声が枯れるまで』の作文集

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声が枯れるまで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

10/22/2023, 12:47:40 PM

声が枯れるまで泣き叫んだあの日。
これからも人生が続くことが恐ろしくてたまらなかった。絶望しかなかった。死にたいという言葉が頭に浮かんで消えなかった。


あの日の私に伝えたい。
恐怖と絶望しかなかった日々を生き延びてくれてありがとう。あなたが死を選択せずに生きてくれたから、私は幸せにたどり着けたよ。
学校に行けなくたって大丈夫。勉強が遅れてたって大丈夫。あなたは努力が足りないって自分を責めるけど、あなたは充分頑張ってる。そんなに自分を責めずに気楽に生きて。幸せは必ずやってくるから。その時までもう少し待っててね。


#声が枯れるまで

10/22/2023, 10:33:44 AM

【声が枯れるまで】

「声が枯れるまで」って表現がある。
私はそれを経験したことはないし、
この先も経験することができない。

私は、声そのものを出せないのだ。

声が出なくて不便だなぁ、と思う場面がなくはない。ただ、生まれつきなので、声を出さないことが当たり前の生活を送ってきた。これから先も声を出したいと思うようなことはないだろう…と、昨日まではそう思っていた。

今日は、我が子の初めての運動会。決して足が速いわけではないが、昨日も夜遅くまでまでパパと一緒に練習していたのを知っている。私は、手作りのキャラ弁当で精一杯の応援の気持ちを表した。

そして、我が子が走る番がやってきた。

パンッと乾いたピストルの音とともに、幼い子どもたちが一斉に駆け出す。うちの子も、先頭の子を懸命に追いかけている。

「がんばれー、がんばれー‼︎」

どの子の親も、必死で声を振り絞る。
でも、私にはそれができない。
声が枯れるまで子どもを応援することに、
こんなにも憧れる日が来るなんて…

気がつけば、我が子は1等章の証をつけていた。パパは「よくがんばったなぁ〜」とニコニコして、走った本人よりも上機嫌だ。

せめて、ギュッと抱きしめて「おめでとう」の気持ちを伝えようとしたそのとき、

「ぼく、おかあさんのがんばれ、きいたよ」

え?

「はしってるとき、おかあさんがてをふってがんばれ〜って。すごくすごくうれしかったよ‼︎」

…いつの間に、この子はこんなにも優しい子に育ったのだろう。自分でも聞くことのできない声を、その幼くて小さな心が汲み取っていてくれたのだ。

「だからぼく、いっとうしょうになれたんだ。おかあさん、ありがとう」

私は、我が子を力一杯抱きしめた。

「いたいっ、いたいよぉ、おかあさん」

子どもが思わず声をあげるほどだったが、それでも力を緩めることはできなかった。

今日という日が、初めて私が「声援」をおくった記念の日になった。

10/22/2023, 9:58:32 AM

「声が枯れるまで」

毎日更新を目指して、約一ヶ月が経過した。

何だかんだで継続できており、自分で自分を誉めてあげたい。

しかし、本日は子供の面倒に時間をとられ、まだ投稿できていない。

残り時間は約三分。

サザエさんのエンディングが流れているなか、必死で文章を考えている。

1投稿につき8文と決めていいるので、あと三文。

これが声ならもう枯れているだろうか。

やった、間に合った!

10/22/2023, 9:55:38 AM

#15『声が枯れるまで』

 席についたまま貴方の体がユラリ傾いた時、
 嫌な予感がして冷や汗が流れた。

 大きな目にはクマがひどくて
 軽く指を咥え、頭はフル回転
 安楽椅子ではしゃがむような変わった座り方。
 その曲がりに曲がった猫背は
 貴方の背負うものの大きさを
 そのまま表現しているようで。
 彼こそが世界の切り札、私の尊敬する名探偵。
 
 資料を摘んで見せて
 これどう思いますか、
 と聞く彼と一緒に考えたり
 休憩には世界各地のお菓子を食べたり
 スリリングだけど楽しい日々。
 誰よりも賢くて正義感の強い貴方の人柄や
 新たな一面を知れば知るほど
 側にいたい、支えたいと思った。

 慌てて駆けつけ何度も名前を呼ぶ。
 嫌だ嫌だ、私を置いて逝かないで__
 咽び泣いて落ちた涙が、彼の頬に伝う
 だんだん閉じていく黒い瞳には
 私の顔が写っていて
 もう聞くことのできないその声で
 優しく名前を呼ばれれば
 泣かないで、と言われたようだから
 無理やり笑顔を作って見せる

 お慕い申し上げます
 貴方に近づけるよう頑張りますから
 また、会いましょうね

10/22/2023, 9:54:58 AM

優しい眠りについているなら、目を覚まさないでいてほしいな。暗い夜はたぶん淋しくて、ときには優しいと思うから、君のための太陽が昇ってこないようにって何度も祈った。
 魔法を使えるわけじゃないし、奇跡を起こせるわけでもないし、世界は君のためだけにはないから、夜はいつも朝を連れてきてしまう。少しでも眠っていたい、って思うなら、帰りたいって思うなら、それを知っているなら、せめて…、せめて、声が枯れるまで。

10/22/2023, 9:50:45 AM

声が枯れるまで叫ぶとか、声が枯れるまで歌うとかって、映画や小説ではよくあるけど実際はないな。
そんなに感情的になることって現実でもあるんだろうか。
どちらかというと、映画とか小説でそういうシーンを見て、それに近い状況になった時に真似して浸る方が近い様な気がするな。

10/22/2023, 9:46:31 AM

声が枯れるまで


囁く声が聞こえるくらい、
きみはぼくのそばにいた。
きみの横顔を、
誰よりも近くで見るのはぼくだと、
決めつけていたんだ。
きみがその笑顔の下に、
どんな気持ちを隠していたかなんて、
想像もしないで。

昨日と同じ明日が来る保証など、
どこにもない。
当たり前だと思っていた日々は、
全部消えてしまった。
ぼくはきみの姿を見失い、
大声を出しても遠くて届かない。

どうかもう一度振り向いて。
声が枯れるまで、きみの名を叫び続けたら、
この声は届くかな。
どれだけ遠くても、きみが聞こえるまで。



#64

10/22/2023, 9:45:43 AM

丘の上の美術館
頂上に大きな象の銅像が立っていた。
その足元に、息子と私はシートを敷いてうつ伏せに寝転んだ。
「ママーあの本読んで」
「車の?」
「そう!」
お気に入りの重機の絵本だ。
毎日毎晩読まされたおかげで完全に覚えてしまった。
頭の中で表紙をめくる。
「ええと、ざっくりぶうぶうがたがたごろろ…」
読みながら仰向けになった私の目に、強い日差しが飛び込んで来た。思わず目を閉じる。そしてまたゆっくりと目を開けた。
太陽が象の鼻の先端にぴったり位置している。まるで象が鼻を高く持ち上げて、空に向かって太陽を掲げているように見えた。
眩い光がくっきりと象の影を作り出し、私たち親子を包み込んでいる。

その時遠くの方からボーーッという音が風に乗って微かに聞こえてきた。汽笛だ。
そういえば今朝のニュース言ってたっけ。外国の大型船舶の話。
こんな所まで汽笛が聞こえるなんて、
今日は空気が澄んでいるんだなあ。

「見てごらん。ゾウさんの鼻の先。」
仰向けのまま、私は空を指差した。
息子はピョコッと私の肩に頭を乗せてきた。柔らかな髪の毛が当たってくすぐったい。
そうしてまるでスコープでも覗くように、私の指の先を見つめた。
そう。この子はいつも、示した先をできるだけ正確に見ようとする。
「あっ、ゾウさんがお鼻でお日さまをつかまえてる!お日さまってつかまえられるんだね!でもお鼻だいじょぶかな?ゾウさーん!お鼻、熱くないかーい?ゾウさああん!」
小さな両手を口に添え、大きな声で何度も何度も訊いている。
その時風が吹いて、私たちのシートをフワッと優しく浮かせた。
「ママ!今ゾウさんがほーい!って言ったよ。風さんもお返事してくれたんだよね!」

叫ぶ息子を横にして、こんな絵本みたいな現実って本当にあるんだなと、
しばらくの間茫然としていた。
そんな記憶。

…今もまさにそうです。

10/22/2023, 9:41:10 AM

彼は自分の声が嫌いだ。
 だから、声が小さい。
 周りに注意されても変える気はない。
 それだけ嫌いだから。
 嫌いになった理由は周りに馬鹿にされたから。
 
 だけど、いつか誰かに認められて。
 もし、そんな人がいれば声が枯れるまで話していたい。

10/22/2023, 9:35:09 AM

冷たくなった君の手に触れる。いつも感じていた温度はもうそこにはなくて、君の質量だけは何となく感じられた。君がやがて朽ちて灰になるなど、未だに想像がつかない。ずっと君は傍にいると思っていた。ずっとその体温は温かいのだと思っていた。今はただ、君がいないという事実だけが僕に覆いかぶさっている。心はずっと叫んでいる筈なのに、涙は一滴も流れない。もし君がいなくなったのなら、僕は枯れてしまう程に泣き叫んでしまうと思っていたけれども、現実として起こるとまるで何も出てこない。僕は君を想っているのに、どうして何も出てこないのだろうか。いっそこの身が朽ち果てるその時まで、泣き叫んでいられたら良かったのに。

[声が枯れるまで]

10/22/2023, 9:32:10 AM

どんなに声を張っても、届かなかった。聞こえましたか?私の思いは届きましたか?きっと、蝶の羽音より小さな音に聞こえたでしょう。
周りに反対されても、それでも私は叫び続けます。この思いが誰かに届くまで、声が枯れるまで。

聞いてください。私の主張。

                『声が枯れるまで』


始まりはいつも平凡です。そして何かが起こり、苦難を乗り越え、また平凡に戻る。それの繰り返しでございます。
ですから、私達はいつも期待しているのです。
ハッピーエンドなエピローグを。

                『始まりはいつも』

10/22/2023, 9:25:14 AM

「ねぇ!たすけて!ねぇ!誰もいないの!?たすけてえ!」
はぁ、、はぁ、、はぁ、、
もう誰にも…私の声は届かないのかな…
暗い部屋に閉じ込められてもう何日たったか分からない…
いつまでここにいないといけないのだろう。
私は、ここを出なければいけない理由がある。
だから、声が枯れるまで。いや、声が枯れても
ここから出ないといけない。
『声が枯れるまで』

10/22/2023, 9:17:22 AM

叫びには声が枯れるまでという身体による限度がある

しかし叫びは形を変えて声から逸脱していった

.mp3から.txtへエンコードするような叫びの変換

現代の心の叫びは声でなく文字で遂行可能なものとなった

喉代行の指先は人の欲動のままに打ち出す

枯れることを知らない限度なき叫びを

10/22/2023, 9:13:19 AM

声が枯れるまで (10.22)


 むかしむかし、あるところに光のように凛と透き通る声で歌う少女がおりました。彼女の歌は悪しき気を晴らし、病を治すことができたので“奏鳴の巫女”と崇められていました。
 そんな彼女にも治せない人がいました。青白く痩せた少年です。最後まで歌えば治るはずなのに、何故だか途中で胸が苦しくなるのです。

「巫女さま、巫女さま。どうしたの?」
「大丈夫。今度は歌ってみせるわ」

それでも辛くてむせてしまいます。

「巫女さま、巫女さま。無理しないで」
「大丈夫。ちょっと変なだけなのよ」

やっぱり痛くて声が詰まります。

「巫女さま、巫女さま。もういいよ。来てくれるだけで嬉しいんだ」
だいじょうぶ、と言う声は枯れていました。とその時、苦しげなうめき声が耳を貫きました。彼の命はもうほんの少しだったのです。もう一度歌おうとした少女はしかし、青年のどこに力があったのか、強く口を押さえられて叶いませんでした。
「——-、歌わないで。1人の女の子として、これからも生きて」
 少女の名前を呼んで、そう言い残した青年は静かに眠りについたそうです。

10/22/2023, 9:11:08 AM

どんな時でも、

どこにいても、

君への思いを叫び続ける。

君が亡くなったとしても、

ずっとずっとずっと、

叫び続ける。

声が枯れるまで。

〜声が枯れるまで〜

10/22/2023, 9:00:18 AM

・声が枯れるまで
赤ちゃんの泣き声というのは、凄まじい。火がついたように、とか、叫ぶように、とはよく言うけど、本当にその通りだ。
しかも、物心ついたのちのそれと違って、余計な魂胆…わがままを聞いて欲しいだとか、構って欲しいだとか…がないだけ、タチが悪い。
やっと少しまどろみかけたとき、我が娘の泣き声が、容赦なく耳をつんざいた。

「はいはい、いい子だから、おねんねしましょうね」

まもなく一ヶ月を迎える娘は、日を追うごとに重くなる。この子に抱っこが必要じゃなくなるときには、たぶん私の腕はボディービルダーもお呼びじゃないくらい鍛え上げられていることだろう。

「〜♪〜♪〜♪」

歌い出した途端、泣き声が止む。後にはまんまるい目だけが、きょとんと私を見ていた。誰もが知る童謡から、なつかしの1900年代ソングまで。バイクを盗むのは教育に悪いかなぁ、なんて思いながら、調子に乗って臨場感たっぷりに歌い上げてしまう。
いつしか、愛しい我が子はくうくう寝息をたてていた。
***
ボカロが好きだ。人間には出せない、あの透き通った声が好きだ。高音でテンポが速い曲が多いのも、イイ。
試験前日、イヤホンから流れてくるのも当然ボカロだった。
一人暮らしを始めて早半年。イヤホンさえ外してしまえば、そこに音は何もない。自分が望んだことなのだから、不満は全くないのだけど。
ごくごくたまに、恋しくなるときがある。
お世辞にもうまいとは言えない母の子守唄が。声が枯れるまで歌い続けて、翌朝母が舐めていたのど飴の匂いが。
私があんまり寝ないから、と文句を言っていたけど、あれはちょっと納得できない。自分から熱唱していたのはどこの誰だよ。
イヤホンからは変わらず、澄んだ高音ボイスが流れていた。母ならきっと、ボカロだって子守唄にするんだろう。
あの掠れた声で、母が歌うボカロ曲を、聞きたい、と思った。

10/22/2023, 8:50:17 AM

のど飴と「大丈夫?」の問い 
(ひとカラで練習しただけ 君の好きな歌)

20231021「声が枯れるまで」

10/22/2023, 8:44:35 AM

お題「声が枯れるまで」

私は、歌が好きだ。
作曲や作詞をしているわけではないけれど、誰かが書いた歌を、私が私の大切な人へ向けて歌う。
この想いが、あなたにどれだけ伝わるかはわからない。
もしかしたら、微塵も届いていないのかもしれない。
それなら、歌い続けるだけだ。
声が枯れるまで。

10/22/2023, 8:32:25 AM

僕は登山が趣味である。
山を登頂したあとは必ず行うことがある。
「ヤッホー」
そう山彦である。
せっかく高い山に登ったのだから、これをしないのはマナー違反であろう。

しかしその日はおかしかった。
山彦が帰ってこないのである。
「ヤッホー」
もう一度、大声を出してみる
やはり山彦が帰ってこない。
信じられないことだった。

確かに場所によっては帰ってこないこともある。
しかしここはヤッホーポイント百選に選ばれた場所だ。
少しの間思案する。
山彦の調子が悪かったのかもしれない。
もう一度すれば、きっと返してくれるはず。
そう思って息を大きく吸った時、突然肩を掴まれる
驚いて後ろを振り向く。

そこにはガタイのいい中年の男性がいた。
「止めな、坊主。無駄だよ」
その男性は諭すように言う。
「あなたは?」
「俺か?俺はこの山の管理人だ」
男性の方に向き直る。
「何かあったんですか?」
「ああ、ヤマビコ様の喉が潰れたんだ」

男性の発言に耳を疑う
「待ってください。神様が返すというのはおとぎ話です」
「カモフラージュというやつだ。信じられないのは分かるが、実際に山彦は帰ってこないだろう?」
ありえない話なのだが、実際そうなっている。
もしかして本当の話なんだろうか。

「続けるぞ。最近ヤッホーポイント百選に選ばれただろ。それで人が増えたんだが、ヤマビコ様は律儀な方でな。たくさんの山彦を返して、声が枯れるまで返し続けてドクターストップ、というわけだ」
「そんな。僕らは無理をさせていたんですか?」
「ヤマビコ様も、人が増えて喜んでいたんだがな。まあ、何事もほどほどが一番というやつだ」

僕は男性に別れを言い、下山していた。
冷静になってみると自分は騙されたんじゃないかと思い始めた。
だが彼が騙す理由と、山彦が帰ってこない理由が分からなかった。
色々考えていると、前の方から老人が歩いてきた。
足取りがしっかりしていて、山登りの経験の多さを物語っている。
「こんにちは」
挨拶をすると、老人の方も笑顔で手を上げて応える。
そうしてすれ違った瞬間。
「ヤッホー、ヤッホー」
かすれた声が聞こえた。
驚いて振り向くと、さっきの老人はどこにもいなかった。
なるほど、律儀な神様である。

10/22/2023, 8:29:44 AM

声が枯れたらしい。
なんで?
カスカスの咳をするその人に問いかけたら、言いにくそうに目を逸らされた。
たぶん、風邪とかじゃないと思う。
そういうことを気にするあなたは、風邪気味だと分かったらすぐマスクするしオレに寄り付かなくなる。
寂しいけど、オレの体調を心配してるんだって、嬉しくなるのも本当。

だからマスクもしないでオレの目の前に座ってるのは、ちょっとした異常事態。

「心配させてよ」
―気にしなくていいから

まるで準備してたみたいに差し出されたメモ帳に走り書きされたそれ。
不満ですって顔しながら飛びついたら、やっぱり目を逸らされる。
ぷん、と頬を膨らませて見つめる。

「……」
「……」
「………」
「………」
「…………」
「…………」

顔は逸してるけど、オレのこと気にしてるっぽい。
もう少しで勝てそう。
そんなオレの考えがバレたのか、オレを見る目が不審だ。
別に何かを企んでるわけじゃありませんよ?

「…………ース」
「ん?」
「ケホッ……昨日の夜、中継されてたレース見てた、から」

パチリ。
目を瞬いたら、赤くなった耳が見えた。

「おまえ……出てたろ」
「あー……はい」
「それで、思いっきり叫んじまって」
「…………」
「まさかレース終わってすぐ帰国すると思わなかったんだよ!!げほっ………カフッ」

叫んでしまって喉を痛めたあなたに慌てて飲み物を差し出す。
それを飲んで深呼吸してる姿を見つめて、あれ?と首を傾げる。

「なんでオレが帰ってきたことが関係あるんですか?」
「……おまえの基本ボケボケなのに突然鋭くなるとこ本当にキライ」

それはつまり?
そういう?
もしかして?

「オレが出るレース見ていつも騒いでるの?」

毎回。
声が枯れるまで。
今回は喉が復活する前にオレが帰国したから。
酷使した喉を治しきれなくて。

「……ッ」

真っ赤になったあなたを見て、オレも顔が熱くなってきた。
でも、なんだろう。

「次のレース、見に来てください」
「オレの喉を殺す気か……!?」

それも楽しそうだけど。
口に出したら怒られるから笑うだけにした。
でもね。
あなたが声が枯れるまで応援してくれたら。
テンション落としたオレを叱ってくれたら。
カスカスの声でゴール前にいてくれたら。
なんでも出来る気がするんだ。

お題「声が枯れるまで」

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