yugi 

Open App



「1年後 俺達はどうしてるだろうな」

二人しかいない教室で君が 不安そうに 呟いた。

「いつも通りだよ」

そっと君の隣に行きながら その呟きに返事をした

「多分」

できない返事は もうしたくない。だから

ちょっとだけ 補足した。

「ん そうか。」

そう言って 君は私の頭を撫でた。

「どうしたの 淋しくなった?」

ひやかして言ったつもりだった けど

きみの眼は 本当に不安そうに揺らいでた。


「私はどこにも行かないよ。君がどこにも 
              行かない限りは ね。」

「当たり前だろ」

顔を赤くした君を見て ちょっとほっとした。









" いつも通り"の結末が 来ませんように。


        物語
果てしないこの"日常"に終わりが来ませんように。

5/8/2023, 1:17:16 PM