『友情』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
俺は余り人との関係を築くことが苦手だ 。
友達 、とか親友とか正直良く分からない 。少なからず向こうから話しかけて来る奴も居るが、いつも上手く対応出来ずに気まずくなるだけだ 。だから皆離れてく 。
… いや、でもそうだな
一人だけこんな俺に怯まず毎日話し掛けてきてくれる奴が居た 。始めはどうせ直ぐ離れて行くと思ってたから毎日塩対応してた 。けど、どんなに酷い対応をしても折れずに歩み寄ってくる彼奴に俺の方が折れた 。
そこから初めて友達、親友ってのに巡り会ったんだ 。
_ でもその中で 、ただ一つ信じたく無かった出来事が起こった 。其れは、彼奴が余命宣告されたこと 。初めて聞いた時は なんの事かさっぱりだった。頭が追い付かなかった。…彼奴が病気持ちで入院してたってことも。
責めたく無かった 。けど、感情が其れを許さなかった。
” 何で 言って くれなかったんだ!”
そんな 言葉 が口から零れる 。其れを聞いた彼奴は
” ごめん 、心配させたくなかった 。親友の 君には どうしても 伝えられなかった ” なんて 力なく笑った 。
そんな顔して欲しいんじゃない 。違う 、俺はただ _
” 俺たち の 友情 に 掛けて 、 絶対 戻れよ ”
人嫌いだった 過去の俺は 未来でこんな 言葉を言うなんて思っても 居ないだろう 。だけど、これは本音だ 。
なんて 、これはもう 過去の話 。あの時学生だった俺は今じゃ社会人だ 。… あぁ、親友はどうなったのか?
さぁ 、どうだろうな 。あ 、悪い電話 掛かってきた 。
親友からの ご飯の誘いだった。あの頃と変わらず親友の彼奴からの誘いだよ 。これでもう 分かったろ?
友情 が 病気に勝った 、なんてな 。
#1
「 友 情 」
「友情っつー友情でもないが、3月7日か6日あたりに『絆』っつーお題があった。あと、友情じゃなく愛情。『愛と平和』とか『愛を叫ぶ』とか」
ひとつ物語を組んでは納得いかず白紙にして、もうひとつ物語を閃いては以下省略。このままでは19時に次の題目が来てしまうと、某所在住物書きはため息を吐いた。
「書いて消して書いて消して。自分の納得いくハナシが出てこないからまた消す。……妥協って大事よな」
愛情の長続きも友情の長続きも、小説書くのも意外に根っこが一緒で、適度な距離を保ってどこかで妥協するのが大事、なのかも。
物書きは再度息を吐き、天井を見上げた。
――――――
寂しがり屋な捻くれ者と、その後輩が、美しき友情により結託して、高温続く今日から金曜までのリモートワークを勝ち取る。
そんなネタを、思い浮かんだは良いものの、うまくストーリーを組めなかった物書きです。
そこで本日は昔のおはなし、年号が令和に切り替わった直後のおはなしを、ご用意しました。
「藤森。この案件は、お前がやれ」
「お言葉ですが、宇曽野主任。私などが担当するより、主任がおやりになった方が、確実に、迅速に終わると思いますが」
5年前、2017年の都内某所。某職場。限りなくブラックに近いグレーのそこ。
2023年現在は隣部署同士。しかし当時は同部署の、入社3年生な捻くれ者と、その教育係兼上司。藤森と宇曽野という親友ふたりがおりました。
右手と左手を合わせ、握り合い、
左手と右手でバインダーを押し返し合い、
ギリギリギリ、グギギギギ。足を開き腰に力を入れ、柔道ごっこかレスリングごっこをしている様子。
親友同士が手を取り合って、譲り合う。
友情いっぱい。とても美しい光景ですね。
「お前が他のやつらを全然頼ろうとしないから、協力し合う習慣をつけさせるために、これを預けるんだ」
「人は得意不得意があります。私は単独の方が力を発揮できるし、ミスも少ない。ご存知でしょう」
「うるさいコレでチームを頼れ。誰かと手を取り合うことを学べ。お前に足りないのは『他人』だ」
他人に手を差し出せ。上司の宇曽野が諭します。
その他人に心をズッタズタにされたので、無理です。3年生の藤森が訴えます。
ともかく宇曽野は藤森と他人の手を繋がせたがり、藤森はまだ宇曽野以外の他人が怖いのです。
片や友を思うがゆえの厳しさ、片や目の前の親友ひとり以外心を開けない弱さ。初々しい背景ですね。
「そもそも何故友人の俺に他人行儀で話す」
「ご自身の役職お忘れですか。宇曽野『主任』」
「また他人行儀で言った。ペナルティーにこの案件」
「『パワハラ』もお忘れのようですね。『主任』」
ギリギリギリ、グギギギギ。
仕事の譲り合いはその後数分続き、結局、藤森が受けて単独で処理。
そんなこんなしていたふたりも、5年経過した現在では、双方職場でもタメグチの仲良しで、笑い合い語り合い、互いが互いのプリンを勝手に食べて喧嘩したりするのですが、
その辺に関しては、過去投稿分参照ということで。
おしまい、おしまい。
下校中の暑い夏の1日、アスファルトから立ち上る熱気と強い陽射しを浴びながら、クラスが離れた君と歩く道。
授業で出た課題への愚痴、部活での失敗、新しい友達の面白かった話、SNSで見た新作コスメ。
話題には事欠かないのに、少しばかり感じる疎外感。
友情が不滅だとは思わない、些細なきっかけで変化することもあるだろうと理解もしている。
けれど今は、今だけは見ないフリをすることを許してほしい。
こんな気持ちから目を反らして、話を合わせて笑ってみせる、情けない私を許してほしい。
明確には出来ない、でも現状を受け入れきれないまま明日もまた君と道を歩く。
しずかでも心地よい空間の事
何も言わなくても通ってくる心
おれたちの限界効用逓減の法則破るかんぱいの声
#jtanka #短歌
~幼馴染の友情~(オリジナル)
男子生徒A「お前、ハナが好きなの?……それとも、黒髪の後輩?」
ヒョンジン「は?」
屋上で幼馴染の3人とお昼休みを過ごし、ハナと教室に戻る途中で別のクラスの男子生徒が「ヒョンジン借りるから、先に戻れ」と言って、俺を階段まで連れて行かれた。
男子生徒C「ハナが好きなら諦めろ」
男子生徒B「実はハナが好きでさ……告白したいのに……いつもお前といるよな」
カン・ハナはモテる。
男子に告白されても断っている。(ハナ曰く、一部は下心の声が聞こえるから。……後は興味ないらしい)
黒髪の後輩はパク・ジヨン。
とても大人しい子で、ジヨンもモテている。
ヒョンジン「俺は邪魔だと言いたいのか?」
男子生徒A「よく分かってるじゃないか」
ヒョンジン「言っとくけど、俺はハナとジヨンの事を恋愛対象として見てない」
男子生徒B「それなら、わざわざ一緒にいなくても……」
ヒョンジン「ハナとジヨンは俺の大事な幼馴染で友達だから一緒にいるんだ。……男女の友情はアリだろ」
俺は本当に恋愛対象として見ていない。
幼稚園の頃から仲良しで、今も友情が続いている。
男子生徒C「ふんっ……友情がなんだよ」
ヒョンジン「ハナは可愛くて妹みたいな子。……ジヨンは真面目でハナとは仲良しだから、ハナの姉みたいな子。……こんなに長く過ごしていたら、幼馴染の好きな食べ物や趣味に色々知っている。……それが男女の友情なんだよ」
男子生徒A「コイツ、バカ?……もう一緒にいるな」
男子生徒C「もう行こうぜ」
男子生徒B「必ずハナに告白してやる」
3人は俺に睨み付けて立ち去った。
姿が見えなくなった頃、「大丈夫?」と後ろから声をかけられる。
ヒョンジン「ハナ、なんでここに」
ハナ「さっき『また一緒にいやがる』『アイツ邪魔』って声が聞こえて……嫌な予感したから……」
ヒョンジン「危ないだろ。……もしアイツらが俺を殴りそうになったらどうするつもりだったんだよ」
ハナ「止める」
ヒョンジン「それはやめろ」
もしハナが怪我したら……。
友達として心配している。
ふと思った。
ヒョンジン(もしかして最初から……)
ハナ「もちろん聞いてた。……私の事を妹みたいに接してくれるのはジュンギさんだけかと思ったけど、ヒョンジンから聞けて嬉しい」
ヒョンジン「………///」
ハナ「あ、照れてる」
ヒョンジン「うるさい///」
ハナ「私だって……ジヨンとヒョンジンとジュンギさんの好きな物分かる。……男女の友情はアリだと思う」
ハナは優しく微笑んだ。
ハナ「3人の事は大事な幼馴染として大好き」
自分で顔が赤くなるのが分かる。
「……早く戻ろう」と言い、ハナは「照れてて可愛い」と笑いながら言った。
ヒョンジン「からかうな!///」
ギナム「おっ、ヒョンジンとハナ。…………なにその顔。……まさか、付き合って……と、取られた……ヒョンジンめ……よくも裏切ったな……!」
ハナ「付き合ってないよ」
ヒョンジン「俺達はただの幼馴染だから、付き合うわけない」
ギナム「いーや、僕は幼馴染系の恋愛漫画見てるから分かる」
「お前はバカか?……付き合ってないって言ってんだろ……漫画の読み過ぎ」とギナムの頭を叩きながら言う。
ハナ「私はヒョンジンとジュンギさんに対して恋愛感情抱いてない」
ヒョンジン「お前は幼馴染いないから、幼馴染の友情を知らないんだろうな」
ギナム「………………」
ギナムはそのまま膝を崩し、両手が床に付く。
ギナム「いいなぁ……幼馴染……羨ましいよ……僕には幼馴染がいない……幼馴染の女の子欲しい……相手は幼馴染じゃなくてもいいから、彼女欲しい……」
一人でブツブツ呟いてるギナムを置いて、クラスに戻る。
この先、誰にからかわれても……俺達の友情は永遠に変わらない。
ずっと幼馴染で、ずっと友達だから。
幼い頃から一緒なきみとは、すごく仲がいい。
ある時きみに相談された。
「好きな人が出来たんだ。協力してくれない…??」
胸が締め付けられて初めてわかった。
きみが好きなんだ。
「いいよ」
と苦しげに言ったらきみは鈍感だから
「ありがとう!!やっぱ持つべきは友だよね〜!!」
と言った。
もし神様や仏様がいるなら聞いてください。
友情なんていらないから、この子の恋を叶わせないで
お題〈友情〉
ユウジョウ?
ナニソレ?
オイシイノ?
#21【友情】
その日の朝、薬師Jは不在だった。
そのことに早くに気づいたのは患者でもなく、町の住人でもなく、はるか遠方から出向いた盗賊Vだった。
棚の一部は書斎のようになっており、また別の棚には豪華な薬箱のようになっている彼女の部屋はいつもと違って丁寧に片付いている。
薬師のいない部屋に怪我のない客人。この場は少しばかり異質だった。
軽く呼んでみても、いないものが来るはずはなく。
仕方なく盗賊Vはそこにあった椅子に座り寛ぐことにした。
どれくらい経っただろうか、太陽が空のてっぺんから地を照らすのが窓から見てもわかる。盗賊Vはそれを眩しげに見つめていると、外が少し騒がしいことに気がついた。
立ち上がり家のドアを開けてみれば小さな野次馬たちが家の周りで騒いでいた。
なんでも、薬師の家に盗賊が入ったらしい。
面倒なことになったと髪を少しいじり、怪我人っぽく一芝居打とうとしたところで一人の女が視界に入った。
その女はまるで真昼の空が作った日陰のような表情で道をとぼとぼと歩いており、家の前まで来たところで間抜けに口をぽかんと開けた。そして盗賊Vと目が合うと、すかさず人混みをかき分けて歩いてきた。
「ああ、いらしてたんですね!」
薬師Jが芝居を始めた途端、野次馬はつまらなさそうに散り散り去っていった。
「こんなところで何してるの」
ドアを閉めた薬師の手には空の酒瓶と食べかけの料理。
ひどく酔った声で盗賊Vに問う姿は見苦しいほどに落ち込んでいた。
「…お前こそどこへ行ってたんだ」
ちょいとそこへね、薬師Jは軽いことのようにそう言った。
盗賊Vはそんな薬師に鼻で笑って言葉を返す。
「お前が外出なんて珍しいこともあるじゃないか」
「そう?…そうか。そうかも」
ポリポリとこめかみを掻く薬師の頬の紅潮がだいぶおさまっているのを見て、盗賊Vはおい、と改めて声をかける。
「飲み直すぞ」
名前は知らない お互いに
いつどこで生まれたか 何が好きかも嫌いかも
知らなくていいよ 君もそう思うでしょ
いつも階段の手すりに陣取っては
ふてぶてしく見下ろしてくるんだ でも
不思議と嫌味は感じない しばし目を合わせ ぱち おいでの合図
腰をとんとん ごろんとお腹 目を細めて泳ぐまんまる両手
…ちょっと警戒心低すぎじゃない?
水飲みたいのか飲みたくないのか はっきりしてよね
本当はなんて言いたいのかなぁ
誰にでも媚売るし 声はみゃーみゃー煩いし
人の気も知らないで獲物はほったらかし
君がもし人間だったらさ きっと今みたいに僕達
上手くはいかないよ
別にいなくても平気だけど
嘘 いないと寂しいな それなりに
巡る季節の傍に 君というささやかな彩りを
そこへ寝てるだけで上がる地価 毎度門番ご苦労様です
不自由の飴を舐めて 何丁目の宇宙へも!
帰ってきてくれる理由は 期待してもいいのかな
世渡り上手で ふわふわな
しっぽの生えた友達へ
<小さく短くとも>
題: 友情
友情なんてむず痒い。
共感や信頼の情を抱き合って互いを肯定し合う人間関係、もしくはそういった感情のこと。
らしい。
ほんとに肯定だけし合うのであれば今の世の中、肯定してくれるコミュニティに入ればよい。
友情って、羨ましいなぁ。
私にはキラキラしてて眩しくて、
手が届かない。
挨拶してくれる人達、
気を遣って雑談をしてくれる人達、
これから友情は芽生えるのかなぁ?
ぽとり。と落ちたのは
あの日の線香花火だったのか
涙だったのか。
友と、呼べる人は
人生において、どれくらい必要だろう。
楽しい時だけを
共有するなら、誰でもいい。
友情は、いつ芽生えかもわからない。
結局、私は思うのだ。
思いやりが尽きてしまえば
…もう、疲れたなと。
友と呼んだ人たちの寂しさの拠り所
になるなんて、長くはもちようがない。
だからもう、暫くは眠ろう。
擦り切れた心は、熱く痛いのだから。
【お題:友情】
友情
多分私はまだ本当の友情に出会っていないと思う
以前ドラえもんの映画を見てそう思った。
友情も一種の恋であり愛であると思う
友情は、永遠じゃない。
それは違うと言いたい人もいるだろうが、どんなに親しい人でも会う機会がなくなったり、人生のステージが変わったりするとどんなに仲が良くても疎遠になってしまう可能性は常日頃孕んでいる。
そこにズレが生じて、見たことのない価値観が浮き彫りになったりして友情に亀裂を生む場合だってある。
でもだからといって、傷つきたくないから最初から手を出さないのはまた違う。
我々は、人と助け合いながら程々の友情を育むのがベストな選択なのかもしれない。
<友情>
ずっと友達だよ
あなたには何でも話せる
二人だけの秘密
…なんてね、嘘つき
環境が変わったら
もう私は必要ないんだね
いつからか私の知らない
あなたが増えて辛かった
でもきっと今会っても会話なんて
続かないし昔みたいに
落ち着かない
でもねあの時、楽しかったこと
喧嘩したこと全部今も輝いているよ
私の青春時代にはあなたが必要不可欠だったから
友情
僕らの友情は不滅だ。
強い絆で結ばれた友情は強い結束力を持って1つの塊の体を成している。
だが、先日僕らの中で大きいことをやらかした者がいた。
その日から僕らとそいつは赤の他人になった。
話さない関わらない近づかない。
何故ならそいつは赤の他人で、友人では無いからだ。
僕らと友情で繋がっていないただの人だ。
そんな者と関わっても良い事はなにもないのだ。
だからかかわらない。
でも、何人かは僕らの輪の中にそいつを引き戻そうとする者がいる。
どうしてか分からない。
だってやらかす者などまたトラブルを運ぶ邪魔物に他ならないであろう?
でも結局そいつは戻ってきた。なに食わぬ顔をして友人だった頃と変わらぬ体を保ってやってきた。
分からない。僕にはみんなが分からない。
そして今日。
僕はみんなと赤の他人になった。
僕が友情だと思っていたものはどうにも幻のようなもので覚めてしまえば、手元に残った物は結局なにもなかった。
結局は友情と言う「体」だけだったのだろうか?
僕は寂しくも何ともないし、昨日までは友人だった集団も遠い遠い赤の他人の集まりだ。
僕は友情と相容れぬ性分なのかもしれない。
結局、友情という言葉でくくられた輪の中でそういう気持ちになっていただけの人。
本当の友情など幻想なのではないか、と思えてしまうそういうひねくれた考えをしてしまう人間だと。
まぁそれが分かったところで何かが変わるわけじゃないんだけどね。
明日は誰かと話してみようかな?
1人の方が楽だ。
1人だと辛い思いをしなくて済むから。
人と関わるとろくなことがない。
ある人には怒られるし、ある人には呆れられるし、ある人には失望される。
本当に生きることは辛い。
「お前って最悪だな」
本当に、辛い。
嗚呼、1人で生きた方が幾分か楽だ。
「そいつって最悪だな」
ふと目の前に人がいた。
「お前も悪いかもだけど、お前だけのせいじゃないじゃん?」
“お前”って言われてるはずなのに、不思議と嫌な気持ちにならない。
そして、安心する。
「まぁ、お前がそいつより大人だったってことで!」
その人はそう言って笑う。
いつの間にか、自分の気持ちが軽くなった。
「……話、聞いてくれてありがとう」
「いいってことよ。お前の話ならいくらでも聞くよ。自分も聞いてもらってるしね」
そう簡単に言ってくれる。
自分が嫌だった“そいつ”と同じ人のはずなのに。
「……本当に、ありがとう」
───自分の友達でいてくれて。
■テーマ:友情
“友情”
私は友達少ない。
少ないというより友達というほど心許してる人が少ない。
私がまだ5歳にも満たない頃、亡き祖母は言った。
「友達は数じゃない。生涯で1人くらいでいい。ずっと一緒にいれる人を友達というんだよ。」
私はあまり気にしてなかったが、
祖母が亡くなったのは小学校に上がる前。
それほどまでに印象が強かったのだろう。
小学校入って、児童館に通い出し
気づいたらずっと一緒にいる子がいた。
どうやって仲良くなったのかも覚えてないくらいにずっと一緒に遊んでいた。
平日は児童館、休日はお互いどちらかの家に来て遊ぶ。
児童館をお互い通わなくなっても
休みだったら一緒に居た。
私の小学校はそこそこなマンモス校で4~5クラスほどが1学年だった。
毎年、クラス替えが発表された日には家の固定電話を握り、お互い何組かを言い合う。
彼女と一緒のクラスになったのは5年が最初だった。
5年生でやっと同じクラスになれたのだ。
しかし、5年に上がった頃、
私の病気が牙を出した。
学校に通えない日々が続き、入院もした。
彼女は家も近くないのにプリントを持っていくと名乗り出し、私が授業についていけなくならないようにとノートも細かく書いていた。
そして入院した事実を知った時に、彼女だけが見舞いをしに来た。手紙とチョコレートを手作りして来たのだ。
彼女はとても優しい。優しくて素直だ。
私と友達なってくれたのが奇跡という他ないくらい性格も価値観も好きなものすら違う。
けれど、彼女は遊んでいてふと言ったのだ。
“私と水蓮(本来は本名)はずっと親友だよ”
と。
私が彼女にしてもらったことを返すのは時間かかる。
それでも、時間をかけて“ありがとう”と伝えたい。
それをするには1生涯、親友として笑い合えることだ。
これを私は友情と呼ぶ。
男女間の友情は存在するのか。
最近は男女の定義もグラデーションがあり、難しくなっている。
例えば、
身体の性は男女でも、心の性は同性で、友情が結ばれていればそれは男女の友情なのだろうか。
例えば、
心の性は男女でも、身体の性が同性で、友情が結ばれていればそれは男女の友情なのだろうか。
結局性別なんて関係ないんだよ、自分には。
僕は考えるのも面倒になって口の中の氷を噛み砕いた。
/「友情」