刹那

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君の奏でる音楽

雨降りの日、君は決まって家の庭で雨宿りをしている。
声をかけてもそっぽをむく君を、私はそっと抱えて家の中に入った。
濡れた体を優しく拭いてやり、温かなミルクを振る舞うと、君は少し安心したような顔をする。
何度か同じようなことを繰り返すと、君はいつの間にか毎日家の庭にやってくるようになった。

私は君を見かけたら窓を開けて、快く君を招き入れた。

君の感情表現は、まるで音楽のようで心地よい。
嬉しい時は、エンジン音のように大きな低音で喉を鳴らす。
怒っている時は、唸り声を出しながら、シャーッと威嚇する。
寂しい時は、小さくニャオンと鳴いてみる。
美味しい時は、ご飯を食べながらニャムニャムと舌鼓をうつ。

これからもその小さな体で、私の耳に幸せな音色を届けておくれ。

8/12/2023, 1:52:49 PM