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#お祭り

集合時間に遅れた僕は、花火大会の最寄駅から電話をかけた。
「みんなどこにいる?」
「公民館の横の広場に座ってるよー!香澄も来てないんだけどその辺おらん?もうすぐ駅だってLINE来たんやけど」
周囲を見回すがいないので、女の子を1人ほっとくわけにもいかず待つことにした。

数分後、音がした。
夜空に火花が散った。
ここからでも少し見えるんだ…
とその時後ろから僕を呼ぶ声が。香澄だ。
「水川くんごめんね、待ってくれてたんよね?」
「いや、さっき着いたからどうせなら一緒に行こうかと思って。」
また大きな音がして、今度は花火の半分が見えた。
「ここからでも見えるんやね!駅の端っこ行ってみようよ、あそこ人が集まってるからもっと見えるんやない?」
香澄はキラキラした目で僕の袖を引っ張った。

「特等席見つけたねー」
花火が打ち上がるたび、笑う彼女がなぜか眩しくなっていく。時が止まればいいのにってこういう時に使うのかと知った。

7/28/2023, 2:03:04 PM