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ーこの道の先にー
山に登ろうと無理矢理友人に連れられた時は鬱々とした気持ちだった
重い足を引きずりながら、自分は何をやってるんだろうと何回も考えた
立ち止まっては何度も呼吸を整える
ふっと、無駄じゃないだろうかと考えがよぎり、先を行く友人を見て頭を横に振った
道を囲む生い茂る草も周りを飛ぶ虫も全てが鬱陶しくて仕方ない
息を吐いて再び登る

開けた所に出て、漸く終わりがきた事を知った
友人が先の方で手を駒根いている
大きく息をするとひんやりと冷たい空気が入ってきて心地いい
上から見える山々は下ばかり見ていたそれより爽快だった

罵倒する上司も駄目な自分もヒソヒソ話す周囲も何も変わらない。
けれども、凝り固まった中の苦しいモノは拘りと痛みの塊で、爽快さはそれらを吹き飛ばしてくれた
自分なりに工夫出来る事を見直そう、そう教えてくれた
それでも駄目なら、次へ

7/4/2023, 3:04:34 AM