『哀愁をそそる』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
アーケード商店街を少し抜けた先に
3軒の古本屋が 点在している
その一つが 終わりを迎えるという記事をみた
◇
大学の頃は足繁く通い
(今では月に数度訪れる程度だったけれど)
くたびれた本たちの背表紙と睨めっこをし
不思議なコレクションを増やしていった
本屋では見たこともない本が そこにはあった
◇
その日 店の親父さんのもとに
馴染みの人らが 次々にやってきていた
聞こえてくる会話の中から 病が 理由と知った
◇
三島由紀夫の選集や いつ読むかわからないエッセイ
官能的な文学に 多分知らない詩人の詩集を買う
閉店セールで 安かった
くたびれた紙袋に入れてもらった
哀愁漂う、くたびれた紙袋から出てきた本たちは
本棚に入らず 床の上に積み重なっている
哀愁をそそる。哀愁って何となくで使ってるけどどういう意味やろと思ってググる。「寂しくもの悲しい気持ち。もの悲しさ。ペーソス。」ペーソス。ペーソス。カワイソスのソスってここから来てたのか。
どことなく儚く、哀愁をそそられる俳優だなと思っていた。
そんな彼が、突然旅立ってからあっという間に3年が経った。あの日ほど、同世代での悲報を受けた衝撃は忘れたことはない。
今はまだ未視聴の映画やドラマを観ることを、これから先の少しずつ楽しみにしようと思う。
もしかしたら、彼自身に哀愁が隠れていたからこそどこか惹かれるものがあったのかもしれない、と思いを寄せる。
花屋の半額ワゴン。
そんな場所に入れられてしまった植物はどれもどこか萎びている。だがまだ活気を秘めている。長くはないだろうが手をかければ応えてくれるだろう。
その中でも一際萎びた鉢があった。
もう誰も手をつけまい。素人目からみても買い手がつかないことは明らかだった。
憐れみながら目的のスーパーへと向かう。
買い物を済ませ、生物をしまうと草臥れた鉢を一際日当たりのいい窓に招いた。
買う予定など全くなかった。だがどうもこの哀愁漂う姿に、酷く憐憫を抱いてしまったのだ。スーパーで買い物を済ませる頃にはすっかりその気になっていたのはいったい何なのだろう。
チラリと弱々しい葉を見る。
「……しばらくの間よろしく」
まだこの心変わりを説明できないが新しい同居人に挨拶くらいすべきだろうと声をかけた。一瞬、こちらこそというように揺れた気がした。
哀愁をそそる
望郷の念というものはいつだって突然訪れる。
ひやりと冷たい風が運ぶ懐かしい花の香り、遠くに見える家々のぼんやりとした灯り。暮れ方に漂う夕餉の気配に、虫の鳴く声。肌寒さに気がつく秋の夕暮れ時は特に、きゅっと胸を刺すような痛みに襲われる。
帰る家などもうないのに。そう溢しそうになった口を閉ざして苦笑を浮かべた。帰る家どころか生まれた故郷すら自分にはもうない。それでも哀愁をそそるような秋の風に、望郷の思いは煽られる。
ばかな奴だなぁと、彼ならきっと笑うのだろう。そんな意地を通さなくても、誰もお前を責めたりはしないのに、と。
頭に乗せていた大事な帽子を、深く被り直して家路を急ぐ。故郷になくとも、今の自分が帰る家は確かにある。それでも帰りたいと願う場所は、いつだってひとつだった。
『哀しみの背』
翼が生えないその背中 夜の帷で鉄の味を知る
車は走る 深夜の工事中の光を超えて 痛みを知らない風になる 上手に怖がる事を知る 道を照らす光に
希望を感じる 哀しみの背が缶コーヒーを買いに行く
知識の泉に何も無いと言い切って 15分休憩を取る
言われように無い哀しみが 空見る私に降り注ぐ
『哀愁をそそる』
水面は揺れ
陽は遅れて暮れ
街角へ昏れ
緋色の空は晴れ
郷愁に熟れ
知らぬ徳に焦れ
悲哀去れど
哀傷溢れど
哀愁唆れど
徳(うつくしび)
哀愁そそる
黄昏の空
見上げては
今もまた星を散らす
こころに突き刺さる
オレンジの糸たち
哀愁をそそる ずっと色づかない柿 ずっと色褪せた絵描き ずっとずっと色のない感情 つまらない顔 嗚呼ずっと忘れてた 私は海に飛び込んだ、、ずっといっしょだった哀愁とともに
生まれてから
ただひたすらに走った
彼女の背中を追って
でも、彼女が独立したとき
永遠には共に歳を重ねられないと
物悲しさを感じるものだね
お題 : 哀愁をそそる #34
かつての
いつの間にか
気づいてみれば
知らないところで知らないうちに
いいえ
知らないふりをしているうちに
変わる
揺らぐ
踏ん張る
アルマジロの背中
「哀愁をそそる」
【99,お題:哀愁をそそる】
すうっと息を吸い込んで、その倍の時間をかけゆっくり吐き出す
やっぱり秋の空気は澄んでて気持ちいい
今は廃墟となった、麓を見下ろせる展望台 その建物の窓から身を乗り出して頬で風を切る
どこからか運ばれてくる金木犀の匂いが哀愁をそそるようだ
「...やっぱ、この秋はニガテかもなぁ...」
誰に聞かせるでもなく、ぼやっと呟いてみる
言葉はすぐに風に吹かれて、搔き消えてしまった
「この時期は妙に不思議な感覚になる」
自分が自分でなくなって、風に吹かれてどこまでも進んでいけるような気がする
誰にも頼らず寄りかからず、たった1人でどこまでも
要するに、孤独でいたくなるのだ
「...もう、すぐに冬かあ」
どうにもこの時期は家を空ける時間が増える気がする
「散歩」と言い訳して家を脱け出し、人間社会から逃げるようにこの廃墟の展望台へやって来る
この場所でぼーっと時間を潰すのが、何となく自分は好きなんだろう
今日は読みかけの本と、クッキーを焼いて持ってきた
色褪せたグレーの壁に背中を預け、本を開く
夏と冬の間の隙間、すぐに移り変わってしまう刹那の季節
そんな時間が心地よく、そして哀愁をそそる
昨日が『またね』と去っていく。
明日が『おいで』と呼んでいる。
今日が『いこう』と手を引いている。
哀愁をそそる香りが鼻腔をくすぐり
網膜に紅一点、神経系を揺るがす
舐めくさった僕らはひどく貪欲だし
空きっ腹に響くシャッターオンが
唾飲を促すもんだから焦ったくて
もうセピアに飛びついちまったよ
ああ見切れた僕らも茶色く寂れて
ひどく淡く覚えられてしまうのだろう
楽しみだなあ
川の河川敷に座り、川の水面を見る。ここは、親友の故郷の村。この村は、一度だけ来たことがあり、それっきり来たことがなかった。
でも、いきなり来た見ず知らずの人を、受け入れてくれた。でも、今は人がほとんどいない。ほとんど来たことのない場所でも、なんとなく悲しくなる。
1番の親友生まれ育った所だからだろうか。
そう、この村は、「廃村」になったのだ。
【制作者の独り言】
え、哀愁ただようってこういうのでいいの?(語彙力皆無なんですよ。)
【自己紹介】
こんにちは~ unknownでーす(^_^)/自己紹介、やってみまーす
好きなゲーム・・・初代スプラトゥーン、アモングアス
好きな本・・・そして誰もいなくなった
私は、深刻なエンドのものを作るのが好きです。よろしくお願いします!
もし願いがひとつだけ叶うなら
誰にも気づかれず消えてしまえる権利がほしい
私の存在がなかったことにしてほしい
それだけが叶えば
私は幸せだ
漢字読めない( ᵒ̴̶̷̤・ᵒ̴̶̷̤ )
楽しみにしてくださった方、ごめんなさい🙏💦
今日はパスです💦
そのかわり、感謝を伝えます!!
読んで♡押して下さっている方へ。又は皆様へ。
ありがとうございますm(_ _)m
感謝しかないです🙏
今日は初めて2日目です。投稿が遅くなり、見てる方も少ないと思いますが、良ければ♡お願いいたします( . .)"
これからもよろしくお願いいたします
【哀愁をそそる】
何も思いつかない!!
一旦休止
いつも、来ていたお客さんが
ふと顔を見せなくなった。
声は、しわがれて
目元には、深い笑い皺が
印象的だった。
ハンチング帽と、煙草の匂い。
病気を患っているのは
知っていたが、いつも相変わらずな
人だった。
亡くなったと、聞いたときは
ああ…そうかという気持ちしかなかった。
その日の帰り道は
真っ赤な夕焼けと影を成す木々が
まるでシルエットのように
物悲しく、綺麗だった。
ハンチング帽と…煙草の匂い…
それほど吸いたい気持ちでも
なかったけれど
私は、煙草に火をつけ
茜色に染まる空にゆっくりと
煙を吐いた。
【お題:哀愁をそそる】
懐かしい夢を見た
ふらふらと浮かびながら流される
自然と涙が溢れ落ちて一人ぼっちで沈んでいく
もうどこにも戻れない気がした
“哀愁をそそる”