喪失感』の作文集

Open App

喪失感』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

9/11/2024, 4:25:11 AM

「喪失感」


まるで
自分が自分でなくなったみたいな


僕は君は私は
なぜ

それでも呼吸が続くのか

9/11/2024, 4:20:13 AM

喪失

「はい、チーズ」
下駄箱を整理していると、離れた所からそんな声が聞こえた。
みんな学校の至る所で最後の制服姿を写真に収めている。
楽しそうな目元をする彼らを横目に隣のロッカーを少し見つめて、帰路についた。彼女の目は少し悲しそうだった。

家に着いた彼女は今日もらった卒業アルバムを開いた。
「この子、こんな顔だったんだ。」
「笑う時こんなに風に笑うんだ。」
1人1人の顔写真を見つめては、呟いた。
彼女の目は、ピタリと止まった。
「....もう1回、見たかったな。」
彼女が優しく触れたのは1人の男の子の写真だった。男の子は写真の中で弾けるような笑顔をして、まるで向日葵のようだった。
しばらく見つめた彼女は、棚からもう1冊卒業アルバムを取り出した。
数ページめくると、また彼女は手を止めて写真を見つめた。違う制服を着た、少し幼い顔の少年は、向日葵のような笑顔でこちらを見ていた。

どれほどその2枚の写真を見てたのだろうか、彼女は今日もらった卒業アルバムを閉じ、棚の奥にしまった。
まるで、もう二度と見る気はないようだった。
再び、少年の写真を見た彼女の瞳からは、大粒の雫が溢れた。
「かわいく、なりたい。」
少し声がかすれ、少年の写真を指でなぞった。
「成人式で会う時、後悔するくらい美人になってやるからな。」
挑戦的な台詞と対称的に、雫は更に溢れた。
しかし、写真が濡れる心配はいらなかった。生まれたばかりの雫はすぐに消えていった。

彼女の顔を覆う白い布が、全てを吸い取り跡を残させなかった。
そして、棚にしまわれた卒業アルバムがこちらを見つめていた。
彼女が見なかった先の写真は、白い布が少年少女たちの顔を覆っていた。

9/11/2024, 4:13:50 AM

夏休み。
それは学生という身分において、唯一安息を我が物にできる稀有な時間。
時は過ぎ去り、今なお昨日今日の出来事かように思いを馳せては無常にも過ぎ去る日々よ。
ああどうかもう一度だけ。もう一度だけでも。
このわたくしめにチャンスを与えてくれはしないものか。
淡白に過ごした青さに欠ける青春の数々。
それをどれだけ悔いようとも、もう二度とは戻らないことは重々承知だ。
しかしそれでも。
懇願せずにはいられないあの日々を。
自分はいつまでも忘れられずにいたのだった。
夏休みに戻りてぇー!

9/11/2024, 4:11:05 AM

【お題:喪失感 20240910】

大切なものを作らなければ
喪失感を抱く必要はなくなる
だから僕は、いつもひとりでいるんだ

寂しくないのかって?
寂しくなんてないさ
だって好きでひとりでいるんだから

つまらなくはないのかって?
うーん、どうだろう
僕はつまらないと思ったことないから

今日?これから?
キャンプに行くんだ
そう、ソロキャン

自然の中でひとり
焚き火を眺めながらの読書
最高だよ
オススメする

後は星を観るのもいいよ
自分のちっぽけさを
実感できるからね
悩みなんて吹き飛んじゃうよ

後は⋯⋯そう、温泉!
これもオススメだね
お湯にゆっくり浸かると
体の緊張がふわぁってほぐれるよね
露天風呂も気持ちいいよね
自然の風を感じながら
温泉に入る、最高だね

えっ?
もちろん、ひとりさ
誰かと一緒に行くと
知らず知らずのうちに
緊張していたり
気を使っていたりするだろう?

君もいつかやってみるといい
ソロキャンに一人旅
病みつきになるから

人間産まれてくる時はひとり
死ぬ時もひとりだ
なら、生きている間も
ひとりでいたって
問題ないだろう?


テレビの画面の向こう側で、その人はそう言って豪快に笑った。
彼の過去に何があったのかはわからない。
でもその過去に、彼は酷い喪失感を抱いた事があったのだろう。
私には彼が『もう、あんな思いは二度としたくないんだ』と呟きながら、膝を抱えひとり蹲っている子供のように思えた。


━━━━━━━━━
(´-ι_-`) 喪失感と虚無感の違い、オモシロイ

9/11/2024, 4:03:49 AM

「喪失感」

お金をおろしたら新札ばかりやってきた。
こうしていつの間にかさよならなのね、諭吉さん。

9/11/2024, 4:00:17 AM

喪失感


喪った事さえ忘れてしまえれば幸せだと
薄く笑ったその人は
3日ののちの闇夜の晩に
この世の人ではなくなった

喪った事さえ忘れるとは
その人の生きてた記憶すら
残った人から無くなること
それこそが真の死だ

愛している 愛していた
憎んでいる 憎んでいた
感情を刻みつけて

心を溶かす 甘い囁きも
心を抉る 酷い言葉も
忘れられない為の仕組みなのか

9/11/2024, 3:47:43 AM

「あの駅の近くの中華料理屋さん、つぶれちゃうんだって」
ここからは到底見えない店を見ているかのように、窓の外を眺めながら椋が言った。

「中華料理…というと、全体的に味が薄い、あの?」
「そうそう、中華料理なのに味が薄いビミョーなあのお店」
微妙に貶すことで、お互いの認識を擦り合わせる。
「担任くんはぁ貴重な味の薄い中華が食べられるって贔屓にしてたけどねえ」
初耳の情報だが、いかにも胃が弱そうな担任ならありそうだ、と七海は納得する。
「一回しか行ったことないし、別に残念に思う気持ちはあんまりないんだけどお、」
椋は手持ち無沙汰にボールペンを回す。
「なんだろこの気持ち…ちょっとだけさみしいような、喪失感…っていうとおおげさかなぁ?」
寂しい、と言うわりには怪訝な顔の椋が少しだけ面白い。
たしかに、七海も一度だけしか来店したことのない店なのに、いざ無くなると聞くと、少しだけ胸がざわついた。
きっと明日には忘れる、なんてことない喪失感。

「なんでだと思う?」
「さぁ」
「一緒に考えてよぉ」
椋はわからない感情は明確化したがる癖がある。
七海だっていちいち考えたことのない感情について適当に考えてみた。
「そうですね…店が潰れる、ということは、誰かの何かが終わってしまうから、でしょうか」
「えぇーぼくが顔も覚えてない店長さんのことなんて考えて心動くと思う?」
「動かないでしょうね」
「だよねぇ」
「来曲の情緒がそんなに育ってるとは思えないので却下します」
「あれぼくちょっと悪口言われてる?」
正直、七海ですらそこまで考えていない、ただの後付けだ。
そもそも感情なんて説明が付くものではないと七海は思っているが、椋の情緒教育のため、もう少し頭を使って言語化する。
「自分の世界の一部が無くなるから、ですかね」
「世界?」
「毎日近くを通っても、視界に入っていても意識しない、大切でもない生活圏の一部。でも確実に自分を形作る環境の一部であるでしょう。
そこが欠けるとなれば、少しの喪失くらい感じるのかもしれないんじゃないですか」
ふむ、と顎に手を当てる椋。
「なるほどぉ……普段意識してない足の小指をたんすにぶつけると超痛い!みたいなぁ?」
「一気にアホっぽくなりましたが、まぁそんな感じです」
「あーまたななくんが暴言吐いたぁ!」
ぶーぶーと言い続けるものの、ようやく納得したらしい。
表情が晴れやかになって、続けて、目が輝いた。
「そぉだ!はーくんが帰ってきたら、担任くんも誘ってあの中華屋さん行こうよぉ!せっかくなら、思い出作ってちゃんとした喪失感にしてあげよ!」
「ちゃんとした喪失感ってなんですか」
でも、身近なのに何も知らずに消えていってしまうのも少しの物悲しさがある。それこそが他愛もない喪失感の正体なのかもしれない。
そんな風に思った七海は、最後の晩餐は青椒肉絲か酢豚か、次の難題に頭を切り替えた。



【喪失感】

9/11/2024, 3:46:31 AM

『喪失感』

闘病の末に姉は亡くなり、私は通夜と葬式の忙しさに紛れていた喪失感をまざまざと感じていた。姉ががんを告白した時から思うようになったことがある。いなくなればいいのに、と思っていたことが回り回っていたのなら、姉をこんな目に遭わせてしまったのは私のせいかもしれない、と。そして、いずれは私もがんになるに違いない、と。
喪服を脱いだ日の夜に、いつもお茶会をする店で先に来ていた姉が手を振っていた。
「やっぱここのケーキと紅茶最高だよね。久しぶりに食べるとおいしさ倍増するわ」
もりもりとケーキを平らげていく姉の前で私はまたしてもフォークが進まない。目の前のケーキがまた掠められていくけれど俯いたままでいた。するとぺし、と後頭部を軽くはたかれる。
「あんたは大丈夫よ」
「そんなの、わかんないじゃん」
「今わたしがそう言ったからそうなるの。だからさっさと行きなさい」
人にフォークを向けて説教する姉の姿が霧が晴れるように薄らいでいく。
「ケーキ、食べそびれた……」
目覚めた布団の中で今までずっと抱えてきた不安が少しもないことに驚き、姉の言葉と、はたかれた後頭部の感触を思い出す。そして、もう姉がいないという事実にまた気付いて少しだけ涙した。

9/11/2024, 3:44:08 AM

後悔はない。
悲しみもない。
この判断は間違っていないと言える。

ベランダでタバコを吸いながら言い聞かせるように反芻する言葉の数々

2日前までこの家は活気が確かにあった
心地のいい雑多の音が無くなるだけでこんなにもこの家が広いのだと実感してしまう。

付き合って、同棲して、結婚の約束もした。
多少のすれ違いも、喧嘩も有りつつ良好な関係だった
少なくとも僕はそう思っていた。

浮気するヤツは許さないとは思わない
だが受け入れることも難しく、感情のコントロールが上手くいかない。

向こうも悪いが、きっと自分が悪い
大切に接してなかったのかもしれない
愛をちゃんと伝えてなかったかもしれない
一緒にいても楽しいとは思えなかったかもしれない
8割ほどはきっと僕がわるいのだ、この決断を含め。
自己嫌悪が僕を襲う。

冷静に考えれば、好きという感情も愛してるという気持ちもなかったのかもしれない

肌を撫ぜる風が、ぐちゃぐちゃになった思考を冷静にする。
ぽっかりと体の中心に空いた穴は、悲しみでは無いことを知っている。
これは、きっと間違いなく、喪失感というものだろう
飲みかけの酒を煽り、持つ1本タバコに火をつける


『喪失感』

9/11/2024, 3:40:16 AM

お題『喪失感』

 何年も受からなくて、それでも必死になって頑張って勉強し続けた資格試験にようやく合格した。
 心臓がうるさいほど鳴り続ける中、僕は精神的なダメージをできるだけすくなくするために落ちた時の振る舞い方のシュミレーションをして合格発表をスマホで見ていたら、自分の番号を見つけた。
 両腕をおもいきりふり上げて「よっしゃー!」と叫んだ、と同時に心にぽっかり穴があいた気分になる。
 我に返った僕はゆっくりと腕をおろした。
「そうか、ここ何年もずっと、勉強以外してないな」
 床を見つめてぽつり、呟く。僕はベッドの上に転がると、スマホを見始めた。
『新しい趣味 おすすめ』と検索エンジンに打って、ボタンを押す。すると、何件も検索結果が出てくるではないか。
 僕はこの中で一番上に出てきたページを開くと、『旅行』という文字が目に入ってくる。
 今まで、友達としか行ったことがないし、最後に行ったのは学生時代か。そういえば時々会う友達に一人旅はいいぞ、とすすめられたことがある。
 旅行なんて慣れてないし、一人ならなおさら怖い。だが、僕ももういい年だ。そんなことを言ってられないだろう。
 なんとなく興味がわきそうな温泉地を検索し始める。その時、僕は心にあいた穴がじょじょに埋まっていって、むしろ高揚感すら覚えるようになっていった。

9/11/2024, 3:39:27 AM

最近使いだしたネイルチップ

商品が古い場合は

シールの粘着力が弱いようで

少し注意が必要

いつのまにか小指のチップが

取れて膝の上に落ちていた🤣

先日は人差し指のチップが

取れて無くなっていた

この喪失感といったら…🥹




✴️146✴️喪失感

あとがき

長さはミディアムロングなので

自爪の時より5㎜程長い

でもとても気に入っています🥳

9/11/2024, 3:30:48 AM

大切なものを失った喪失感は、何事にも変え難い
まるで自分の半身を失ったかのような衝撃と虚脱感に苛まれる
それは執着すればするほど大きく、私の体を蝕んでいく
そうして、私の生きる意味すら失っていくのだ

9/11/2024, 3:29:57 AM

大事な物を無くしたとき、そうなる。
最近では、高いメガネを無くしたとき。
もう、あの金額は出せない。

それと愛車に傷が入ったとき。
修理にいくらかかるのだろう。

なんかお金が関係することばかり。

9/11/2024, 3:13:28 AM

『喪失感』

毒親と毒姉を捨てて9ヶ月が経つ

毒=健康や生命を害するように
人の心や生活を傷つけること

↑を確かにされてきたし
解毒をしてから
自分の気持ちを一番に優先出来るようになった
が、
そもそも頼れる存在でもなかったのに
親子らしさ、姉妹らしさなどなかったのに
この『喪失感』が拭えない

ということはだ
私がまだ解毒出来ていないということだ

残酷極まりない

事実
それらを捨て、自我に目覚めた頃から
私を支配するものがなくなり
悪い意味で
欲が押さえられなくなっていき
15年目の鬱は双極性障害へと
昨日診断が変わった

薬的には変わらないことも知っている
だけど、白黒させたかった
それによって、これからの考えの思考を
チェンジする必要があるからだ

医師の答えに納得と
これまた『喪失感』
そして、双極の現実を突き付けられ絶望感
気が付いてはいたけれど
現状の私は仕事すら出来る状況ではないらしい
「あーね…うん…わかってた…」
けど
社会との繋がりが遮断された『喪失感』

でも負けない!
自分に負けない!
私は…何度となく這い上がってきたのだから!
這い上がる力は必ずあるはずなのだ!

まずは
現実をしっかり受け止めよう
これが現実であり
強制入院を免れただけでもまだ望みはある
その頃よりは状態は良いと思えば
まだ望みはある!

『喪失感』からのはじめの一歩は今日からだ

9/11/2024, 2:59:33 AM

ハラスメントから始まり最悪の形で会社を辞めた

それでも私を見捨てずに好きでいてくれる君が

「大丈夫」と言って隣にいてくれたから

新たな道を模索することができた


だけどある日

君は交通事故に遭ってしまった

君を失った喪失感はとても拭いきれない


職を失った喪失感を埋めてくれた君がいなくなって

この喪失感を埋める人はどこにいるのだろう

私は暗いトンネルの中をとぼとぼと歩いていた

それでも君の

「新たな道で頑張れよ。応援してる」

このセリフが私を奮い立たせた


そして一年かけて新たな職につけた

前の会社とは仕事内容は全く違うけど

君を失った喪失感を埋めてくれたのは

今の会社の従業員たちだった


嫌なことや心配することは数え切れないけど

君が見守ってくれてる

そう思って今日も仕事を頑張っている


喪失感は別の何かで埋めることができると

君が教えてくれた

9/11/2024, 2:58:29 AM

「喪失とは直接関係無いだろうけど、6月3日4日頃のお題が『失恋』で、4月18日19日あたりが『無色の世界』だったわ」
「失恋」は新札で「諭吉さんに失恋して渋沢さんに乗り換え」ってハナシ、「無色」は「むしき」って仏教用語があったから、それに絡めたわ。
某所在住物書きは過去作を辿り、他に喪失系のネタを探し回ったが、その努力は徒労のようであった。

「『喪失感とは』でネット検索すると、誰か亡くなった前提の記事が上位に来るの。
『喪失感 脳科学』で検索すると失恋が上位よ。哀悼全然関係ねぇの。あとはガチャとか……?」
うん。ガチャの満たされない感は、バチクソ分かる。
物書きは己の過去の過去を想起し、ため息を吐く。

――――――

最近最近のおはなしです。都内某所のおはなしです。
某稲荷神社敷地内の一軒家に、人に化ける妙技を持つ化け狐の末裔が家族で仲良く暮らしており、
そのうち末っ子の子狐は善き化け狐、偉大な御狐となるべく、絶賛修行中。
稲荷のご利益ゆたかなお餅を作って売って、時折お母さん狐が店主をしているお茶っ葉屋さんの看板子狐なんかもして、人間を学んでいる最中。
去年ようやく1人だけ、お得意様が付きました。
名前を藤森といい、雪国の出身でした。

その日の子狐は尻尾をビタビタ振り倒し、台所へ。
ランチ準備中のおばあちゃん狐から、「最後の茹でモロコシ」を貰いました。
狐は肉食寄りの雑食性。お肉は勿論、野菜も山菜も果物も食べます。実は意外とグルメなのです。
熟して落ちた柿、みっちり実ったトウモロコシは、稲荷の狐だけでなく、野生の狐も大好き。
それらの美味しさを狐はよく知っているのです。

で、神社へのお供え物としてどっさり貰った筈の雪国産トウモロコシが、野菜置き場にもう無いと。

「おいしい、おいしい。でもさびしい」
しゃくしゃくしゃく、ちゃむちゃむちゃむ。
コンコン子狐、野菜置き場最後のトウモロコシを食べながら、ちょっと喪失感。
これを食べ終えたら、雪のトウモロコシは終わり。
ひょっとしたらもうオフシーズンで、次の新鮮かつ美味な湯でモロコシは来年かもしれません。
「さびしいな。さびしいなぁ」
しゃくしゃくしゃく、ちゃむちゃむちゃむ。
子狐は尻尾を振って、でも今年はもう茹でモロコシが食べられないかもと思うと寂しくて寂しくて、
喪失感に、それこそ今回のお題のそれに、心を打ちのめされそうになっておったのでした。

それを子狐の成長と学習のチャンスと捉えたのが、賢くて美しいおばあちゃん狐。

「おつかいに行っておいで」
新千円札の柴さん2枚に、白銅貨の100円玉をコンコン5枚。おばあちゃん狐が子狐に渡しました。
「美味しい野菜を、たっぷり買ってきておくれ。
買い方が分からなかったり、ひとりぼっちで寂しかったりしたら、いいかい。善良な心魂の匂いの人間に、よくよく助けてもらうんだよ」

「自分の好きな野菜」の美味しい見分け方と、美味しい買い方を、人間から勉強してきなさい。
おばあちゃん狐はそう言って、コンコン子狐を近所の馴染みの八百屋さんに、送り出しました。
「おつかい!トウモロコシ、買ってくる!」
ちょっと喪失感が薄れた子狐です。
2匹の柴三郎さんと5枚の白銅貨を、がま口ポーチにしっかり入れて、ちゃんと人間に化けまして、

おつかいに、行く前に、とっても心細いので、
善良な心魂を持つ人間を同行させましょう。
あの雪国出身の、藤森というお得意様、子狐のお餅を買ってくれる優しい人間を同行させましょう。

「何故私なんだ」
「おとくいさん、トウモロコシ、おそなえした」
「そうだな」
「おとくいさん、おいしいトウモロコシ知ってる」
「そういうワケではない」

「おとくいさん、行ってらっしゃい」
「お前も来るんじゃなかったのか子狐」

すべての田舎出身者が野菜の見分け方を熟知していると思うなよ。すまないが私も知らないぞ。
狐の不思議な不思議なチカラで、強制的におつかいに同行させられた藤森が、静かにため息ひとつ。
とはいえ藤森、お人好しなので、ちゃんと子狐の買い物についてってやるのです。

「ねぇおとくいさん、トウモロコシ、まだあるかなぁ。茹でモロコシ、まだあるかなぁ」
「今なら多分北日本産が主流だ。問題無いよ」
「やっぱりおとくいさん、トウモロコシ詳しい」
「だから。そういうワケではない」

コンコンコン。こら待ちなさい。
腹ぺこ子狐と雪の人は、ふたりして近所の八百屋さんへ。この頃には「最後のトウモロコシ」への喪失感なんてどこにもありません。
八百屋さんから美味しい美味しい晩夏の野菜と、美味しい美味しいトウモロコシを購入する方法を、
コンコン子狐、しっかり学んで帰りましたとさ。

9/11/2024, 2:57:18 AM

【喪失感】

初めての恋をして
初めて恋を失くしたとき
僕の心に穴が空いた

そのときのことを
ある日 人生の師匠に話した

「初恋は実らないものだよ」

師匠のそんな言葉に
今なら僕は

「それも道のひとつだよね」

そう答えることが出来るが
あのときの僕には
まるですべてを失くしてしまったほどの
とてつもなく重い出来事だった

恋愛詩人よしのぶ

#恋愛散文詩
#散文詩
#昔の恋のはなし
#恋愛詩人

9/11/2024, 2:40:55 AM

喪失感、なんてハンパなモノじゃない。

喪失。
喪失そのものだ。

喪(ほろ)んで失う。
失って、喪に服す。

いや──服したくなんてない。
認めたくなんてない。

アイツが、いなくなったなんて。



20240910.NO.48「喪失感」

9/11/2024, 2:11:45 AM

喪失感

 よく聞く言葉だからさすがに一発で変換できるだろうと思ったらできなかった。相変わらずこのタブレットくんは漢字を変換する機能が弱いな。

 まあいいや。喪失感か。年を取ったから今やあらゆることへの気力がない。あえていうなら生きることへの喪失感がある。

 もはや生きることが苦痛でしかない。生まれてこなければよかった。死にたい。ただそれだけの毎日だ。

 それでも死を選ぶことができない。これだけ生きることが苦痛なのにそれよりも死にたくないという気持ちが上回る。

 なにもかもが嫌になるこの世界でただ死にたくないから生きている。本当に早く死んで楽になりたいものだ。

9/11/2024, 2:11:29 AM

喪失感

これは
大変 

もう
大変

恋愛なら
まだしも...

Next