君と二人ぼっち
最高で最低な世界
君が誰よりも素敵なのを
僕だけが知っていて
僕だけしか知らないなんて
なんて素晴らしくて
勿体ない世界なのか
君と二人ぼっち
凄く魅力的で
酷く哀しい響き
震えるほど甘美で
涙が溢れるほど苦しい
幸せで不幸せな世界
君と二人ぼっち
そんな世界は
ベッドの中だけで十分だ
アナタの夢が醒める前に
ワタシは遠くへ旅立ちましょう
今生の別れなど
アナタは良しとはしないでしょうが
涙に濡れるアナタの顔が
瞼の裏に焼き付いてしまうのを
ワタシは良しとはしたくないのです
流れる星も
髪を揺らす風も
微かに聴こえる潮騒も
優しいアナタのぬくもりも
全部ぜんぶ此処に置いて
ワタシは今旅立つのです
アナタの夢が醒める前に
ワタシは遠くへ旅立ちます
近くはない未来で
アナタが笑って
私を見つけてくれることを祈って……
君を照らす月
綺麗だと思っていた
美しいと感じていた
コロコロと変わる表情は
見ているだけで心が弾み
話す声は耳に心地良かった
私に触れる手はいつも優しく
向けられる視線はあたたかく
君のそばにいられる事が
誇らしくあり
幸せでもあった
今夜も空を見上げ君を想う
遠く瞬く星々の輝きと
あの日とは異なる形の月
頬を撫ぜる澄んだ空気は
流れた時間と君との距離を
私という存在に思い出させる
あの日最後に見た
君を照らす月のように
淡く儚げに霞んでいく君との思い出を
決して忘れないために
私は君の名を唇に乗せる
いつかまた
君と会える日が来ると信じて
もしも世界が終わるなら
大きいこと小さいこと
何ひとつ気にしないで
美味しいものを
おなかいっぱい食べて
ふかふかのお布団に包まれながら
幸せな覚めない夢の中で
最期を迎えられればいいな
夏草
勢いよく伸びる葉と茎
小さな命達の隠れ家
ジリジリと肌を焼く陽の光と
傍らに置いたラジオから流れる
アナウンサーの興奮した声
吹き出る汗もそのままに
無言で大地から緑を抜き取る
毎日毎日プチプチプチプチ
コレが今の私の日課だ
抜いても抜いてもグングン伸びて
親から譲り受けた古くて広い家の庭が
あっという間に雑草だらけになってしまう
雑草と言う名の草はないとは言うけれど
雑草ほど逞しい草はないだろう
本当に彼らの生命力には頭が下がる
いつかこの家も
彼らに覆い尽くされ
自然に還るのかもしれない
だが、今はまだ足掻いていたい
『打ったー!逆転満塁ホームラン!』
あの高校球児達のように
私も最後まで諦めずに
頑張ってみようと思う