刹那
風に揺られる長い髪。
スカートの裾が貴女の足の形を顕にした。
人差し指と中指で髪を耳へ掛ける。
不意に現れる肌色の首筋。
少し桃色の頬と色白な顔。
生き生きと血を通わしている唇。
凛とした横顔。
耳から垂れる顎のラインがなんとも美しかった。
突如として貴女と目があった。
黒と茶色が混ざった瞳が私を見つめていた。
その刹那、私はすぐに彼女から目を反らした。
もう一度は会わない、会えないだろうと直感した。
しかし、脳裏から目元の涙黒子が離れなかった。
4/29/2026, 12:46:43 AM