初恋の日』の作文集

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初恋の日』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

5/9/2024, 3:00:44 PM

初恋の日

初恋かどうかも曖昧だけれど、君と会える時間がなぜか楽しみだったことは覚えてる。恋心も知らぬまま、君を追いかけていた。

5/8/2024, 3:49:25 PM

初恋の日

恋を初めてした日がいつだったか覚えてないな。

5/8/2024, 2:37:27 PM

『おい、お前が新しい隊員か』

福地に引き抜かれ猟犬本部に来た初日、
最初に声を掛けてきたのは汗臭い匂いの男だった

「汗臭い……えぇ、そうですよ。貴方が誰だか存じませんが風呂ぐらい入って来たらどうです?」

普段通り、悪態を付いてやる

然し、心音は変わらず不快を表したりしなかった

寧ろ、面白いものを見つけたような、
わくわくとしているようなそんな心音で
此方が面食らってしまった


『凄い顔をしているが…大丈夫か?腹でも壊したか?』

いっちょ前に嫌味かと思ったがどうやら本気で心配しているようだ


「いえ、元々こう云う顔ですので」


そう言うと
『そ、そうか…それは悪い事をした』と返ってくる


「…… そんな訳無いでしょう、莫迦ですか💢」

喧嘩を売っているんだろうか?

取り敢えず一発ぶん殴ってやろうかという衝動を抑え、通り過ぎようとすると腕を掴まれた

『莫迦ではない、俺は末広鐵腸と云う。
お前の名は?出来れば漢字も教えてくれると助かる』

「条野採菊と言います。
 採る菊で採菊ですよお莫迦さん」

『そうか、採菊と言うのか』

「なんか馴れ馴れしくてむかつくので名字でお願いします」

『む、、分かった…
では俺の事は鐵腸と呼んでくれ。之から相方として宜しく条野』

「はい、宜しくしたくはありませんがお願いします…って相方ですって??」

この男は何を言っているのだろうか、と聞き返す

『嗚呼、相方だ。お前と組むように隊長から仰せ仕った』

…何を考えているんだろうか、入って早々相方を
指名して組ませるとは

真逆、信用されては居ないのか

そんな事をぐるぐる考えていると、前の男が動いた

『そんなに難しい顔をするな。皆の足を引っ張らせないようにするから』

ドヤ顔が見えるような言いぶりでそう放つと、
頭をわしゃわしゃと撫でてくる大きな掌


思いの外優しい声色と、
体格に見合わぬ優しい手付きで不覚にも
心拍数が上がったのを感じた

慌てて彼から離れると、

『撫でられるのは嫌いだったか?猫のようでつい』

と言われ、心拍が上がっている事には気付かれていないらしくひとまず安心する

『俺はお前が気に入った。之から仲良くしてくれ』

楽しそうにそう言って去って行く姿を見て

不思議と不快感は無く、ただ自分の頬にじわじわと熱が集まるのを感じた








🍐🍮 てつじょ
お題 : 初恋の日

5/8/2024, 2:31:31 PM

「はい、これ」

手渡されたのは、鼈甲の簪。
その意味を考え、記憶を辿る。
誕生日ではない。欲しいと強請った事もない。
あとは、

「何よ、嬉しくないわけ?」
「そんな事、ないよ。ありがとう。えっと」

段々に不機嫌になって行く彼女に、内心で焦る。
今日は何の日だった?何があった?
焦りのせいで纏まらない思考に、思い出せない記憶に泣きそうになっていると、呆れたような溜息が聞こえた。

「今日は、わたし達が出逢った日!あんたがわたしを見初めた記念日でしょうが!」
「あっ…」

はっとして彼女を見ると、不機嫌な様子はそのままに両頬を引き伸ばされた。

「人間って本当に分かんない!すぐ忘れるくせに記念の日を大事にするとか、意味不明なんだけど!」

痛みのない程度の力加減で、頬を捏ねくり回される。
相変わらず、彼女は人よりも人らしい。いや、人らしいというよりは、人を真似ているというべきか。上辺だけの行動のなぞりは意味を伴わず、その為にこうして叫ぶ彼女の姿を見るのはよくある事だ。

「あんたはもっと意味不明。こうして与えれば受け取るのに、何も望まないなんて」

頬から手が離れ、今度は髪を乱雑に撫で回される。

「人間なら人間らしく、欲望を口になさい。このわたしが応えてあげると言っているのだから」
「何もないよ。今で十分幸せ」
「易い幸せね」

呆れたと笑う彼女には、分からない事なのかもしれない。
人ではない彼女は、見返りを求めない。望まれれば応え、代わりに一度機嫌を損ねたら全てを奪い去っていく。
神様はそんな怖い存在なのだと。寝物語によく聞かされた。
そんな目の前の怖いほどに美しい神様にとって、この幸せは些細なものなのだろう。

「今が幸せ。これ以上はいらない」

独りではない安堵。見返りなく与えられる優しさ。
彼女にとっては些細な幸せが、どんなに尊いものか。
きっと、それ以上を望んではいけない。
望んだならば、戻れなくなってしまうだろうから。

「まぁいいわ。今はそれで。その代わり今日は好きにさせてもらうわよ」
「いいよ。惚れた弱みともいうし、どうぞご自由に?」
「なら、まずは髪結いからね。さっさと背を向けて座りなさい。簪と櫛も渡して」
「はいはい」

くすりと笑い、彼女に背を向け手頃な岩に腰かける。
簪と共に手渡した櫛も、以前誕生日の祝いとして貰ったものだ。
他にも、些細な何かしらの記念日を理由に、彼女や今ここにはいない彼から多くを与えてもらった。

「相変わらず、綺麗な髪ね」

けれど、今上機嫌で髪を梳いている彼女の名を、私は知らない。
知っているのは、彼女達が人ではないという事。そして、この幸せには終わりが近い事。

「もうすぐあいつも来れるだろうから、来たらお茶にしましょ」
「忙しいの?」
「別に。無駄にこだわっているだけよ。今日の茶菓子の用意も、新しい棲家の事も」

新しい棲家、と聞いて思わず眉根を寄せる。
手慣れた手つきで髪をまとめ、簪を挿す彼女の様子に変わりはない。けれども、その声音はどこか楽し気で。

「もうすぐだし、特別なのは分かるけど。こだわり過ぎるのは気持ち悪いだけね」

結い上げた髪にそっと触れ、彼女が笑う。

「次は、黒の着物にしましょ。特別だもの」
「特別…?」
「それとも、別の日がいいかしら?わたしはあんたに見初められたこの日がいいのだけれど。あんたが生まれた日でも悪くはないわ」

彼女の言葉の意味が分からない。
特別な日が、終わりの日なのだろうけれど。
彼女達は、本当に分からない事ばかりだ。

「名前はもう決めてあるの。楽しみでしょう?」

腰に手を回され、抱き寄せられる。
くすくすと、背後から聞こえる笑い声が鼓膜を揺する。

「その日まで、望みがあれば口になさい。応えてあげるから」

あの日から、繰り返される言葉。
望みはないと何度返しても、繰り返される。

もし、もしも。
今が続けばいい、と口にしたならば、何か変わるのだろうか。
彼女達の特別も、なかった事になるのだろうか。

そんな事を思いながらも、結局は臆病に口を閉ざし首を振るのだ。


今が幸せ。これ以上はいらない、と。


20240508 『初恋の日』

5/8/2024, 12:47:26 PM

初恋の日



貴方の顔がふと近づいた時、今までにないくらい心臓が跳ねた。

顔が見れなくて、言葉が出なくって

好きなんだって、自覚した

5/8/2024, 12:37:32 PM

初恋の日

誰にも好きという感情を持つことはなかった

付き合ったと言っても告白されたからと言うだけだった

でもあの日あの時君と1年ぶりに話した時

今まで知らなかった感情があった

君ともっと喋りたい

君ともっと遊びたい

君に可愛いって思われたい

君に振り向いてもらいたい

私はその時初めて知った

これが恋なんだ

好きって気持ちなんだって

この感情を私にくれた君は初恋の人で

この感情を知った日がきっと私の初恋の日

5/8/2024, 12:07:07 PM

人生で何度も繰り返した恋だけど

あの日に勝る苦しさはなかった。

5/8/2024, 11:23:02 AM

初恋の日

登場人物
 父 三ヶ月 流星
  (みかづき りゅうせい)
 母     美月(みづき)
 兄     飛鳥(あすか)
 妹     明里(あかり)

今日は珍しくお父さんが早く帰ってきたので、家族4人で夕食をした。
「飛鳥、学校は楽しいか?」
「うん、まあまあ楽しいよ」
「5年生ともなれば、好きな子がいるんじゃないのか?」
「何言ってるんでかお父さん、そう言う事はそっとしといてあげて下さいよ。飛鳥はもう思春期なんですから」
「そうか、お前も大きくなったんだな。そういえば、母さんと同じクラスになったのも5年生と時だつたな」
「そうですね、その時1度きりでしたね」
ボクは気になって聞いてみた。
「その時から好き同士だったの?」
「そうじゃないわよ。単なるクラスメイトよ」
「オレにとってはマドンナだったけどな」
「そうなんですか?初めて聞きましたよ」
「じゃあ、お父さんにとっては初恋の人だったんだね」
「そうとも、同じクラスになったその日が、父さんの初恋の日だ」
「まあ、嬉しいわ。さあ、そろそろお風呂に入るわよ明里」
「はーい」
明里は湯船に浸かりながらママに聞いてみた。「ママの初恋もパパなの?」
「いいえ、違うわよ。パパは最後の恋人よ」

           おわり

5/8/2024, 10:53:59 AM

たぶん、あれが初恋だったと思う。

小さい頃に見た、ピンクと緑の髪の女の子。
お父さんに抱っこをされて、桜の木の下で写真を撮られるあの子は、にこにこ笑っていた。
鮮明に覚えているのは、その時僕が、彼女を春の妖精さんだと思ったこと。
桜と同じ色のその髪は、周囲と彼女の境界を曖昧にするようだった。
後で両親に聞いても、そんな子は見ていないと言われたから、本当の妖精だったのかなと、桜の季節になる度に思い出す。

5/8/2024, 10:31:05 AM

お小遣いを全部つぎ込んで、下校途中のカフェも映画もぐっと我慢、クローゼットのお気に入りはとっくの昔にファストファッションと入れ替わった。おばあちゃんの形見だよって貰った指輪も入学祝いの時計もみんな親に内緒で売っちゃった。
 それでも推しへの愛が足りてない。
 もっともっと、全身全霊で応援しなきゃ。

 だというのに。
 フリマサイトとがらんどうの部屋をかわりばんこに見てはため息。もう売れるものがない。

“諦めないで! どんなものでも買い取りします!”

 目に飛び込んできた宣伝文句。

 どれどれ。
 え、公園で拾ったどんぐりって、そんなの買う人……いるんだ。
 一回使ったティーバッグ? 嘘でしょ。
“明日10時から1時間”って、お手伝いってこと?
 みんな変なもの出品するんだな。でも、ちょっといいかも。

 ……
 …………

「ねえねえ隣のクラスの転校生、すごいカッコいいんだけど!」
「見た見た! やばいよね」

 きゃあきゃあと騒がしいクラスメイト。

「あれ、アヤちゃんあんま興味ない?」
「クールだねー」
「好きなひととかいないの?」

 ほっといてよ、と思う。
 ああでも、売るんじゃなかった。
「○○の日」なんて。




(初恋の日)

 ツルゲーネフは『初恋』より『はつ恋』派。

5/8/2024, 10:06:08 AM

初恋の日は覚えていない。でも振られた。心中に誘って。当たり前だ。せめて普通に付き合えたら。無理か。あんなに自由で笑顔で元気な子が私みたいに辛い想いをしていて。そこからもっと好きになった。でも恋愛感情か友情か分からなかった。今でも。あの子は、可愛い女の子。
初恋の日はいつも通り。新しい環境でいつもより一段とだるく、死にたかった。でも新しく出逢った人と話していて、死に方の話になった。
「好きな人と一緒に死にたいかな。」
何言ってるんだろ私。
「君とならいいかな。一緒に死んでも。」
私は、この一言で惚れた。あいつは、可愛い男の子
「私は二つの初恋をもつ。」
お題『初恋の日』

5/8/2024, 9:59:29 AM

高校に入学して初めての文化祭。
お祭りの喧騒を離れて訪れた、美術部の展示スペースにて。
ひっそりと飾られていた、そこに広がる作品群に思わず足を止められた。

黒地をベースに彩られた青に黄色。
時折混じる、白と赤がアクセントとなって光り輝く銀河の海。
そんな宇宙の星々を、可愛らしくデフォルメされたキャラクターたちが巡る冒険譚。
漫画のように台詞や言葉はなくとも、絵本のように雄弁に語りかける世界観に魅入られて、絵の中の宇宙へ吸い込まれたかのようにして私は夢中になった。

「気に入ってもらえた?」

不意に背後から声をかけられて、私は驚いて飛び上がった。
慌てて後ろを振り返れば、口元に手を当てくすくすと笑いをこらえる男の子が一人立っていた。
「びっくりさせてごめんね。これ、俺が描いたんだ。すっごい真面目に見てくれてるから、嬉しくって」
そう言って笑う彼は本当に嬉しそう。
一方の私は、突然の作者登場に頭が追い付かず。
食い入るように眺めていた一部始終を見られていたのかと思うと、恥ずかしくて顔から火が出る思いだった。
何とか気持ちを落ち着かせて、
「色使い、とか、あと、宇宙人が、可愛く、て」
と感想を捻り出したものの。
緊張の追い討ちで、途切れ途切れにロボットのような受け答えになってしまったのが悔やまれる。
ああ、何たる醜態。挙動不審でごめんなさい。

けれども、そんな私の間抜けさは、彼にとっては些細なことだったらしい。
焦る私には気にも留めず、彼は満足そうに微笑んだ。
「ねえ。どの絵が気に入ったの?」
彼に問われるまま少し考えて、私は部屋の隅にある絵を指差した。
指差した先を見届けると、彼は短く「へえ」と相槌を打ち、そのままくるりと背を向けて入り口付近の机まで戻って行く。
その途中。次いで「じゃあ宇宙人は?」と質問を投げかけられ、私もまた同じように絵を差して、「あの丸い子」と返して、遠退く彼を目で追った。
「よし分かった」
彼はペン立てからマジックペンを取り出すと、机の上でさらさらと何かを描き出した。
それはあっという間の出来事で。
一分もしない内にそれを描き上げると、彼は一枚のカードを持って私のところへ帰ってきた。
「はい、どうぞ」
彼が手渡してきたそれは、先ほど私が好きだと指差した絵のポストカード。
裏面には同じく好きだと答えたキャラクターが即興で描かれており、その横には吹き出しで「ごめんね」の四文字と、彼の名前がアルファベットで小さく綴られていた。

「――えっ! い、いいの?」
突然の贈り物にびっくりして、手の中のポストカードと彼を交互に見比べる。
慌てる私が面白いのか。彼は「いいよ」と笑って手を振った。
「折角集中して見てくれていたのに邪魔しちゃったから、そのお詫び。どうぞ、受け取って」
「あ、ありがとう」
改めて受け取ったカードを見返した。
丸い宇宙人が、「ごめんね」とぺこりと頭を下げて謝っている。本当に可愛い。
あんなに早く描けちゃうなんて凄いな。
折角なら、描いているところも近くで見させてもらえば良かった。
なーんて、そんなこと言ったら贅沢かなあ。

「え。いいよ?」
「――え?」
まるで心を読んだかのようなタイミングの言葉に、三度驚いて顔を上げた。
見上げた先には、同じくきょとんとして私を見下ろす彼の顔。
首を傾げて彼は続ける。
「描いてるところ、見たいんでしょ? 俺、描いてるとき周りの視線とか気にならないから構わないよ。ほら、こっちにどうぞ」
そう言って踵を返すと、彼は机の方まで戻って行き、今度は椅子まで用意して私を手招きした。
初めは彼の言っていることが分からなかった私も、次第に状況を理解する。
馬鹿な私はうっかり願望まで口に出していたらしい。
は、恥ずかしい!
「し、失礼しました!」
「え? あ、ちょっと待って!」
彼の制止を振り切って、私は脱兎のごとく美術室から逃げ出した。
恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい!

――その後日。
逃げた私を気にかけて。
美術部の彼が私の教室まで訪ねて来るのを、茹で蛸の私はまだ知る由もない。

絵をきっかけにして知り合って。
お互い初めて恋を知る。
そんな二人の絵描きの、始まりの思い出話。


(2024/05/07 title:032 初恋の日)

5/8/2024, 9:57:06 AM

彼女は私よりも2ヶ月早く生まれた子だった。

私とは何もかも違っていて
恵まれた容姿に利発な性格
運動もできて保育園の中でも一番足が速かった。
お喋りが上手くて、よく笑い
園児ながら誰からも好かれる魔性の色香のようなものがあった。

「●●ちゃんは××くんのことが好きなんだって!」
ある日彼女は同じクラスの園児たち全員の前で
私の秘密を高らかに暴露した
私の制止などお構いなしに
何度も何度も叫び回った
性愛に絡め取られる一歩手前の
柔らかな思慕の心を
まるで当然の権利のように
満面の笑顔でめちゃくちゃに踏み躙ったのだ

それから少しも経たないうち
小学校に上がったばかりの頃
ふたり、子供部屋で遊んでいたら
不意に彼女は
私を押し倒し
手を取り足を絡め
全身を擦り合わせてくることがあった
これがどういう行為なのか
当時も今も私にはわからない
そういえば初めて唇を合わせた相手も彼女だった

中学、高校は付き合う友人や部活が違い
私は彼女と疎遠になった
彼女は
癌で余命幾許もない母親の為
25歳で結婚し
すぐに子供を作って
安定した生活を送っている
今も私の知らない所で暮らしている

ところで明日はハロウィンなので
何かお菓子を作ろうと思う
アップルパイはどうだろうか
林檎は丁寧に切り刻んで
元の味などわからないくらい
砂糖で煮詰めてしまおう
こんな苦い思い出話も
あなたなら
優しい瞳で静かに聞いてくれるような気がする

アップルパイは残さず食べてしまってください。

◼️初恋の日

5/8/2024, 9:57:00 AM

何もかも捨てても惜しくないほどの初恋の日はまだ来ない。洗脳じゃあるまいしそうそうそんな恋なんてしないでしょうなんて笑った君があの子とともに消えてからずいぶんと探したんだあまりいい話があの子の周りから聞けなかったから。どうして独りであんなところにいたんだ何もかもを手放したのは本当に君の意志なのか?問いかけても答えがかえることはもうない。ひんやりとした部屋の中でじっと二度と目を開けることがなくなった君の骸を眺めている。

5/8/2024, 9:55:18 AM

初恋の日


思い出すのは小学生の時、
なんだか飄々としていた、
足の速い男の子。
派手ではないし、
今でいう陽キャでは全くなかったけれど、
不思議にクラスメイトから好かれていた。

いいなと思ったきっかけは何だったんだろう。
全然思い出せない。
見て、たまに話せるだけで満足だった。

元気でいるといいな。

5/8/2024, 9:42:13 AM

『初恋の日』
無口な子と付き合うことになってしまった。

ここだけの話、クラスのやつと遊んでて、その罰ゲーム。ノリで告って来いよってやつ。

成功してしまったら、真剣に付き合うよ。クラスのやつにもはっきり言う。

展開的には、フラれるほうがよかったけど。

好きです、付き合ってくださいと言ったあとは、頷いたんだ。OKってこと? そう聞いたら、また頷いた。

付き合えてしまったから、一緒に帰る? 一応聞いた。相手の教室前まで行って、出てくるのを待つ。

なかなか出て来ないから、驚かさないように近づいた。

手帳、スケジュール帳か。かわいい字が見えた。初恋の日なんていう可愛すぎる日があった。

付き合ったらいろんな記念日があると思う。それについて俺は、めんどうだと思ってた。たくさんあると覚えられないし。

つーか、初恋ってことはさ、俺がはじめての彼氏という……?

俺に気づいたきみは、スケジュール帳を隠す。

「み、みた……?」
「かわいい記念日。なにする?」
「で、デート?」
「よし、行こうか」

絶対、幸せにする。

5/8/2024, 9:38:55 AM

「初恋の日」
(「優しくしないで」&「二人だけの秘密」(5/2、5/3)と対にしても読める……かもしれない。)

❁⋰ ⋱❁⋰ ⋱❁⋰ ⋱❁⋰ ⋱❁⋰ ⋱❁⋰ ⋱❁⋰

初めて見る景色、初めて見る花々、初めて見る人々。
今日から新しい場所で、新しい暮らしを始めます。
わたしの心は、夜明け前の空みたいな、期待と不安が入り混じった色。

これからここで、色んなことを覚えて、色んな人と出会って、それから……。

そんな時に出会ったのが、あなただった。

明るい栗色の髪を淡いピンク色のリボンで飾った、ふわふわのワンピースが似合う女の子。
まるで絵本から飛び出してきたお姫様のような、可愛くて儚いわたしの運命のひと。

小さな星のような、囁くような声で「こんにちは」と挨拶してくれたあの瞬間が今でも忘れられないの。

大人同士で話し合っているのを横目に、わたしたちも話をしたのを覚えているかしら?

内気で人見知りのあなたは最初こそ恥ずかしがっていたけれど、話しているうちにだんだんとお互いのことが分かっていって、最後には桜のような笑顔を見せてくれた。

あなたの好きなもの。淡いピンク色、灰かぶり姫の童話、牡丹の花、薔薇の香り。

わたしの好きなもの。群青色、楽譜の挿し絵、百合の花、メープルシロップの香り。

好きなものはまるっきり違ったけれど、好きな気持ちを分かち合った時、わたしはとても幸せだった。
それはそれは素敵な、素敵な初恋の日でした。

そんなある日、あなたが貸してくれた絵本に「騎士」というひとが出てきました。騎士というのは、大事な人を守る役目をもつ存在。

そのことを知ったわたしは、これから先もずーっとあなたを守れるような騎士になりたいと、そう思いました。

あなたが辛いと思った時にはわたしが盾となり、あなたを害する者が現れたら矛となる。そんなふうになりたいと、そう願いました。

あなたの騎士となるために、わたしは色んなものを読みました。あなたにとっての騎士となるために、親友であるために、願わくば初恋を実らせるために。

騎士でいられたあの時間、それはそれは幸せな、幸せな時間でした。こんな日がいつまでも続けばいい、そう思っていました。

でも、ぼろぼろになったあなたを、それをわたしに隠し続けようとしたあなたを見てから、彼奴があなたの前に現れてから、全てが変わった。変わってしまったのです。

どうして彼奴はあなたを傷つけるの?
どうしてあなたはそれを黙っていたの?
どうしてわたしは何もできなかったの?

わたしはあなたの騎士などではなかった。
ただ家が隣同士の間柄でしかなかった。
彼奴にとっては他人でしかなかった。

だったら。

だったら、もう一度やり直せばいい。
もう一度、ほんものの騎士になればいい。

あなたを害するものを荊で貫けば、
永遠に美しいお姫様を守れば、
わたしの大切なこの世界を守ればいい。

その為になら、私は───

5/8/2024, 9:36:51 AM

恋というものは、幾つになっても訪れるものだけれども、それが初めて、というのは本当に特別な時間なんだ。



 今年4月に高校に入学し、晴れて高校生活を始めてみると、僕の中学からの友人たちは、ちらほらと新しい恋を始めていた。

 彼らの話をよくよく聞いてみると、どうやら異性と恋に落ちた、いうよりも、恋に憧れて自分と一緒に恋を育んでくれる女の子と、とりあえず付き合い始めた、といったところなのか。

 入学して1ヶ月経つが、もう数組が別れてしまったようだった。

 僕も、女の子に興味がないわけではない。

 自分の隣で、自分の話に相槌を打って頷づいたり、笑ったりして、私たちだけの絆、大事にしようね!みたい優しく微笑みをかけてくれる女の子がいたら、それはもうhappyだけしかない毎日になるだろう、という事ぐらいは容易に想像がつく。

 でもそれは、

『恋人』

 というお互いの暗黙の了解の中の、

『契約』

 …みたいなもので得られる

『安心』 というか…


 …幸せなわけで。

 
 育てていく恋、というものなんだろう。

 
 初恋は

 
 恋をしようと思ってなかったのに、落ちてしまう恋…。



 初めての恋は、きっと誰もがそんな恋なのではないだろうか。





ずうっと昔、まだほんとに小さかった頃。
  
 その女の子を見ただけで、ほかの何もかもが見えなくなる程の衝撃を受けたことがあった。

 
 僕がまだほんとに小さかった頃。

 幼稚園入学式。

 色鮮やかな桜が咲き乱れ、花びらが風に待っている中、その女の子は門の前に立っていた。

 その日は強い風が吹き、風に煽られて桜が大きく揺れていて、満開の桜の花から離れた小さな花びらが、たくさん宙に舞っていた。

 女の子は、その大きく風に揺れる満開の桜たちを、口をぽかんと開けながら、でも嬉しそうに見つめていたんだ。

 今考えてみれば、大きく揺れる美しい満開の桜と、風に舞う無数の花びら。

 そんなシチュエーションの中で佇む同じ年頃の女の子を見たのだから、僕の中に強烈な印象を与えたのだろう。

 初恋は叶わないというけれど、実際僕の初恋は、ほんの一瞬で終わった。

 何故なら、僕は入学した翌日から、狭い幼稚園の中をキョロキョロしながらその桜の女の子を探した。

 けれど、不思議なことにその女の子はどこにもいなくて、2年通った幼稚園だったけれど、その後、一度も会う機会が無かったのだ。



 夢でもみていたのだろうか。

 桜の妖精だったのかな…

 

 真実はわからないけれど、今考えてみれば、あの瞬間。

 あの日が間違いなく、僕の初恋の日なんだ。

5/8/2024, 9:36:43 AM

〝初恋の日〟

風に乗って流れてきたその音に、私は一目惚れした。
だから興味がなかった楽器についても調べたし、
吹奏楽部の子にも色々聞いた。
…あの吹奏楽への初恋の日から、早三年。
高校に入学した私が、入る部活はもう決めていた。
部室に入るその瞬間、私の想いは報われる。

5/8/2024, 9:30:48 AM

『初恋の日』
僕の初恋は保育園の頃だった。
告白して両思いになれたのに両親の反対で離れ離れになってしまった。

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