夏-。
君はいつもこの時期になると、
薄い生地のまっさらな制服に、
赤い花のようなリボンをちょんと付けて。
強い日差しがあるというのに、白い透き通るような肌を出して。
学校終わり。
一筋の汗を流し、太陽・コンクリートからの熱を受け、怠そうに体を動かして、近くの駄菓子屋からラムネ瓶をひとつ頼む。
爽快感を求めて、ごくごくと喉を鳴らして火照ったからだに冷たいソーダを、流し込んでゆく。
その後必ず、僕の家に寄ってお母さんと話していく。
そして、気づけば僕の部屋に寝転んで風鈴の音、夏の音を2人で聞いている。
扇風機を回して、やっと居られるかどうか分からなくなるような暑さを持つ部屋に、
何故毎日のように来るのか。
検討もつかなかった。
少し汗ばんだ制服。
綺麗に美しく靡く黒髪。
寝転んでいるせいで、太もも辺りまで上げられた紺色のスカート。
そんな格好の君に、毎回直視出来ずにいた。
6/28/2023, 11:48:05 AM