『向かい合わせ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「向かい合わせ」
6と9の向かい合わせで殊なりが決まる?
今日のお題。向かい合わせ。
関係ないけどサーカス楽しかった
客の気分操作やパフォーマンスのトリックがいっぱいで楽しかった。
あと普通に団員の身体能力と演技力、ユーモアが上手で勉強になった。
団員さんにボール投げお願いされたから合図とる前に投げた。
本気で慌ててた。…悪戯って最高
1次元と2次元が「向かい合わせ」の席についた。
どちらも人間が作った概念であるので、正確な表現を使うと、窓の正面になるように、PCの向きを変えた、というべきだろう。
1次元は向かって左にあり、3階から景色を見下ろせる窓そのもの。見方を変えれば3次元の世界の入口となる。
2次元は向かって右にあり、窓の正面にあるPC。
PC画面は今、とあるSNSトレンドが映し出されている。
購入者とその操作者は、どちらも気まぐれな人間である。
夏になった。
1次元の窓からはいつも、内海の穏やかな青い海が見下ろせた。
いつも穏やかで、人間たちの喧騒を知らないでいる。
海の上にはピアニストの指先のように、左から右へと滑らかに動く漁船があった。
しかし2次元の世界であるPC画面はいつも荒波が立ち、穏やかを知らないでいる。
包装紙、ペットボトル、マイクロプラスチック……
現在の海はゴミだらけであり、魚もまともに生きていけない。
毒素の溶け込んだ病巣であり、きれいな海などこの世にはもう存在しない。
ましてや1次元の窓が映し出す風景はもう見れない、とネットの海で口々に主張した。
自身が自身のゴミを見分けられないでいるのである。
秋になった。
1次元の窓は、眼下の風景が緑から色づき、赤や黄や紅葉の色を楽しめた。
近くに神社があり、お稲荷さんの顔にかかるもみじの葉の香りが、こちらまで届いてくるかのようだった。
時折秋の大風が、落葉の集まりを吹き壊して空中散歩へといざなうようで、一枚、また一枚と窓からやってくる。
気まぐれな人間はそれを見ては拾い、栞として加工する。
しかし、2次元はいつも季節の区切りを知らず、どうどうとざわめいている。
最近のトレンドは秋が遅れていることに対しての憂慮であり、まだ秋は来ないのか、などと言っている。
こちらはもう秋がやってきたというのに、一歩も外にもでずに近場まで秋がやって来ないことに関してつぶやき果てているのである。
冬が来た。
1次元の窓は雪化粧にされ、室町時代の水墨画のような白黒のはっきりする景色となった。
気まぐれな人間は、あまりに寒いとわかっているにもかかわらず窓を開け、外の空気と換気する。
着ぶくれしたガウンの外着に手袋、マフラーなどを着て外に赴き、何もない冬の空の下を散策する。
一方2次元の世界は相変わらずの内々しさであり、陰鬱である。インドアのインドアを決め込んでいる。
何やら芸能人の不祥事を皮切りに、他人の寒々しくあかぎれの肌に塩を塗り込む行為に勤しんでいる。
自身も防寒着も着用しないので、キーボードを叩く姿は暖房器具のオンオフを忘れているがごとくである。
指先の爪に火を灯し、火傷を負って恨み骨髄である。
気まぐれな人間には知らない、芸能人はその後、無期限の活動休止へ追いやられた。
季節が暖かくなる頃には、事実上芸能界引退に至り、その裏ではその人の自殺説も流布されているという。
春になった。
1次元の窓からは、気まぐれな人間が所有している庭の草花が芽吹いている。
水やりを終えた気まぐれな人間は、ふとした気まぐれに従い、この対面の構図を一枚の写真に収め、それをSNSにあげることにした。
左に1次元の窓、右に2次元のPCの構図。
1次元だというのに演出をしたようで、ふわりとした風を受け、カーテンはあまく弧を描いた。
一方2次元は何もせず、ノートPCの平面さを主張し、横方向からの構図のため、2次元の世界は見えない。
狭い世界に桜吹雪が吹くように、桜の花びらが隅々まではいきわたるように。
2次元の世界に2次元の写真のそれに、三万のいいねが届いたが、気まぐれな人間に会いに来たものは一人もいなかった。すべて2次元を通して……のみである。
夏になった。
窓の景色は今、漁船の浮かんだ青い海を映じている。
船は自然の力のみの無音さで、左から右に流れていった。
PC画面は相変わらずであり、気まぐれな人間の投稿したものは忘れ去られてしまった。
気まぐれな人間は電源を切った。
そして、静かな内海を背景に、木工用ボンドとピンセットを持ちかえながら、ボトルシップに取り組むことにした。
"'人と目を合わせるのが怖い"
そう思ってしまうのは、きっと自信がないからだ。
目を合わせるとまるで自分自身の全てを覗き込まれているような感覚になる。
僕は頭も幼稚で話すのも下手くそで、見た目なんて言うまでもない。
だから、こんな僕と話していて嫌だろうなと、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
いつからそう考えるようになってしまったのだろうか。
僕は無駄に完璧主義だ。何もかも全て理想としているものができなかったらもうだめだと考えてしまう。うまくいかなかったものは全て等しく価値などないのだと。
だから、あれもダメ、これもダメ、と、どんどん自分に自信が持てなくなる。
でも、それはただの言い訳でしかなくて、本当は自分自身と向き合うことから逃げていたのかもしれない。
人は変わってもいいし、変われるということに最近気づいた。
できないことがあるのなら、現状に悲観せずにできるようにすればいいじゃないか。
できるまでやればいいじゃないか。
必死だってわらわれてもいい。足掻いてみてもいいじゃないか。
まずは変わりたい、と思うことが大きな一歩で、
自分自身と向かい合わせに。
心と向かい合わせに。
そうやって向き合おうとすることが大切なんだなって思う。
だから、自分自身とちゃんと向き合うことにしよう。
そして、相手が自分を見てくれるなら、自分もちゃんと向き合おう。怖がらずに目を見て。
一向かい合わせ
『向かい合わせ』
観覧車のモーターがゴウンゴウンと低く唸り鉄筋が時折軋む。ふたりを乗せたゴンドラは地上からゆっくり離れて車輪の軌道をなぞっていく。夜空には少し欠けた月と煌めく星が広がってロマンチックではあったけれど、夜とはいえ気温のあまり下がらない熱帯夜にほぼ密室のゴンドラに乗るのはあまり得策ではなかったかもしれない。
「ごめん。夜だったらちょっとは涼しいと思ってた」
ハンディファンをフル稼働させる向かい合わせの彼は申し訳無さそうにしている。折しも観覧車はてっぺんに近づいて、両隣のゴンドラが死角に入りかけていた。
「じゃあ、誠意を見せてもらおうかな」
言葉の意味をシチュエーションから察したらしい彼は向かい合わせの席から腰を少し浮かせると、誠意、見せます、と言ってくちづけた。ハンディファンのモーター音がうるさいはずだったけれど長く短い一瞬はさまざまなノイズを忘れさせた。
ゴンドラがてっぺんを越えて地上へと向かい始める。向かい合わせに座り直した彼と私は昇りのときより暑いねなどと言っては落ち着きなく夜空を眺めていた。
「ボス、ここですね」
「はぁ、チャリって意外にきついな……」
「もぉ、モタモタしてないで、さっさと入りますよ」
「わかったからぁ、もうちょっと、老人に優しくしてくれぇ……」
「あれ、ボス、耄碌したって認めました?」
「……なんでもねぇ」
「やっぱり、ボスを正面から見ても、飽きませんね」
「……なんだその言い方、俺の顔がつまんないって言いたいのか」
「褒めてるんですよ、照れ隠しですか?」
「違ぇよ!……そんなこと言われんの初めてだからな、変な感覚が走るんだよ」
「うっそ〜、オレ、今まで何回ボスのこと褒めてきたか分かります?ざっと1000回は褒めてますね」
「ぁ?なわけあるか、そんな褒められた記憶はねぇぞ」
「ボス、耄碌してますね」
「かもしれねぇな」
「あっ、そこは認めるんですね」
「……お待たせしました。こちら、"おっと危ない!溢れるフルーツあんみつ"、でございます。ごゆっくりお召し上がりください」
「うわっ!大きすぎません?まるでボスの体ぐらいありますね!」
「……褒めてるのか褒めてねぇのか、わかんねぇな」
「バッチリ褒めてますから、安心してください」
男刑事2人があんみつをむしゃむしゃと食らう絵面はなかなかに面白いものだ、と周りから思われることも気にせず、2人はペロッと完食した。
「いやぁ、美味しかったですね、ボス」
「おう、こんなにでっかいあんみつ食ったの初めてだったな」
「んじゃ、帰りますか」
「……ぁ、エリオ、もしかして、帰りもチャリ?」
「もちろんですよ、ボス。もしかして自転車置いてって帰るつもりですか?」
「だよなぁー、(´・ω・`)ツラァ...」
お題『向かい合わせ』
鏡と向かい合わせになっても自分の姿をみることはできない。私は吸血鬼でそういう風に体が作られている。人間と同化できる特殊な薬を使えば映ることができるので、今のところ学校の友達にバレていない。だが、今問題が発生している。
朝飲んだ薬の効果がきれかけている夕方に鏡に映っている自分の姿が薄れてきている状態の時にクラスの男子に見られてしまった。
まずいと思ってとっさに逃げようとしたが、男子に「待って」と呼びとめられる。とくにおどろいた様子がないことが逆に不思議だ。
「もしかしてとは思ってたけど、お前、やっぱヴァンパイアだったか」
しかも正体を言い当てられ、私は思わず警戒する。
どうしよう。こいつの血を吸って記憶を改ざんさせるか。
私は構えをとる。だが、彼は
「警戒しなくていい、俺はダンピールだから」
「ダンピール……」
なら、なおさら警戒を強めるしかない。私は戦闘態勢に入り、彼に飛びかかろうとした。が、腕を掴まれてとめられる。
「いきなり襲いかかんな。俺はヴァンパイアハンターじゃねぇから」
「じゃあ、なにが目的?」
「どうもしねぇよ。ただ……」
彼は視線をあさっての方向に向ける。ダンピールは、今は数が少なくなったとはいえヴァンパイアハンターを生業にしている者が多いので警戒対象だ。だから油断してはいけない。
だけど
「なんか、俺以外にも人間じゃない存在がいたんだなって思ったら、すごく安心した」
そう彼が照れくさそうに笑った。その笑顔に拍子抜けして私はとっさに手をはなす。
「私を殺さないの?」
「嫌だよ、そもそも人を殺したくない」
「でも、私のこと」
「誰にも言わねぇよ。俺の正体だって、お前しか知らないんだし」
そう言って、彼はきびすを返して、「じゃ、また明日学校で」と手をあげて軽く振った。
窓からさす西日が意外ときつくて思わず夏でも着ている長袖パーカーのフードをかぶる。
「ダンピールのくせに、へんなひと」
私はさっきのクラスメイトに思いを馳せながら、日光を避けるよう早めに帰路についた。
「向かい合わせ」
きみと向かい合わせに座るとき、いつもとても緊張する。
そんなに大きいわけでもないきみの目をひとたび見ると、視線を外してもいいのか外さない方がいいのかわからなくて、結果まばたきもせずに見つめ合うことになり、頭がぐるぐるしてくる。多分、ライバル同士が睨み合うときみたいに火花がとんでる。
でもふと気づくと、なんだかきみの動きもぎこちない気がして少し安心する。
わたしが落ちてきたサイドの髪の毛をかきあげると、きみも自分の髪を触る。きみがストローの入っていた長細い紙袋を丁寧に蛇腹状に畳み出すと、わたしも自分のあけたストローの袋をつい目で探してしまう。
ぎこちなさを残しながらも、きらいではないという気持ちが伝わってくるから、やぶさかではない時間。
いつか、ぎこちなくなく向かい合わせになれたらいいね。
向かい合わせで座ると
お互い緊張するので
4人がけの時は基本ナナメ
席が無くて真正面になる時は
身体をナナメに向けて座る
視線を外しやすい
これで一安心🤭
✴️130✴️向かい合わせ
過去の自分と向かい合わせ、
嫌で嫌で、過去の自分を払拭したくて、
誰かに嫌われたくないって思う度、変な事口走って余計嫌われて、泣いて、繰り返して、
今でも焦ると人の気持ちを汲み取れなくなる
傷がついたこと誤魔化すみたいに笑ったら、向かい合わせした君も笑ってる。
「君はどうせ変われない、」楽しそうに私の首に包丁を向けた、過去の自分から目を背けて努力してた、けど多分もう限界だった。変われないから。
4回目のチャンス、私がそれを手に取ると心底嬉しそうだった。でも私は知っている。
私はこのナイフを自分に突き刺すことが出来ない。
そして予言しよう。君はまた5回目のチャンスを持ってくるだろう。そしてその時多分、君は泣いてる。
あ この景色良いなぁ
い どれ?
あ いや、こっちからの
い そっか
あ あ、でもそこにいて
い なんで?
あ なんででも
『向かい合わせ』
あなたと向かい合って話すのは何年ぶりでしょうね写真の中の、あなたは笑顔で、いつも見ていてくれますね
向かい合わせ…
花いちもんめ、なんて…残酷な遊び!!
【向かい合わせ】'240826 12:13
『 '201224 19:43 Gujo,Gifu』
クリスマスイブ、仕事場のみんなと女子寮に集まり
すき焼きパーティーをした。
みんなで向かい合わせになって、食卓を囲んで
『美味しいね〜』なんて楽しく会話を弾ませたあの時間。
急遽、有り合わせで開催された、
ふざけたクリスマスプレゼント交換。
笑いが絶えない、大爆笑のあの空間。
今、その瞬間を感じられることの尊さよ。
EP.06
NANA
向かい合わせの感情が交差する
怒りと悲しみ、喜びの混ざる複雑な感情
私の心がミシミシと悲鳴をあげている
その心をだれか、押さえていてほしい
I'll write it later.
お題「向かい合わせ」
向かい合わせ、2人の自分。
一体どちらが本当の私なんだろうか?
乱暴で柄の悪い私が叫ぶ。
「人間は所詮獣だ。本能の儘に赴く俺が本当の姿だ」
穏やかで愛想の良い私が、それを否定する。
「いいえ、人は誰しも心の奥底で慈愛に満ちています。私こそ真実です」
歪み合う2人であるが、
正直、私はどちらとも本当の私であると思っている。
私がそうであるように、きっと他の人もそうなんだと思う。
そう考えるようになってから、
ずっと窮屈に感じていたこの世界が、ほんの少しだけらくになったような気がした。
向かい合わせ
♪今宵星のカケラを探しに行こう
舟はもう銀河に浮かんでる
願い忘れたことがあったから
もう一度 向かい合わせで
恋しよう…♪
深夜ラジオから流れる歌を口ずさみながら
持ち帰った書類を慌てて片付けていた
これが終わったら明日の準備だ
朝食にお弁当の仕込み
いつも通り睡眠時間は3時間くらいか…
家族が寝静まったダイニングで暫し息をついた時、「星のかけらを探しに行こう」と語りかけられた、瞼を閉じたら寝落ちしたではなくて、そんな俗っぽい話じゃなくて(笑)
心を亡くす忙しさの中で、暫しのロマンチックナイト(笑)
はじめて恋した君を想った
別に、今が不服なんかじゃない
幸せだから 想い出した
あんなにときめいて
蒼いシリウスを見た日を
そのシリウスよりも、輝いていた
君と見た街の灯りを… 帰れない二人を残して
街の灯りが消えて行く蒼い時を。
♪はぐれそうになっても
抱きしめて両手で
この場所で待っている
きっと、近すぎて遠すぎて
少しずつ見えなくなった…
話足りないことがあったから
もう一度向かい合わせで
恋しよう
この宇宙を見上げていると
遠い記憶がうずく
想い出しそうになる…♪
ここまで、鼻歌歌って落涙した日
随分若かった(笑)
そんな若かった深夜の鼻歌が、さらに若い日を懐かしむんだ。
人生は面白いと、少し早いランチ・タイムぼんやりと空を見上げて想う。
共に生きる時間に
適う時間はない…
初恋は五番街に仕舞っておけ
向かうのは、夢の中の薄ぼんやりの都合の良いことしか言わない君じゃなく、目の前のはっきりとありのままを語れる腐れ縁(笑)
令和6年8月26日
心幸
《向かい合わせ》
今日は空も青く、明るい日の光で空気は強く温められているが穏やかな風が吹き、比較的爽やかな日だ。
自宅の僕の書斎から見えるいつもの木の根元に、彼女が座っている。寄りかかって昼寝をしているようだ。
そよ風に煽られさわさわとそよぐ木の葉と共に、彼女の透けるような白銀の髪も揺らぐ。
木陰で眠るその表情は、とても安らかだ。
すると、どこからか赤茶の縞の猫が優雅に歩いてきた。
猫は木に近付くと、それが当たり前であるかのように彼女の膝に乗り、正面から向かい合わせる体勢で腰を降ろした。
ずいぶんと人に慣れている猫だ。どこかの飼い猫なのだろうか。
その時ほんの少し彼女の頭がぴくりと動いたが、その瞼は下りたまま。
猫は、そんな彼女の顔に自分の顔を近付け、彼女の口元を小さな舌でぺろりと一舐めした。
猫の舌は、ざらついた構造をしている。
おそらくその為だろう。彼女はゆるりと瞼を半分程上げ目の前の猫に気が付くと、嬉しそうに柔らかく微笑んで猫の首筋を撫で始めた。
するり、するりと彼女の白い手が、赤茶縞の毛の上を何度も滑る。
猫も心地好さそうに目を細めると、彼女の頬に額を擦り寄せた。
彼女の表情は更に笑み崩れ、赤茶の後頭部から背中までを念入りに撫でていた。
その様子は、とても緩やかで優しくて、穏やかだ。
ふわり吹き抜ける風も、柔らかな空気を運び込むかのようだ。
ずっと見ていたくなる。そんな光景の筈なのに。
今は彼女の首元に顔を寄せ、身体を持たれかけている猫にどうしても意識が向く。
すると、心の奥に微かに擡げている想いに気付く。
あの空気に、共に包まれたい。
その想いは、あの猫と彼女の穏やかな佇まいから来る物か。
それとも、もっと違うところから来る物か。
何れは、自分の心と真剣に向き合って答えを見つける事になりそうだ。
向かい合わせ
(本稿を下書きとして保管)
2024.8.25 藍