『やわらかな光』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
やわらかな光
光に硬いも柔らかいもない。光は単純に光であって、通り過ぎるときも、照らすときも、ただ光るだけだ。
そう思っていたので、この現象には絶句するしかなかった。光であるからにはなによりも最速で、まっすぐに進む。でも時折曲がる。光を曲げることができる物質の前では光も曲がる。
この茶色い塊はかつて聖女と呼ばれた女性の遺骸である。この物体を通すと、単なる蝋燭の光も聖なる光となり人を癒す。生前の聖女はこの光を使いこなしこの光を「やわらかな光」と呼んだ。
そこまではいい。問題はこのやわらかな光が人を物理的な意味でグズグズに溶かす…より詳しく言えば細胞膜を溶かし細胞を融合する。そして癒やされた生物は細胞を融合した結果もれなく健康的なスライムと化す。
たとえば肘から先を失った人物の肘にこの光を当てると肘から先が再生される。しかしその肘から先はスライムからなり、細胞核を一つしか持たない。人の細胞を再生したわけではないのだ。それでもそのスライム化した腕は腕を失った人にとって有用なのはまちがいない。
魔術省の測定機もこの光にあてられると柔らかいわけのわからないスライムに変じる。世界時計の標準である水晶さえもこの光のもとには変質する。私はこの研究結果を公表する勇気を持たない。人類にとって有用なのはまちがいないのだが。
テーマ やわらかな光
「...は?」
いつもと同じように扉を開ける。
そしたら、
「あなたは誰?」
幼い幼女だった。
「..僕はねーーーー」
そして僕は説明した。
「へぇくすり?をつくってるんだねぇ」
幼女はゆっくりそう口にした。
「そうそう、危ないから一旦部屋から出よっか」
そう催促し、僕達は部屋を出た。
さてどうしようか。ここは幼女にとっては危険だ。
「ねぇ君、名前は?」
「なまえ..?なまえってなぁに?」
「名前はね、自分のために作られた大切な言葉のこと」
ちょっと違うかもしれないけど説明した。
「ん〜 あ! ひけんたいにじゅうなな って言ってた!」
最悪だ。よりにもよってあいつの実験体だなんて!。
「そっかぁ、じゃあこの人知ってる?」
そう言ってあいつの写真を見せた。
「...このひとやだ」
嫌われてやがる。こりゃまた面倒くさくなった。
「ねぇ私どうなっちゃうの?」
可愛らしく首を傾ける幼女。その少女の目には生気がなく、絶望を表しているようだった。
「わかった、けいさつの人に会いに行こう」
「..うん!」
元気に返事をする幼女。生気は戻らない。この少女、声でしか感情がわからない。
「この子、一人で家の近くに居たんですけど、自分の名前も無く、親もいないんです」
「...はい」
「ねぇねぇ、私名前はあるよ ひけんたいにじゅうなな っていうのが」
「!!!」
周りにいた警官が目を見開いて少女を見た。
「...なんか疲れたな」
あの子を警察の人に引き渡して帰っている最中。
「よぉ〜」
「..お前か、どうしたんだ?」
「まーた被検体いなくなっちゃったよ〜」
「お前の詰めが甘いんだろ」
「あ~あせっかく成功作だと思ったのに」
嫌われてたけどな。あと、お前が人間と似た少女を作っているのにびっくりしたわ。でも、顔の喜怒哀楽が無くてすぐに分かったわ。まーたレプリカだって。
「そうか、じゃあな」
そう言って僕は自分の作業部屋に戻った。
「僕も仕事やりますか」
そう言い、試験管に手を伸ばした。
おわり
やわらかな光
暗闇に取り込まれ
どぶ沼に足取られ
それでも生きるが
運命であり人生だ
そう思っていた。
やわらかな光が私を取り囲む
真の生だと、語り掛ける。
光の正体も、光の理も。
何一つ導き出せないが、それが信の幸だと
思い知らされる。
目が覚めて、暗闇を知る。
日常が地獄だと知る。
あのやわらかな光。
それを得た時は幸せで。
知り得た時は残酷なんだ――
やわらかな光につつまれている。やすおは安らかに生を終え、天の国へとやってきたようだ。
やわらかな光がさすそのさきに
夫がいた
おはよう
と一言のあと
珈琲の良い香りがして
たまらなく私はキスをしたくなった
やわらかな光のなかで
君が起きた
どうやら寝ぼけてるみたいだ
俺のあとを嗅ぐようにして抱きついてくる妻
可愛くてたまらない
キスをしたくなった
〚やわらかな光〛
君の手はとても、暖かくてやわらかい。
僕の手はとても、冷たくて。
良くみんなに驚かれてしまう。
でもあの人の手を握ると暖かくなる。
やわらかな光と陰と君の微笑ただすべからく美しいもの
「やわらかな光」
長いロウソクが 4本と
短いロウソクが 9本
やわらかな光が
ゆらゆら揺れる
お誕生日おめでとう♡
生まれてきてくれて
そして
今日までいてくれて
ありがとう
このロウソクの数の
半分以上は一緒に過ごしたね...
これからも
ずっと一緒だよ(* ¨̮*)(*¨̮ *)
ふぅーっと思いっきり吹き消して
貴方の大好きなチョコのケーキ
早く食べよっ!!
僕は君が泣いてるときが一番悲しい
そんな着飾った言葉が欲しいわけじゃない
私はただ、泣いてるときに大丈夫?って声をかけてほしいだけなのに、
ごめんね
そんなうわべだけの言葉もいらない
私はただ、一緒にいてくれるだけでいいのに、
そんなにみんな私を責めるのが好きなの?
なんでそんなに友達でいようとするの?
私の部屋の窓からは私に寄り添うような柔らかい光がさしていた
仕事を終えると、まずは職場近くにあるコンビニへと向かい、美味しそうなデザートなどがないか確認する。ちなみに今日は美味しそうなデザートが有ったから4つ買った。
それから帰りの電車に乗り込む
(今日も仕事が無事に終わった)
そう思いながら帰宅ラッシュの電車の空き座席を探して座ると、決まっていつもお茶を一口飲んでリラックスする
最寄駅までは電車で20分程。その空き時間に投稿の構想練りつつ書き始める。
最寄り駅に到着すると、そこからは10分程の歩きだ。
賑やかで明るい道を一人で歩いて家の前まで着くと、元気な子供達の大きな声と、妻の楽しそうな声がよく聞こえてくる
家に帰って玄関を開けると、玄関のやわらかな光と共に子供達が出迎えてくれた
「パパ帰ってきた。おかえり」『ママ。パパ、お土産もってる。おかえり」
可愛い大切な子供達だ。が、今の子供達にとっては俺<お土産
みたいで😅 コンビニのデザートのお土産が入った袋を片手にリビングに走って行った
ちなみに今日は玄関から漂ってくる匂いからしてカレーです
やわらかな光 作:笛闘紳士(てきとうしんし)
コンコン、ノックの音。
恐る恐るドアを開ける。と、隣のアパートの住人さん。見覚えのある顔に、ほっとしながら、
「……はい?」
5センチ開いた隙間から訊いた。
「すみませんいきなり。あの、なんか火をつけられるものないですか」
彼はパーカーのフードを被ったまま言った。
「火、ですか」
「うん、チャッカマンとか、マッチ、ライターでもいいす。ろうそくはあるんだけど、点けるモノがなくて」
俺タバコ吸わないんでと聞いてもいないのに付け加える。
「チャッカマン、あります」
あたしが言うと、良かったとフードの奥で笑顔になった。
「少し貸してください。当分電気止まってそうだし、夜明かしするにしても灯りぐらい点けとかないと」
いいな、と思ったのが顔に出たらしい。彼が「君も一人暮らしですよね。灯りになるようなの、ある?」
と訊いてきた。
タメ口と敬語がごちゃ混ぜだ。何歳かわからない者同士だからだろう。
あたしが顔を横に振ると、「うちのろうそく、分けてあげるよ。夜中、真っ暗だと心細いよね」と言い募る。
「ほんとですか、助かります。携帯のバッテリーもやばくてどうしようかと思ってたんです」
「俺も、チャッカマン借りるから、お互い様。じゃあ今持ってくるね」
彼は言って踵を返す。ーー隣の部屋に行きかけて、足を止めた。振り返る。
「あの、こんな時だから声かけ合おうぜ。何かあったら、隣にいるから、いつでも呼んでください」
「ーーありがとう」
優しい言葉にうるっときた。
大学の授業を終えて、アパートに帰り着いた頃合いを見計らったかのような大地震。電気、ガス、水道は止まり、ライフラインは絶たれた。
親元を離れ、都会で一人暮らしのあたしは怖くて怖くて泣き出しそうだった。ーー誰か、助けて。
お母さん……
そんな時、ピンポーンとドアチャイムが鳴り、お隣の彼が現れたのだ。
いい人! 今まで外階段とかですれ違っても、目礼ぐらいしかしたことないけど、ほんとお隣さんがいい人で良かった!
あたしは彼からお裾分けしてもらったろうそくに火を灯した。柔らかい光が強張った心を解いてゆく。
あたしは、頬杖をついてふふ、と笑った。
「これってろうそくじゃないじゃん……アロマじゃん」
いい香り。余震に怯える夜をじんわり包み込む。
今彼もこの香りを嗅いでいるかな。と、あたしは彼のいる部屋の方の壁を見つめた。
#柔らかな光
早朝、カーテンの間から一筋の光が溢れる
緩やかな風が辺りに吹き抜けた
腕を伸ばして、伸びをする
うーん、とくぐもった声が漏れた
ふと隣を見ると、あなたがいる
大好きなあなたが、すやすやと隣で寝ている
かわいいなぁ
白い頬が薄紅色に色付いて、美味しそう
長い髪がベッドの上に広がっている
呼吸をするたび胸が上下して、
あぁ、生きているんだなぁ
って思える
毎朝、こんな小さなことで感動しているなんて
私が朝が苦手だと思っているあなたは
知らないだろうね
「好きだよ。」
寝ているあなたが起きないように、そっと呟く
柔らかい光が、ふたりを包み込んだ
やわらかな光に包まれて、時間の標本を作る。世界で貴方たった1人だけが花に包まれているかのような、そんな感覚。
何処か無機を感じる表情に紅を引いて、真っ白の菊を敷き詰めて、扉を締める。
もう会うことは出来ない。顔は見れない。さよなら、愛する人よ。出来ればもう一度だって逢いたくないよ。
本日のテーマ『やわからな光』
物心ついた時から両親は家にいなかった。父さんは朝7時に俺が起きる頃には、すでに車で会社に出社していて、母さんも同じく会社勤めでいなかった。
なので、必然的に婆ちゃんが兄と俺と弟の親代わりだったが、婆ちゃんも大概、放任主義な人だったので、実質、俺の親代わりは兄だった。
小学生の頃、土曜日が半ドン(午前中だけ授業して昼までで帰れるのだ)で終わる日は、爺ちゃんと婆ちゃんは畑仕事をしていて昼ごはんを作ってくれる人が家には誰もいないので、兄がチャーハンを作ってくれた。俺は兄の作る塩っからい鮭フレーク入りの炒飯が好きだった。
「んまい! 兄ちゃん、料理人になれるよ、マジで」
正味の話そこまでではないが、せっかく作ってくれたので持ち上げる。
「まぁ、料理は嫌いじゃないからな」
と、まんざらでもなさそうな兄。単純な人だ。
そして、夜になると母さんが帰ってきて、夜ご飯を作ってくれる。兄が作ってくれた塩気の効いたチャーハンも好きだったが、母さんの作ってくれる料理は別格だった。中でも俺が好きだったのは、チーズをのせてオーブンで焼いて作ってくれるエビグラタンだ。
「母さんの料理が一番おいしいなあ」
「うんうん」
兄と俺がそういうと、母さんは無言で笑って、自分の分のグラタンのエビを兄と俺と、なにも言ってない弟にくれる。優しい人なのだ。
さらに夜が更けると、父さんが帰ってくる。
「父さんが帰ってきて嬉しい人~~~??」
と、帰宅するなり玄関口で、普段、無口なのに、仕事終わりでテンション高めなのかふざける父。
「「「「はーい!!」」」」
お決まりのように、母さん、兄、俺、弟の四人で手を挙げて答えてあげる。
「みんな、愛してるぞ~~!」
酒は一滴も飲んでいないのに、酔っぱらっているように、皆からそう言われるだけでご機嫌になる単純な父さんであった。
本題『やわらかな光』
あれは金曜か、土曜か……
昔、金曜ロードショーか、土曜なんとかって、夜の9時くらいから映画をテレビでやる日があった。もしかしたら今でもあるかもしれないが、俺は久しくテレビを見ていないので分からない。
とにかく俺が幼い頃の、その日……
小さい俺と弟は眠気に耐えられず、二段ベッドで眠りに就く。
父さん、母さん、兄の三人は、カーテン一枚向こうを挟んだ向こうの部屋で、テレビで映画を見ている。
カーテンの隙間から漏れる『やわらかな光』と共に、三人の笑い声が聞こえてくる。
俺は目を擦りながら起きる。仲間はずれにされているのが嫌だったのだ。
父さんと兄が映画の内容について、あーだこーだ討論してる中、ちょいと失礼と二人の前を通り過ぎ…
母さんが座っているソファの横に座り、映画の内容もロクに分かってないのにジっとテレビ画面を見つめる。
……が、眠気に耐えられず、結局、母さんに膝枕される形で眠りに落ちてしまう。
眠りに落ちる間際、蛍光灯の光と共に、僅かに感じるもの。
母さんが俺の頭を撫でてくれているのか、モミアゲのあたりに感じる人の手の感触。俺はあれが、大人になった今でも一番好きな感触だ。
だからなのだろうか,母猫が子猫を毛繕いしてあげてる動画を見ると涙が出てくるのは…
いや、べつに俺はマザコンじゃない。断じて違う! 父さん母さん爺ちゃん婆ちゃん兄、弟、皆好きだ! そこに優劣なんかつけられない! けど、やっぱり母親という存在は大きい。肯定されてる時の安心感が圧倒的に違う。
主張せず、そこにいて、いつも俺を安心させてくれる…俺にとっての『柔らかな光』の代名詞は母さんなのだ。
ますますマザコンみたいになってきたので、これ以上はよそう。
チャレンジ87(やわらかな光)
秋の夕暮れ、陽射しが弱くなって、やわらかな光が差し込む時が好きだ。西日の当たる部屋で、しばらく空を眺める。とろけたハチミツのような光が、部屋の中にあふれている。静かな光のなかで、このまま眠りたくなる。赤ん坊が産まれ落ちて最初に見る光も、きっと、やわらかな光に違いない。
やわらかな光
遊園地の汽車に乗っている時の木漏れ日
赤ん坊の柔らかい笑顔
おふとぅん
やわらかな光、注ぎ込む日差しには
心に闇を失くそうと必死なように見えたが、
私の心には、病みしかないのにどうして、
太陽みたいに私になんかとつるんでくれるの?
何でもない私で、人間を辞めてしまっても、
誰彼構わずとも、私だけを守ってくれた。
そんな。あなたに憧れてしまった私を許して。
"夢のような、世界を始めましょうか。"
また、始まった。
創造する者には、変えてしまう程、
怖い思いをしなければ分かりませんかねぇ?
いいか。元々の神の怒りを知れ。
やわらかな光
例えば間接的な光ならば
やわらかな、と言えるのだろうか
そしたら月明かりなんて
どうですか
やわらかさには少しばかりの温もりも
私としてはイメージするのだけど
それだと、そうだな
常夜灯の電球色などはいかが?
若い頃電気屋で働いていて
外国の方が蛍光灯の昼光色やら中白色を見て
これは体に悪いので、電球色が欲しいって
そんなことを言ってきた思い出
それはともかく
やわらかな光
まぶしくなくて
暗すぎず
今の自分に必要なだけの明かり
人工的に作られた光でも
自然光でも
そこに光があることが希望みたいなもの
闇はちょっとこわいからね
柔らかな光
朝目覚めた時、
カーテンの隙間から
照らす太陽の光
夜寝る前
明かりを消した後
カーテンの隙間から
照らす月の光
おはようとおやすみ
柔らかな光は
変わらず
あなたを照らしている
【やわらかな光】
今日は灯籠流しの日だ
前回は見ているだけだったが、
今回は僕も灯篭を用意している
灯籠流しには火を灯した灯篭をお盆の供え物などと
一緒に海や川に流し、死者の魂を弔う意味があり、
お盆の送り火の一種らしい
つまり先祖を送り出す大切な行事だ
沢山の灯篭のやわらかな光が川を照らす
“また来年”
そんなことを思いながら流れゆく灯篭を眺める