『あなたがいたから』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
あなたがいたから
あなたがいたから…
校庭の隅の大木を見上げた。
楠(くすのき)。
居場所のない「そこ」から逃れる時、
大抵はここに来た。
春には白い花で出迎えてくれ、
秋には実をつけ、
ツンとした匂いで私を包む。
木の真裏に隠れ、体育座り、
膝に顔を伏せた。
自分と対話した。
寂しいね。
ー寂しいよね。
悔しい。
ー悔しいよね。
自信なんて無いよ。
ー大丈夫、私もだよ。
いつしか、
楠と対話してるような気がしていた。
友達だった。
卒業し、同じ校区の学校に進み、
久々に母校を通りかかった時。
楠に張り紙が貼られていた。
どきり、と嫌な予感がした。
「長い年月をかけて生長した樹木が大木化・老木化した結果…」
要は、切る、ということだ。
わたしには、反対運動も、署名も、
やる気力も体力もない。
ただ、幹に手を置いて、感謝を伝えた。
それしかできなかった。
それ以来、母校には行ってない。
多分楠は切られたんだろう。
見に行けない。
ただ、心の中に、楠はいる。
いつまでもいる。
誰
も
み
な
心
に
ひ
と
つ
夏
木
植
う
季語 夏木 なつき 夏の季語
例えばね、
綺麗事かもしれないけど、
光があるのは
影がいるから成り立つのであって
誰もがみんな何かに必要とされてるんだよ。
あなたがいたから。
生きていこうと思えたの。
いつもありがとう
気持ちを誰かに伝えるのは
とても勇気がいるよね
だから飾らない言葉で
伝えるね
私が人間らしく
前を向いて歩き続けてこれたのは
大切で大好きな
「あなたがいたから」
突然
後ろから呼ばれる名前
かつて何度も聞いた
刺さるように鋭い声
背筋が凍る
わたしは顔を取り繕い
後ろを見る
そこにはわたしを何度も苦しめた
あの人の姿がある
わたしの顔を見るなり
あの人は顔をしかめて
罵声を浴びせる
まるで降り注ぐ矢のように
その声に身体がすくむ
でも
ここで負けるわけにはいかない
震える手でネックレスを握り締めると
息を吸って言葉を返していく
わたしの態度の変化に
あの人は呆気に取られている
わたしは一息ついて
振り返って歩き始める
背筋を伸ばして、堂々と
振り返ることなんてしない
前を向いて歩く
帰ったら褒めてくれるかな
ネックレスを見つめて
わたしは頬を緩ませた
「あなたがいたから」
あなたがいたから
あなたがいたから努力した。
あなたがいたから辞めなかった。
あなたがいたから楽しかった。
あなたがいなくなったら?
もうそれは価値がないんじゃないか。だから僕は部活を辞めた。中二年の夏、全国大会。二回戦で負けた。勝ちたかった勝たせてあげたかった。僕の実力不足。これで実質の引退。三年生はいなくなる。僕は同級生と仲が良くない。ハブられて、悪口を言われて、なんも仕事をしないから僕と比べられて怒られて。ざまぁねぇな笑三年生のことを勝手に嫌って嫌われて、仕事もできないお前らに僕の気持ちは分からない。
だから、あなたたちがいなくなったから僕も引退する。
これからいっぱい遊びに行きましょう!
オワリ
あの時期はほんとに苦しかったけど、僕の青春でした。
今も交流のある大切な人達です。
大好きな人だった。
絶望的な状況でも、逃げずに這い上がる姿を見て
「あぁ、この人みたいに生きることができたらな」
と想ったのがきっかけ。
周りの全員が自分に偏見を持っていても、負けずに努力し続ける姿。
どんな人にも優しく強くある姿。
やれやれと呆れながらも、やっぱりいつもまっすぐな目をしていて、そんな姿に憧れた。
住む世界は違ったけれど、間違いなく私の人生いちばんの大恋愛だった。
好きって直接伝えられなくても、一緒になれなくてもよかった。
あなたが存在してくれて、遠くから見ているだけで幸せだったのに。
突然告げられた別れ。ひどく一方的なものだった。
彼も、彼がいた世界も最初からなかったみたいに消えた。
彼が存在した証は手元にいくつも残っているけれど、彼はいない。
大好きだった彼は死んだ。
あなたがいたから頑張れていた。
こんな世界でも、あなたに会うためにずっとずっと我慢して、生きてきたのに。
もう、どうでもよくなっちゃった。
生まれ変わったら、同じ世界で生きられるかな。
次こそは、恋人同士になれるかな。
……途中で投げ出しちゃう、ダメな私には無理かな。
「ありがとう。大好き」
あなたがいたから幸せだったよ。
また来世で会えますように。
お題『あなたがいたから』
あなたがいたからこの頭が割れるような苦しみから救われた。ありがとうバファリン。
私たち、双子じゃないけど。
でも多分、ニコイチだった。
だから、私今から会いに行くね。
ううん、追いつきにいく。
地獄でも天国でも、どんなところだって私、貴女と一緒なら幸せ。
世界のことも嫌いじゃなかったけど、だって片割れが無くちゃ何も楽しくない。
「大好きだよ。」
『あなたがいてくれたから』
「あなたがいたから」が今日のテーマだ。自分は中学生や高校生の頃、「彼氏が欲しい」とか「将来は結婚をしたい」と思ったことはなかった。なんとなく「自分は一生独身で自由に生きていくんだろうな」と思っていたし、それがいいと思っていた。もともと、寂しさを感じるセンサーが壊れているような人間で、ひとりでいるのが自分にとって自然な状態だったからだ。それがなぜか、高校2年の冬に同級生に告白し、そのまま大学時代も付き合い続け、社会人になって結婚し、1児の母になっている。まさか自分に、トイレトレーニング中の2歳児がトイレでウンチするのを「がんばれがんばれ」と応援する日が来ようとは思わなかった。もしも高校生のときに彼に出逢わなければ、きっと今頃の自分は、マイペースで悠々自適な独身生活を送っていたに違いない。
あなたがいたから
私の人生が壊れた。
許さないからな。
あなたがいたから人生が狂った
あなたがいたから最悪な状況に今いる
『相合傘』
水たまりを踏むと、「パシャリ」と小気味いい音がする
普段は何でもない音だが今日はやけに楽しい。
水たまりを踏むのはこんなに楽しい事だったのか。
童謡の「あめふり」に出てくる子供の気持ちが今ならわかる。
確かにこれは楽しい。
こんなに楽しいのは、きっと彼が隣にいるからだろう。
顔を見上げると拓哉の顔が見える。
私の大切な恋人。
いつもぶっきらぼうだけど、本当は優しいのだ。
今だって、傘を忘れた私を自分の傘に入れて、相合傘してくれる。
楽しくならなきゃ嘘だ。
「咲夜……
お前、本当に好きだな……」
ご機嫌な私を見て、拓哉は呆れたように呟く。
私には、それを言われたらいつも言い返す言葉がある
「うん、私は卓也の事好きだよ」
「そうじゃなくって」
「もしかして照れてる?」
「うっせ、毎度毎度言いやがって……
お前恥ずかしくないのかよ」
「何回でも言うよ、拓哉の事好きだからね」
「……うっせ」
拓哉の顔が真っ赤だ。
かわいい。
「さっきの話の続きだけどさ」
強引に話を変える拓哉。
よっぽど恥ずかしかったみたい。
これ以上からかって嫌われたくないので、私は話題に乗っかる。
「お前、いつまで傘忘れたふりする気?」
「えっ」
拓哉の言葉に衝撃を受ける。
ま、まさか拓哉と相合傘するために、もって来た傘を隠したのバレた!?
「いや、『まさかバレてた』みたいな顔すんな。
お前傘忘れたの何回目だよ。
いい加減気づく」
「うるさいなあ。
言いじゃん別に」
「別に責めてはねえよ。
ただお前相合傘が好きなんだなって思っただけ」
む、拓哉にしては鋭いと思ったが、にも分かっってなかった
私が好きなのは拓哉であって、相合傘じゃない。
なんども言っているのに、拓哉は全然分かってくれない
こうなったら……
私は、思いっきり拓哉の体に密着する。
「引っ付き過ぎじゃね。
歩きにくい」
案の定、拓哉は文句を言い始めた。
でも計算内、論破してやる。
「離れてたら雨でぬれるでしょ?
私が風邪をひいてもいいって言うの?」
「そうは言ってないだろ。
とにかく少し離れろ」
「いいじゃん、雨だよ?
あらゆるカップルがくっついても良い、大イベントだよ」
「そんな大層なイベントじゃないから!」
「この時期にカップルは相合傘をするのは義務です。
おとなしく引っ付かれてください」
「話を聞け――あ」
「何かあった?」
「いや、雨あがってると思って」
周りを見渡すと、すでに雨は上がり、遠くの方が明るくなっていた。
拓哉と言い争いをしているうちに、雨がやんでしまったようだ……
これでは拓哉とイチャイチャできない。
いや、まだだ……まだ手はあるはず……
だが、私が遠くの景色に気を取られている隙に、拓哉が傘を畳んでしまった。
「待ってよ、なんで傘畳むの!?
相合傘出来ないじゃん」
「いやいや、雨降ってないなら、傘を差す必要ないだろ?」
私の抗議を無視し、拓哉は前を歩いていく。
拓哉は何も分かってない。
確かに私たちは恋人同士。
いつでもイチャイチャ出来る……
けど今日という日に、イチャイチャするタイミングは今しかないんだよ!
こうなったら拓哉には期待できない……
天よ、もう一度雨を!
私にもう一度、拓哉に引っ付いてもいい理由を!
だが私の願いもむなしく、空の雲は徐々に姿を消していき、一気に夏晴れの空になった。
「うわ、いきなり晴れてきたな。
俺、日焼けしやすいんだよなあ……」
なんだって?
『日焼けしやすい』?
これはチャンスだ。
天は私を見捨ててなかった。
「拓哉、これをお持って」
「なんだよ、咲夜……これ日傘か?」
「うん、日傘。
でも一つしかないので、これで相合傘をしましょう。
お互い日焼けしてはいけないからね」
ぁぁ、 … 投稿出来なくてすまないね、
色々とあって…さて、今日は私の数ヶ月前の話をしよう。
あの人のことは本当に忘れられないさ。
…、 私は貴方が居たから別れや後悔を学べた。
それは数ヶ月前、私はね、思いを寄せている人が居たのだよ。
…まぁ、その人が私の事好きなのはすこーし勘づいていた。
告白をして、まぁおっけいを貰い、幸せだった。
家に帰り、食、寝、また起き学校へを繰り返すうちに、
私の恋人からね、悪い噂が立ったのだよ。私はね陰口が何よりも大嫌いで、それを言ってた…ってなると、本当に拒絶反応が起こるぐらいだよ
あまりにもそれが嫌で別れてしまったんだ…。
だが私は変な依存?をしたかなんかで、その人の事が今も忘れられないまま、
向こうが今誰を好きなのかも曖昧…。
さて、君達ならどうするかな?
今日は…課題を出してみよう。
君達ならこの状況をどうやって打破するかな?( 題 あなたがいたから )
【あなたがいたから】
そう
俺は楽しく笑えてたんだなぁ
いつか来るとは分かっていたし
当たり前だとも思ってはなかったけど
こうも調子が狂うとは
その前は
俺って
どうだったっけ?
あなたがいたから、たくさんの幸せを感じた。
あなたがいたから、すきなことが増えた。
あなたがいたから、楽しいと思えるようになった。
わたしの中であなたはいちばんだけれど、
あなたの中では、わたしだけじゃない。
あなたがいたから
私は新しい人生を歩んだ。
病弱で、痩せっぽっちで、何のいいところもないから人生悲観していたけれど、
あなたが結婚したい
って言ってくれたから結婚できた。
病弱だったから子供は難しいって言われたけれど、
早くに結婚して授かって、どうにかこうにか産む事ができた。
お金ないし、健康でもない私にも人並みの生活させてもらえた。
ワンオペ育児とお金ないから病院に行けないのコンボで逞しくなれた。
あなたに傷つけられて、今も病院通いだけど逞しくなれたしどうって事ないって思えるの。
あなたがいなかったら、こんなに逞しくなれなかった。
あなたがいたから、今より不幸な事はないって思えるの
あなたがいなかったら弱い私のままだったかもね
あなたがいたから、強くなれたのね
あなたがいなかったら、どんな人生だったろうか?
あなたがいたから、私、あなたが嫌いって感情を知りました。
貴女がいたから、俺は人を愛することを知ることができました。
ああ。
俺の愛する、たった一人のひと。
どうか、どうか、幸福に生きてください。
幸せに笑っていてください。
ただそれだけが、俺の願いです。
《あなたがいたから》
「それでね、二人揃ってお礼をしてくれたのが凄く可愛くって。」
そう上機嫌に語る彼女の話を、僕は爽やかなストレートティーの香しさを楽しみながら聞いていた。
話は少し遡る。
強めの雨脚の中で帰路に就いていた僕は、通りの喫茶店の前を見覚えのある女性物の傘が通るのを見掛けた。
彼女にしては傘の位置が低い。そう思ってよく見れば、被っていたのは小さな男女の二人組みだった。
偶然同じ傘だったのかと何気なくガラス越しに店内を見やれば、窓際の席から外を見ている彼女と目が合った。
驚いた彼女の様子からもしやと思い店に入れば、やはり手元に傘は無く。
状況を把握した僕は、とりあえず雨脚が弱まるまでと彼女の向かい側に座り紅茶を楽しんでいた。
聞けば、ちょうど子供達がお使いを終え帰宅しようとしたところに雨が降り出したらしい。
親御さんも心配しているだろうと傘を渡すと、その後の自分を気遣いながらも受け取ってくれたと嬉しそうに語る彼女。
そんな彼女の表情は、手に持つミルクティーのような穏やかな笑顔で満ちている。
「その子達は幸運でしたね。あなたがいなければこの雨の中立ち往生だったのですから。」
外を見れば、雨はしとしと振りになっている。これは長引きそうだ。
「うん、本当に居合わせてよかった。」
同じく外を見て彼女は答える。大きな瞳に思いやりを乗せて。
彼女の横顔に思わず目が釘付けになる。
その慈愛の眼差し、次はどこへ向くのだろう。
理由もない考えに耽りかけたところで、ふと思い至る。
「そういえば、あなた帰りはどうするつもりだったのですか?」
指摘をすれば、ちらりこちらに向けた視線をまた軽く外しながら彼女は言う。
「あ…まあ最悪走って帰れば何とかなるかなー、と…。」
浮かべる苦笑いに頭を抱えたくなる。全身濡れ鼠になるつもりだったのか、と。
「何を言ってるんですか。風邪を引いてしまいますよ。」
身体は大切にしなければ、と注意すればするりと返ってきた言葉。
「ごめん。だから私も幸運だったな、って。あなたが来てくれて。」
溢れるような笑顔の眩しさと共にその言葉は僕の心に暖かく染み入った。
「謝らなくていいですよ。雨がこのままなら、一緒に傘に入って帰りましょう。」
妥当な提案の影に、雨が弱まりませんようにと秘密の願いを込めて。
考えれば、この店に入るのはいつ振りだろうか。何しろ職務に忙殺されて、通り道にはあれど入ろうかという心の余裕をここ数年は持ち合わせていなかった。
ふわり漂う柑橘を思わせる芳香を纏った湯気に、心も解ける。切っ掛けでもなければ、こんなゆるりとした安心感を味わうこともなかっただろう。
これも、あなたのおかげですね。
あなたがいたから手に出来る、今の変わらぬ日々の中にあるたくさんの小さな幸福。
『あなたがいたから』
人気のないカフェの、陽のあたる位置で珈琲を頂きながら新聞を読む。この一時が、私にとっての娯楽だ。
新聞にはでかでかと、英雄と書かれている。その隣には私の夫の写真が一枚。二年ほど前に、遺影にしてくれと言われた写真が使われている。それを見て、もう夫は帰ってこないんだと思い知らされた。知っていたはずなのに、分かっていたはずなのに。頭のどこかで、嘘だと何度もそれを否定していた。
唯一の娯楽の時が、まるで地獄にでも変わったようで。いつの間にか珈琲は冷えていて、陽も落ちていて、闇が街を包み込む一歩手前だった。
「お葬式明日やるからね」
義母のそんな言葉も、傷ついた心に重くのしかかる。初めて行くお葬式が夫のだなんて。
神様は、なんて残酷なことをするんだろうか。
「あなたがいたから」
あっという間に時は過ぎてしまって
なかなか言えなかった
確かなことは
がむしゃらに頑張っているあなたが
いたたまれないほどに
大切なんだと
数えられないほどに
乱雑な思い出のすべてに
私が居れる場所がある
〜鯖缶のコーナー〜
縦読みでもお楽しみください。
大切な方と良くやり取りした
遊び方でした。
久しぶりに思い出しました。
あの頃に戻ってみたいなぁ〜