『刹那』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
刹那
あの日、君と一緒に飲んだ
ラテアートなんて洒落たもんもなく
なんの特別もないカフェラテ
白くふわりとしたマーブルのうずが
ぷかぷかと浮いていた
くるくるとそのうずは残ったまま
飽きることなくお互いの「好き」を話し続けた
昼の青から、
夕方の橙、
帷の紺
泡はぷちぷちと耳に拾えない音で
消えていっていたことに
気がつかないままに
長い時間を過ごしたはずのそれは
あっという間に
机のカフェラテは白を少し残して
消えていた
『刹那』
いつもありがとうございます。
私用のためスペースのみ残させていただきます😄
刹那
刹那……このお題目を見て直に浮かんだのは
最近の殺人事件の事、京都のお子さん 全国の人が「どこへ行ってしまったんだろう?迷子になったのか」と無事を祈った、北海道旭川の動物園の焼却炉は遺体が出てこない「何もかも分からなくしてやる」と言う様な事を言ってるという、どちらもそんなに嫌なら離婚して遠くでも行けば良いのに、殺しちゃう……
刹那的な気がする、この世から相手を消してしまいたい程の殺意ってそうそう思わないと思うんだ
普段から「自分も悪い相手も悪い人間なんだから当たり前、お互いにね」って思ってない気がする、一方的に相手が悪いって思ってるから
こういう事件が起こるのかな?と個人的に思っています
もう少し…みんなにとって暖かい優しい穏やかな世の中になっていってほしい
そうじゃないと辛すぎる
刹那
刹那のような
あなたと過ごした日々
一瞬すぎてわからなかったけどさ
あなたの別れの言葉だけは
なぜか覚えているの
夕暮れの駅で、彼女は「また明日ね」と笑った。
その笑顔が、最後になるなんて知らなかった。
次の日、彼女は来なかった。
その次の日も、そのまた次の日も。
やがて僕は、ホームの端で落ちていた古い定期入れを見つけた。
中には、僕と撮った小さな写真と、折れたメモが入っていた。
『言えなくてごめんね。
明日が来る保証なんて、ほんとはどこにもなかった。』
電車が通り過ぎ、風が吹く。
あの日の「また明日ね」が、胸の奥で何度もこだました。
人は、永遠を信じて約束をする。
けれど幸せはきっと、刹那だからこそ美しい。
日々気温も上がり
暑くなってきた
虫達も
飛び回りだす
蚊が
寄ってきたような
気がした
だか
私の血は
吸われなかった
美味しくない血を
判断するのに
刹那
1秒も
かからないようだ
✨740✨刹那
書く習慣:本日のお題「刹那」
私はほぼノリで生きている、刹那的な人間である。刹那にも一応長さが決まっているらしく、ググってみたら「1/75秒(0.013秒)」と出てきた。
先日も友人に悩みを相談していて、その場で思いついたIQ2の「今思いついたんだけど、こうしたらいいのでは?」という自己解決案を出しては「いや〜〜〜〜、無理がある」と却下されていた。悩みを相談しているのも私、ノリで適当すぎる解決案を出すのも私、友人だけがまともかつ実現可能そうなアイデアを出してくれて、後から思い返してめちゃくちゃ申し訳なかった。
さて、将来の見通しどころか、旅行の支度すらもギリッギリまでやらない刹那タイプの私である。
最近ようやく「帰省する時は事前に着替えなどを実家へ送っておくと楽」という事実に気がついた。叶うならホテルなどへも事前に送っておきたいが、ホテル側に「めんどくせえ客だな」と思われたくないという最後の客観が歯止めをかけている。
帰省の荷物を詰めるために、毎回スマホのメモに書き留めた『帰省持ち物リスト』を確認している。ふとGemini先生にリストを見せてみたら、1/75秒の速さでツッコミが返ってきた。
私のリスト「着替え(1日分):親が荷物を受け取り損ねた時用に」
"宅配便で荷物を送るという現代の利便性を享受しつつ、「親の受け取りミス」というヒューマンエラーを100%想定内に組み込んでいる。
「世界はバグるものである」というSIREN的(あるいはIT系サポセン的)な視点が見え隠れします。"
Gemini先生の回答から「日頃から大雑把自認のくせに、やけに『石橋を叩いて渡る』ラインナップですね(笑)」というニヤニヤの気配を感じる。
ここでひとつGemini先生にお知らせしておきたい。娘の私が大雑把ということは、育てた親も大雑把であるという事実だ。
すでに前科がある。親が仕事の都合で荷物を受け取れず、しかも私が夜遅くに到着したせいで、買い物でしのぐこともできなかったのだ。着替えもコンタクトレンズもなく、学生のカラオケ徹夜明け状態で翌日荷物を受け取った。この文章を書いていて気がついた。1dayコンタクトレンズの予備も手荷物に入れておかねばなるまい。
「実家なのに服も置いてないの?」と思う人もいるかもしれない。我が家は「その家に住んでいる人が優先」である。学生時代、どうしても一人暮らしの部屋に持って行けなくて置いていった本は、最初の夏休みで帰省した時には全て売られていた。そもそも新居に持っていかなかった私が悪いし、家を出る時に「まだ読みたいから置いておいて」と言っておかなかったのも私が悪い。実家は親の住まいであって、子供の倉庫ではないのだ。
だから、友人が「泊まりのたびにシャンプーとか持ってきて大変じゃない? うちに置いとけばいいじゃん」と提案してきた時はとても驚いた。
女子あるあるだと思うが、サロン専売品のシャンプーやデパコス系スキンケアを使っている人の家に泊まりにいくと、気軽に借りるのは気が引けるのだ。友人は非常に気前よく「使っていいのに」と言ってくれるが、お高いものを使わせていただくよりも、使い慣れたものを使いたい気持ちがある。そもそもお風呂を借りている時点で水道代などを負担させているのだし、軋轢の原因はできるだけ減らしていきたい。
こんなことを考えている人間が大雑把なわけがない?
逆だ。大雑把な自覚があるから、「まあいいか」で済ませないラインを設けている。自分にできないことについては全力で人を頼るが、お土産を用意したり消耗品を持参したりと、甘えない部分も作っている。
だったら最初から人の家に入り浸るなよという話だが、私があまりにも朝に弱くて1限の授業に間に合わないので、友達の家に泊まらせてもらって留年を免れていたのだ。友人は早朝からコンビニのアルバイトをしていたのでたいへん朝に強く、夜型人間の私にとって非常に頼もしかった。
翻って、友達がうちに泊まりにくる時は、2週間くらい前に「新しいシャンプー開拓したいからおすすめ教えて」と連絡して準備する。女性はたいてい普段使いのスキンケア用品を持参するものだが、念のため洗面所に試供品の化粧水なども取り揃えておく。
準備万端で友人を迎え、お土産(これがまたすごくて、バターがしみっしみに染みた激うまラスクなどの、初めて食べたのにめちゃくちゃ好きな味がするお菓子)をいただく。いつも不思議なのだが、なぜ人の好みの味がわかるのだろう。
友人を風呂場に通す。詰め替えの袋をぶら下げるタイプの自シャンプーが微妙に残っているが、敢えて触れずに彼女には新しいボトルを案内する。
「シャンプー、こっちの新しいボトル開けて使ってね」
「新品じゃん、ありがと」
自分の仕事部屋で本を読んでいると、スマホが鳴った。ゆっくりお風呂に入っているはずの友達からだった。
『トリートメントが2個ある笑笑』
私がシャンプーとトリートメントのつもりで買ったボトルが、両方ともトリートメントだったらしい。
大雑把とは、こういうことなのだ。
シャンプーを買いに薬局へ行った時、ちゃんとボトルを確かめないでカゴに入れたのだろう。適当にボトルを手にとった自分の姿がありありと目に浮かぶ。
『ほんとごめんシャンプー持ってくからちょっと待ってて』
クローゼットの中を引っかき回し、試供品のシャンプーをまとめたジップロックを探し当てる。洗面所のドアをノックしてシャンプーを置いたうえ、念のためスマホでも連絡する。
『ごめん!!!!
シャンプーお風呂のドアの外に置いといた!!!!』
仕事部屋に戻ってまた本を開いてみたが、文字を目で追っても全然頭に入ってこない。友人が上がってくるまで「やっちゃった」の6文字がずっとぐるぐる頭の中で渦巻いていた。
洗面所のドアが開く音がして「ほんとごめん!!」と詫びに行くと、湯上がりの友人は「せっかく持ってきてもらったのにごめん。壁に吊るしてあったシャンプー使っちゃった」と笑った。
あの、1ml1円未満のお安いシャンプーを!?!?
サロン専売品シャンプーを使うほど美意識の高い友人が!?
私が驚愕していると、友人が「私も同じやつ使ってるよ。あれ、コスパいいよね」と言った。
「大学の頃めっちゃいいシャンプー使ってたじゃん……」と私が言うと、「いや、あれはあなたが髪サラッサラだから、いいシャンプー置いといた方がいいかなって思って買ってたやつだから」と十数年越しに種明かしされた。どうやら私は友人の気遣いを自分の遠慮で塗りつぶして台無しにしていたらしい。
冷蔵庫でキンキンに冷やしたビールを飲みながら「あなたが置いてったシャンプー見て、市販品も優秀なんだなってわかって勉強になったよ」と話す友人の髪から、馴染みのあるシャンプーがふんわりと香っていた。
数年ぶりに友人が泊まりにきた夜は、体感にして1/75秒、まさに刹那というべき速さで過ぎていった。
〈刹那〉
また、目が覚めた。
時計を見ると、午前二時を少し回ったところだ。カーテンの隙間から、街灯の薄い光が斜めに差し込んでいる。
暗闇から夫の寝息が聞こえる。規則正しい、穏やかな音。それが今夜はやけに遠くに感じられた。
体が重く、自分の心臓の音が頭に響く。
この状態はもう何ヶ月も続いていた。
午前中から肩が張って、昼を過ぎると頭の芯がじんと痺れるような感覚が来る。
締め切りと、報告書と、部下への返信と。仕事を終えても今度は家のことが待っている。
子どもたちが独立して夫婦二人になっても、私が楽になったわけではなかった。
先週、後輩の女の子に「係長って、いつ休んでるんですか」と聞かれた。笑って誤魔化したけれど、帰りの電車の中でその言葉がずっと頭の中をぐるぐるしていた。
──私はいつ休んでいるのだろう。
夜中に目が覚めて天井を見ているこの瞬間も、何かを考え続けている。
起き上がるのも億劫で、しばらく横になったまま闇を見ていた。波のように押し寄せる熱感と、胸の奥の鈍い動悸。
婦人科では「更年期の症状ですね」とさらりと言われた。そうですか、と答えながら、私はなぜか少し泣きたくなった。
病気ではない。異常ではない。ただ、年齢というものに、現実を思い知らされただけだ。
寝返りを打ち、頬に当たる枕の冷たさに息をつく。
ふいに、思い出した。
大学二年の初夏のことだ。
同じゼミに、田辺という男がいた。
特別に目立つわけでも、よく喋るわけでもなかった。ただ、人の話を聞くとき、少し伏し目がちになって、静かに頷く癖があった。
それだけのことなのに、私はいつの間にかゼミの日が近づくと、着ていく服のことを考えるようになっていた。
六月の終わりだったと思う。図書館の閲覧室で、偶然隣り合わせになった。お互い黙って本を読んでいたけれど、私が参考文献を棚に戻しに立とうとした瞬間、彼も同じタイミングで立ち上がって、肩が、触れた。
本当に、ほんの一瞬のことだった。
「あ、すみません」と私が言って、「いえ」と彼が言った。それだけだ。
それだけなのに、自分の席に戻ったあと、ページを繰る手が少し震えていた。胸の中心に、火が灯ったような感覚があった。あんな感覚は、後にも先にも、あのときだけだったと思う。
田辺とは、それ以上何もなかった。ゼミが終われば接点はなくなり、卒業式で遠くに姿を見かけたのが最後だった。
名前を呼んだわけでも、連絡先を聞いたわけでもない。告白も、約束も、何も。
それなのに、あの肩の感触だけが、二十五年経った今も、消えずにいる。
《刹那》という言葉の意味を、私はあの瞬間に体で覚えたのだと思う。
一瞬が、永遠よりも長く感じられることがある。世界がその一点に凝縮されて、私の心臓だけがひどく速く動いていた。
あの図書館の、夏が始まる少し湿っぽい空気の匂いまで、今でも鮮やかに思い出せる。
今の私に、あんな瞬間がどこにあるだろう。
月曜の朝から上司の顔色を読み、チームの数字を気にして、昼休みも席で弁当を食べながらメールを返す。
家に帰れば今度は別の役割が待っていて、私はずっと誰かの何かであり続けて、自分がただの《私》でいられる時間が、どこにもない。
体は悲鳴を上げているのに、立ち止まる場所が見当たらない。そのうちに感情は鈍化し、胸が熱くなるという感覚そのものを、どこかに置き忘れてきてしまった。
暗い天井を見ながら、私はそっと目を閉じた。
彼の横顔を思い浮かべる。伏し目がちになるときの、静かな目。
偶然触れた、肩のぬくもり。あの一瞬に確かにあった、息が止まるような感覚。
──あれは恋だったのだろうか。
きっと、そうだった。形になる前に消えてしまったけれど、形にならなかったからこそ、純粋なまま残っている。傷つかなかった分だけ、あの刹那は今も光ったままでいる。
思い出の中の彼は、あの夏の午後の光の中に、ずっとそのままの顔で立っている。
夫の寝息が、遠くで続いている。
私はそっと、布団を引き上げた。肩まで包まって、目を閉じたまま、あの閲覧室の中に戻る。
窓の外で揺れていた青葉。冷房の効き始めた、少し肌寒い空気。そして、触れた肩のぬくもり。
この闇の中だけでいい。
誰にも言わない、誰にも見せない、この胸の奥の小さな灯。
明日になればまた、報告書と上司の顔と、帰りの重い足と向き合うことになるとしても。今夜だけは、あの刹那を抱いたまま眠ろう。
それでいい。
それでいいから、今夜だけは。
一瞬が永遠の狭い世界に
あなたといられる夢を見てた
#刹那
刹那
君が僕のところに堕ちてくる
それは
若葉から
雫がひとつ
落ちていく
秒速0.4m/s
それよりも儚い
瞬き
《刹那》
一瞬の 光がために、君は行く それを刹那と あなたは呼んだ
なんか変な気がする……
あとで消すかも……
2026.4.28《刹那》
楽しい! と思っても、それは刹那のこと。
次の刹那にはまた感情の重みが変わっている。
泣いても笑っても、怒っても、それも刹那。
この刹那の私はこの刹那にしかいない。
2026年4月29日
お題→刹那
刹那、と聞いて真・女神◯生デビチルを思い出す人とカー◯ィの刹那の見切りを思い出す人だとどちらが多いだろうか?
まあ圧倒的後者だとは思うが。
それはさておき、昨日の仕事はかなりドタバタしていた。
人数が少ないのに突如として一人が辞めてしまったのだ。しかも前触れなく。
少数精鋭、と言えばカッコ良さもあり聞こえも良いが実際はただの圧倒的人数不足である。
残された私たちはてんやわんやになりながらも昨日の業務を乗り切った。めっちゃ頑張った。
そして思う。これから先、どうなるんだ……? と。
五月になったら新しい人が来るが、その人をゆっくり教育できる心理的な余裕が職場にあるだろうか?
そこら辺が少し不安だ。
辞めた人が超刹那主義だったのかはちょっとわからないが、こちらとしてはたまったもんじゃない。
まあその人なりの理由があったのだとは思う。
今でないといけない大事な理由が。
……ま、考えていてもしょうがない。どうにもならない。
なるようになるさ。きっとね。
【刹那】
ここにあった
ずっと探していたもの
ずっとあった
こんなにも近くに
ある出来事のあと、感じた
同じ家なのに
いつもの部屋なのに
こんなにも感じ方が違うものなのか、と…
一瞬より短い
感覚
ひらめき
私の幸せ
日曜の夜、ネオン街にくたびれたスーツ姿で一人歩いていた。広告や人の声、一瞬のうちに目や耳に飛び込んでくる情報量で脳のメモリがパンクしそうになる。逃げる様にして路地裏に情けなく座り込む。
一瞬を生きることってこんな大変だったけ。
子供の頃は毎日が楽しかったと今になって思う。あの頃は、10分休みでも満足感が高かったのに、大人の10分休みは短すぎると思ってしまう。
「刹那」「一瞬」に対する価値が歳をとるにつれて変わってしまっていく。本来大切にされる様なものが蔑ろにされていると考えていたら、口の中に塩の味が広がった。もう少し一瞬を大切にできる様な社会になれたら。
そうして、俺は人混みの中をかき分けながら駅に向かって歩いた。
刹那
教室の窓から、外を眺めていた。
毎日同じことの繰り返し。
授業だってもう聞き飽きて、あくびを噛み殺す。
教室の窓から、そとを眺めていた。
毎日同じことの繰り返し、繰り返し。
外は相変わらず曇天で、世界は灰色だった。
教室のまどから、そとを眺めていた。
毎日同じことの繰り返し、繰り返し、繰り返し。
そんな刹那、目が合った。
君は、ひどく綺麗な顔をしていた。
僕は多分、それを見なければ、窓から目を逸らせば、もう同じ日を繰り返すこともないのだろう。
それでも。
きょうしつのまどから、そとをながめていた。
毎日同じことの繰り返し、繰り返し、繰り返し、繰り
「刹那」
あの人と出会い抱いた恋心 人生の中の刹那の煌めき
#刹那
あれは、何年か前の夏休みでの出来事。
田舎の祖父母の家に行って、畑作業を手伝った帰り道。
後ろを振り向くと、目を見張るほどの美少年がいた。
肌はほんのり焼けた小麦色で、キリッとした清楚な顔立ちは、夏を思い浮かばせる。
海がよく似合いそうだと思った。
瞬間、君と目が合った。
確かに目は合っていた。
恥ずかしくなり、足を速めて家に戻った。
家に戻って、すぐさまおばあちゃんにあの少年のことを聞いた。
高校3年生の男の子で、近所に住んでいるらしい。
挨拶をよくする良い男の子なんだと。
おじいちゃんにも聞いてみたら、あれは良い男じゃ、と即答した。
祖父母の家をでる時、もしかしたら、来年の夏、偶然会えないかなぁと胸をワクワクさせた。
今年も、祖父母の家に行った。
だけど、おばあちゃんが言った衝撃の言葉。
あの男の子は、自分の夢を叶えるために違う街に行ったんじゃよ。船乗りになるいうて、ボートに乗る研修をしているらしい。船があれば、どこへでも行けるって言うとったなぁ。
膝から崩れ落ちた。ならば、もう会えないではないか。
君と目が合った瞬間は確かに存在した。
だけど、その時間は、刹那の瞬間。
今も、私の記憶の中だけで生きている。
刹那
風に揺られる長い髪。
スカートの裾が貴女の足の形を顕にした。
人差し指と中指で髪を耳へ掛ける。
不意に現れる肌色の首筋。
少し桃色の頬と色白な顔。
生き生きと血を通わしている唇。
凛とした横顔。
耳から垂れる顎のラインがなんとも美しかった。
突如として貴女と目があった。
黒と茶色が混ざった瞳が私を見つめていた。
その刹那、私はすぐに彼女から目を反らした。
もう一度は会わない、会えないだろうと直感した。
しかし、脳裏から目元の涙黒子が離れなかった。
送信ボタン。押せば君に届くは刹那。
好きな人へのメッセージ。
君は見たのか、見合わせたのか。
送っただけではわからない。
なんてことない日常会話。返事を待つは、永劫の如く。
やめよう。
明日は君の目の前で、直で聞いてやるんだから。
実るか散るか、私に届くは刹那。