『哀愁をそそる』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ソコにあったものが
無くなった時
大切なものを
紛失した時
大事にしていたものを
手放した時
好きだった感情が
冷めてしまった時
……秋風が
心に吹くんだ──
(2023.11.04/哀愁をそそる)
( 思いつき次第 。 )
- 哀愁をそそる
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哀愁をそそる
昭和生まれの名曲を平成生まれの
娘が歌う。
哀愁をそそる名曲達は、こうして
親から子に受け継がれ、そのうち
令和の子が歌い出す。
年齢を積み重ねた哀愁そそる歌を
まだ若い、次世代の子が歌い出す。
あなたがさみしいものであるたびに、行方知れずの私の未来が手元に落ちてくるようでした。やるべきことができたような気がしたのです。あなたを守らなければいけないとか、あなたを笑わせようとか。ただのおこがましさであり、勘違いであることがほとんどでしたが。それでもあなたは私がとなりに在ることを許しましたね。あなたは私を笑わせ、守りましたね。そのことに救われこそすれ、傷つく権利など私にはなかったというのに。
裏工作なんて、いくらでもし組める環境なのに、何故にこうも公平であると期待してしまうんだろうな。
そういうのはもう捨てよう。自分がつらくなるだけだ。
#哀愁をそそる
哀愁をそそる
よく、聞くのは
スーツを着たおじさんの後ろ姿
でも、全く共感できない、意味が分からない
では、自分にとっての
哀愁をそそるとは
同窓会、同級会とかの昔の仲間に会い
楽しい時間を過ごし、別れた後
一人になった時に
思い出の品を見つけた時
誰かとではなく、一人で
多分、
一人で昔のことを思うという事かな
一人でっていうのが重要。
本を読む やる気が起きる 3日やる
「明日でいいや」 繰り返し続く
馴染みの店のお気に入りのメニュー。
いつものように“水飴パンケーキセット”を頼んだ。
平日のお昼にしかない特別なメニュー。
≪今だけ限定!≫の文字に誘われて頼んだところ、見事にはまった。
そして騙されていたことに気が付いた。
あの≪今だけ限定!≫から既に三年近く経っている。
今更なくなるのはないだろう…。
無くなるとわかっていたら、もっと味わったのに…
流しに残る梅干しのたね
洗面所に射し込む西日
玄関マット
母のつっかけ
お下がりのセーター
[哀愁をそそる]
この町にある映画館。私が子供の頃からあるその映画館は一日に一人、客が居たらまだ良いほう。一人も客がいない日がほとんど。叔父はその映画館で働いている。映画が好きでたくさんの人に映画を観てもらいたい、そんな願いを込めて営んでいる。最新の映画を上映する訳ではなく、古い映画だけを日々上映している。それでは若者が足を運ぶ理由がない。常連のおじいさんに通う理由を聞いてみたことがある。
「ここはね、昔を思い出させてくれるんだ。子供時代、指をくわえて映画館の前で立ち尽くしていたんだ。悔しかったね、お金もなく自由な時間もなかった。でも今は…好きな時に好きな映画を映画館で観れる。今日まで頑張って生きてきた自分へのご褒美だ。」
その話を聞いて少しだけ寂しい気持ちになった。
胸がギュッとされるような感覚。
叔父にもきっと心の奥底にある本当の理由があるのか。
「お、珍しいな。観ていくのか?」叔父が窓口から顔を覗かせて少しはにかんだ表情をする。
「暇つぶしだよ。」チケットを受取り、ガラガラの客席を見渡す。常連のおじいさんが手招きをしてニコニコしていた。私はおじいさんの隣に座り、スクリーンに映し出されるモノクロの映像を見る。
少しの切なさと悲しさ、どこか愛おしいこの場所は叔父が亡くなり閉館された。
今はあの場所は更地になっている。
目を閉じるとあの時の映画館が脳裏に浮かぶ。
それは哀愁をそそる光景であった。
【哀愁をそそる】
友の命日だ、と言う憐憫めいた嘲る音。
レースのカーテンに似た髪から香る雨の匂い。
微かに見える何かを懐かしむ眼差しに、ごくりと喉を鳴らす。
哀愁をそそる
Theme:哀愁をそそる
「夕陽って哀愁をそそられるな」
ぽつりと呟いた彼の言葉に少し違和感を覚えて、私は思わず聞き返した。
「『哀愁をそそる』って珍しい表現だね。哀愁って『誘う』とか『漂う』とかって言葉と一緒に使うイメージがあったから、気になっちゃった」
「そうか?特に意識してた訳じゃないけど、『そそる』って言葉が自然に出てきたんだ」
「ふぅん……」
そう言って夕陽を眺める彼の顔は、どこから寂しそうに見えた。
私は帰ってから辞書を引いてみた。気になることがあるとついつい調べてみたくなる性分なのだ。
『哀愁』を使った例文では、やはり『哀愁を誘う』という文が載っていた。
間違った用例ではないのだろうが、『そそる』という表現は少ないようだ。
私は調べる観点を変えてみることにした。
『誘う』と『そそる』はどう違うのだろう。
まずは『誘う』という言葉を調べてみる。『誘う』の項には、類義語として『そそる』も載っていた。確かに二つは似通った言葉だ。ニュアンスが違うのだろうか。
私が引いた辞書によると、『誘う』は「自然とそうなるように仕向ける」という意味合いで、『そそる』は「人に何かを誘発する」というニュアンスだという。
『そそる』の方が、外的要因の作用が強いような印象を受ける。
「哀愁をそそる」と言った彼は、夕陽に何か悲しい思い出があるのだろうか。
気になるが、あの悲しげな表情を思い出すと、問うのも気が引けてしまう。
それから数日後、また彼と夕陽を眺める機会があった。
彼はまたぽつりと呟いた。
「『哀愁をそそる』って言葉が珍しいって言われて、ちょっと考えてみたんだ。なんでこんな気持ちになるんだろうって」
私は黙って続きを待った。
「…ずっと忘れてたけど思い出したよ。小さい頃、当時の親友と大喧嘩したんだ。夕陽のなか、いつも一緒に帰っていた通学路を一人で歩いて帰った。明日、絶対謝ろうって思いながら。でも、あいつは帰りに事故に遭って…」
「……」
「あいつも俺と同じことを考えていたんだろうな。いつもと違う道を通って、川辺に寄っていたそうだ。当時、俺たちは川でガラス石を集めるのに夢中だったから、仲直りのつもりだったんだろうな…後悔したよ。明日じゃなくて今日すぐに謝ればよかったって。夕陽を見るたびに泣いていた」
「……」
「今度の休み、帰省しようと思うんだ。あいつの墓参りに行くつもりだ。そうしたら『哀愁をそそる』って気持ちも薄れるかもしれないから」
「…なら、明日の講義が終わったら、一緒に海に行かない?シーグラス、探してみようよ」
「…そうだな、ありがとう。地元は海がなかったから、珍しがってくれるだろうし」
そう言った彼の横顔は、少しだけ晴れやかになっているように思えた。
哀愁そそる空模様。
雨なんかに負けないわ、
私の涙は虹の欠片よ
哀愁をそそる
結露した窓、紅葉したモミジ。
赤い子供の手みたいな葉っぱを栞にして。
君は文庫本を読みながら。
ふっと、窓の外を見やる。
その仕草が、なんとも哀愁をそそるのだ。
とある秋の日の二人の話。
哀愁をそそる
秋の夕暮れ…茜色から群青色に変わる空を飛んでいく烏の群れ…刻々と変わり暮れてゆく空と冷たい風に揺れる薄の穂が、あの日に連れ戻そうとしている…
あの日、前の晩から出掛けた父親を残して、母と僕ら3人兄妹弟は、急に電車には乗った。いく先は、東北の母方の祖父母の家だった。途中、東京の伯母にお弁当を貰い、一昼夜かけて数年振りに東北の地を踏んだ…着いたのは、午後の3時頃、既に陽は傾いて居て、夕陽と薄の穂が哀しく滲んでいた…
其れから10日余り、色々あり、また故郷に戻ったけれど、程なく母だけが出て行き…
格好いいのに可愛くて。
真面目なのに怠惰的で。
優しいのに捻くれ者。
何とも不思議な人だなぁって思う度に、しっかりと魅了されてる。
人が大好きだけど、きっと嫌いなんだろうなって。
なんとなく、生き急いでいるんだろうなって。
どれだけ思われているか、なんて、きっと解ろうとしないんだろうなって。
そう言うところが、みんな放っておけない理由なのかな。
”哀愁をそそる”その姿は、本当に尊いものだと思った。
哀愁をそそる
鏡の中の自分
鏡の中の自分は
泣いてる?
笑ってる?
怒ってる?
喜んでる?
それとも
そのどれでもなく
無表情 無感動 = 無価値?
あの日
無意識に感情を押し殺すことを始めた
あの日から
そのことに気づいた日
感情を表現出来るようになった今
改めて
鏡には何が映るのだろう
哀愁をそそる
哀れだなあと思う
とても高くて
頑丈で
乗り越えられない壁
私を拒む崖
のように思っていたのに
今は
老いさらばえた 唯の人
時の流れは残酷で平等だ
いつか私もそちら側に行くのだろう
学生時代は学校のアイドルだった私
今思えば、私の学生時代生徒たちみんな何かを抱えていた。先輩、同級生、後輩関係なく瞳の奥が哀愁の感情で心の中に光りを。
といつも明るく振舞っていた自分。
でも大人になって地元を離れ君に出会って
いつの間にか君だけの姫になっていた私、
君は私の話を聞いて差別、偏見をしなかった。
あの日夜、会わずに帰ろうとしたに
君は私を追いかけて私に約束のくちづけをた…。
彼女は、美しくも哀愁をそそる雰囲気を持った女性だった。彼は彼女の悲しげな表情に惹かれ、彼女の心の内を知りたくて彼女に近づいていった。
やがて、彼女と彼の距離は縮まり、彼女は彼に自分の過去のことを打ち明ける。彼女は、家族を亡くした過去を持ち、それが彼女の哀愁をそそる雰囲気の原因だった。
彼は彼女を理解し、支えたいと思い、彼女を励まし続けた。そして、彼女は彼の優しさによって徐々に癒されていき、彼女の悲しみも少しずつ薄れていく。
彼女は彼の愛に救われ、彼女と彼の関係はより深いものになっていった。そして、彼女は自分自身を取り戻し、再び輝く女性になっていった。
哀愁をそそる彼女の過去と、彼女を支える彼の愛によって、彼女の物語は美しくも切ないものとなった。
降りしきる雨の音を
濡れた土のにおいを含んだ風を
朝の窓の隙間に向かい
黙って全身で受けとめている
そんな愛犬の横顔
「哀愁をそそる」
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