『この道の先に』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
がた…がたっ…
涼しい風が頬を撫でる。
眠ってしまったようだ。傾けすぎたのか、首が変な痛みを訴えている。首に手を当てながら、乗り過ごしていないだろうかと車窓を見た。車窓から見える景色は真っ暗で、車内の灯りが僅かばかり照らすのみであった。
ふと、車内を見渡すと私以外誰も乗っていない。相当外れの方まで乗り過ごしてしまったのだろうか。せめて、場所の確認をと思い、車窓に顔を近づけ、じっと見つめる。やはり、暗い。車内の灯りがあったとて、すぐ足元の長く伸びた雑草しか見えなかった。
とにかく、降りよう。次の駅で引き返せばいい。
しかし、待てども待てどもアナウンスは流れない。ただ、時間だけが過ぎていく。
がた…がたっ…
今日の振り返りをして時間を潰す。朝から会社に行き、営業先に出向き、その付近でお昼を食べ、
ああ、そのまま電車にのり帰路につこうと……
私は、昼に電車に乗った。
なぜこんなに暗い?人がいない?
ここはどこだ?
私は、どこに向かっている?
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『蛯原の帰還』
同じことの繰り返し
働いて体調崩してストレス言い訳に退職して
痩せてみてすぐリバウンドして
ぐだぐだと動画見て たまに漫画にはまって
もういやだーってたまに温泉とか逃避行して
働いてまた体調崩して
やっぱり痩せなきゃとかまた思って
少しずつ場所やらは違うけど、ずーっとなんか不調
不幸せじゃない
むしろ幸せだと思う
こんなくだらないことをぐだぐだ考える時間があるのだから
でもいつまで続くんだろう
ふと消えてしまうのかな
どうしたいんだろ
まぁ大半の大人はこんな感じなのかな
この道の先に
「この道の先には、あなたにとっての輝かしい未来が待っています」
俺は力を込めてそう言い放ち、ニコリと微笑む。
そうすると、俺の前にいた若者がぱっと明るい笑顔を浮かべ、躊躇っていた足を進ませて前方へと去って行った。
この流れを、毎日延々と繰り返す。
それが、今の俺の仕事だった。
何も知らない無垢な輩を、この道の先に進ませる。この道の先に何があるのかなんて、全くもって知らないのだけれど、そんなことは俺にとってはどうでもいいことだった。
ただ与えられた仕事をこなし、給料を貰う。
それだけできれば、あとは誰がどうなろうが興味もない。
そんなことを考えていたら次の奴が来た。そいつは長い裾のコートを羽織り、フードを目深に被っていて顔が見えない。男なのか女なのか、はたまた若者なのか老人なのか、何も判断がつかないけれど、俺は気にせずにすっかり慣れきってしまった口上を述べる。
「この道の先には、あなたにとっての輝かしい未来が待っています」
言ったあとはいつだって、不安に覆われていた目の前の人物の表情がいくらか晴れる。そうして躊躇していた足を進ませていくのがお決まりの流れ。現在俺の前にいるこいつの顔は、暗く翳って隠れているが、それでも変わらずそのまま道の先へと進んでいくものだろうと、その時までの俺はそう思っていたのだけれど。
「・・・・・・輝かしい未来?」
そいつはいっこうに足を動かさない。それどころか、予想外にこちらへ話し掛けてきた。
「本当にそんなものが、待っているんですか?」
「・・・・・・ええ、もちろんですよ。何も不安がらず、どうぞお進みください」
愛憎のいい笑顔を浮かべた裏で、こいつは面倒臭いなと俺は舌打ちをする。
さっさと進めばいいものを。どうせここを通る奴らに、進む以外の選択肢などありはしないのだから。
俺は半ばぞんざいにそいつへ前進を促した。そいつはコートのポケットへ徐に手を入れると、影になった表情を俺の方へと向ける。
「そんなもの、どこにもありませんでしたよ」
次の瞬間、ズドンっ、と重い音が鳴り響いた。
驚く間もなく、俺の胸に焼け付くような熱さが、一気に広がっていく。
「・・・・・・お、まえ・・・・・・っ!」
俺は胸元を抑え、数歩退いた。そいつの右手からは硝煙をのぼらせる黒い銃口が伸びていた。
「あなたは、無責任だ」
ごぼり、と俺は血を吐いた。後ろへよろけて背中から地面に倒れ込む。
「そして、無関心だ」
銃口を突き付けるそいつが、倒れた俺を見下ろすようにして立っている。
「無責任と無関心は、時に誰かを殺します」
夥しい量の血液が胸から溢れてくる。俺は霞む視界と意識の中であいつの低い声を聞いた。
「この道の先に誰かを歩ませたいなら、まずはあなたが前を行くべきです」
銃口は未だ俺の方を向いていた。カチリという不穏な音が俺の耳に響く。
「未来を語れるのは、未来を作ったことがある人だけですから」
ズドンっと激しい銃声が一発鳴った。
放たれた二発目の銃弾が俺の胸をさらに抉るが、その時の俺はもう、完全に息を引き取っていた。
【この道の先に】
「この道の先に」
この道の先にあるものなんて分からない。
それでも自分を信じて進んでいくしかないのだ。
いくら立ち止まりたくても、そんな事はできないし、許されない。
後戻りはできない。
進むことしかできない道を、僕らは進んで行く。
『この道の先に』
この道も
その道も
あの道も
どの道ローマに通じてるんでしょう?
この先に
どんな自分が待っているのか
どんな未来があるのか
それは
幸せなのか
苦労なのか
相も変わらず
何かに追われて
必死に生きているのか
ただただ生きているのか
先のことなんて
想像したって意味ないのだけれど
幸せの定義がそれぞれなのだから
私の未来は
きっと
明るい
と思って
今を生きてる
----------------------------------------この道の先
私は彼から逃げていいのだろうか…別れを告げていいものだろうか…
悲しんだ彼を見てていいのだろうか…私は彼が飽きました…
saya
花は
ずっと先へ咲く
ずっと先へ
お日様へ 空へ 天へ 願いへ 祈りへ 希みへ 喜びへ 愛へ 情へ 憐れみへ 赦しへ 純白へ
それらすべてを
眼下に送って あなたは咲いてゆきました
この道の先に何があるのだろう。
真っ暗な闇かもしれない。
キラキラした希望かもしれない。
期待して足を進めて、いつもそこで目が覚める。
毎日毎日そんなことの繰り返し。
諦めてその場に座り込んだところで、時には脇に逸れてみようと考えたところで、逆走してみようと思ったところで、それは無駄だった。中途半端に目が覚めて、その日は色々と最悪だった。
だから進み続ける。
いつか、その先にある何かのために。
何かが無いとしても、果てが無かったとしても。
きっとそれは、死ぬまで続く旅になるだろう。
この道の先には何が続いているのだろう。
薮に忍ぶ蛇か、光か。
それは進んでみないとわからない。
引き返すこともできるが、戻れる保証はない。
進まないという判断もあるけども、進まなければその先に何があるのかは知らないままだ?
さあ、君は何を選ぶ?
ーこの道の先にー
山に登ろうと無理矢理友人に連れられた時は鬱々とした気持ちだった
重い足を引きずりながら、自分は何をやってるんだろうと何回も考えた
立ち止まっては何度も呼吸を整える
ふっと、無駄じゃないだろうかと考えがよぎり、先を行く友人を見て頭を横に振った
道を囲む生い茂る草も周りを飛ぶ虫も全てが鬱陶しくて仕方ない
息を吐いて再び登る
開けた所に出て、漸く終わりがきた事を知った
友人が先の方で手を駒根いている
大きく息をするとひんやりと冷たい空気が入ってきて心地いい
上から見える山々は下ばかり見ていたそれより爽快だった
罵倒する上司も駄目な自分もヒソヒソ話す周囲も何も変わらない。
けれども、凝り固まった中の苦しいモノは拘りと痛みの塊で、爽快さはそれらを吹き飛ばしてくれた
自分なりに工夫出来る事を見直そう、そう教えてくれた
それでも駄目なら、次へ
手のひらの上の
窓越しに見えるのは
涙の欠片ひとつも無い
新しい世界
月日は
昔より早いスピードで
浚うように
全てを塗り替えてしまう
夫々の窓越しで
離れ離れのまま
一緒に見た
あの日の花火が
最後のdate
照れながら誘ってきた
あの優しい声が
ふと
少しの切なさを混じえ
忘れかけてた
涙だらけの過去から
一つだけ切り抜かれて
耳に蘇る夏
「窓越しに見えるのは」
おめでとう
今日生まれたあなたはこれからどんな道を歩むだろう
何を見て 何を聴き 何を感じ
何を思って生きていく?
この人生(みち)の先にあなたの幸せがねむっていることを
祈っている
あなたの古き友人より
#この道の先に
今頑張っている
この先の道は きっと
安らぎを得てくる
今は不安でしかないけどね
一歩一歩頑張っているもの
この先がどこに続くのかは知らない。
だけど、まあ、いいんじゃない? そういうのも面白いし。
そして私は人生を歩む。
私は再び旅に出ることにした。ここでの生活に不満があるわけではなかったが、目の前の道しるべに導かれるようにして、この地を後にした。
旅を続けていると、不意に視界に入ってきたものがあった。もう何年も帰っていない、それでいて見慣れた実家だった。小さな庭に面した縁側に、盲目の老人が座っている─父は、誰かを待っているように見えた。
道しるべは家を通りすぎて、ずっと向こうの方まで続いている。目を凝らして見てみたが、その行き着く先は分からなかった。
私は少し逡巡して、おもむろにハサミを取り出した。かの地で出会った変わり者の友人に別れを告げに行ったとき、もしもの時のために、とその友人がくれたものだ。まさか本当に役に立つときが来るとは。私は目の前にのびる、いつか見たような糸を切った。
この道の先に、もっと別の未来があったのだとしても、私は老いた父のもとに戻る決断をしたことを、決して悔いはしないだろう。
(この道の先に)
この道の先に、運命の王子様がいるのかな。
この道ではなく、あの道だったのかな。
道、間違えたかな。
でも、人生は後戻りできない。
この道を進むしかない。
行くしかない。
この道の先に
爽やかな風が吹いた。街の匂いが遠のき、代わりに緑の匂いが体を包む。
舗装されていない道は、しかし踏み固められていて、はっきりと行く末を示す。森へ分け入っていく先は霞んで見えないが、胸を高鳴らせるには充分だった。
リュックを背負い直す。腰の剣を左手で確かめて、最後に一度だけ街を振り返った。
「いってきます」
この先どうなるかはわからないし、何ができるかもわからないけど。
一歩を踏み出す。
さあ、冒険の始まりだ。
『この道の先に』
私が歩んでる道
私の人生にこの先があるのだろうか
この道の先に
私がもとめてる未来はあるのだろうか
終わりは見えない。歩き疲れても戻ることはできない。
空だけは晴れて澄みわたっているのに、汗が止まらず服をぬらす。
振り返っても前を見ても景色は変わらない。
ここは地獄だ。