティニーのようだ」
「チョイチョイ言うその英語なんなの」
ははっと声を出して笑った私を彼は嬉しそうに見下ろしている。
「それじゃあ…」
そう言うと私の前に跪いた。片膝を立ててポケットから四角い箱を取り出した。コレは......テレビなんかでよく見る、アレじゃないの....?
「僕は先輩に会う為に生まれてきました。貴方の全てが愛おしい。必ず幸せにします。結婚してくれませんか」
「わ...勿論...すごい素敵...」
「泣かないで。ですが先輩の宝石のような涙はこの夜の景の何倍も綺麗です。」
「ああ、さっきは良かったのに...!今のはダサい...!」「なんと...難しいですね」
「もう普通にプロポーズしてっ」
「ははは」
#夜景
女性は男性よりも認識できる色の数が生まれつき多いんだって聞いたんだけど、ほんとかなあ?
と、話してくれたのは果たして誰だったっけ。
思い出したい、でも思い出せない。
「いま、何考えてる?」
夜景を眺めながら、彼氏が言った。
「え、いや、きれいだなと思って」
当たり障りのないことを私は言う。
思い出したい、でも思い出せない。
夜景はキラキラと滲んでいる。
#夜景
俺は夜景が好きだった。
都会の人工的な明かりが煌めく夜景も、田舎の星がキラキラと光っている夜景も。
でも、きみと出逢ってから見る夜景はもっと好きだった。
そこで見えるものは夜景だけじゃなくてきみの笑顔もあったから。
街路灯やネオンライトに照らされるきみの笑顔は太陽に照らされるのとは違う美しさがあった。
星空の下ではきみが星になってしまったのか、と思ったことすらある。
でも
もう、
きみの笑顔を見ることはないだろう。
「せめて最期は、きみと綺麗な夜景を見たかったなぁ、、、」
いつ見ても夜景だけは綺麗だ。
暗い夜に少しだけ住宅の光がちらちら輝いている。
私の顔面もそんなふうにならないかな。
いつまでも綺麗で輝く自分。
そう、『 夜景』のように。
「夜景より君の方が綺麗だ」
ベタなこと言うだろ?
でも本当のことだからさ