「カーテン」
このカーテンを見たとたん、
鳥肌が立った。
暗闇のなか
大きくはためいていて、
白さが一段と浮き上がった。
動きがとまることはなく、
カーテンは揺られて暗闇に大きく広がる。
その存在に
美しさを通り過ぎ、怖さを感じた。
でも目を離すことはできず
ただただ見つめていた。
街の灯りも届かないこの場所で、
音もない静かな夜に。
白く長いカーテンは
手に届きそうで届かない。
でも包み込む優しさがあった。
どれだけ見つめていたいただろう。
いつの間にか小さく薄くなっていった。
もう一度見たい。
怖いほど鳥肌が立っても、また見たいと思う。
今まで見えるカーテンが白いとは思わなかった。
レンズを通すことで色がついて見えることを知らなかった。
また自分の目で見たい。
10/12/2024, 2:51:52 AM