『君の目を見つめると』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
最初君を見たとき、
僕はその、
美しくて、強い光を宿していて、
少し茶色みがかかったような、
その目に惹かれた。
「あなたの目は新月のようね」
そう言われて、戸惑いよりも先に、
君にそう言われたことが、
君の目の中に、
僕の目が、
顔が、
僕自身が映っていることに、言葉では表すことの出来ない感情が込み上げてきた。
君の目を見つめると、
なんだかとっても暖かい気持ちになれる。
最初あなたを見たとき、
私はその、
美しくて、優しげな光を宿していて、
一切の色も混じっていない、
その目に惹かれた。
『あなたの目は新月のようね』
ようやく目を合わせてくれたのね。
そう言おうと思っていたはずなのに、
全く別の、
でも心から思っていた本音が、溢れ出た。
変な風に思われてしまうかしらと思うより先に、
あなたの目が、
私の言葉で、
私の目で、
きらきらと輝きはじめるのを見て、
嗚呼、今までにないほど美しい月がみえたわ。
そう、思った。
あなたの目を見つめると、
なんだかとっても優しい気持ちになれる。
君の目を見つめると…。
うーん(゜゜)
物語…。
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今日も今日とて屋上に入り浸る。
隣にいる彼女は、ぼんやりと手すりに肘をつき何かを見ている。
グラウンドで練習する野球部でも見ているのだろうか。或いは、ゴチャゴチャと姦しい街並みに何か気になるものでも見つけたのだろうか。或いは、空の向こうに思いを馳せたりしているのだろうか。
彼女は一体、何を見ているのだろう。
眼鏡の奥に隠された彼女の目を横からジッと見つめる。
長いまつ毛の影が落ちる瞳には、黒曜石のような冷たい光がある。
物事の核心を捉えるその瞳は、世界をどの様に写しているのだろうか。
綺麗なものはより綺麗に映るのだろうか。
醜いものはより醜く見えるのだろうか。
それらを見て彼女は一体何を思うのだろうか。
そんな事を思っていると、彼女がこちらを向いた。
視線が空中でかち合う。
彼女は一瞬キョトンとした後、悠然とした笑みを浮かべた。
「ねぇ、知ってる?犬や猫の目をジッと見つめることは喧嘩を売っていることと同義なのよ」
気の短い──私もまた然り。
そう言った彼女の声や口元は朗らかだが、肝心の目は本気だ。
絶対零度の瞳に動揺する俺が写っている。
ありえないことだが、彼女の目を見ていると、研ぎ澄まされた刃が喉元に突きつけられているような気がする。
蛇に睨まれた蛙とはこの事だろうか。
四面楚歌って気もしてきた。
「ごめんっ」
「冗談よ」
そう言って彼女はカラカラと笑ったが、あの目は本気だった──と思う。
あれが、演技だとしたら…。
多分、女優になれんじゃねぇかな?
私はあなたを知らない。
君の目を見つめると、それがわかる。
真っ黒な虹彩で、
長いまつ毛が影を落として、
澄んでいるはずの君の目が何故か
仄暗い霧にかかったように見える。
あのままが良かった。
幾度となく私と対話を繰り返した
君が
そんなことを言うなんて。
変わってしまったの、君は。
だから、あなたをわかるはずがない。
お題『君の目を見つめると』
「なんだかこちらの目を見てくれないの、悲しいです」
カフェで話していて、しばらくして目の前の男からそう言われた。当然だ。私は、意識的に人の目を見ないようにしているのだから。一応こちらとしては、人の鼻筋あたりに視線を向けて、虚空を見つめるということをしている。そうすれば、変に思われない……そう思い込んでいたのは、私だけだったようだ。
おそらく今まで会った男性は皆、気を遣ってくれていたのだろう。今会っている男は、どうやら思ったことがそのまま口に出てしまうタイプだ。
さっき「女性は無料なんですよね」とも言われたから。
「人と目が合うと怖いんですよね」
「そうですか?」
「はい。私は昔から人と目が合うとびっくりするんですよね」
なるほど、と彼は呟いた後、
「じゃあ、せめて一瞬でいいので目を見てほしいです」
「えっ、いやいやいや」
この男すごいな、何を言ってるんだろう。目を合わせずともこの手の男に恐怖を感じる。すると、人の腕が視界に入ってきて、勝手に眼鏡を外された。
「あっ、待っ……」
「やっと目を見てくれましたね、わ、かわい……」
目の前の男の体をグレーの岩が覆っていく。彼がつかもうとした手から眼鏡がテーブルの上に落ちた。私はため息をつくと眼鏡をかけ、荷物をまとめてお店を出た。飲み物は、注文した時に払うシステムだから何も問題ない。
私はマッチングアプリを開くと、彼との会話履歴を開いてブロックした。それから眼鏡を外してクロスで拭いてふたたびかける。
この眼鏡は、街で生きていくメデューサには必需品で、人と万が一目が合っても石にしにくくなる特注品だ。
今まで仲間とだけ閉じた田舎だけで暮らしていたが、メデューサには女しかいない。そうすると子孫が残せなくなるからこうして、都会に繰り出すのだ。マッチングアプリで未来の夫を探す。
だがメデューサの婚活は、人を石化させてしまう危険性と隣合わせだ。たとえ二回目ご飯行って、お酒が入ると気が抜けて人の目を見てしまう。そのたびに
「君の目を見つめると、なぜか動きが鈍くなる。なんでだろう」
と言われて、三回目以降会えたためしがない。
「やっぱ、婚活むずかしいなぁ」
次は、もっと私が目を合わせないことを気にしなさそうな人を探そう。そう思って、いいねしてくれた男性の写真をクリックして、ハートマークを押すことを繰り返した。
『俺に会いに来てくれてありがとうっ』
三年前の握手会のとき、君は笑顔でそう言った。
昨年引退した君とまさか、大学が……そのうえ、学科が同じだとは、想像もしていなかった。
三年前と同じように君と相対すると、視線がバッチリ絡み合う。
それが、なんだかとても安心する。
「……好きです」
君の目を見つめると、不思議と勇気が湧いてくる。
君の目は、何よりも、誰よりも美しい。
君の目を見つめると、私はいつもより少しだけ強くなれる。
【君の目を見つめると】
「君の目を見つめると」。いかにも青春って感じだが、自分にはそんな経験ない。気になっている人の顔をちらっと見ることはあったが、見つめるって程まじまじ見るとなると、どことなく気恥ずかしさを感じてしまう。遠慮なく見れるのは後ろ姿ぐらいだ。
普段目を見ることってあるだろうか?
私には、目を見ながら話してしまうっていう悪い癖がある。
気づいたら相手の目をじいと見つめていて、
相手が気まずそうにこちらをちらちら見ているのにあとから気づく。
その繰り返し。
昔はこれに疲れて、観察しないように練習してみたりもした。
でも何分に何回見ていいんだろう?とか、
目が合ってるのにそらすのは失礼かな?とか、考えているうちに、
−−−会話に集中できなくなった。友達と話していても話が途切れる。
今までどんな風に話してたっけ?
相槌は?
どんな顔してた?
そこから、話をするのが辛くなった。
それでも目を見る癖だけはやめられない。
最近は相手が私をつまらないと思っている顔をよく見る。
私は何がしたかったんだろう。もう何もわからない。
君の目を見つめると『私は泣きたくなる』
❦10
僕は君の目が好きだ。
冬の湖みたいに冷たい、氷の瞳。
友達は恐ろしいと言っているけれど、僕はあの瞳が好きだ。
君は中身も氷みたいで、堅くて冷ややかな癖に触れると溶けてしまいそうなくらい弱い。
けれど、芯は強い。
そんなアンバランスさに、僕は惹かれたんだ。
ああ、でも、あいつを眺めると、君の目は氷じゃなくなるんだ。そう、例えば春の空みたいに暖かく優しく包み込む、聖母のような眼差し。
その目を見ると、僕の心は氷の破片が刺さったようにチクリと痛む。
君のその目が、何かの間違いでこちらに向けられたら良いのに。
そんな事を考えながら、今日も君を見つめている。
お題『君の目を見つめると』
「君の目を見つめると」
濁った目だ。彼を初めて見た時、そう思った。
何にも期待せず、誰も映さぬ瞳は、いっそ哀れだった。
死人のような目。
光が届かぬ深い、深い、深海のような目。
今の彼の瞳を星空と例えるなら、昔の彼は濁った湖だ。
彼の目は、昔とは違う。
深海でも、濁った湖でもない。
ちゃんと生きているし、死んでいない。
今の彼は、星空を浮かべている。
絵画でも表せぬような、そんな瞳。
言葉にするのも、形にするのも覚束ぬ、そんな瞳。
そんな瞳に私を映して、彼はこう言った。
『夕日のようだ』と、暖かくて、優しい色だと。
『私の目を星空だというのなら、君は夕空だ』と。
わたしはフクロウが大好きです。
彼らの目は正面で固定されているため、首ごと動かして辺りを見渡すそうです。後ろに居てもくるりと振り向かれ、まんまるの目でじっと見つめられます。
ごはんを持っていると途端に目つきが変わります。子供のようにきらきらさせて、クルル、クルルと鳴くのです。くちばしの先で器用にごはんを食むのが大変愛らしく、もっと、とねだる姿もたまりません。
朝日色の子、夕暮色の子、夜色の子。そこにいるだけで癒やされるのに、尊い君の目に見つめられると、明日も頑張る活力まで、湧いてくるのです。
「君の目を見つめると」
君は今、何を見つめるの。
僕は、君の目を見つめると、とても、きれいな色の目
君)「なぜ、みるの?そんなに目を見つめると、恥ずかしいわ」
僕)「君の目に惹き込まれるよ」
君)「何それ?」
僕)「いいね。可愛い。君の目より、これ受け取って欲しい」
なんて、場面いいな。ありえないわ。私、馬鹿だね。
チャンチャン(馬鹿な文面ですみません)
詩『君の目を見つめると』
いたずらで、いじわるで
まっすぐで、きびしくて
純情で、楽しげで
やさしくて、さみしげで
怒ったり、憎んだり
不安げで、ほほえんで
この僕は、そのたびに
ドキドキが、止まらない
宝石も、かなわない
いつだって、愛してる
閉じたって、美しく
運命も、ひざまずく
君の目を、見つめると
電源は、オンになる
ミュージック、流れ出す
世界はもう、二人きり
生きていて、うれしくて
涙する、僕がいる
君の目を、見つめると
心臓が、暴れだす
けんかして、仲直り
好きになる、なんどでも
見えている、世界には
この僕を、永遠に
愛してる、永遠に
嬉しいときも悲しいときもつらいときも笑顔にできる力がある君には。誰かの推しになるために必要なのは、人を笑顔にしたいと願いう事だけなのかもしれない。
そのために努力することも必要かもしれない。推しには人を笑顔にする力がある。ファンは、認知されることも自分の目で見ることさえできないかもしれない相手のために努力する。推しには、人を成長させる力もある。私は推しとファンという関係は儚く、美しいものだと感じる。
君が餌をパクパク食べてる姿を
君のくりくりした目を見ていると
1日の疲れが吹き飛ぶ。
食事の後はどうしようか。
お散歩?
だっこ?
あぁ、君がいてくれてよかった。
*君の目を見つめると*
"君の目を見つめると"
「大我」
名前を呼び、目を合わせ、髪を撫でるように指で梳く。
恥ずかしさからだろう。始めは強ばらせるが、数十秒ほど見つめていると、いつも強気で鋭い目が、とろり、と解ける。
そして、ゆっくり瞼を閉じる。
了承の合図だ。
一連の表情があどけなく、可愛い。
可愛さを噛み締めながら顔を近づけて、小さく薄い唇にゆっくり口付ける。
綺麗だな、と長い睫毛を見ていると、ゆっくり瞼が開かれ、また目が合う。
綺麗に澄む大きな目に、自身の目が映る。
目の奥は何かを欲している。
顔を離して親指で柔らかな唇を、ふにふに、と触って囁くように優しく尋ねる。
「行くか?」
「……ん」
何処か、など聞かずに頷く。
ほんのり赤く色付く頬が、白い肌に良く映える。声も、少し熱を帯びた声色になっている。
本当に可愛い。
キスの度に、この幼さに自身より五つ歳上だという事を忘れてしまう。
緩慢な動きで身を翻すと、袖口を申し訳程度に摘んできた。
今回も我慢できるのか否か、いつも自身の理性との戦いだ。
「みゃあん」
いつの間にか足元に来ていた子猫──ハナがこちらを見上げて鳴いてきた。『何処に行くの?』といったところだろうか。
大我の背に腕を回し、腰を抱いて目配せをする。
済まない、またお前のご主人様を独り占めさせてもらう。
俺の意図を汲んだのか、ハナは緩慢に翻して診察室に入っていった。
「お前、猫相手に牽制すんなよ……」
恥ずかしそうに声を潜めながら指摘する。
「つい、な」
それより、と、男性にしては細すぎる上に、肌が白く時折儚げな雰囲気を纏うせいで、少しでも力を入れてしまえば簡単に折れてしまいそうな身体。腰に回している手に、そぉ、っと力を入れる。
ぴくり、と身体が小さく跳ねる。
袖口を摘んでいた手を離し、俺の腕に自分の腕を絡ませる。
ちらり、と大我の顔を見る。
同じタイミングで大我もこちらに視線を向ける。
その目は『早く行こう』と言っているように感じた。
ぐ、と自身の喉から、息を詰まらせたような小さな音が鳴る。
果たして俺は無事理性を保ち、明日に響かぬよう自身をセーブできるのか。
君の目を見つめると
なるはやで持ってきて。
無愛想な声で指示して上司は会議室へ消えた。
はあ?自分が伝えておくのを忘れておいて何がなるはやだ?ていうかごめんねなるべく早く持ってきてくれるかな、とか言えないのか?
むかつきを抑えきれないままどすどす足音をたてて資料を取りに向かう。こちらを心配そうに伺う視線を感じたがあえて無視した。こちとらなるはやで行かないといけないもんでね。
無事資料を届け席に戻った。疲れた。今週はこんなことが多い。歯車が噛み合わなくていらいらする。6秒待っても怒りはどこへも消えていかない。
「大丈夫?」
彼女が声をかけてくる。
ありがとう、もう大丈夫。答えると同時にチャイムが鳴った。昼休みだ。
スマホを取り出して画面を眺める。そしてそっと彼女の横顔を盗み見る。こんなことってあるんだなあ。
画面にうつる茶色のふわふわとそっくりな瞳。
君の目を見つめると、午後からもがんばろうと思えるんだ。
自分ならできる、自分にしかできないことがある。
目の前の白い服のこいつはよくそう言う。何を根拠にそう言えるのか。
目の前で喜々として自らを語る者を見る。こいつは自分の双子の兄弟のようなもので『自分』を構成するものの一部、その中の分離した片極で戻るべき状態に戻っていないものだ。それの話は感覚的に1時間近く前から続き、至極丁寧で綺羅々しい語りだ。己の顔は心情を反映しさぞかし機嫌の悪そうな表情を作りだしているだろう。無視しようにも認知に直接割り込んでくる長話は注意を背けるものの存在しないこの場では躱せず、それどころか無視すればするほど語りはエスカレートする。仕方なく話を聞きはするのだが、こいつの存在はどうにも自分の神経に障る。抑揚もくっきりと鮮明で流れるような語り口、さぞかし愉快なのだろう空気、身振り手振り。何より『光量』の多い目。
こいつの目を見ていると吐き気がする。
己と完全に正反対。まるで一切不安心配のなさそうなこの者が自身と自分を同様として扱うことに苛立つ。確かに外を見て不安ばかり並べる自分も、見れば然とある明るさを見ようとしないと言えばそうなので、懸念を一切持ちもしないこいつとある意味同様といえば同様なのかもしれないが。それでも苛立つものは苛立つ。どうにも嫌悪感が湧く。こいつと同じなのは心底嫌だ。
しかしそのような状態ではもとに戻るのは難しい。物事は両方の進行方向が合って初めてまともに進むものなのにもかかわらず、左右が別の方向へ動こうとすれば碌な事にならない。そうはならないように安牌を取った結果『自分』は動けずにいる。すでにこいつは元通りになることに然程抵抗はないらしく、こいつが自分に統合されたとて『自分』には何も問題はないの事は己もわかっているのだが、自分はおかしなプライドがある故に未だ受け入れられずにいる。もともとは同じであったにも関わらず分離してからはどうにも受け入れられない。
今も目の前のそいつの目を見て吐き気を催している。まだ暫く受け入れることはできそうにない。
君の目を見つめると……いや、見つめられない。
目と目を合わせることが照れ臭い。でも見たくないわけではないから、目の近くを。眉間か、あごか。
居心地悪くて、この時間が終わってほしくなくて。
君のみ目を見つめると惨めになる。
自分の愚かさが露見になる。
いい人を見ればみるほど自分は真逆で息苦しい。
私がなりたかった仕事に就いている人が最近言うんだ。
「自分なんかに出来ないから」
と涙を流しながら。同情する。真面目な人程潰れる。
バーンアウトする。
私はその真面目になれなかった。
好きな人に好かれる自分になれなかった。
自分すら好きになれないのに誰が好きになってくれるんだろう。好きの基準が他人だと自分が無くなる気がして、好かれようと素直に努力できない。
あー。
私が善人だったらよかったのに。
好きな人に好かれる自分だった良かったのに。
柔らかな日差しが心地よい
君のとっておきの場所
まあるい背中
艶のある毛並
眠そうな横顔
ふいに顔をこちらに向けられて
君の目をみつめると
頬が緩んだ自分にであう
幸せのひととき。
4:君の目をみつめると