『ないものねだり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ある所に 、少し大変で辛いこともあるけど幸せに暮らしている少女が居た。
感がよく周りからは良い意味で"変な子"と呼ばれている少女。
今日もいつもの日々と同じ 、幸せに過ごしていた。あの知らせを聞くまでは。
「 大事なお話があるの。 」
そう 、母に言われた。
なんだろうと思いながら幼い少女は話を聞く体制になる。
すると母は話し始めた。
「 おばあちゃんがね … 」
その言葉だけで 、感の良い幼い少女は分かってしまった。
『 しんじゃったの … ? 』
少女は聞く。
母は頷いた。
少女は声をあげて泣いた。
大好きだった人。まだ 、ありがとうも何も言えてないのに。
その日は 、人生 生きてきた中で一番悲しいく後悔した日だった。
∥
あれから何年か経ち 、少女は 少し成長した。
今でも 、あの日のことは忘れないそう。
いつもいつも 、同じ事を願う 。
『 おばあちゃんに会いたいなぁ 』
___私は今日もないものねだり。
つい最近、本当に羨ましいと思ったのは、dr.ベガパンク6人の分身体、猫(サテライト)だ。
私、こんな文章書いてるが 、仕事がけっこう忙しいのだ、訳あってバイトも少しやってるし、
その合間にも、もっと勉強したいし、遊びたい。
読書もしたい、映画館へも行きたい、旅行にも出掛けたい、マンガも漁りたい、文章も書きたいが、絵も描きたいのである、
おーい、ベガパンク!!(※ワンピースの博士キャラです)
私にも猫(サテライト)を3体ばかり、作ってクエーサー!!
なんて、ムリに決まってるが、
「ないものねだり」なので、これもありだろう?
調子に乗って言うと、
グランドキャニオンを、私にくれ!!
あれが、全部ほしいのだ!端から、端まで私にください!!
世界をあちこち旅したが、あの雄大な景色には驚いた。
海辺で生まれて、広い海は見慣れているが、グランドキャニオンはまた別格だった。
あれを眺めながら、読書したら、さぞ目にも良いのではないだろうか?
でも、
いろいろ考えてみるのも、面白い。
太宰治の、ないものねだりはなんだろう?
複雑な、感情や苦悩を謳う人だから、「幸福」や、「内なる平穏」だろうか?
宮沢賢治の、ないものねだりはなんだろう?
不屈の探究心と、信念を持ち、農業と仏教に根ざした創作をする人だから、「すべての人が、平和に、自然と調和して生きられる世界」だろうか?
どれもこれも、ないものねだりだ。
「やっほー、久しぶりだな。会いに来てやったよ、雨。」
「久しぶりだね、いつき。1年ぶりだね。」
いつきが笑顔で話しかけてくる。
久しぶりに会うけれど何一つ変わってなくて、
少し笑ってしまう。
「いやぁ、1月にも会いに来ようと思ってたんだけど、
急遽予定入っちゃって来れなくなっちゃったんだよねぇ。」
「いいよ全然。むしろ忙しいのに会いに来てくれてありがとう。俺の方からも会いに行けたら良かったんだけど…。」
そう言うと、いつきは全然気にしてないかのようにカバンの中を漁り始める。
「いつき、これ好きだったよな?持ってきたんだけど。」
そう言いながらお菓子を取り出す。
俺の好きなお菓子。
「いつもありがとう。毎回お菓子持ってきてくれて。」
そう言うと、いつきは笑顔で俺の前にお菓子を置いた。
「あ、そうそう。聞いてくれよ、雨。最近な……」
いつきは自分の近況を楽しそうに話し始めた。
時々、愚痴が入っているが、とても楽しそうに話す
いつきの話を聞くのが昔から好きだった。
ふと、いつきが黙り込んだ後で、ぽつぽつと話し始めた。
「……雨が生きてたら、今頃何してたんだろうなぁ。
理系で賢かったし、コンピュータに強かったから、
情報系とかに進んでたのかなぁ。」
「そうかもね。でももう死んじゃってるからそんなこと
考えたって意味ないよ笑」
俺は自嘲するように笑った。
「雨と、もっとたくさん話したかったことあったし、
やりたいこともあったのになぁ……」
「俺もいつきともっと色んなことしたかったし、
もっと生きたかったよ。」
俺のお墓の前で泣いているいつきを見て、
俺も泣いてしまった。
でもね、そんなのただのないものねだりに過ぎないんだよ。
人間は何かを失った時に、失ったものの大きさに気付く
って言うけれど、
とても皮肉だよね。
ないものになってからじゃ、遅いっていうのにね。
『ないものねだり』
診察を待つ間、病院に併設されているカフェでコーヒーを飲んでいる。
カフェの一人用カウンターは大きな窓から病院の庭が見え、庭ではお散歩中の園児たちが楽しそうに遊んでいる。
どれだけ晴れ渡っていても病院という場所の担うさびしい空気に彼らはやはり異様で、彼らのいるそこだけが生命に愛されているような錯覚を覚える。
私も、生命に愛されているだろうか。
生きていることを、誰かやなにかが祝福してくれているだろうか。
一口含んだコーヒーの苦味が、一瞬憂鬱を忘れさせてくれる。
ぼやぼやとそんな事を考えていたら、いつの間にか園児たちはいなくなってしまっていた。
彼らが帰った病院の庭は、思い出したかのようにさびしさをそっと取り戻していた。
私はコーヒーを飲み干し、静かに待合室へ向かった。
──「ないものねだり」
ーないものねだりー
浮世の中で語る不満
夢描き歩くこの心に
懐かしい希望の香り
街角に散る果てしない歓声
聴こえるはずのない音色
私たちが欲しがるもの
それはただの寄り添い
現実の中に埋もれた願い
見えぬ詩を紡ぐ魔法
ひとりじゃないと感じた時
空に舞う星のよう
今日も笑顔で振る舞うけれど
たまには素顔で吐き出しても
世界は怖くない そう信じていたの
あなたがここにいるから
限りない欲望に溺れる時間
無数の選択に翻弄され
求めた答えはそこにあるのか
ふと問いかける日々
でも気づいたらあなたの笑顔
手をつなぎ歩く冒険
満たされない人生などない
こんなにも輝く存在と
ないものねだりをしても仕方ない
手に入らないものもあるけれど
途切れることのない希望の光
心に煌めきを与えて
終わりのない物語を紡いで
遥かなる未来を描いて
夢の中で叶える願いを
あなたと共に歩みたい
絶対もどりたくないって
思わせてくれてありがとう、青春
4
皆さん聞いてください‼️ww
最近私、なんか変な意地張ってばっかりなんですよね
私が食べようとしたものを弟が食べたいって言えば、
家族が半分にしたら?とか言っても、つまんない意地張って全部あげちゃうし
コンビニ行っても何もいらないって言うし
どんな場面でも謎に意地張って我慢して。ほんとつまんない
人間ですよねwwwwwめんどくせえwww
人間ってまじ何なんですかね。え、皆さんもありません??
なんで自分ってこんなに面倒くさい人間なんだろうって思うこと。ありますよね!?!?wwww
最初の方は、善意的な感情(?)でやってたんですけど、
最近はもう相手のためにやってるんじゃないんですよねきっと
なんか "優しい自分" を守るためにしてるっていうか。
何しても結局自分の為なんです。ほんっと馬鹿みたいwwwww
いつでも素直な弟が羨ましくなっちゃいます。
いやまってなんかこの文章きもいな
じゃあお前も素直になりゃいいだろって返したくなりますねww
───
そういえば今日のテーマは「ないものねだり」でしたね確か。
なんか人類皆ないものねだりな気がしません?
私は、相手だけが持っているものを欲しがる。
相手も、私だけが持っているものを欲しがる。
相手のものを欲しがる癖に、
自分だけが持っているものを渡したくない。渡そうとしない。
自分の持っているものを大切にできる、
でも素直に分けてあげられる人になりたいですね。
「誰かを妬むこと、誰かを羨むこと。きっと避けては通れないけど、理想、思想、君だけの、軌道に沿うものだけは。手放さないでよ。」
バトンロードって曲の歌詞です。BORUTOの主題歌!!
私が1番元気を貰ってるバンドの曲です。
NARUTOのシルエットなんて知ってる人多いんじゃないかな?
あれ泣けますよね。
テーマそのまんま、「ないものねだり」って曲もありますね
さっきの歌詞、
誰かの才能を妬んだり羨んだりすることはきっと避けられないけど、君も君だけの大切なものを持っていることを忘れないで
って事なんですかね。
それではまたいつかお会いましょう!!さようなら!!!
子供の頃、母に連れられて買い物に付いていくことが多かった。
僕は、いつも好きなお菓子を2つだけ、買ってもらっていた。
その日は電化製品が壊れた為、電気屋さんに行くことになった。
今でもその日のことは覚えてる。
おもちゃ売り場が、そこにはあったんだ。
好きな戦隊モノの、赤色のセンター。
物凄く欲しくなって、「これ買って」もちろん言った。
「家にたくさんあるでしょ」って言われた。
同じじゃない、全然違う、サイズも違うじゃないか。
これがいい、これが今欲しい。
そう思った。
聞き分けのいい子供でいたつもりだった。
「なんでだめなの?」
「そんなものに今使うお金なんてないわよ」
僕の家は、貧乏だった。
ただでさえ、お金ないのに、家電製品が壊れた影響で、そんな余裕はなくなった。
だが、子供の頃の僕は、そんなこと分からなかった。
怒られるがまま、耐えるしかなかった。
─────だから大人になった今、買おうと思えば買える。
でも、その当時欲しかったこと、買ってもらえなかったこと、その時の聞きたくない言い訳、今でも覚えてしまってるよ。
自分の子供には、そんな思いしてほしくないなと思うね。
僕のように我慢はさせたくない。
嫌な気分させたくない。甘やかし過ぎだろうか。
それでも好きなもの持たせてあげたい。
ないものねだり、尽きることはないだろう。
『ないものねだり』2024,03,27,天野沙愛.
彼女にあるものが欲しい
私のないもの
愛されたいな
あの子みたいに
─────『ないものねだり』
お金くれ~ん
違うわ~ってかあε=(ノ・∀・)ツ
お題は👉️無い物ねだり👈️
じゃあ~ってかあε=(ノ・∀・)ツ
あなたのように、
どんな難解も素早く解ける才能が欲しい
あなたのように、
みんなから愛される才能が欲しい
あなたのように、
いつでも前向きに努力できる才能が欲しい
欲しい、ちょうだい、ください。
あたしなんか、
頭悪いからすぐになんて解けない
あたしなんか、
根暗で引っ込み思案だから誰からも愛されない
あたしなんか、
いつもマイナスに考えてそこで諦めようとする
あたしなんか、あたし、なんか。
真っ暗闇の中
あなたと勝手にくらべっこ
ねだってるあたしに
なんにも気づかずに――
〜ないものねだり〜
ないものねだりをしても現実は変わらない。だから意味がないと思う。
『ない』ものに目を向けるよりも、『ある』ものに目を向けたい。そうするといろいろなことに感謝できるようになる。
自分は一人ではなく、たくさんの人やものに支えられて生きてると思えるようになる。
ぐすっ、ずびっ。
部長が隣で泣いている。
事の起こりは三十分ほど前。
いや、彼女の想いの始まりを考えたら、とっくの昔に始まっていたことなのか。
「プレゼントして来るわ!」
そう言って彼女は、部活動で出来上がった菓子を手に、意気揚々と家庭科調理室を飛び出して行った。
今日はバレンタインデー。この日にチョコ菓子を持ってプレゼントと言ったら、告白しに行ったに決まっている。
ワンチャン本当にお友達へのプレゼントも考えられるが、いつになくそわそわウキウキ。頬まで染めて出て行った姿を思い返すに、その可能性はまず無いだろう。
部長、好きな奴いたのか。
料理しか興味ないと思っていた。
どこの誰だよ羨ましい。
料理部エースの手作りお菓子だぞ。
部長は可愛いし、そんなの貰ったらどんな男もイチコロだろう。
部活で一緒に居られることに胡座をかいて、ズルズルと告白する勇気を出さなかった俺が悪い。
唐突に終わった片思い。
呆然と動けずにいる俺を置いて、他の部員たちもそそくさと教室を離れて行った。
泣きたい気持ちのはずなのに、戸惑いが強くて涙も上手く出てこない。
漸く頭が働いて、帰ろう、と荷物を手に出入り口に立ったとき。部長が独り帰ってきた。
ぽろぽろと、俺が流せなかった涙をこぼしながら。
予想外の展開に驚きつつも、取り敢えずは泣き止まない部長を椅子に座らせた。
そうして、ありったけのティッシュを差し出して今に至る。
どうしたの、と問いかけるなんて野暮なこと。
ただ、問題点がひとつある。大問題だ。
どうして部長はあの菓子を持ったままなのだ。
彼女の力作を受け取らなかった馬鹿はどこのどいつだ。
「誰からも、受け取っていないんだって」
手元に向けられる視線に気が付いたのだろう。ぽつりと彼女が教えてくれた。
「気持ちに応えられないのに、物だけ受け取るのは期待させるようで不誠実だからって。そこまで言われたら、仕方ないよね」
自分に言い聞かせるように言って、不器用に笑う。
彼女は相手の名前を伏せたけれど、今の話でピンと来た。
その聖人君主のような口振り。あいつか。学年トップの王子様か。部長は案外面食いだったらしい。
相手の顔が分かった途端、無性に腹が立ってきた。
奴は充分真摯に応えている。
あいつがオーケーしていたら俺の方は失恋確定だし、俺が怒るのはお門違いなのも分かっている。
けれども、こんなに泣かせなくたって良いじゃないか。
俺が欲しくても手に入れられなかった彼女の恋心。それをこんな形で終わらせるなんて。
憎たらしい気持ちを紛らわせるようにして、部長が抱えていた袋をひょいと取り上げた。
部長が驚いて、「え」と声を上げる。
「勿体無いよねー。部長が作ったお菓子なんて絶対美味しい奴じゃん。これ食べないなんて絶対損したよ、そいつ」
相手には気付いていない振りをして、手の中の袋をしげしげと見つめた。パステルカラーの控えめな袋に、キラキラとしたリボンがよく映える。
男の俺から見てもセンスの良いラッピング。そんなことからも彼女の本気度が伺えて。
「あ~。羨ましい~」
と、うっかり本音が漏れてしまった。
やべ、と気が付いて顔を上げれば、案の定涙も引っ込んでキョトンとした部長と目が合った。
傷心の彼女に余計なことを。
あ、いや傷心なのは俺も同じなのだけれど、えっとそうじゃなくて。
今の言葉、部長はどういう意味で受け取った?
「――ねえ、これ一緒に食べちゃわない?」
有耶無耶にするように、またはそうと感じさせないように言葉を繋ぐ。
結局俺は意気地がない。
でも、今はもうそれで良い。
結果振られたけれど、勇気を出して告白した部長の方が何倍も偉い。
傷心につけ入る資格など有りはしないのだ。
砕けた俺の心より、今は彼女に少しでも笑ってほしかった。
「俺が作ったのもあるしさ。何なら交換する?」
鞄に入れたタッパーを取り出し、「ほらほら」とちらつかせておどけてみせた。
いつもの俺にしては強引だ。
あいつのために作ったものを交換だなんて、無神経だったかもしれない。
でも、こんなものがいつまでも目の前にあるから彼女の心は鎮まらない訳で。
だったらいっそ食べて無しにしてしまった方が良いじゃないか。
部長は黙って俺とタッパーを見比べている。
破れかぶれで、「俺の作ったもの、好きでしょ?」と駄目押しすると、やっと少しだけ笑ってくれた。
俺の好きな、あの笑顔だ。
「ありがとう」
部長は小さな声で続けた。
「今、あなたが側に居てくれて、良かった」
お互いに曖昧な言葉。
部長の心は分からない。
けれども今はそれで良い。
気持ちまでほしいなんて、ないものねだりはしないから。
ただの友だち、ただの部活仲間で構わない。
共に料理を作って、一緒に食べる。その楽しみを分かち合う仲で丁度良い。
けれどももし、まだ俺にチャンスがあるのなら。
決心がついたその時には、今度こそ君に好きだと伝えさせて。
(2024/03/26 title:017 ないものねだり)
あくる日、依頼を完了し部屋に戻った際のこと。
それに気づいたのは青年であった。背中に伸ばし三つ網をしている髪が先の戦闘で解けかけていたので。
少年に指摘すると、少し考え青年に結んでほしいとせがんできた。
あまりに期待したまなざしで懇願するので流されてしまい、ついうなずいてしまった。
が、いざ目前に控えると過去のことを思い返す。
義妹にも同じように髪を結いでほしいと言われたことを。
幼かったこともあり当時四苦八苦しながらなんとか終えたが歪な形で。
やり直そうとしたがこれでいいと、笑顔で言われてしまい直せなかった過去。
かなり出来が悪かったので何とかきれいにできるようにと、それから練習したのにも関わらずなぜかうまいかない。
ないものねだり、と言われたらそうかもしれない。
だから少年の髪を結う際もうまくできないかもしれないとあらかじめにも言ったのに少年はそれでもいい、と一点張りで。仕方なくけれど綺麗に結おうと頑張るが上手くいかず。
出来上がったその状態を見た少年は笑いありがとう!と言い自慢してくると食堂に走っていったので慌てて青年は少年の後を追った。
それは当時の義妹と同じ笑顔で同じ行動をしていたことに焦っていた青年は気づくことはなかった。
器用さが欲しい。もうこれ。
生き方もそうだけど、とりわけ実際の手仕事。
初めて同じことやっても必死になって続けても
どんどん差が開いていく。
器用な人に対してつい訴えたくなってしまう。
もたもた何かやってる不器用人間は
ヤル気ないわけでもサボってるわけでも
真面目にやってないわけでもないって。
熟練では覆せないスピード、成果の差。
私は雑だから、丁寧にやってないから。
と気を使う器用人の方々。
ごめんよ、それ嫌味にしか聞こえない。
ないものねだり、器用さが欲しい。
(ないものねだり)
ないものねだり。自分が持ってないものは欲しくなるわな。
大人になれば自分の金で買わなきゃいけないから多少は抑制が効くようになるけどそれでもつい買ってしまう。
冷静に考えたらないものねだりって他人にねだる行為だろうし自分の話ってのは筋が違うか。寝起きで勘違いしたな。
まぁ大人になると自分で買わなきゃいけないからそういう行為とは無縁になるな。
そういや部屋に温度計置いてるんだけど温度計は18度とか表示されてるのに普通に寒いのはなんでなんだろ。夏だったらこの温度でちょうどいいのに。不思議だなぁ。
【 ないものねだり 】
お前はいいなぁ…。
食べて寝て、調子崩したら世話してもらえて。
…なんて、飼い犬にグチる俺、カッコ悪ぃなー。
頭撫でながら言われても…。
もしかして、何かイヤなことでもあった?
聞いてくれよー。
バイト先の先輩、俺の狙ってた子と結婚するんだって!
付き合ってるのも知らなかったんだぜ?
始まる前に失恋とか、悲しすぎだよな…。
仕方ないけど、辛いよね。
前向いて、新しい恋を見つけよう!
はぁ…もう…お前、なんでモフモフなの気持ち良すぎ…。
ご主人のおかげですよー。
会話はできないけど、やっぱ癒やされる…。
ボクも、この気持ちが伝えられないけど、
ご主人がいるから今があるんだ。
存分にモフモフして癒やされてね!
永遠なんて要らない。
今や命は体外で産み出す事が出来る時代になりつつある。
そう遠くない未来、体を乗り換えて寿命を際限なく伸ばせる時代がやってくる。
即ち永遠。
しかし、永遠ほど退屈な物はない。
人であれ物であれ、この世の物は何れ壊れ失くなるから美しい。
人が作る作品もタイムリミットがあるからこそ、関心や美しさを感じるのだ。
それは自分自身にも言えることだと、私は思っている。
だからこそ、永遠なんて要らない。
永遠は欲しいと思わないが、私には溢れて止まらない欲がある。
他人が持っている物が欲しい。
世界一、大粒のダイヤモンド。
著名な画家の最高傑作。
最高立地のコテージ。
しかし、それらは高価な物は値段が高いだけで、買うことができてしまう。
お金さえあれば、簡単に満たされてしまうのだ。
なら、他の物が欲しくなるのは当然の摂理だった。
しかし、この世に存在する大抵の物はお金を支払えば手に入る。
最高級品質の宝石や、細かい彫金加工が施されたレリーフ。
人の愛や命でさえも。
お金で解決出来ない物でも、それ以外の対価を支払えば手に入るものの幅も広がる。
人が持っている物ならなんでも、買えないものはないのだ。
だから、更に欲が広がる。
誰も持っていない物が欲しい。
言葉にするのは簡単だ。
けれど、誰も持っていないということは、誰も認知出来ないか、認知出来ても管理が難しいか、あるいは人が想像出来ない物ということになる。
とても判断が難しい。
ところがある日、気紛れに芸術家の個展を見に行った時、私は閃いた。
誰も持っていない物を生み出すのは芸術家なのではないか、と。
独創的な形をしたガラス細工や、ありったけの情報が詰め込まれた絵画は、普通の感性を持つ人間には生み出せない。
見ているだけでは、彼らが何を思ってどうして、どうやってこれを作り出したのか分からないからこそ、考えさせられる。
大抵の人間には生み出せない、理解し難い物だからこそ、私には価値があるように思えた。
生み出された作品を買う。
それは、いつでもその作品を眺められるように。
しかし、眺めている内に何かが違う、と思った。
何が違うのかは分からなかった。
そうして繰り返し芸術家の作品を買っていると。
不思議なことに、自分がそれを持つと執着が失くなる事に気付いた。
そこで私は疑問に思う。
あそこまで熱中していたのに何故、執着が無くなるのか、と。
私が求めている物が、最新の芸術作品だからなのか。
私が欲しかった物は、芸術家が持つ特殊な才能だったからなのか。
それとも、持っていない物を持っているという感覚が失くなるからなのか。
私には答えが出せなかった。
ただ、人が生み出して発表した瞬間から、私の執着心は急激に下がっていたように思えた。
だからといって、芸術家が発表していない物を買っても意味が無い。
発表していないということは、その作品に価値を付けられないと私は考えているからだ。
価値があるからこそ、持っていることに意味が出てくる。
そこまで考えた時、違う答えが見付かった。
私は芸術作品を買うことに飽きたのだ、という答えが。
際限なく湧いて出てくる人の発想には枚挙に遑がない。
端的に言うと、人が思い付く物には価値がないのだという答えが出た、ということになる。
だから、次に欲しい物は。
「この世に存在しない物が欲しいわ!」
テーマ:ないものねだり
隣の芝生は青く見えるけど、地面の下は酷いかもしれない
仲の良さそうなカップルだけど、実はバリバリ喧嘩中だったりするかもしれない
自身が持たないものを欲しがるのは構わないが、身の丈は考えよう
マメ豆腐
ないものねだり
ないものねだり
例えば空を飛ぶとか
例えば猫と話すとか
ないものねだり
ないものねだり
例えばあなたが欲しいとか