アーケード商店街を少し抜けた先に
3軒の古本屋が 点在している
その一つが 終わりを迎えるという記事をみた
◇
大学の頃は足繁く通い
(今では月に数度訪れる程度だったけれど)
くたびれた本たちの背表紙と睨めっこをし
不思議なコレクションを増やしていった
本屋では見たこともない本が そこにはあった
◇
その日 店の親父さんのもとに
馴染みの人らが 次々にやってきていた
聞こえてくる会話の中から 病が 理由と知った
◇
三島由紀夫の選集や いつ読むかわからないエッセイ
官能的な文学に 多分知らない詩人の詩集を買う
閉店セールで 安かった
くたびれた紙袋に入れてもらった
哀愁漂う、くたびれた紙袋から出てきた本たちは
本棚に入らず 床の上に積み重なっている
11/4/2023, 3:36:18 PM