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刹那

あの日、君と一緒に飲んだ
ラテアートなんて洒落たもんもなく
なんの特別もないカフェラテ
白くふわりとしたマーブルのうずが
ぷかぷかと浮いていた

くるくるとそのうずは残ったまま
飽きることなくお互いの「好き」を話し続けた

昼の青から、
夕方の橙、
帷の紺

泡はぷちぷちと耳に拾えない音で
消えていっていたことに
気がつかないままに
長い時間を過ごしたはずのそれは
あっという間に

机のカフェラテは白を少し残して
消えていた

4/29/2026, 3:40:57 AM