名前は知らない お互いに
いつどこで生まれたか 何が好きかも嫌いかも
知らなくていいよ 君もそう思うでしょ
いつも階段の手すりに陣取っては
ふてぶてしく見下ろしてくるんだ でも
不思議と嫌味は感じない しばし目を合わせ ぱち おいでの合図
腰をとんとん ごろんとお腹 目を細めて泳ぐまんまる両手
…ちょっと警戒心低すぎじゃない?
水飲みたいのか飲みたくないのか はっきりしてよね
本当はなんて言いたいのかなぁ
誰にでも媚売るし 声はみゃーみゃー煩いし
人の気も知らないで獲物はほったらかし
君がもし人間だったらさ きっと今みたいに僕達
上手くはいかないよ
別にいなくても平気だけど
嘘 いないと寂しいな それなりに
巡る季節の傍に 君というささやかな彩りを
そこへ寝てるだけで上がる地価 毎度門番ご苦労様です
不自由の飴を舐めて 何丁目の宇宙へも!
帰ってきてくれる理由は 期待してもいいのかな
世渡り上手で ふわふわな
しっぽの生えた友達へ
<小さく短くとも>
題: 友情
7/25/2023, 3:39:13 AM