【お題:カーテン 20241011】
雲の隙間から覗く
澄んだ蒼い空
その向こうに広がる
果てしない宇宙という空間
私の住む地球は
その広大な宇宙に浮かぶ
小さな小さな惑星で
私の住む家は
その小さな小さな惑星の
大陸の東側にある
島国の中の
小さな港町にある
街外れの
海に突き出た岬の先に
ポツンと佇む古い洋館
その昔、ここを訪れた異国の人が
広い海を望むこの場所に
愛する人との時間を
誰にも邪魔されず
何物にも妨げられることなく
過ごせるようにと
願いを込めて建てた館
上階の
海を望む主寝室
潮の香と、波の音と
海を渡る潮風が
薄いレースのカーテンを揺らし
部屋の主を包み込む
手にしていた本を閉じ
ぎしりと音を鳴らして
揺れる椅子から立ち上がり
部屋の主はバルコニーへと歩み出す
頬を撫でる風が心地よく
時折聞こえる海鳥の声に
耳を済ませる
そろそろ夏も終わる
水平線の向こうに
元気に育っていた積乱雲は既に無く
最近は秋の雲に変わった
またひとつ季節が巡り
そしてじきに一年が終わる
私たちの太陽の周りを
私たちの地球が1周する
ただそれだけのこと
キミがこの星から去って
3年の月日が経った
後どれくらい私はたったひとりで
季節をみおくるのだろうか
キミが愛した家で
キミが愛した海をみて
キミを愛した日々を想う
せめて、夢の中でだけでも
キミに逢いたいと希うのは
キミを失い
心が弱くなったせいなのかもしれない
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(´-ι_-`) 風に揺れるレースのカーテンがスキ
10/12/2024, 2:11:00 AM