日曜の夜、ネオン街にくたびれたスーツ姿で一人歩いていた。広告や人の声、一瞬のうちに目や耳に飛び込んでくる情報量で脳のメモリがパンクしそうになる。逃げる様にして路地裏に情けなく座り込む。
一瞬を生きることってこんな大変だったけ。
子供の頃は毎日が楽しかったと今になって思う。あの頃は、10分休みでも満足感が高かったのに、大人の10分休みは短すぎると思ってしまう。
「刹那」「一瞬」に対する価値が歳をとるにつれて変わってしまっていく。本来大切にされる様なものが蔑ろにされていると考えていたら、口の中に塩の味が広がった。もう少し一瞬を大切にできる様な社会になれたら。
そうして、俺は人混みの中をかき分けながら駅に向かって歩いた。
4/29/2026, 1:27:55 AM