『夏』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
今日の天気予報は大ハズレ。
1日雷雨の予報が、晴れて真夏日の気温になり、
夕方に少しの雨、ほんの数回の雷。
明日も雷雨、しばらく雨の予報だ。
まだ梅雨明けはしない。蒸し暑い日が続く。
もう夏だとは思うけれど、燦々と太陽が輝く真夏は
もう少し後の話。
今年も猛暑になるんだろうなぁ…。
まあでも、いろんなイベントがあって楽しい季節だ。行動の規制も緩んで久しいし、どこも活気が
あふれるんだろうな。
私は多分、家に籠もっていると思うけど(笑)。
一つ、生活感あふれることを言ってしまうと、
夏の良いところは、洗濯物がよく乾くってところ
だな(笑)。
「夏」
.
蝉が五月蝿く鳴く季節が訪れた。
今年も変わらず日差しは暑くて、冷房の効いた部屋で食べるアイスは美味しくて、毎日の夏課外は面倒なのに
スマホの画面をつけても君からの通知は疎か、トークすらも表示できない。
じめじめした梅雨を越せば君を思い出すことも少なると思った私の希望に反して、こんな退屈な課外の時間にも考えるのは君のこと。
少しずつ、確実に記憶から思い出が薄れていくのが怖くて、必死にノートの端に君を書き留めてばかり。
授業の内容なんて碌に頭に入っていなかった。
――起立、気をつけ、礼。
当番の号令で課外が終わっても、教室から誰もいなくなっても、私は席から動けなかった。
ぐちゃぐちゃに書き留めた記憶の彼が、こんなにも私の心をかき乱す。
苦しくて、痛くて、どうしようもないのに、なにひとつ溢さずに覚えていたい。どんな小さな欠片も忘れたくない。
両思いだねって言うと、元からでしょって言うところ。
大雨の音が怖いって助けを求めたら、雨の日は連絡するよって言ってくれたところ。
忙しくて疲れているはずなのに、私に連絡してくれていたところ。
そのほうが嬉しいでしょ、なんて見透かして、女の子と関わらないようにしてくれたところ。
可愛い、好きだってたくさんたくさん言ってくれたところ。
あんなにもたくさん愛してくれていたのに、俺はもらってばっかりだって言っていたところ。
「……っ禪、」
寂しかった、苦しかった。
でもそれ以上に愛されて、幸せだったはずなのに。
――あんな少しの嘘、気づかないフリしておけばよかったんだ。
終わらないように友達のままでいればよかったんだ。
「――――嘘まで愛せなくてごめんね」
消してしまった写真を、今になって後悔する。
簡単に忘れられると思っていたから。こんなに引き摺ってしまうなんて、想像もしていなかったから。
もうすぐ一年が経とうとしているのに、自分でも呆れてしまうくらいに彼が好きだ。
「翠洙、ぶか――――……え?」
呼ばれた声に顔をあげると、目を見開いて固まる幼馴染。
「……あ、りく」
「おま、え、……だいじょうぶ、なの」
「大丈夫、それより部活だよね、行こう」
涙で濡れた目を擦って立ち上がる。
まだ心配そうに私を見る幼馴染に大丈夫だって、と笑った。
夏あんまり好きじゃない。全部がいきいきして、鬱々としてる自分が惨めすぎて死にたくなる。
だけど夏特有の彩度が高すぎる景色は好きだよ
夏
夏には色々な行事が沢山あるんだって。
例えば、海水浴、プール、夏祭り、花火大会。そして、みんなが大好き夏休み。他にも沢山の行事があるんだ。
行事だけじゃないよ。食べ物も。すいか、アイス、冷やし中華、流しそうめん。
夏は楽しいことが盛りだくさん。
゛君は何をして、何を食べたい?゛
やりたいことをできる範囲でして、思う存分楽しみ、元気に過ごしたいね。
熱中症や脱水症状、夏バテにも気をつけて。
それじゃ、またね。元気で楽しい夏を。
_2𝑒𝑛𝑑_
セミが鳴いている。
蒸し暑い日。
私には友達がいた。何人も、何人も。
だけど皆んな、私を置いて、どこかに消えた。
1人。
私は皆んなに会いたかった。だから必死に会おうとした。
だけど皆んなは会いたくないというから、
私は会うのをやめた。
どうして?どうして?どうして?
どうして皆んな私を置いて、どこかへ消えたの?
、、、
そうだ、、、そうだった、、、
みんなが消えたのは私のせいだ。
夏が悪いんだ。
暑くて、五月蝿い夏が、悪いんだ。
川で遊んでいた。みんなで遊んでいた。だけど誰が溺れて、私とあの子は助けようとした。だけど2人とも、水圧によって消えてしまった。
公園で遊んでいた。皆んなで遊んでいた。だけど車が突っ込んできて、消えてしまった。
ドライブに連れていってもらった。家族皆んなで行った。
だけど相手はスマホをいじっていた。私と相手以外、みんな消えた。
夏だった。皆んなが消えたのは、夏だった。
皆んな私を責めた。私といると人が消えると。
私は私を責めた。私がいるから人が消えると。
辛かった。だから私は、皆んなが置いていっていると思い込んだ。
本当は、私が皆んなを置いていっていたのに。
夏だった。思い込みが解けたのは。
夏だった。蝉の鳴き声が五月蝿く聞こえたのは。
夏だった。踏切の音が大きく聞こえたのは。
夏だった。 私が私を殺したのは。
夏だった。
"夏" ごめんなさい。
虫の音が響く。強く照り付ける陽の光が、肌をジリジリと焼く。陽炎が見えるほど暑い日だった。
こんな日は、今迄になかった訳では無い。こんな時に外には出ない性分だったが、用が有ったのだ。なんの用かは、忘れてしまった。
でも、其の帰りの事だった。白き人を見た。其れはそれは、幽霊見たく肌が白く、髪も白い。目を閉じているのに、器用に煙管に火を付けて吸っていたのが印象的な麗人だった。
「どないした、おまえさん。そないなとこに突っ立って、ワレになんか用かいな。」と、澄んだ優しい声で話掛けられた。
私は、まさか気付いているとは思わず、しどろもどろした。そんな私に気付いたのか、鈴が転がるみたいに高笑いをして…煙管に口付けた。
その仕草が、妙に妖艶で…その瞬間だけ鮮明に覚えていた。
子どもだった私は、「幽霊どすか。」とおずおずと聞いた。
「おまえさんは、幽霊怖いか。」と白き麗人が聞いた。
「怖おす。」と私が応えると。
「そうか…。気ぃつけてな。」と、少し悲しげに微笑み手を振った。
私は、幼いながらに申し訳なくて「やっぱし怖ない。ほな、また。」と言いなんだか照れくさくて、目を逸らして走った。
白き麗人の顔は見れなかったが、嬉しそうな声で「おおきに。」と聞こえた。
夏
夏の風物詩
風鈴を鳴らす
チリン…チリン…
涼しげで綺麗な音色…
聴き惚れて…
うっとり…
本格的な夏の始まり
…チリン…チリン…
その音色を聴きながら
…うとうと…
夢心地…
【夏】
暑いのがあまり好きではない。
汗をかかない人が本当に
羨ましくなってくる。
夏終わったら一瞬で今年が終わる感じする
15の夏
15の夏、私は大人になった
意味のない理由ならいくらでもある
学校に居場所がなかったから
クラスの皆と私は違ったから
そんな心の閉塞感から逃げたくて
酒と大人の男に手を出した
けだるい夏の雨の下で
不登校になった私は酒ばかり飲んでいた
気がつけば夏休みに入っていたけど
どうでもいいことだった
幼稚な私は自分の将来に何の興味もなかった
愛を知りたくて、知らない男と交わった
15の夏
それは私がみんなより早く大人になった季節
家族のことなんてどうでもよかった
一人前の大人になったのだから
サイレンの音に吐き気がした
男はどうなったか知らない
私は入院した
病室の窓から入道雲を見た
私の身体に新しい命が芽生えたのを聞いた
少しも嬉しくなかった
15の夏、私は大人になったと同時に
自分自身を廃人にした。
日本の夏。
ひと昔前とは随分と変わった価値観。
「夏」といえば
風鈴、花火、蚊取り線香、扇風機…などなど。
しかし、
涼しげな風鈴の音はやがて
「うるさい」
と言われる時代になり
公園には「花火禁止」
の立て札
「蚊取り線香の匂いはちょっと…」
と言う人
扇風機にはプロペラが無くなり…
日本の夏…どこに行ったのだろう。
春は桜を楽しみ
秋は紅葉を楽しみ
冬は猫はこたつで丸くなってる。
変わらない。
なんだか、夏だけ、価値観の変化を1番感じる。
暑すぎるのか…。
耳で感じて、目で眺め、
風を感じる。
それを、しなくなったのか、
時間が無くてできなくなったのか。
見直したいライフワーク。
心にゆとりを持ちたい、夏。
#夏 -5-
『夏』
夏はもう暑いし、海水浴に
行くわけじゃないし
余り楽しみはないなぁ。
でもこんな梅雨空続きだと
夏の青い青い空が見たくなる。
夏はもう余り好きではないけど
夏の青い空は好きです。
うだるような暑さが体力を奪う。
ただ暑いだけなら木陰を探せばいいものの、
生憎纏わりつく湿気を帯びた暑さなものだから、
息をするのも一苦労だ。
熱く熱された水槽の中で藻掻く魚のように、
私達も、夏という熱された空気の中で藻掻いている。
煮えたって食えはしないのに。
蒸されたって美味しくはならないのに。
どうにもならないこの暑さの中、
必死に生きることしかできない。
夏-。
君はいつもこの時期になると、
薄い生地のまっさらな制服に、
赤い花のようなリボンをちょんと付けて。
強い日差しがあるというのに、白い透き通るような肌を出して。
学校終わり。
一筋の汗を流し、太陽・コンクリートからの熱を受け、怠そうに体を動かして、近くの駄菓子屋からラムネ瓶をひとつ頼む。
爽快感を求めて、ごくごくと喉を鳴らして火照ったからだに冷たいソーダを、流し込んでゆく。
その後必ず、僕の家に寄ってお母さんと話していく。
そして、気づけば僕の部屋に寝転んで風鈴の音、夏の音を2人で聞いている。
扇風機を回して、やっと居られるかどうか分からなくなるような暑さを持つ部屋に、
何故毎日のように来るのか。
検討もつかなかった。
少し汗ばんだ制服。
綺麗に美しく靡く黒髪。
寝転んでいるせいで、太もも辺りまで上げられた紺色のスカート。
そんな格好の君に、毎回直視出来ずにいた。
『夏』
何もかも燃えつきてしまった
遠い夏の日
突然 連れ去られた
多くの命
私につながる
あなたにつながる
多くの命
歴史の真実を
語る語り部は
残酷な
過去の過ちを
教えてくれる
何も知らず
生まれ育った私は
彼らの想いを
抱えきれないほどの
悲しみや 苦しみを
どう受けとめ
未来に
どう伝えていけば
いいのだろう
あの日は暑かった。
あの日は夏だった。
ずっと、ずっと蝉がが鳴いていた。
溶けそうだった。
アイスも、恋に落ちた
私も
「ねぇねぇ!明日香って好きな人いたりする?」
友達から急に質問をされた。
「う、うん!まぁ居る…けど、中々相手は振り向いてくれないや(笑)」
私はそう笑って誤魔化しながら次の授業の準備をする。すると友達は真顔で
「誰?」
と言った。その時の友達は何だか怖く思えた。
「え、えっ…っと…な、内緒!あのぉーほら!プライベートな話…じゃん?」
聞かれた瞬間はびっくりした。だって、目の前に居るんだから。私の好きな人が。
「それって私?」
私は胸の鼓動が早くなった。
「な、なんで?」
「反応で分かるよ。」
「本当に」
可愛い
暑いのは平気。夏の湿気の強い暑さも耐え切れるが蚊の羽音だけは許せない。吸ってもいいからサイレントで吸え。
夏
縁側で風鈴の音を聞き
ラムネ片手にうちわであおぐ
今日もとても暑い
こういう時はラムネが1番
蝉の鳴き声が聞こえる中
ただ風を待っていた
花火大会
浴衣を着て
慣れない下駄を履く
彼も浴衣を着ていた
お互い顔を赤くする
花火が上がる
君の瞳に光が入る
「好きだよ」
花火にかき消されながら囁く
彼の耳が赤くなる
聞こえてたみたい
いや
正確に言うと
聞こえるように言ったんだ
まだまだ夏は長い
〈夏〉
夏(初夏の方が適切かも)といえば、蛍を見に行ったことを思い出す。
小川と呼ぶにも小さな清流で淡い光がいくつも浮かんで明滅する様は、月並みな表現だけど儚く美しかった。
儚いものは、どうしてあんなに美しく見えるんだろうか。
年に一回花を咲かせ、すぐに散ってしまう桜の花。
晩夏になると聞こえだし、短い秋と共に消えてしまう虫の声。
空からヒラヒラと舞い降りてきて、掌の上ですぐに溶けてしまう雪片。
どの季節にも儚く美しいものが存在する。
そんな美しいものたちに想いを馳せることが出来るだけのゆとりを
ガラス細工のように脆く儚い心に残しておきたい。
真っ暗な夜空に、華やかに大輪の花を咲かす、打ち上げ花火。
【ここではないどこか】【夏】
ここではないどこかで君にまた会いたい。冷静になって君に会いたい。今度は逃げないように、今度はちゃんと話せるように。あの日の続きをするために。
「勝ーってうーれしいはーないちもーんめっ」
「負けーて悔しーはーないちもーんめっ」
あの子が欲しい、あの子じゃわからん。この子が欲しい、この子じゃわからん。
「相談しましょ、そうしましょう。」
君と私でジャンケンを、負けた方から引き抜くと。大人数が好きでは無いから二人だけ。二人遊びの達人ね。大人になれば遊びも変わる。遊びの時間が減っては私をすり減らす。少しだけ戻りたいと思ったんだ。負けず嫌いの劣等生。夏になるならかき氷。小銭を握りしめて買ったにも関わらず二人とも途中で飽きて最終的には嫌な顔をして完食。まぁ、昔のこと。
『ちょっと、会いたい。』
『ちょっとって何なの笑』
少し前の電子上での最後の会話。約束なんて決めずに今日ここまで来てしまった。ここなら会えるかも、なんて思ってない。ただ、無性に思い出してしまっただけなんだ。公園のあるブランコ。人の消えていく時間にブランコに座って空を見る。今じゃ私はおかしな人。
「勝ーって嬉しい花一匁」
こんな歌だったな。二人遊びの達人だからただのジャンケンとなんら変わらない。少し変わるのはただのジャンケンはつまらないからと形を変えただけ。
「負け面悔しい泣き虫お嬢。」
ふと前を見上げれば歳をとった昔の顔。雰囲気変わんないんじゃん。てか
「誰が泣き虫だ。」
「普通に話してくれるんだ、泣き虫お嬢。」
この距離感も昔から変わらない。少しだけからかわれて噛み付いてまるで犬と飼い主ね。癪に障るから絶対そんなことはないけれど。君はなんで高校が別れるってなって会えるの最後かもね、なんて笑いあった中学三年生の日に口付けをしたんだろう。その日からまともに顔なんて見れなかったのに都合よく美化された思い出には縋りたくなる。
「馬鹿なこと言ってるんじゃないよ。会いたいって言ったくせに。」
「弱みに漬け込むなんて最低だわ......」
声色を変えて無駄に女性らしくなる。本当に君は変わってないんだ。笑ってしまう。
「ちゅーしたの怒ってる?」
「怒ってたらいちいち昔思い出してこんなとこ来ないけどね。」
負けず嫌いの劣等生、忘れられない思い出に敏感。負けたみたいで悔しいじゃんか。こちらに近づいてくる君にふと立ち上がる私。目の前まで来た少し背の高くなった君に口付けを。
「驚いた?」
「相変わらず負けず嫌いじゃん。変わってないね。」
「君には言われたくないな。」
勝ち逃げされるわけにはいかない。負け面悔しい泣き虫お嬢に勝った気でいたペラペラ王子。王子は隙を掴んで私にもう一度キスをした。
「もう勘違いじゃ済まされないね。」