『お祭り』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
お祭り
夏は、嫌いだ。
額を伝う汗も、耳障りな蝉の鳴き声も、汗ではりつくTシャツも。不快で、暑苦しくて、それでいてどこか背筋が凍るような、そんな季節が嫌いだった。
それなのに、他のみんなは楽しそうに夏を満喫している。海にプール、お祭りだってそうだ。
家族に連れられて行ったお祭りは人混みがすごくて、すぐはぐれてしまった。キョロキョロと辺りを見回して探すが、人が邪魔で見当たらなかった。
ふと、視線を感じてそちらを向けば、そこには女の子が立っていた。夏らしい海を思わせるような浴衣に、キツネのような、ネコのようなお面をつけた十歳くらいの背の低い女の子。
お面のくりぬかれたその穴からは、視線を感じるのに、瞳が見えなくてゾッとした。その向こう側に闇が広がっているようなそれに、嫌な汗が背中を伝う。
リィン、と鈴の音がどこかで鳴って、その子は人混みの中へと消えていく。
ああ、だから夏は嫌いだ。
独りの時は
行きたくても
ちょっと行きにくかった。
映画とか
カフェとか
旅行とかは
独りでも
行けるのにね。
誰かと一緒に
楽しい雰囲気の中で
観たり
食べたり
飲んだり
する場な気がしたから。
あなたと
一緒に
行けるのが
すごく楽しみ。
#お祭り
お祭り
近所のお祭りが、思い浮かんだ。
子どもの頃から、
お店の人の雰囲気が
怖くて苦手。
今でもあまり好きではない。
子どもが出来て
楽しんでもらいたいけど
やはり怖い。
そして、
単価が高くなりましたな。
[お祭り]
「ねぇねぇ、明日のお祭り一緒に行こうよ!」
と親友の里奈に誘われた。
『特に、誰かと行く予定はないから、いいよ^^』
と答える。
「あっ、男子誘ってもいい?」
『知ってる人だったら構わないよ!』
「悠太と颯なんだけど、大丈夫?」
悠太くんと颯かー。
颯は、私たちの幼なじみ。
悠太くんは、中学からのお友達。
男女グループになる時は、だいたいこのメンバーが多い。
悠太くんは、人気者だから、よくいろんな女の子に話しかけられたり、お手紙をもらったりしてる。
『悠太くんとは、あんまり話したことないけど、颯がいるなら大丈夫!』
「OK!伝えとくね!明日は、浴衣着ようね💕︎」
翌日。
里奈の家に行って、里奈ママから浴衣を着せてもらう。
「佳奈子さ、悠太のこと好きでしょ!」
『えっ?!なんで知ってんの?!私、里奈に言ったっけ?』
「分かるわよ!何年親友やってると思ってんの?笑」
ば、バレてたか…。
『誰にも言わないでね?』
「言わない言わない!むしろ協力するわ!」
『ホント?』
「佳奈子に嘘ついてどうすんのよ笑」
『ありがとう😊』
持つべきものは友だね。
「よし、そろそろ行くよ!」
待ち合わせに遅れちゃ大変だー。
待ち合わせの境内に行くと、颯がいた。
「颯!おまたせ!」
「里奈、佳奈子!俺も、来たばっか。」
『良かったー。あれ?悠太くんは?』
「悠太なら、ちょっと遅れるって。」
そうなんだ。良かった。ちょっと心の準備の時間があるのね。
2人にさせてあげるって言ってたけど、あからさまだと颯にバレちゃうよー💦
「おまたせ。遅れてごめん。」
と悠太くん登場。
「じゃあ、行こっか!」
「2人とも浴衣なのに、俺ら私服って合わなくね?笑」
『気にしないで!私たちが着たかっただけだから!』
悠太くんに変に気を遣わせてしまった…。
「あっ!里奈!射的しよーぜ!!」
と射的の屋台へ走っていく颯。
「ちょっと!私、浴衣なんだから、走らないでよね!」
と言いながら、颯を追いかける里奈。
えー、序盤から2人きり?!
「あーあ。行っちゃった。」
『2人になっちゃったね。』
「だな。中学から一緒だけど、俺ら2人になることなかったもんな。佳奈子が嫌じゃなかったら、合流するまで、一緒に回らね?」
『そうだね。うん、回ろ!』
「サンキュ。何したい?」
なんだろー。
『何か食べたいかも!焼きそば行かない?』
「おっ、いいね!焼きそば行くか!あっ、俺も、射的したいかも。」
『じゃあ、焼きそば食べたら射的行こ!』
「昔から、颯ってあんな?」
『そうだね。やりたい所に走っていってた気がする笑』
「変わんねぇんだ笑里奈もよく巻き込まれてた?」
『うん笑2人して、迷子になってた笑』
「颯らしいな笑」
焼きそばを食べ終わって、射的の屋台へ。
『悠太くんは何狙い?』
と聞くと、
「佳奈子が欲しいもの狙う。」
と返ってきた。
えー?!胸きゅんすぎる(*´`)♡
「佳奈子、何が欲しい?」
『えっとー…。あっ、あのぬいぐるみ!』
私の好きなキャラクターのぬいぐるみを指さすと
「取ってやるよ。」
と言って、お店のおじさんにお金を払った。
「ほら。」
と、いとも簡単に取ってしまった、悠太くん。
ゆめかわないぬのぬいぐるみを受け取って
『ありがとう!』
と伝えた。
お祭り
もう楽しめる気がしない
ひとごみ
喧騒
暑さ
お祭り
お祭りといったら、
家の近くの菅生神社
屋台で必ず買うのはキャラクターの袋に入った綿飴
ヨーヨー釣りよりも金魚掬いが好きだけど、金魚はすぐ死んじゃう
浴衣の柄は朝顔
お囃子の笛の音色が好き
必ずカップ酒を飲んでるおじさんがいる
出し物は、漫才よりも手品が面白い
神社のお参りは屋台をまわった後の1番最後
スーパーボール掬いに夢中になって小さな弟をどついてしまうお兄ちゃん
大きな声で泣く迷子
大人になって行かなくなったけど、小さい頃は楽しみだった
今年はお祭り行ってみようかな
ほら、遠くでお囃子が聞こえてる
#お祭り
集合時間に遅れた僕は、花火大会の最寄駅から電話をかけた。
「みんなどこにいる?」
「公民館の横の広場に座ってるよー!香澄も来てないんだけどその辺おらん?もうすぐ駅だってLINE来たんやけど」
周囲を見回すがいないので、女の子を1人ほっとくわけにもいかず待つことにした。
数分後、音がした。
夜空に火花が散った。
ここからでも少し見えるんだ…
とその時後ろから僕を呼ぶ声が。香澄だ。
「水川くんごめんね、待ってくれてたんよね?」
「いや、さっき着いたからどうせなら一緒に行こうかと思って。」
また大きな音がして、今度は花火の半分が見えた。
「ここからでも見えるんやね!駅の端っこ行ってみようよ、あそこ人が集まってるからもっと見えるんやない?」
香澄はキラキラした目で僕の袖を引っ張った。
「特等席見つけたねー」
花火が打ち上がるたび、笑う彼女がなぜか眩しくなっていく。時が止まればいいのにってこういう時に使うのかと知った。
お題:お祭り
浴衣着て、りんご飴にカステラに、それっぽいやつらが大量発生。鼻緒が切れて背負ってもらう、なんて、ありもしない乙女な夢を抱きつつ、無闇矢鱈にはしゃぎ回り。花火を見るため穴場とやらを探し出し、たかが炎に歓声をあげ。
「あ〜〜〜〜あぁ、くっだらねえ」
くだらない。本当に。
「アンタが一番はしゃいでるよ」
浴衣着て、りんご飴にカステラに、下駄履いて、変な調子であっち行きたいこっち行きたい歩き回って、穴場とやらで花火を見てる。
「アンタが一番楽しそうだよ」
花火に照らされた君の笑み。
認めたくないのだ。くだらない。認めてしまってはいけないのだ。くだらない。
「ぶはっ! なんて顔してるわけ! この意地っ張りめ〜!」
「うっわ! やめろ、恥ずかしい! 引っ張るな」
「あはは! 素直に楽しもうよ。浴衣すっごく似合ってるんだからさ」
ああ! 恥ずかしい!
君が素敵だと認めるわけにはいかないのに!
■
お祭りは帰り道を辿っているときが一番いい。
なんで?
まるで夢と現実の境目を彷徨っている気分になれるからさ。
ふうん。
(キラキラ、遠くで提灯が光っていて、でもここは街頭の明かりがジジジと降り注いでいて、遠くから音楽が聞こえて来るのに、ここだけコンクリートを踏む靴の音だけで。たしかに、このままどこかへ彷徨ってしまいそうな気がして……怖くなって腕にしがみついた)
お祭りの帰り際は寂しくなるよね。この寂しさも僕は好きなんだ。
(そう言って心地よさそうに笑った。この人は、寂しいが、好きなのかな)
……寂しいのはやっぱり寂しいよ。こわくないの?
怖いかい? 寂しい気持ちを寂しいまま感じられるなんて、なんと幸せなことだろうと思うんだよ。
……わかんない。大きくなったらわかる?
(不思議な感覚がした。宙に浮くような。怖くて、またぎゅっと腕にしがみついた)
どうだろうね。ふふ、お家帰ろっか。
うん! おうち帰る。
(優しく頭を撫でてもらって、僕はようやく息を吐いた。どんどんお祭りの賑やかさから遠ざかっていって寂しい。けど、お家に帰れると思うと嬉しくなった。ほんのちょっぴり、寂しいの良さをしれた気がする)
気分の上がる囃子の音。
あちらこちらで見える笑顔。
華やかに咲く浴衣の花。
少し特別のように感じる夜。けれども帳が降りて空が濃く染まると、明るい喧騒が嘘のようにさあっとなくなる。そして残されるのは、寂しいと思う自分と、秋にむけて大人になっていく自分。
消えてしまう。お祭りが、夏の夢が、泡のように、消えてしまう。
祭りに行くと
やけに韓国じみた女と男
そして屋台が並んでる
もうほんとにめっちゃ無理
なんでこんな田舎で韓国感じなきゃいけないんだよ
田舎は田舎らしくサッと浴衣でも着て
りんご飴やら焼き鳥やらベビーカステラやら
そんなものだけ食ってりゃいんだよ
シンプルだけど美味いやん
あと、鼻緒擦れでおんぶとか
まじ現実と向き合え
人混みでそれは心の底から迷惑よ
ごめんなさい、祭りは嫌いじゃないんです。
_ ₉₈
「…に、似合うか?」
初めて着る甚平に包まれて照れくさそうな彼。
『うん、よく似合ってるよ』
その愛らしい姿に全力の賛辞を送る。
周りにいる看護師達も同じように彼を褒める。
「ほ、褒めるのはいいから早く行こうぜ」
彼は顔を背けてそう言うと点滴を連れて歩き出す。
その姿をコンビニで買った手持ち花火を持って後を追う。
着いた先は病院の裏手にある小さな公園。
少し廃れたベンチに彼は腰掛ける。
地面に軽く刺したロウソクに火を着ける。
彼の方を見ると花火の種類に目を奪われていた。
『お待たせ、いつでも始められるよ』
そう声を掛け、二人きりの小さな夏のお祭りが始まった。
煙すらも愛おしく感じた、最初で最期の夏の夜。
お祭り
ふるさとのお祭り、と言えば、六月灯…ただ、神社にお詣して夜店を冷やかすだけのお祭り…花火や踊りや神輿なんて無い静かなお祭り…でも、毎年凄く楽しみで、なんて事を思い出しながら、遠い夜空を想ってみる…
「お祭り」
浴衣着て、いつもよりおめかしして
貴方に会いに行く
家族連れの波、恋人達に逆らって私は下駄を鳴らす。
貴方のもとへ、夏の夜風に吹かれながら
きみの名前をこころで呼びながら
私は恋に落ちている
恋に
恋に
恋に
どうしようもなく貴方に焦がれている
夏の太陽よりも
貴方に燃えてる、
ねぇ気づいてる?
私はひたすら貴方のことが好きなんだ。
お祭り🎇
それは年に一回の祭り!
たくさんの屋台が並び人通りも多くなる、日がくれてくだ
たくさんの綺麗な夏花火が見れる。
その中で(たまやー)と叫ぶ者達や写真を撮って当日に来れなかった人達に見せてあげるために動画を撮ってる人達も入る、ただし…その中でとんでも無い事が起こるときもある、1つ目は未成年の飲酒祭りだからといって浮かれていてお酒を飲んでしまう若者がたくさん居る。
2つ目は未成年のタバコ同じく祭りだからといって浮かれていてタバコを吸うやつも居る隠れて吸ったり堂々と歩きタバコをするやつも居る。
3つ目は補導、小学生、中学生、高校生はまだ補導される時間が限られている、それは8時以降だ8時を超えたら警察が動き回り小学生、中学生、高校生を補導しに歩き回る。
4つ目はお酒を飲んでやってしまった人たちだお酒に溺れてしまった人達は何をやらかすか分からない…暴力を起こす人達も居る中には路上に横たわる人達も居る。
祭りではこのような4つの危険な事があるのでこれを見ている人達は気おつけて下さいね!
それではここで失礼させていただきます。
✟R§✟
6日目
『お祭り』に行けることがみんなにとっての日常であるなら、私にとっては非日常だ。
体が弱い私は人の多いお祭りには行ったことがなかった。
クラスのみんながお祭りを楽しんでいる中、私は1人ベットの上で本を読んでいた。
今年こそはお祭りに、そう何度も何度も祈ったけど、お祭りに行けることはなかった。
でも、今年の私の非日常はいつもとは違った。
いつもは見えないはずの窓から花火が見える。
部屋の扉がコンコンと2回鳴った。
「どうぞ。」
扉を開けたそばに1人の男の子が立っていた。
「行ったことないって言ってたから、食べれそうなの買ってきた。」
そういい机の上に屋台で売っているカステラを広げた。
初めて食べる屋台のカステラは、口の中でとろけるような甘さを出し消えた。
ずっと願っていた夢が今叶った、その瞬間視界は透明の水でいっぱいになり、ポロポロこぼれ落ちた。
私の横に座っている男の子が私の手をゆっくり握りこう言った。
「来年は絶対一緒に行こう。俺は、君のことが」
私は最後の言葉を聞くことも無くその男の子に「ありがとう」とそっと微笑み静かに病室のベットで目を閉じた。
「お祭り」
隣町の盆踊りに出かけたことがある。そのために祖母が新しい浴衣を縫ってくれた。中学一年の夏のことだったかもしれない。友人と二人で行く予定だったけれど、祖母は心配してついてきてくれた。
楽しく踊った後、友人と別れて、祖母と私は夜道を並んで歩いた。いまの様に熱帯夜ではなく、涼しい夏宵の風にふかれながら、特別、何か話し合ったわけでもなく黙々と歩いた。
ただ、それだけなのだけれど、妙に忘れられない。その夜は、何か幸福感に包まれていた。祖母は、浴衣生地を買い、縫い上げて、私ひとりのために時間を費やして、その夜も嫌な顔をせず、にこにこと幸せそうだった。
幸福とは、何気ない日常のなかの、あたりまえの生活のなかにあって、人が当然と思うことが、守られていることなのだと思う。
盆踊りは宗教的な行事で、それが行われるのは特別な事ではなく、日本では息をするように自然なことだ。ところが世界のどこかで、当たり前のことは、当たり前ではなく、当然の権利としてあるべきものが、奪われることもある。
祖母と二人で過ごした夏の夜は、それがどれだけ特別な出来事だったのかと、過ぎ去ってから思い出している。ささやかな日常を守ることが、どれだけ大変で困難なことなのかと、毎日の国際ニュースをみていると思い知らされる事がある。
世界の人、ひとりひとりに宗教、文化、生活があり、お互いがお互いに尊重し合いながら、手をつないでいける未来であって欲しい。
赤提灯が等間隔に並んでいる下で、色とりどりの看板がきれいに整列している。がやがや、わらわら。祭りの中で、並んでないのは、整列していないのは、実は人間だけなのでございます。
お題:お祭り
『花が咲く頃、君に願う』
待たせてごめんね
さぁ行こうか
僕と君が初めて出会ったあの場所へ
夜空に咲く花が1番綺麗に見える場所へ
誰よりも綺麗だと思える君と
早く早くと急かす君のその笑顔を
僕はこれからも守り続けるから
だからどうか君もまた来年
ここでまたその笑顔を見せて
透明でどこか不思議な君と過ごす1日
あちらこちらで太鼓がなり
色鮮やかな明かりが灯る
今日の日を覚えていられるように
君が見えなくならないように、と
無我夢中で君を追いかけてる
お祭りに行けなくても花火は見たいな。
非日常を味わいたい。
#お祭り
家の外でお囃子が聞こえる。
ガヤガヤと賑やかな人の声がする。
ドン、ドドンと花火の音がする。
窓を開けると、焼きそばかたこ焼きかソースの香りが漂ってきた。
窓から身を乗り出して、下を見やると浴衣や甚平、私服にスーツ。思い思いの格好をした人の波。
久しぶりに祭りの焼きそばが食べたくなってきた。
今から行けば間に合うだろうか。
僕はスマホと財布をポケットに詰め込んで、転がるように家を出た。
焼きそばが僕を待っている!