『君の奏でる音楽』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
君の奏でる音楽
足早に彼の演奏が聴きたくて音楽室へと向かう
放課後の部活動で音楽室が使われない日だけピアノの練習をしている彼
別のクラスだった彼に一目惚れし思いを寄せていた所たまたま音楽室でピアノを弾いている所を見つけた
彼が奏でるピアノの音色で2人を包み込む
私の気持ちを伝えたい。
でも、この関係が特別で好きだから。
この関係が心地良いから。
この時間が好きだから。
『また聞かせてね。』そう伝え言葉を飲み込んだ
今日も彼女が来てくれることを願いながらピアノの練習をする
放課後のピアノ練習もいつの間にか彼女に聞いてもらうのが当たり前となった
特別上手な訳でもない演奏を嫌な顔1つせず聞いてくれる。それどころかここの部分が好き!と笑顔で感想を伝えくれる。
もっと仲良くなりたい。でもこの関係が壊れるのは怖い。
『また聞かせてね』
来週また聞きに来てくれる。その事実だけで僕はとても幸せだ。
誰かが奏でる音は時々速く時々遅くなるのです
誰かが奏でる音は小鳥のように小さいのです
誰かが奏でる音は拳のような大きさなのです
誰かが奏でる音はいつかは止まるのです
誰もが奏でる音色は儚くそれでも強いのです
その音色は誰もが持っている心臓が奏でるのです
ゆっくりゆっくりとした音色は次期に終わりを向かえるでしょう
それは果たして何年後なのだろう
空は曇天
君の奏でる音楽は、力強くて美しいのに、どこか儚くて、消えてしまいそうで、腐りきった僕の心に寄り添ってくれたんだ。
学園祭のために組んだバンドでキーボードを弾いていた君
ボーカルやギターが派手なアクションでアピールする後ろで淡々と演奏していたね
でも、君のソロが始まった瞬間、会場がどよめいた
アマチュアとは思えないくらい素晴らしい演奏だったから
その後、噂で音楽事務所に入ったって聞いたけど、テレビの音楽番組で、某有名バンドの後ろでキーボードを弾いている君を見つけたときは、びっくりしてソファから転げ落ちそうになったよ
相変わらず淡々と演奏してる姿が見られて、なんだかすごくうれしかったんだよね
君の奏でる音楽
何も名を与えられず
誰もがいつも通りの夜を迎える
邪魔ひとつない月明かりが照らし出した海辺
儚く消え失せそうな少女の姿があった
誰に何を伝えたい唄なのか
誰かに何かを訴えたい嘆きなのか
どちらにせよ
口は微笑み、頬には涙の乾いた跡が
瞳は曇りを隠すための美しい風景が水に浮かんでいた
彼女の音楽が
彼女の心を表現してくれますように
彼女の想うあの人を救ってくれますように
『君の奏でる音楽』
君の奏でる音は、静かな水面の上を滑っていくような、
凛とした耳障りだった。
凍てついた空気を溶かしていくかのように、君が滑り通
ったその場所には、花びらが舞っていく。
君の奏でる音楽
君はヴァイオリンを習っている。部活終わりの静まり返った教室でたまに聞こえてくる旋律の音。君だとすぐにわかる。今日こそはとドアノブに手をかけるけれど、やっぱり勇気が出ないんだ。いつも君の奏でる音楽を聴いている。
どうしたの?
いや、まあ、今日も1日平和やったな~って。
なにそれ。
そうやって君は、ハハハと笑う。
そう言えばさっきさー、みさきがさー―
そうやって君は、僕の前で他人の話をする。
ねぇ、聞いてる?
聞いてるよ、それで?
ウ~ン、何話したっけ?
忘れちゃったの?こんな短時間で?
いま、アホや思ったでしょ?あおいはすぐに顔にでるからなー
ほら、また笑った。やっぱだめだわ。撫で上げたくなる、その少し癖っ毛な黒髪。
もう、みんな帰っちゃったねー、やっぱ人気がなくなると冷たくなるよね。
静まりかえった教室には、オレとこいつ以外誰もいない。校庭では野球部が相手校との試合で盛り上がっている。今年の夏はとにかく熱い、全国的に例年の記録を大きく上回る可能性があるらしい。こうして、教室の窓辺で涼もうとしてもかえって熱気と陽射しがからだの内側から汗で直ぐにワイシャツをダメにする。
フンフーンフフンフーン
吸収物がない分ななみの鼻歌はよく響く。僕もそのメロディーに肩を踊らす。
外には聞こえない僕らだけの秘密の音楽会。
蝉しぐれと試合の声援がちょうどいい塩梅で透明な防音室、もう何も気にしたくない。
まだ夏は始まったばかりなのに、ピークさながらのこの瞬間は、もうこれ以上これ以降に期待できないし、期待したくない。
そしてもう少しで終わってしまう、この音楽室、涼しく軽やかなメロディーが、僕のからだを内側から満たしていく。
あめのみ
君の奏でる音楽
毎週金曜日の夕方ごろ。僕の家からピアノの音が聞こえてくる。
明るく楽しい曲。暗くて寂しい曲。眠くなるようなゆるやかな曲。
いろいろ種類は違えど、君の奏でる音楽。
「あら、また来たの?」
僕は君の足元に丸くなり、音楽を聞くのもいつもの事。
「今日は猫のあなたにぴったりな曲を弾いてあげる」
毎週金曜日の夕方ごろ、僕のためだけの君の演奏会が幕を開ける。
僕は小説を投函してますが
構想にいきづまった時
必ず音楽に頼ります。
音楽から構想が生まれる事も
あります。
音楽って凄い。心を癒やし
脳みそも癒やしてくれる
天才用語だと思います。
ピアノの練習をした、と君は言っていた。
きっと、君の部屋自体にはかちり、かちり、と鍵盤を押す音だけ響き渡る。代わりに、ヘッドホンから真夏日のプールみたいな爽やかな音が流れているのだろう。
それを演奏する君は、さながら木陰を舞う光の粒のように美しく、どこか儚かったに違いない。
長いまつげは軽く伏せられ、一心に電子ピアノを見つめる瞳は真剣で、それでも射し込む西日が強く明るく君を照らしていたのであろう。細い指は柔らかく白をなぞり、黒をなぞり、リズミカルに跳ねる。まるで、魔法のようだ。
ねえ、いつかイヤホンを着けて演奏してくれないかな。君の奏でる音楽を、片耳だけでいいから聴きたいんだ。
君の奏でる音楽
雨降りの日、君は決まって家の庭で雨宿りをしている。
声をかけてもそっぽをむく君を、私はそっと抱えて家の中に入った。
濡れた体を優しく拭いてやり、温かなミルクを振る舞うと、君は少し安心したような顔をする。
何度か同じようなことを繰り返すと、君はいつの間にか毎日家の庭にやってくるようになった。
私は君を見かけたら窓を開けて、快く君を招き入れた。
君の感情表現は、まるで音楽のようで心地よい。
嬉しい時は、エンジン音のように大きな低音で喉を鳴らす。
怒っている時は、唸り声を出しながら、シャーッと威嚇する。
寂しい時は、小さくニャオンと鳴いてみる。
美味しい時は、ご飯を食べながらニャムニャムと舌鼓をうつ。
これからもその小さな体で、私の耳に幸せな音色を届けておくれ。
生まれて初めて君の奏でる音楽は、トクントクンという心臓の音
その小さな音はこの上なく愛おしくて、泣きたくなるほど安心できた
「初めまして、私があなたのママよ」
おぎゃあおぎゃあと泣き続ける我が子に私の音楽が聞こえるように、胸にそっと抱き寄せた
#君の奏でる音楽
ずっと聴いていたい
心地よい音楽
君の奏でる音楽は
儚くて
寂しくて
切なくて
美しい
俺は学校が終わり図書室で時間を潰しているとどこからか音楽が聞こえてくるそこに向かうとそこには額縁に飾りたくなるような光景が広がっていた
B「こんにちわ、そこで立っててどうしましたか?」
A「あ、ごめんついいい音色で聴いてた、邪魔しちゃたかな?」
俺は、びっくりして中に入りながら返答した
B「大丈夫ですよただあまり聴かせられるようなものでは無いのでそれでは失礼しますね」
そういい女性は、そそくさとバイオリンを片付けて出ていってしまった
A「あの子はどこのクラスの人だったんだろう服装的には同じ学年ぽいけど」
これが俺とその子の話すきっかけだった
貴方の奏でる音楽はどれも素敵なものばかり
どの曲も貴方の言葉がリリックに込められている
私は貴方の音楽が大好き
ずっと聞いていたい
だから、
早く元気になって
私に貴方のリリックを聞かせて
〈君の奏でる音楽〉
夕暮れになると、決まって、
公園のベンチに一人の男が座っている。
男の齢は七、八十と言ったところ。
彼はズボンからおもむろにオルゴールを取り出した。
しわの多い指で右手に持ったネジを回す。
オルゴールの音色が公園中に響き渡る。
住人は彼のことを気味悪がっていた。
いつも誰かと会話をし、なにか自分だけ音楽が響いているかのように歌を口ずさんでいるからだ。
彼には噂があった。
曰く、男には愛を誓った一人の女がいたらしい。
曰く、その女はピアノがとても上手く、
世界中を飛び回っていたらしい。
曰く、その旅のさなか、事故に遭い、
彼女は命を落としたらしい。
曰く、その事故で女を失ったショックにより、
心神喪失し頭がおかしくなった……らしい。
真偽のほどは定かでない、
ただ一つの真実は。
オルゴールの題名が「君が奏でる音楽」ということだけ。
君の奏でる音楽が好きだ。
そりゃ、世間からすると取るに足らないものだけど。
君の指はいつだって必死に楽譜をなぞって、
感情も気持ちも入っていない。
けど、そのぎこちない音は、私に届いた。
だから今日も君の音を聞く。
いつの日か君がステージに立つのなら、
最前席でアンコールを贈ろう。
ピアノの演奏が、今日も始まった。
いつも決まった時間に音楽室から聞こえてくる。きっと有名な曲なんだと思う。素人の俺でさえどっかで聞いたことある感じの音楽だったから。でもこれが何ていう曲なのかなんてどうでも良かった。そんなことより、“誰が”弾いてるんだろう。そっちのほうが気になって仕方ない。毎日夕方6時くらいに始まるこの演奏会。下校時間です、と放送が入った後なので、周りには誰も居ない。俺以外は。
きっと清楚で髪の長い女子なんだろう。頭の中で勝手にそんなイメージを創り出していた。音楽の知識がゼロだけど、そんな俺でもなんとなく分かる。こんなふうに優しく弾くのだから、間違いなく儚い感じの女子だ。きっと人目をしのんでピアノの練習をしているんだ。もう、弾いてる音楽のことよりその子のことで頭がいっぱいになっていた。
だから今日、意を決して俺は音楽室の中に飛び込む。
時刻は夕方6時5分。いつものように演奏が始まった。俺はあらかじめ音楽準備室のほうに隠れて息を潜めていた。今日のピアノが奏でる音楽はわりとゆったりめの曲だった。数分間じっと聞いてれば眠ってしまいそうなほど。でもそんなオチにさせてたまるか。演奏開始僅か1分ほどで俺はドアを開け放った。
「うおっ」
聞こえた声はキャーみたいな可愛いもんじゃなかった。ドスのきいた野太い声。ピアノの前に座っていたのは女ではなかった。そして、その人物を俺は知っていた。
「お前……なんでここに」
「それは俺のセリフだっつうの!なんでここにいるんだよ」
同じクラスの男子生徒だった。ソイツはみんなから“ハカセ”と呼ばれている。名前が“ヒロシ”で、漢字が“博士”だからだ。ハカセとあうあだ名のくせにソイツはインテリ系というわけではなく、丸坊主のラグビー部の主将を担っていた。
そんな男がまさか。こんなヤツが。あんな繊細な演奏をしていたというのか。嘘だと思いたい。俺の頭の中の清楚系女子はがらがらと崩れ落ちてゆく。
「……聞くけどよ」
絞り出すように声を出した。ハカセは額に汗をかきながら俺を凝視していた。
「今までずっと、6時過ぎに聞こえてたピアノの音ってお前なのか?」
「そうだけど……つうか、なんで知ってんだよ」
「嘘だろおい……」
思わずその場に座り込んでしまった。あの演奏が、お前?ともう一度口に出してしまったほど俺は狼狽えていた。あんなに綺麗でか弱そうな音色が、このいかついマッチョ野郎だったなんて。項垂れ具合が半端ない。嘆く俺にハカセはどうしたんだよ、と近寄ってきた。だからその肉厚な手を思い切り握った。
「うお?!なんだよ」
「マジでショックだったわ」
「はあ?」
「けど、マジで毎日感動してたわ」
サンキュ、と言って無理矢理固い握手を交わした。どんなヤツが弾いてようが、俺は間違いなく感動したんだ。それだけは言える。まぁでも正直、可愛い女の子じゃなかったのはショックだったけど。でもコイツの演奏は半端なかった。魂震えた。だから礼を言うのは当然だと思う。
「……なんかよく分かんねぇけどよ。も少し聞いてくか?」
ハカセは目線を向こうにやりながらボソッと呟いた。俺は近くのパイプ椅子を引っ張ってきて真正面に座る。頼むわ、と一言言って、1番の特等席で、イカつい男の演奏会に聞き入った。