『一年後』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
憧れの制服に身を包んで
笑顔で玄関をくぐっているのだろうか。
そのために今、
それに見合う努力ができているだろうか。
多分できていない。
憧れの制服に
憧れの部活に
憧れの生活に
楽しみな生活に
足を踏み入れるため、
今はちょっと、楽しみを犠牲にしよう…。
………ちょっと嫌だけど。
「1年後」
流星群を見てた…
願い事をすると叶うと言われてた…
弟の病気が治ることを、手術が成功することを願った。
そんな迷信を信じて絶望し、
泣きわめいた頃が懐かしく感じた。
弟の分まで長生きしてやる!
そう弟の机に向かって叫んだ…
「ふぅ…寂しくなるな…」
「あんた引越しの準備終わったの?」
「終わったよ母さん」
「あらそう、ご飯あるわよ」
「ありがとう」
弟よ…来世は元気でな…
1年後
引越し先の土地にも慣れて、楽しい日々を過ごしてる。
弟に話しい事ばかりだ。
久しぶりに里帰りしよう。
準備して2泊くらいはしていこう。
手土産はこれで良いか…
「お前、里帰りすんの」
「あぁ、久しぶりに顔でもみせようかと」
「そっか、お土産よろしく」
「お前に渡すものは無い」
「ケチ、てかお前弟居たよな」
「あぁ、居るよ」
「どんな子」
「元気で…いつも笑ってる…」
「うる覚えかよ」
「会ってねぇからだよ」
「弟ホントに生きてるの?」
「は?」
「いや、3Dとか妄想の存在かと」
「な訳ねえよ…」
「だよな、里帰り楽しめよ」
あっ…弟…手術成功して生きてます…
死んでません…病気は治ってないけど…
里帰り楽しみます…
百年、私の墓の傍で座って待っていてください。きっと逢いに来ますから。
「ここにね、花の種を植えたの。来年には咲くと思うから、待っててね。」
もう命の尽きようとしている君が笑顔たっぷりにそう言ったとき、僕は、夏目漱石の『夢十夜』にある1節を思い出した。
これを頼まれた男は、本当に百年の月日を待った。自分は騙されているのかもしれないと思いながら、唐紅の赤い日が昇り沈むのを数え、ただ待ち続けた。
これからもうすぐ死ぬという、知らない女だ。涙を流しながら言われたからとして、果たして百年も待てるものなのか。
「私だと思って、待っててね。何の花が咲くかはお楽しみ!」
思えば、あの病院で君と出逢ってからまだひと月も経っていなかったのだ。君はどうして、僕なんかに自分の分身を託してくれたんだろう。
君の笑顔は最期まで眩しくて、僕は何だか、ぼんやりとした心地だった。
君から受け取った白い植木鉢は、今、僕の部屋の窓辺にある。
起きて、仕事して、食べて、寝る。一年なんて、ほとんど瞬きの速度で過ぎていくものだと思っていた。
あれから、植木鉢には毎日水をやっている。ようやく柔らかな緑がでてきたが、まだまだ蕾すらつける気配もない。
いったいどんな花を咲かせるのか。君のことだ、間違えて草の種でも植えてしまったんじゃないか。そうやって、ときどき君の眩しさを思い出す。
君の蒔いた種は、まだ花を咲かせない。
一年は、時に百年のように長いのだと知る。
1年後生きてるか分からない
資格ちゃんと取れてるかな?
明日が来るの怖いな
人が怖い誰のために生きればいいんだろう
小学生の頃からの希死念慮は
未だに続く明日も明後日もずっと。
いつかなくなってくれることを願う。
多分、想像はできない。
いるか、いないか、正直解らないから。
居たいと願うほどでもないし、居たくないと思うほどでもない。
本当に中途半端で、どっち付かずの宙ぶらりん。
それを逃げと言われたら、娯楽は全て逃げなんだろうな。
真摯に向き合ったところで、報われることは数えるほどもなくて。
してこなかっただけなんて言われて、自分ならできた、なんて言われて。
頑張ること、努力することは大切だと思う。
望んだ世界に居続ける為には、膨大な努力が対価になる事もそれなりに解ってる。
それが、できなかっただけ。そうまでして叶えたい夢じゃなかっただけ。
”一年後”の世界で、平凡に生きてはいるのかもしれない。
それがどっちかは、今はまだ、解らないけど。
一年後
一年後とか百年後とか
おばけみたいなものです。希死念慮というやつは。ぼんやりと、追い詰めてくる。そして一度でも、たった一度でも、やつの正体をはっきりと見てしまえば、もうお終いです。僕ら、ぴょんって飛びます。いえ、それは飛翔ってよりは墜落って具合ですが。
兎も角、僕はしっかり見ました。やつの姿形を捉えました。だからです。今年の手帳に書くことはもうありません。来年も同じです。その先も、同じ。
さて、僕はいなくなるので、僕の世界は滅びます。僕を取り巻く自然だって、僕の観測なしには意味をなさないのですから。ええ、お終いです。未来もなにも、ありはしません。一年後とか、百年後とか、思いを馳せる必要も、ありはしません。
始まりは同じ日だった
だが、半年を過ぎる頃から次々と旅立つ仲前を目にすると
どうしても気が焦った
元が違うから仕方ない、それは分かっている
成るものが別なのだから当然だ、それも分かっている
でも、つい自分と比較してしまう
一年後、ついに自分にも、その時がきたのだ
「おっ、今日は味噌煮込みうどんか」
「わざわざ豆味噌使ってるんだよ」
「いつもの味噌(米味噌)と何が違うの?」
「材料も違うけど、発酵期間も長いはず。
煮込んでも味噌の風味が強いんだって」
「へぇ、同じ味噌でもそれぞれで違う良さがあるんだね」
本日のお題『一年後』
あなたは一年後どうなっていると思う?
そうだなぁ…僕は一年後いなくなっているんじゃないかな。
どうして?
胸が苦しいから。
どこか悪いの?
さぁね、悪いといえば悪いのかもしれないね。
何それ。
内緒。
君の方は一年後どうなっていると思う?
そうね、きっと私は浮気しているわ。
僕を捨てて?
いいえ、あなたの傍にいるわ。
でも浮気をするの?
ええ、他にも愛する人ができるから。
何それ。
だって…
万華鏡
螺旋型のエレベータに乗って
形容し尽くされたドアをひらく
先にはまだ何も見えない
※一年後
一年後‥
もっと仕事を取れている。
いろんな分野の人達と交流して
楽しく仕事をしている。
心が楽しいと思えることを全力でしている。
「ごめん、ある事情でしばらく会えなくなる。でも絶対に帰るから、待っててほしい。」
というメールを残して行方が分からなくなって一年、漸く電話をしてくれてやっと会えるのか、と安堵する間もなく告げられた
「ごめん、約束を破ってしまうけど、もう会えないかもしれない、きっとこのまま僕は死んじゃうから、でも、最後にどうしても伝えたくて、好き、好きなんだ、愛してるよ。」
知っていた、彼が怪しげな組織に潜入していることは、でも、これは、こんなのは、あんまりじゃないか。
「私も、私も愛してるよ」
「なんだぁ、両思いだったのか、どうしよう、いらない未練残しちゃうかも」
「残していいよ、残してよ、私ですら一生忘れられないように」
「...ありがとう、さようなら」
ツーッツーッと鳴る電話
きっと彼はもう、この世にはいない。愛してるなんて、最悪の呪いを残して消えていった。最愛の人
最愛の人が約束を果たしに来るのは一年後
一年後。
一年後も
ずっと一緒。
2人と
ずっと一緒。
どんな事になっても
一緒。
私、普通の恋できないんじゃないかって不安になる
満たされたい誰かに少しだけでいいから
1度くらい追われる恋がしてみたい
?
「1年後 俺達はどうしてるだろうな」
二人しかいない教室で君が 不安そうに 呟いた。
「いつも通りだよ」
そっと君の隣に行きながら その呟きに返事をした
「多分」
できない返事は もうしたくない。だから
ちょっとだけ 補足した。
「ん そうか。」
そう言って 君は私の頭を撫でた。
「どうしたの 淋しくなった?」
ひやかして言ったつもりだった けど
きみの眼は 本当に不安そうに揺らいでた。
「私はどこにも行かないよ。君がどこにも
行かない限りは ね。」
「当たり前だろ」
顔を赤くした君を見て ちょっとほっとした。
" いつも通り"の結末が 来ませんように。
物語
果てしないこの"日常"に終わりが来ませんように。
【一年後】
えっ、何これ。街頭アンケートってやつ?
「一年後のあなたは何をしていますか」って…
ダメダメ、ダメだよこれ。
だって俺、余命半年だからさ。
さっきまで病院にいてね。定期検診ってやつ。ちょうど半年前に余命宣告されてんのよ、俺。だから、ホントは余命ゼロってことになんのかな。
病院の先生が言うには「良くも悪くもなってないから、今のところは現状維持。でも、いつ何が起こってもおかしくない」んだって。
それまでもね、どうも調子が悪かったんだよ。でも、仕事あるから毎日騙し騙しやってきてさ。半年前にね、健康診断で再検査って言われて、仕事が休みの日に病院行ったの。それが、ちょうど半年前の今日のことだよ。
仕事? 今も続けさせてもらってるよ。上司が理解のある人でさ。病気のこと、伝えた時にまず言われたのが「君はどうしたい?」って。
「もちろん、辞めるって選択肢もあるけど、君が今までどおり仕事を続けたいと思ってくれるなら僕は全力でサポートするよ」って。
「君がしたいようにすればいい。一緒にこれからのこと考えよう」って言ってくれたときは嬉しかったなぁ。この職場で、この上司と出会えてホントよかったって思ったよ。
うん、もう家族にも親友にも話してある。なかなか切り出せなくって、時間ばっかりが過ぎちゃったけど。家族より先に、幼稚園から一緒にいるダチに話したんだ。
「とにかく誰かに相談したい」って思ったらそいつの顔が浮かんできて。全部話した後で「迷惑かけてごめん…」って言ったら、めっちゃくちゃ怒られて。
「そういうこと、二度と言うなよ⁉️ 俺がお前とどんだけ一緒にいると思ってんの。迷惑だったら、とっくに縁が切れてんだろ、フツー」って。
さんざんブチ切れた後で「でも、言ってくれて嬉しいよ」ってさ。「嬉しいけど…嬉しいけど、何でお前なんだよ。悔しいよ。俺ヤだよ、ヤなんだよ…」ってだんだん声が詰まってきて。
結局、いい年こいたオッサン二人でその日は一晩中泣き明かしたよ。しかし、ありがたいことだよな、こういうダチがずっと近くにいてくれてさ。
でもさ、何が起こってもおかしくないんだったら、また一年後も同じように何事もなく暮らしてる可能性だってあるんだよね。そうしたら、またここで街頭インタビュー受けてたりして。「一年後のあなたは何をしていますか」ってね。
一年後かぁ…
まだ生きてたいよね、うん。
一年後、私は大学生になれているのでしょうか。
少しくらい自信はついているのかな
【一年後】
息を吐き出せば白い煙が、鈍色の空へと昇っていく。降り積もった雪が、世界を純白に染め上げていた。白と灰色だけで構成された、毎年見慣れた無機質な冬の世界。そこに真っ赤な椿が最後の一輪、艶やかに咲き誇っていた。
「そろそろ時間だよな」
「うん、そうだね」
俺の問いかけにソイツは美しく微笑む。出会ったのは子供の頃だった。親父に叱られて家を飛び出して、迷い込んだ人気のない神社の境内。恐ろしいほどに赤い椿の花の横にひっそりと佇んでいたソイツは、ぼろぼろと大泣きする俺の頭を撫でて宥めてくれて。そうしてそれからずっと、この縁は続いている。
「ねえ、もういい加減忘れてくれて良いんだよ? 君にだって君の付き合いや生活があるだろうし」
「良いんだよ。俺が好きでやってることだ」
少しだけ寂しげに眦を下げたソイツの肩を軽く小突いた。雪と同じくらいに白い手をそっと取れば、冷ややかな温度が伝わってくる。
「また来年、待ってる」
「……うん」
初めて会った日と何一つ変わらない姿で、ソイツは小さく頷いた。今にも泣きそうに瞳を歪めて、だけどこの上もなく幸せそうに口元を綻ばせる。
「ありがとう、またね」
――ぽとり。軽い音を立てて、椿の花が地へと落ちた。手の中の温もりが消え失せる。俺はただ一人、雪に覆われた境内に立ち尽くしていた。
地面に転がった椿の花を拾い上げた。両手で包み込んでも、そこにアイツの温度はない。再び会えるのは一年後、椿の花が咲く頃だ。
それまでまた一年、枯れないように手を入れよう。肥料を撒き、害虫を駆除し、夏になれば剪定して、次の冬にしっかりと花を咲かせるように。
椿の花をそっと、さびれた社へと横たえて。雪の降り積もった石段を一人きり歩き始めた。
一年後...
一年後の自分なんて
一年後どうなるかなんて
誰にもわからない
そんなこと
考えるよりも
大切なひとの傍で
精一杯
今を愉しんで
明日へ繋げたら
それでいい
1年後
あの人は
私の旦那さんに
なっていた。
いつも素っ気ないね
って周りから言われるけど
彼の照れ隠しなんだよね
っていつも思う
1年後
遠いようで近いような。
1年後の自分は何をして何を考えてるだろうか。
正直1年後の自分は想像もつかない。
ただ
生きていて欲しい。
自分の好きなことをして好きなとこに行って
自由に自分らしく生きていて欲しい。
ドラマのような映画のような輝いた1年後では無くてもいい。
自分自身が心から幸せだと
生きていて良かったと思える1年がいい。