『夜明け前』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
#夜明け前
今日は仕事、とことん働いた。
朝から晩までまで、仕事と疲労
仕事やり遂げ、大きくため息。
ガタンゴトン、ガタンゴトン
電車の中は、眠くなる。
寝過ごさないように意識したいが
強い眠気が襲ってくる。
どうにか駅降り、家まで歩く。
帰り道こそ疲労を感じ、
気が抜けてるのがよく分かる。
ぼーっと歩くとあっという間に玄関前
目前ソファー、座りたい。
だが立てなくなる。少し我慢だ、あと少し。
風呂入って飯食って。
気がつきゃベットに横たわる。
じわ〜とリラックス。
全身の疲労感が少しずつ抜けていく。
・・・夜明け前に目が覚めた。
そうかあの後寝てたのかと、ぼやぼや記憶を思い出す
そしてすぐに
あれ!今日仕事か!?と焦り驚き、、日付見たら
今日休みでした。
No.120『夜明け前』
まだ夜明け前の暗い時、僕は目を覚ました。
目を覚ましたというのは語弊があるかもしれない。
寝れずにただ目を瞑っている状態から目を開けただけだ。
君がいなくなってからきちんと寝れた試しがない。
夜明け前
今日の私は
太陽よりも早く起きて電車に乗る
真っ暗な空が時とともに白み
ようやく朝日が顔を出す
私は車窓からそれを眺め
いつもなら寝ているいつかの自分に
ほほ笑む
夜の帳が落ち始めると、彼はやって来る
チラホラと灯り始めた街の明かりを背に受けながら、彼はやって来る
指先から足元から私の体に絡みつくように彼は私の体を包み込む
待ちに待った彼との逢瀬の時間は毎回こうして始まるのだ
春には少し肌寒い空気に身震いしながら夜の桜を楽しみ、
夏には夜の海へ小さな小舟で繰り出してみたりする
秋にはくっきりと空に浮かんだ月を並んで見上げ、月明かりが眩しいほど美しい彼が愛おしい
冬には着ぶくれして大きくなった私を更に大きな体で彼が覆いかぶさって来る
そのどんな時でも私達は離れる事はなく、迫り来る別れの時までの濃密な時を紡ぎ合うのだ
こんな私達を引き裂けるものは存在しない
例えお互いが別れを決意したとしてももはや、それは不可能なほど私達の絆は深く強い
唯一、私達を分かつもの…
それは夜明け、だ
私達の逢瀬は日が落ちてから夜が明けるまでの間の、日の目を浴びることのない睦みなのだ
空が白み始めている
夜が明ける
どれだけすがって泣いても、あれほどまでに私に纏わりつくように私と重なり合っていた彼は、淡々と、未練ひとつ残さず去っていく
「また、明日も会える?」
そう呟く私に彼は言う
「天気次第だね」
幾度交わした言葉だろう
私はこの夜明け前の時間が恨めしい
そんな彼を世の中では、『影』と呼ぶらしい
『夜明け前』
今日、彼の船は港に止まらなかった。
暁を待つ夜の中、明日こそはと祈りを込める。
ーどうか、あの人に会えますようにー
もう一度、あなたにお帰りをいいたいの。
あなたが話す、冒険譚を1番近くで聞きたいの。
だから、どうか、もう一度あなたに会えますように。
そんな私の祈りは夜明け前の空だけが知っていた。
#夜明け前
黎明の空の美しさに當てられて
消えてしまいたくなったり
理想と現実の乖離に嫌気がさす。
それでも私は今日も夜明けを待つ。
長い長い夜だった。
暗くて冷たくて寒気がして、息を潜めて生きてきた。震える肩を自分で抱いて、手で擦り束の間の温もりで暖をとった。吐く息はいつも白く浮かび上がり、他人に見つかってしまう恐怖に怯えていた。
なぜ自分はこんな惨めな思いをしなくてはいけないのだろう。
考えるたびに大人たちが自分に向けた顔を思い出す。肌が真っ赤に染まり、目がつり上がっていて、大きく口を開いて怒鳴り散らす顔。振り上げられた拳は、真っ直ぐに自分の頬へ当たった。骨に響き、脳が揺さぶられ、あまりの痛みと気持ち悪さでその場で吐いていた。そんな自分を、大人たちはまた怒って。
自分が大人たちに一体何をしたというのか。
何度問いただしても誰も答えてくれない。他人の子どもと同じく、普通に生まれて、普通に育ったはず。少なくとも、父様と母様がいなくなるまでは。
大人たち曰く、父様と母様はお星様になったらしい。全くもって信じられない話だけど、こうして大人たちの家から追い出されても尚、父様も母様も自分を迎えにこないから、最近はもしかしてと疑ってはいる。まだ完全に信じてないけど。
コツン
暗闇で体を縮こませている自分の耳に物音が届いた。自分が座り込んでいる背後からだ。
コツン コツン
一定のリズムで鳴り続ける音は、靴底と地面のタイルが当たる音に似ている。誰かが何かを尋ねにきたのかもしれない。
暗闇の中は、自分と似たような境遇の子どもやお年寄りが各々生活している。孤独を埋め合うように交流して仲を深める子もいれば、自分のように馴染めずにいる子もいる。子どもは自分よりうんと年下の子もいて、年上の子が生活の手伝いをするのが暗黙の了解だ。
お年寄りの方はわからない。子どもと積極的に交流したがっているようだけど、自分を含めて大人に良い印象がないのだ。だから子どもだけで生活するようにしている。
コツ コツ コツ コツ
刻一刻と、足音が大きくなってきた。どうやら自分のいる方向に向かっているらしい。どんどん音が近づいてくる。
自分は摩っていた両肩を掴んだ。体の震えがなかなか治らない。より一層身を寄せて、体を縮こませる。気づかれないように、息を細くして白い息が目立たないように俯いた。
コツ コツ コツン
「君だね。ペイトン・セシルとは」
背後で足音が止まり、男の声がした。自分は思わず振り返った。そこには大きな男が立っていた。逆光で顔は見えない。怒っているのか、憐んでいるのか。声は男の割に優しくてなよっちそうだ。
「知らない、そんなやつ」
自分はまた前を向いて、膝を抱えた。平然を装って悪態をついてみたけど、内心は焦っていた。
なんであの男は自分の名前を知っていたんだろう。
心臓の動きが激しい。自分の胸に手を当てると、ドクドクと大きく脈打っていることがわかった。落ち着かせようと深呼吸を繰り返す。
後ろから男の笑い声が聞こえた。
「ハハハッ、なるほどね。これはこれは」
暗闇の中は特に静かだ。男が小声で呟いた言葉もはっきりと聞こえた。
自分が何も反応を示さないとわかると、男は咳払いをした。
「私はオリヴァー・スミス。有名人と同じ名前だから覚えやすいだろう? 私は君のような子を探していたのさ」
君、と自分を指された気がして、恐る恐る振り返った。男はさっきよりも更に近くにいて、しゃがんでこちらを見ていた。自分はびっくりして態勢を崩し、男と向き合うようにして尻餅をついた。
「おっと危ない。大丈夫か?」
頷く自分に、男はニッコリと笑った。さっきよりも顔がはっきり見えるようになったから、急に気恥ずかしくなった。自分は手首を顔の前でクロスさせて、見られないようにガードした。
「今更? まあいい。話は簡単なんだ。君に着いてきてほしい、ただそれだけさ」
「ど、ど、どどどこにですか……」
「君のパパ、ママを殺した犯人を知っている」
一瞬耳を疑った。自分は手を下ろして、男を真っ直ぐにみた。男は真剣な顔つきでこちらを見つめている。
「私も君のパパ、ママにはたくさん世話になってね。訃報を聞いたその日から探したんだよ。そしたら見つかったのさ、その犯人が」
「だ、れで、すか?」
驚きすぎて上手く言葉が出てこない。父様と母様の知り合いの人というだけでも驚いていたのに、父様と母様が殺されて、その犯人を知っているだなんて。
男はニッコリと笑った。
「一緒に復讐してくれるなら、話すよ」
「復讐……」
「そう。一緒においで」
男は笑顔のまま、自分に手を差し出した。差し出された手と男の顔を交互に見て、本気であることを悟った。
知りたい。あんなに優しかった父様と母様を殺した犯人を。
男の手に自分の手を重ねた。男は立ち上がると同時に、自分を抱き上げた。足に力が入らないから、流されるがままに、男の腕に座って全身を預けた。
男の肩越しに見た空と地上の境界線は、薄らと光が漏れていた。
これが私の夜明け前の話である。
『夜明け前』
姉から宅急便を16:00~18:00指定で送ったから
必ず受けとるようにと指令のメールがきた。
昼食後、目の上の皮が半分下がっていた私は
携帯電話のアラームをかけてピンポンに備えた。
案の定眠ってしまったが幸い母が
荷物を受け取ってくれて、大事には至らなかった。
翌、夜明け前
アラームに叩き起こされた。
すいませんねぇ
4:00にセットしましたよ、ええ。
(夜明け前)
昔から、なかなか寝付くことが出来ない質でした。
毎日のように不眠に悩まされ、薬まで飲んでようやく眠ることが出来ても、すぐに起きてしまう。
そのため、もう何年も日が昇ってから目覚めることがありませんでした。
目を開いてすぐに映るのは、薄暗い部屋。
まだ月が見える時間帯から、私の一日は始まるのです。
睡眠不足は常に纏わり付きましたが、私は、どこか特別感を抱いていました。
まだ誰も活動していない夜明け前。
まるで世界に自分一人しか存在していない。
そんな静寂は、存外悪くない物でした。
『夜明け前』
夜明け前
ああ、今日も何もできていない。何かしようと意気込むけれど、心だけが焦って焦って、眠れない夜が幕を下ろそうとしている。
東の山の間が白み始める夜明け前、靴紐をキュッと結んだなら、玄関をそっと開けて旅に出る。誰もいない歩道、ぼんやり光る電灯、朝露に濡れた白詰草、カーテンの閉まった友達の家。しっとりとした、けれど爽やかな香り。澄んだ空気に包まれながら、立ち止まり、追い抜いて。
私だけが知っている、私だけの感動。
→『彼らの時間』余話
〜彼らの始まりの日、その一歩手前〜
―公園で。
夜明け前、綿貫昴晴は歩き疲れて思うように動かない足を引きずり、公園のベンチに座り込んだ。
「……司さん、何処に行っちゃったの……」
マッチングアプリ経由で知り合った彼は、昴晴の初めての彼氏だった。18歳の昴晴の瞳に、三十代前半の彼はとても魅力的に映った。
彼の言うことを何でも聞いて、その交換条件のようにずっと一緒にいることを約束させた。「はいはい」面倒くさそうな生返事でも応答には変わりない。
昨日の夕方、仕事から部屋に帰ると、彼と彼の荷物が消えていた。電話は繋がらず、SNSもブロックされている。
突然に消えてしまった彼の姿を求めて一晩中捜し回った。その結果は、極度の疲労と絶望を彼にもたらしただけだった。両手で頭を抱えて嗚咽を漏らす。
「ずっと一緒にいてくれるって言ったじゃん……!」
昴晴の呟きは涙となって地面を濡らした。
―部屋で。
ベッドの中、微睡む但馬尋斗は柔らかい人肌を求めて手を伸ばした。手は空を掻いてシーツに触れるばかりだ。そこで思い出す。
「そっかぁ、別れたんだ」
時計は4時を指していた。もう眠れそうにもない。
「コンビニでも行くかぁ」
道すがら、またフラれちゃったなぁと尋斗はため息をついた。18歳の今まで、何人かの女子と付き合ってきたが、すべて彼女たちから別れを切り出されていた。曰く「尋斗、私じゃなくてもいいんでしょ?」と。
いつも本気で向き合ってきたつもりだった。しかし、焦がれるほどかと問われれば、強く肯定はできない。それが彼女たちを不安にさせたのだろうか? もしそうなら、自分は恋愛向きではないらしい。
「焦がれるほど好きとか、マンガの話じゃんよ……」
ずいぶんと空が白んできていた。
コンビニの袋を提げた尋斗は、通りかかった公園を横目に見た。
公園で朝食も悪くない。彼は足の向きを変えた。
新しい一日が、もうすぐ始まる。
テーマ; 夜明け前
・夜明け前
綺麗な薄紫の空が窓から見える。
若い頃はしょっちゅう見ていた景色だが、この歳になると流石に罪悪感が芽生えてしまう。
昔はこの空を見る度にワクワクしたのに、気づけばそんな感性は消え失せてしまったようだ。
徹夜なんてするもんじゃない。余計なことしか考えられないから。
『夜明け前』
「本気じゃないなら、それは恋じゃない。ただの遊び。本気のやつだけを恋って言うんだろ」
夜明け前のコンビニ。
イートインスペースでそんなことを言ってる子がいた。
そう、子供。まだ小学生くらいの。
話を聞いている相手はいない。
ハンズフリーで通話中とか?
それにしても凄いな、少年。
年齢=恋人いない歴の私には、とても含蓄あるお言葉に聞こえますですよ。
「まあ、おまえのソレが本気かどうかはどうでもいいんだけど」
そう言って手を伸ばした先に、うっすらと黒いモヤのような物が見えた。
それがだんだん濃くなって、人の形を取り始める。
「夜が明けたら帰るんだぞ」
そう言って少年は消えてしまった。
人型になったモヤが、ゆっくりとこちらに振り返る。
それは、私がまだ自分の気持ちにさえ気づいていなかった幼い頃、川で溺れた……
夜明け前
地平線の向こうに太陽が昇るまであと少しだ。
夜の終わりと朝の間。日々の繰り返しとはいえ何かが新しくなるような気がする。
そんなの当たり前じゃない?毎日、新しくなるのよ。植物を見ればわかるわ。私達もよ。
腰に手を当て風に髪がそよがせる。日の昇る前の薄明かりでも綺麗だ。乱れた髪をそっと直して僕を見て微笑。
身体の細胞は毎日生まれ変わっているんだから。あなたの朝の無精髭がいい証拠。おしっこしたりうんちしたり酷使していると思わないの?ほんと!自分の身体を大事にしないんだから。
ちょっと待て。排泄は代謝だろう?
なぜ、排泄ひとつでそう断言されないといけない。
僕は抗議しようと彼女に近づく。
定期検診を受けないひとに言われたくないわね。
無理しなくても食べていけるわ。お願い。検診受けて。
僕の働き過ぎを心配した彼女は夜明け前に検診では見つからなかった病気で死んだ。
生まれ変わるなら僕が生まれ変わる時にして。
必ずみつけるから。言えなかった事伝えたい。
夜明け前ほど暗く苦しいものだと誰かが言ってた。
その代わり長く暗い夜が明ける時、地平線が少し何色かに色づいてやがてオレンジ色に変わっていく。
空が美しい朝色のグラデーションに輝いて夜が終わる。
暗く苦しかった夜ほど次の朝の始まりは素晴らしく感動に満ちていると聞いた事がある。
きっと朝日に人生を重ねた誰かの言葉なんだろうと朝日を見るたびにその誰かの言葉を思い出す。
帰ってこれてよかったね、と言う
よっぽどの悪い噂があったから
あんなところに行くなんて、と言う
お世辞にも良いところじゃなかったから
これからは真っ当に生きなさい、と言う
一応にも若い年齢であったから
でもさ、でもさ、そういうお前ら
私がしんどかったとき、皆見て見ぬふりしたくせに
嘘でも偽善でも紛い物でも抱き締めてくれた、
顧客でも商材でも私を見てくれた、
あの人を、あの人達を、愚弄する資格があるとでも
‹夜明け前›
夜明け前の街は少し暗くて、少し明るい
あんまり、人はいない
ランニングとか飲み潰してる人にしかあまり出会わない
でも、もし、イケメンが迷子になってたらどうだろう?
〘 夜明け前〙
眠れずに布団の中でゴロゴロしていたら
夜明け前の薄明かりで
いつもとは違う色の景色が見えた
帰宅途中で百円ショップに寄り、以前から気になっていたLEDキャンドルを購入した。自宅に着くなりさっそく点灯すると、暖かいクリーム色の光が部屋を優しく包み込む。百円ショップといいつつ二百円商品だった事などどうでもよくなるくらいには綺麗だと思った。ぼーっと光を眺めていると、時々ゆらゆらと光が揺れて、まるで本物の蝋燭の灯りのように見える。
この灯りの下で読書をしたら風情があるなと思ったが、文字を読むには少し明るさが足りないかもしれない。それでもなるべく顔を近付けて読めば、出来ない事もない。そこで閃いた。同じキャンドルをもう何個か購入して並べれば、本を読むのに苦労しない程度の明るさは確保出来るはずだ。明るい部屋で読めば良いのでは?という正論は聞かないものとする。
翌日、再び百円ショップに足を運ぶと同じキャンドルを三個程購入した。前日に購入したキャンドルを含めた、合計四個のキャンドルが私の周りを取り囲む。まるで怪しい降霊儀式をしているかのような光景となった。床に置いたのが間違いだった。
気を取り直してキャンドルをテーブルの四隅に並べると、本を開き中央に置いてみた。「読める、読めるぞ!」などと、思わずどこぞの悪役じみた台詞を吐きながら本を読み進めていく。
気が付くと空は薄っすらと明るくなり、いつの間にか時刻は夜明け前だった。時間を忘れてこんなに何かに没頭したのは久しぶりだな、としみじみ思う。
ここまで長々と綴ってきたが、勘の良い人間ならこの話にオチが無いという事に気付いている頃だろう。貴重な時間を無駄にしたと、暴れまわってくれても構わない。
机の上の物を全て落とし、棚から本を叩き落とし、服をビリビリに破り捨てた後に我に返った貴方にある商品をおすすめさせてほしい。
百円ショップにて二百円で購入出来るLEDキャンドルである。暖かいクリーム色の光がきっと貴方の心を癒やしてくれる事だろう。
歳のせいか最近は目覚ましのアラームが鳴る前に目が覚めてしまう。
頭は重いし、腰も何だか怠い……、歳はとりたくないもんだ、なんて勇退していった上司がボヤいていたのを朝っぱらから思い出して大きく口を開けて欠伸をした。
起きるにはだいぶ早く、かといって二度寝を決め込むには少々危ない時間。
仕方ない、起きてしまおうか。
隣でグースカとイビキをたてて寝ている君を起こさないように寝室から出ると、むわりとした熱気のこもる真っ暗な廊下を転ばないように慎重に歩いた。
テーマ「夜明け前」