初恋の日
登場人物
父 三ヶ月 流星
(みかづき りゅうせい)
母 美月(みづき)
兄 飛鳥(あすか)
妹 明里(あかり)
今日は珍しくお父さんが早く帰ってきたので、家族4人で夕食をした。
「飛鳥、学校は楽しいか?」
「うん、まあまあ楽しいよ」
「5年生ともなれば、好きな子がいるんじゃないのか?」
「何言ってるんでかお父さん、そう言う事はそっとしといてあげて下さいよ。飛鳥はもう思春期なんですから」
「そうか、お前も大きくなったんだな。そういえば、母さんと同じクラスになったのも5年生と時だつたな」
「そうですね、その時1度きりでしたね」
ボクは気になって聞いてみた。
「その時から好き同士だったの?」
「そうじゃないわよ。単なるクラスメイトよ」
「オレにとってはマドンナだったけどな」
「そうなんですか?初めて聞きましたよ」
「じゃあ、お父さんにとっては初恋の人だったんだね」
「そうとも、同じクラスになったその日が、父さんの初恋の日だ」
「まあ、嬉しいわ。さあ、そろそろお風呂に入るわよ明里」
「はーい」
明里は湯船に浸かりながらママに聞いてみた。「ママの初恋もパパなの?」
「いいえ、違うわよ。パパは最後の恋人よ」
おわり
5/8/2024, 11:23:02 AM