『カーテン』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
カーテン
人も、妖精も、魔獣も、ゴーストも、みんな寝静まった頃。私は暗い部屋の蝋燭が灯った机にむかっていた。静かな部屋にペンを走らせる音だけが響く。何も無い、ただの夜の一時。何も無いからこそ感じることだってある。
昼間はあんなに沢山の人、妖精、ゴーストたちが溢れていたメインストリートも、植物園も、広場も、今は闇と静寂に包まれている。まるで夢を見ていたような変わりように、一人だけ取り残されたような感じがした。
不安も恐怖もないけれど、一人になりたくないと思うのは、昼間隣にいてくれる彼らのおかげだろう。この感情は寂しさか。
とはいえ、夜は必ず一人になる。これは避けられないことだ。胸騒ぎを押し込むように勉強にのめり込み、問題を解く、本を読む、書き続ける。
いつだって気を抜いては行けない。
「目覚まし時計」が鳴る。いつの間にか日が昇り始めたようだ。魔獣……じゃない、我らが親分を起こさなければ。
また一日が始まる。
白いカーテンをぬける光だけが、静かに降り注いだ。
「かーてん……?」
アレか、語源のラテン語、「覆う」だの「器」だの、「人の和」だのの意味があるらしい「Cortina」のハナシでもすりゃ良いのか。
某所在住物書きは部屋のカーテンをパタパタ。揺らしながら葛藤して苦悩した。
「それとも、なんだ、『皆さん緑のカーテンは何植えてますか』とか……?」
不得意なエモネタでこそない今回。とはいえ、窓覆うこの布について何を書けるものか。
ひとまず物書きはネットの海に、カーテンの語源と種類と値段の幅を問うて、物語を組もうと画策する。
――――――
遮光・遮熱カーテンを使っている筈なのに、窓から日光と共に入ってくる最後の残暑がダイレクト。
使い方が違うのでしょうか。 さぁ、何とも。
という物書きの近況は置いといて、今回のおはなしのはじまり、はじまり。
前回投稿分からの続き物。最近最近の都内某所で、食と生活で不摂生しておった男が、ラーメン食べる直後に脳卒中、詳しくは脳出血を起こしました。
今はこの男、麻酔の関係でグースピ寝ていますが、
程度が軽く、なにより初期対応が迅速で適切だったために、後遺症はリハビリでなんとかなりそう。
男の嫁は、お医者さんから説明を聞きました。
ところでこの病院、セラピーアニマル在住かしら。
狂犬病・エキノコックス対策済みの、かわいくて毛並みの良い子狐が病室におるのです。
患者の男にピッタリくっつき、布団の上で狐団子になったり、男の頭で毛づくろいごっこをしたり。
どうしたのでしょう。 気にしてはなりません。
さて。
「良かったね。軽症で済んで」
ある日、男の病室に嫁の友人が見舞いと状況確認にやって来て、カーテンに噛みつきぶらぶらブランコで遊んでおった子狐を見て一瞬ビビった後、
「ヤバみで私も卒倒しかけちゃった」
やっと心が落ち着いてきた嫁の隣に、パイプ椅子持ってきて寄り添います。
何故病室の子狐に、嫁の友人がビビったのか。
子狐に見覚えがあったのです。
何故病室の子狐に、見覚えがあったのか。
稲荷神社在住で、近所の茶っ葉屋さんの看板子狐をしている個体に、バチクソ似ていたのです。
おかしいな。なんでここに居るんだろ。
「一番早ければ数週間で退院できるってさ」
ぶらーん、ぶらーん。カーテンに噛みついてブランコしている子狐は、そんな考察知らん顔。
揺れる遮光・遮音で遊んでいます。
「『軽症で済み対処を最短で為せたのは、奇跡か神様のご利益のようなものだ』って」
神様。カミサマだって。すごいよね。
嫁はお医者さんが言っていた言葉を友人に共有し、
子狐はそれらすべてを、ぶらーん、カーテンに噛みつきブランコごっこして、聞いていました。
カミサマ? 友人がチラリ、子狐を見ます。
ぶらーん。 子狐とチラリ、目が合います。
子狐コンコン「キツネはカミサマじゃないよ」と、言っていそうな無関心っぷりですが、
真実はそれこそ、神のみぞ知るのです。
「ところでさ。聞いてもらっていい?」
「なにさ」
「多分麻酔が今切れかけてるんだろうけどね、いや実際にこういうことが起こり得るのか、だけどね」
「うん」
「ウチの夫、さっきからうわごとみたいに、狐がどうとか、接続不良がーとか、言ってるの」
「せつぞくふりょう」
「どゆこと、っていう。電波障害か何かかな?狐がどっかの基地局傷つけてるとか?」
「さすがに、それはないでしょ」
「だよね」
「だよね……」
取り敢えず無事で良かった、よかった。
白い病室のベッドの隣に、ふたりしてパイプ椅子持ってきて座ってる女性陣は、揃って安堵のため息。
ぶらーん、ぶらーん。病院のセラピーアニマルだか稲荷神社在住だか不明な子狐は、相変わらずカーテンに噛みついて、ブランコごっこして遊んでおったとさ。
朝起きて、「ああ…もう朝だ…」
学校へ行くのが嫌で布団に寝っ転がったまま。
お母さんが大きな声で「朝だよ〜〇〇ちゃん来ちゃうよ〜」と言う。そう言われると起きる気がしない。
カーテンが閉まっている日はお母さんがまだ起きていないということなので気持ちがいい朝になる。カーテンが開いているとお母さんの大きな声と掃除機の音が聞こえて気持ちが悪い朝になる。だから私の一日は、
カーテンが開いているか、閉まっているかで決まっていく。
窓ごしの空に君を思い浮かべる。
君とこの空を見てみたい。
君と綺麗な景色を見に行きたい。
君の隣を歩きたいと思ってしまった。
「この気持ちを人は…」
その答えをカーテンが遮る。
朝起きて、カーテンをまとめた、一日が始まる気分になった。学校に行く気満々な日もあれば学校へ行きたくなくこっそり泣く日もあった。そう考えてるうちにお母さんに大きな声で「起きてー」と言われる。そう言われると、イライラして、気持ちがいい朝になれない。だから私はカーテンをまとめる毎日が嫌い。
林檎
「カーテン」
このカーテンを見たとたん、
鳥肌が立った。
暗闇のなか
大きくはためいていて、
白さが一段と浮き上がった。
動きがとまることはなく、
カーテンは揺られて暗闇に大きく広がる。
その存在に
美しさを通り過ぎ、怖さを感じた。
でも目を離すことはできず
ただただ見つめていた。
街の灯りも届かないこの場所で、
音もない静かな夜に。
白く長いカーテンは
手に届きそうで届かない。
でも包み込む優しさがあった。
どれだけ見つめていたいただろう。
いつの間にか小さく薄くなっていった。
もう一度見たい。
怖いほど鳥肌が立っても、また見たいと思う。
今まで見えるカーテンが白いとは思わなかった。
レンズを通すことで色がついて見えることを知らなかった。
また自分の目で見たい。
【カーテン】
外からの日射しを
冷気を
視線を遮り
同時に空家ではないよ
の目印にも
なんて考えてたら
思考に閉じこもりながら
ここに居るよ
と呟く
そんな時期を思い出した
自分にとって
思考に浸る時期は
それはそれで必要なんだろう
それによって得る物もある
だけど
やり過ぎはたぶん良くないから
思い切って
カーテンも窓も開けて
風を通さなきゃ
空気を入れ替えなきゃ
自分の吐息で酸欠になる前に
【お題:カーテン 20241011】
雲の隙間から覗く
澄んだ蒼い空
その向こうに広がる
果てしない宇宙という空間
私の住む地球は
その広大な宇宙に浮かぶ
小さな小さな惑星で
私の住む家は
その小さな小さな惑星の
大陸の東側にある
島国の中の
小さな港町にある
街外れの
海に突き出た岬の先に
ポツンと佇む古い洋館
その昔、ここを訪れた異国の人が
広い海を望むこの場所に
愛する人との時間を
誰にも邪魔されず
何物にも妨げられることなく
過ごせるようにと
願いを込めて建てた館
上階の
海を望む主寝室
潮の香と、波の音と
海を渡る潮風が
薄いレースのカーテンを揺らし
部屋の主を包み込む
手にしていた本を閉じ
ぎしりと音を鳴らして
揺れる椅子から立ち上がり
部屋の主はバルコニーへと歩み出す
頬を撫でる風が心地よく
時折聞こえる海鳥の声に
耳を済ませる
そろそろ夏も終わる
水平線の向こうに
元気に育っていた積乱雲は既に無く
最近は秋の雲に変わった
またひとつ季節が巡り
そしてじきに一年が終わる
私たちの太陽の周りを
私たちの地球が1周する
ただそれだけのこと
キミがこの星から去って
3年の月日が経った
後どれくらい私はたったひとりで
季節をみおくるのだろうか
キミが愛した家で
キミが愛した海をみて
キミを愛した日々を想う
せめて、夢の中でだけでも
キミに逢いたいと希うのは
キミを失い
心が弱くなったせいなのかもしれない
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(´-ι_-`) 風に揺れるレースのカーテンがスキ
カーテン
別に高級な物を買う必要はないけどカーテンなんてそう買い換える物じゃないからちょっと高めの物を買ってもいいね、カーテンは。
俺が今使ってるカーテンはニトリで買ったちょっと高いやつ。高いというか安物じゃないという程度の意味だから普通っていったほうがいいのかな。
でも普通っていうと100均とまでいかずとも最低限の機能を持つ安物をイメージしちゃうのは俺が底辺育ちの貧乏人だからか?
とにかくその程度の意味のちょっと高いやつ。安眠できるように遮光、夏は涼しく冬は暖かく過ごせるように遮熱と二つの機能を持ったカーテンを使っている。
使うと実感するけどいいものはやっぱり違うね。遮熱はよくわからないけど遮光ははっきりと効果を実感する。
昔はカーテンなんてなんでもいいと思っていたけど遮光みたいに性能を明記してる商品はちゃんとその力があるし値段分の価値がある。
カーテンって割りと生活に密着してる物だからここでケチると生活の快適度が下がると思う。だからちゃんとした物を買ったほうが生活の質が上がる。
それにしてもニトリの商品をちょっと高いやつと認識してるのは我ながら底辺を実感するな。来世は金持ちに生まれたいぜ。
部屋のカーテンは
あまり 開けることがない
ずっと 同じカーテンだ
これから 寒くなってくるので
暖色系の 厚手のが欲しいな
カーテンを開けて、さあ天気はどう?
晴天がまるでガーデンのカーテンコール
お隣のかかあ天下にタジタジな旦那にアーメン
それを他所に食いに行くかラーメン
帰りには買っちゃうぜハーゲン
休みの日くらい贅沢しちゃおうぜマイメン
開放的になってラップしちゃった。
恥ずかしいからカーテンもこのラップも締めにします。
(カーテン)
お題『カーテン』
平穏に暮らしていたら、誰かからの視線を感じた。
カーテン越しに外を見ると、私はとっさに魔力をこめながら手を後ろに向ける。いつも使っているガラスの万年筆が宙に浮いて私の手に吸い付き、杖の形状に変化した。
カーテンに魔法をかけているから、人間からは姿は見えないはずだ。だが、私に殺気を送るということは、私と同類か。要するに追っ手が来たのだ。
私は、マンションの部屋から出ると、廊下で男とすれ違った。このマンションはオートロックだが、私と目の前の男のような『魔法使い』には意味をなさない。魔法さえ使えばガラス板など簡単にすり抜けることができるからだ。
「魔法警察か……」
「大人しくしろ。さすれば、罪は軽くなると王はおっしゃっている」
「こんなところまで追ってきても、私が無実であることに変わりはない」
「貴様がそういう態度なら」
言うなり魔法警察は、黒光りする杖から稲妻を出した。正直、余裕でかわせるレベルだ。だが、ここは我々と姿形は同じとはいえ、魔法を使えない者にとっては命取りになる攻撃だ。
「近所迷惑、だな」
私は姿を消す魔法を使い、宙に浮く。殺気も消して知覚させないようにする。
警察は杖片手にきょろきょろあたりを見回している。私はここぞとばかりに彼の周りに円を描き、転移魔法をお見舞いする。
すると、彼の周りに異空間ができ、次の瞬間落とし穴に落ちるかのように叫びながらそこに落ちていった。異空間につながる穴を閉じた後、私は地に足をついて、姿を現す。
「よし、引っ越すか」
私は部屋に戻るとパソコンを開き、賃貸情報サイトを開いた。
今日は天気がいい。窓から差し込む光は柔らかく、部屋の中をほんのりと暖めてくれている。うっすらと遠目に見える木々は緩やかに揺らめいていて、見ているだけで、葉と葉が擦れ合う音が聞こえてきそうだった。
風に当たったら、気持ちが良さそう。天気もいい。風も緩やか。思い立ち、そっと窓に手をかけて、横に流すとカラカラ……と小気味の良い音が耳を擽る。そのあと、優しい風に煽られるようにふんわりと白のレースカーテンが顔を覆うように被さってきた。擽ったくて、自然と顔が笑みを象った。
ああ、やっぱり思った通り、気持ちがいい。ふわふわ踊るレースカーテンと、ゆったりと揺れるカーテン。それに合わせるように波のように揺蕩う日光を視界に入れてから、そおっと瞼を下ろす。視界を隠してしまえば、頬を撫ぜる風がより身近に感じられた。
今日もいい日だ。
テーマ「カーテン」
心のカーテンを閉ざしてしまったあの子はもう二度と帰ってこない。もう救えない。一度カーテンを閉ざしてしまったのなら朝にカーテンを開けるように苦しい想いをしなければならない。だからといって無理にやったら死んでしまうかもしれない。あぁ、こんな事考えたってあの子には届かないのに、、、こんな自分が憎い、、
カーテンを開け日の光を部屋に入れる…事は無い。
何故かって?
アルビノと言う病気の所為もあるが
単に眩しい。
そんな気持ちに目もくれず、
彼はシャッとカーテンを開けた。
「嫌ー眩いー」
[日の光浴びろー、ってアルビノか、]
「別にええねんけど、ちょっとは配慮してーや」
[すまん、すまん、]
「まぁ、何かの所為にするんもよーないか、」
まだ眩しい日の光だが何だか暖かい気がした。
❦
一人暮らしを始めるとき、なんで誰も教えてくれなかったんだろう。カーテンの買い方を。なんで誰も教えてくれなかったんだろう。カーテンには、幅だけでなく、丈があるということを。
まぶしい。一週間の終わり、いつまでも寝ていたいのに、太陽が寝かせてくれない。
平日は日が出る前から起き出しているから、全然気にしないのに、週末に寝かせてくれない。
なんで誰も教えてくれなかったんだろう。目分量を信用してはいけないということを。窓の幅しか測ってなかったのに、なんで必要な丈を聞かれたときに、ちゃんと調べてきた振りをして適当に答えてしまったんだろう。
なんで誰も教えてくれなかったんだろう。カーテンには窓の上の方で巻かれているロールカーテンがあるということを。あれなら丈を知らなくてもクルクルの長さだけで下まで届くのに。
なんで誰も教えてくれなかったんだろう。コロナ明けてもまだリモート会議があるということを。zoomをつなぐたびに青い水玉の寸足らずのカーテンが映り込んでしまうなんて。
買い直すのももったいない。布を継ぎ足すのも恥ずかしい。世の中って生きづらいなぁ。
そんなことを頭に巡らせながらまどろんでいたら、いつの間にか布団をかぶって二度寝していた。
“カーテン”
髪カーテンというものをご存知ですか?あれは素晴らしいですよ。わたしはやってもらったことも、やられる未来もない気がするんですけれどね。彼にやられたらどうしよとか考えたら普通に文字打つ指が止まらなくなりそうなのでやめます自首。彼に包まれるという意味では幸せかもしれませんが、髪カーテンってそもそも邪魔だと感じるのでしょうか?顔が見えないという大きすぎる欠点があるのでだめかもしれません。
私は彼の、あのちょっと犯罪者っぽい、怪しげな顔が大好きなので。夢や妄想のうちは幸せですね。なんといってもまだ付き合ってもおらず、知人はおろか、教師と生徒にも関わらず膨らむ妄想、もはや病気。
『カーテン』
AM 6:08
俺は、パソコンの前で伸びをした。
カーテンの隙間から差す朝日が鬱陶しい。
徹夜明けで気怠い体を横たえる。
レポート提出したし、もう少し寝るか。
そう思って、目を閉じた時。
ピンポーン
家のインターホンが鳴り響いた。
こんな時間に誰だよ。
まあ、家に来るやつなんて一人しかいないけど。
はーい、といかにも面倒そうに返事をした。
扉の向こうから、聞き慣れた関西弁が答える。
『邪魔するでー』
「本当に邪魔だから帰れ」
こいつはほぼ毎日、俺の家の前に現れる。
来る時間はバラバラ。
今日みたいな早朝や、ド深夜でもおかまいなしだ。
こんな非常識なやつと友達になった覚えはない。
でも何故か、いつも一緒にいる。
不思議なやつ。
今日もこいつは案の定、勝手に家の中に上がりこんできた。
しかし何をするでもなく、気まぐれに寝転がったり、スマホを眺めていたり、時にちょっかいをかけてきたりする。
お前、なんのために来てんの?とたずねても、いや別にー、とはぐらかされた。
ふと、そいつは窓の前に立って、カーテンを開ける。
眩しい朝日が、暗い部屋の中を照らした。
「おいやめろよ、俺が明るいの嫌いなの知ってんだろ」
部屋着のフードを深く被って抗議する。
でもそいつは、『こんな暗い部屋にいたら鬱になるで』
と笑いながら返すだけ。
嫌なやつ。本当に、鬱陶しい。
鬱陶しいけど、今は何故か。
部屋の中でキラキラと輝く日差しと、その光の中で屈託なく笑うそいつの笑顔が、少しだけ眩しく見えた。
カーテン
しくしくとカーテンの裏で君が泣いている
此処なら誰にも見つからないと思っているのか それでも周りの気配に気を配っているのか嗚咽を堪える様では無いけれど
それでもさめざめと小さく泣き
はらはらと小粒の涙を手で覆い隠して
君は、泣く そこには、悔しいやら
寂しいやらも詰まっているのだろう
一人で泣きたくてカーテンの裏を選んだくせに一人のままで居るのは、苦手な君
だから今日も僕は、いや これから
何度だって君が泣いていたらどこに居たって探しに行く だから気が済むまで泣いて
良いよ 必ず君を一人になんてさせないから そうしてカーテンの裏で泣きじゃくって気が済むまで泣いて泣き止んだ君は、
恥ずかしそうにカーテンの裏から顔を出して僕に笑った。
風が 川をこえて吹いてくる
少し開けた窓をぬけ
カーテンを揺らす
光と影が揺れる 床のさざなみ
時はゆっくりと季節を進ませて
柔らかな風と光に
わたしの心も 揺れてほどける
「カーテン」
#488