たそがれ』の作文集

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たそがれ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

10/1/2023, 4:50:35 PM

『たそがれ』

床の軋む音
舞い上がる埃の影
足裏に刺さる木のささくれ
窓から匂う夕陽の木漏れ日
割れた白い皿の上のカビたクロワッサン
焦げついたベーコンエッグと煤まみれのフライパン
ドライフラワーの入った茶色の紙袋
枯葉の積もった狭い庭先
郵便屋が手紙をポストに入れる気配
色落ちした羽根ペン
まるで新品の濃紺色のインク
割れ目の目立つブラックオークの机
針の止まったサファイアの懐中時計
埃被った聖書
隅に走り書きの小さな童話
棚の上に無造作に置かれた水晶の破片
畳まれた布切れと編み込みのバスケット
薄暮から伸びる影
玄関の門の軋む音

10/1/2023, 4:49:08 PM

たそがれ
夕闇の空、
危険を意味する黄昏時。
全ての境目が危うくなり、
何もかもが、現れては消える。
空の色がオレンジから藍、黒へと変わる時、
烏がなく。
全ての人が街からいなくなり、
無意識の世界へ…

10/1/2023, 4:27:47 PM

黄昏の空

出番が来たとばかりに
一つまた一つと
星達が光り出す



最後には
星を眺めながら逝くのも
悪くはない



見えなくても
確かに感じた
髪なびかせる
爽やかな風


見えなくても
確かに感じた
泣ける程の
沢山の愛




確かに生きた
人生の軌跡は

人跡未踏の地に咲く
名も無き草花のように


そのうち
忘れられて行くけど



命が巡り
この地に立つ事が
また
あるのなら



風よ

今日のような
美しく空の染まった
たそがれ時に


その手で

おかえりと



この頬を撫でて欲しい





「たそがれ」

10/1/2023, 4:26:44 PM

「ずっと俺、お前に死んで欲しかったんだ。」
たそがれに包まれてしまった彼はゆっくりと私の首に手を這わせぐっと力を込めた。

暴れてもきっと無駄だ、そんなことはわかっていた。
ただ私は彼と未来を見たかっただけなのに。

ぐるぐると駆け巡る思考に終わりを告げるようにだんだんと頭がぼーっとしてくる。
ぽたり、と彼の涙が私の頬に落ちる。
私はその涙を拭おうとして手を、

【たそがれ】

10/1/2023, 4:23:55 PM

たそがれしずく。
そんな名前の人に、昔出会った。
漢字は、"黄昏"ではなく、"誰麗"だった。
難しかったから、よく覚えている。
しずくは…"希玖"だった。
本当に書きにくそうだったよ。
名前を書く時はいつも、
みんなよりも沢山時間がかかっていた。
だからある時から、
平仮名でずっと書いていたらしい。
先生もそれを許していた。
画数が多い漢字を何回も書きたくないのは、
誰だって共感ができるだろうから。

またいつか会いたい。
たそがれ しずく くん。
誰麗 希玖 裙。




思いつかなかったのでいっそのこと名前にしてみました 笑

115テーマ【たそがれ】

10/1/2023, 4:17:37 PM

題:たそがれ

意味を知らない言葉ばかりで、

お題に出されては、調べるを繰り返してるの

でも、そんなもんでいいよね

10/1/2023, 4:00:52 PM

私の人生もそろそろたそがれどきなんだわさ
気持ちは若くても身体はついて行かない.........それが現実

10/1/2023, 3:51:15 PM

たそがれ

空から少し
明るい日差し 差し込んで
僕のゆううつなんて
景色みたいに 変わっていくから
ホットのココアを 窓際で頬杖つきながら
君がこれから 僕を救ってくれるか
先のことなど まだわからないけど
それでも探してる
たそがれどきに
あなたはどこか遠くで
僕の吐息が
伝わるようで
夕やみの家路を照らす
あなたは夢の中
たそがれ写す 窓辺の天使

10/1/2023, 3:46:04 PM

日が暮れていく。遠い山の端に太陽が身を隠そうとしている。
 空が水色から橙色へと変わるこのあわいの時間が、フーリエは苦手だった。闇が濃くなり始めて、辺りは薄暗くなるのに加えて、未だに顔を覗かす太陽の光がその陰を濃くするからだ。
 明暗が鮮烈で周囲がよく見えなくなる。
 すっかり日が沈んでしまえば、ランプが辺りを照らすものの、この半端な時間帯はまだ誰もが自然光に頼る。半分くらい夜に足を踏み入れているというのに。
「フーリエ」
 静かに名を呼ばれて、彼女ははっと顔を上げた。彼がこちらを見ている。
「黄昏が恐ろしいか?」
 その声にあまり感情はなく、ややもすれば冷たく聞こえる声音だが、確かに心配の色が見えた。彼は不器用なひとなのだ。彼と旅を続けるうちに、彼女はそう悟った。
「……いえ、黄昏だけが怖いというわけではないのですが……」
「お前は闇を嫌っていたな」
 はい、と彼女は頷いた。フーリエが苦手なのは、黄昏だけではなく、黄昏時から始まる夜だ。闇が恐ろしいのだった。幼い頃に、やっかみ半分で暗所に長時間閉じ込められて以来、大の苦手になった。
「黄昏時は逢魔時とも言い――」彼は皮肉気に笑った。「魔物や大きな災禍に遭う時間帯とされてきた」
「……もう、脅かさないでください、アグニム様……」
 彼女は小さな溜息をついた。より一層、この時間帯が嫌いになりそうな話を聞かされてしまった。元よりいい思い出がないから、これ以上嫌いようがないけれど。
 彼は沈みゆく太陽を見ながら口を開いた。
「恐れることを恥じることはない。恐れるものがない者はただの蛮勇だ。恐れるからこそ克服しようとするのだから……」
 その声音に不穏なものを感じて、フーリエは彼を見つめた。彼女の視線に気づいたらしい彼は、彼女を見つめ返した。彼女の眼差しの意図が読めずに彼は小首を傾げたが、
「別に克服しろと言っているわけではないぞ」
 そう言うと悪戯っぽく笑った。フーリエに向かって彼は手を差し伸べる。
「恐ろしいのなら、いつだって手を引いてやるとも」
 彼の言葉に彼女ははにかむと、その手を預ける。彼女の細い手を握り締めて、アグニムは先導するようにゆっくりと歩き始める。
 彼女には見えないその口元には、知らず知らずと微笑が浮かべられていて、橙色のやわらかな色が彼の怜悧な横顔を優しげに見せている。

10/1/2023, 3:45:19 PM

たそがれ

屋上に出て、夕方の風を浴びる。
前髪がなびく。少しおでこが広くなってしまったように感じる。随分と遠くまで来てしまったような感覚を少し感じた。
僕は、屋上のちょうど腰掛けやすいところに座り目を瞑る。息を鼻から大きく吸い込み、口から大きく吐く。
車の往来の音、街の喧騒、風の音、いろんな音を聞きつつ、現実世界から遠ざかる。
僕は世界から離れ、僕だけの世界に入り込む。
青空と湖と木々の緑が、僕の脳内に現れ僕はそこでまた一人、広い草原で目を瞑る。
とても安らかな気分だ。このままずっとこうしていたい。
だが、そんなわけにもいかず再び現実世界に戻る。

昔は、たそがれというと歩きながら色んなことを考えるというのが僕にとってのたそがれであったが、
今は、こうして何も考えずに目を瞑り大きく息を吸い、吐く。これが今の僕にとってのたそがれである。 
成長と呼んでいいのか、おっさんになったのか。
いずれにせよ、随分と遠くまで来てしまった感覚を少し感じる。

10/1/2023, 3:44:59 PM

夕日が沈みそうな、

柿色の空。

僕は一人、家の窓辺で頬杖をついていた。

「今日は全然いいこと無かった」って、

一人反省会。

ため息をついてしまう。

あぁ、幸せが逃げて行ってしまうよ。

〜たそがれ〜

10/1/2023, 3:39:19 PM

雨の黄昏時…

通りの喫茶店sabo-ru

窓越しの雨空

駅へと行き交う帰宅時

傘の模様の雨模様

雨具に包まれた仔犬と恋頃

スクランブルの群れに

恋が雨音と共に渦巻く

脚を止めて暫し立ち止まり

ふたりになって歩きだす

傘と傘の触れ合い

微妙な距離感が恋をさせる

恋馳せる!🍀……

10/1/2023, 3:28:30 PM

幼い頃、僕は近所の神社の
ぐにゃりと曲がった松の木に登るのが好きだった
水平に円を書くように曲がった幹は
今じゃ不躾だって失笑してしまうけれど
腰掛けるのに丁度良くて
よくそこに座ってただぼうっと遠くを見ていた
下では当時出来たばかりだった団地の子供達が
こぞって集まって遊んでいて
その笑い声と何処かから漂う夕ご飯の匂いと
遠くから聴こえる夕焼け小焼けのチャイムと
たった一人の僕と
確かに寂しいのに、どこか落ち着くような心地で
僕はその光景が好きだった

今ではもうその松の木は
あっさりと切られてしまって
新しく出来た公園に子供達は吸い寄せられ
神社は夕方になっても伽藍堂になってしまった
ただ西向きの僕の部屋からは
夕日が真っ直ぐ入り込んできて
部屋を橙に染め上げて
窓辺の植物が影を落とすその様を
やはり僕はぼうっと見て
この時間が一番好きだ、と思うのだ

10/1/2023, 3:28:25 PM

空が金色に染まる黄昏時。友人は、楽しい時間が終わるようで嫌いだと言うが、僕は好きだった。
友人と並んで歩く帰り道、ふと横を見た時の友人の顔にうっすらと橙がのるのに、万葉集の詩のように言いようのない風情を感じるのだ。
この感情を、ありきたりな言葉に当てはめたいとは思わない。誰かと共有したいとも思わないし、ましてや共感なんて必要ない。
ただそれでも、友人に、君にこの感情を抱くことを許して欲しいと願わずにはいられない。
将来、2人がどうなるかは誰も知らないけれど、僕の想いを君は知らないけれど、黄昏を共に歩いたことだけは覚えていて欲しいな。

10/1/2023, 3:28:15 PM

たそがれ


黄昏時のせいか
あなたの表情がよく見えない
こっちを向いているのかさえ
確認できず、目を細めてみる

あぁ。今はそっとしておいて
ほしいんだと気付き
何も見えなかったふりをする

10/1/2023, 3:25:32 PM

「さよならだね」

今思えば

全部、君の策略だったのかもしれない。

君と僕は毎日のように一緒に帰った。

でもそれは、全て黄昏時だった。

黄昏時ってさ、

人の顔が一番見えない時間らしい。

それを知ってか、

君は毎日この時間を選んで帰ってた。

太陽を背にして、

逆光で顔をはっきり見せないようにして。

…だからかな。

あれだけ話したのに。

あれだけ一緒に帰ったのに。

君の顔が、はっきり思い出せないんだ。


ーたそがれー

10/1/2023, 3:20:24 PM

青白い肌の少年は絵を描く道を選んだ。
芸術の才能は25で死ぬらしい。
それでも描き続けた青年は壮年になった。
昼下がり絵以外何もない自室で彼は白い首に湿った縄をかけた。

跳ぼうとした瞬間、床の隅に置いておいたラジオからザーザーと音が流れてきた、
「ゆ…夕日が…落…ば」
彼は気になって縄を外し、ラジオのコマをいじった。
「今日、夕日が落ちる瞬間世界は爆発すると政府が…」
ラジオはその瞬間壊れて何も聞こえなくなった。
彼はラジオの内容を頭で何度も反芻した。
彼は爆発するそれまで生きることにした。

暇になった彼は思い出の夕日の見やすい丘の上を目指した。
夕暮れに沈むオレンジの夕日、それを讃えるように広がる青や桃色の雲、うっすらとのぞく夜の紫、疲れた赤色に染まる街並み。
彼は思い出していた。絵を描く理由を。
彼は現実よりもきれいな絵を描きたかった。
未来の自分と約束していた。
彼は涙が止まらなかった。
奇妙な鉄がひしゃげるような音がした。
彼がそちらを向くとそこには地面に接してしまいそうなほど暮れた夕日が無慈悲に存在した。
彼は戦慄した。
彼はおもむろに手帳とペンを取りだし泣きながら風景を写し始めた。彼はペンが急いで紙はボロボロで何もうまくかけなかった。
今日ラジオが流れた瞬間、縄を首からはずした理由も丘の上にきた理由も彼には分かっていた。
彼はまだ死にたくなかった。

世界が爆発することなどなかった。
彼の名はどこにも残らなかった、それでも作品は誰もが目を見張る夕日の名画として残り続けていた

10/1/2023, 3:18:56 PM

たそがれ

パッと浮かぶのは
スパイファミリーのコードネーム

秋の夕暮れ
このあたりが適切かな

秋は秋でも深い秋
冬の少し手前
夕空が凄いよね

バスからよく見ていたかも
少し高い視界と
帰宅時間が相まって
深いし凄いけど
これからだとも思える

そんな夕焼けが黄昏ではないかと

10/1/2023, 3:11:19 PM

Theme:たそがれ

日が落ちて空から赤みが消えるまでの短い時間だけ、いつも同じところに佇んでいる女性がいた。
公園の時計台の前で、まるで誰かを待っているように。
いわゆる黄昏時というのだろうか。彼女がいるのはその時間帯だけだった。

そのことと関係あるのかわからないけれど、10年以上前にその公園の近くで交通事故があったと聞いた。
一人の女性が亡くなったという。事故があったのは、ちょうど黄昏時だったらしい。

ねえ。あなたは誰かを待っているの?
どれくらいの間、待っているの?
あなたは誰なの?

いつもの疑問を飲み込んだまま、今日も私は彼女が佇む公園を横切っていく。

10/1/2023, 2:57:49 PM

指折りかぞえて足りなくなって、あなたの指を借りても足りなくなって、たそがれから朝にいたるまで、ふたりで泣いて過ごしたね。ふたりで完全になることなんて叶わなくて、足りないものを補うものも持ち得ずに、終わりの果てのその先へ、何もないわたしたちで行けるだろうか。

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