『あじさい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
お題
『あじさい』
友「ねぇ、あじさい、咲いてるよ」
友「綺麗だね、」
「うん。めっちゃ、」
私にとってあじさいは特別な花
亡くなってしまった祖父との思い出が詰まっているから
いつも通りがかる道の植え込みに咲くアジサイ。
花びらに水滴が付いていた。生憎の雨すら特別な宝石のように魅せる。不思議な紫の艶やかな姿。
自分の愛する人に少し重ねて花に指先を近づける。雫の冷たさと滑らかな花びらの肌触りがますますその人を想起させ、思わず口元が緩みかけた。
数回ほど指先で撫でてから、アジサイに別れを告げる。
こうして此処を通りすがったのは、これからその人と出掛けるから。
何歩か足を進め、一度植え込みに振り返る。
魅惑の色を生み出す原理をふと思い出し、小さく息を吐き出しながら心の中で願いを掛けた。
どうか移ろわないで、色変わりの花のように。
窓を叩く雨と行き交う車
ぼんやりと眺める僕に
口数多くない君はいつか
『紫陽花が好き』と言っていたね
情熱だけで走れたかもしれない
僕達の恋は進む事も
引き返す勇気も持てないまま
冷えた体を温め合う時を重ねた
あの紫陽花が咲く頃君からの
さよならに何処か安堵した
僕が居たんだ。
紫陽花の花は約束も交わせず
戸惑い始めたあの頃の僕らを
鮮明に蘇らせる。
近所の紫陽花がきれいに咲いてたのが先週 今週はちょっと枯はじめててちょっと悲しい 山の上の方はまだまだこれからっぽいんだが
紫陽花はいろんな種があるけど山紫陽花がなんとなく好き
―あじさい―
紫陽花が好き。
特に雨に濡れた紫陽花は、花も葉も色が濃くなったように見えてつやつやと輝いている。
【あじさい】
あじさいがさきました。とてもきれいです。
ぼくのまわりではあめでこわくなっちゃうひともいるけれどみんなやさしいです。
そのおこったひとたちもあじさいを見たらげんきになります。
そんなことを書いたのがもう二十年前の話。あの時は知らなかった。なんで、怒っていたのか。雨だから? 違う。花の匂いが嫌いだから? 違う。両親は梅雨が終わる季節に離婚した。俺は母さんについて行った。暗黙の了解で円満離婚ってことになってる。絶対違っただろ。紫陽花が咲く季節には思い出す、その時のこと。今とは比べものにならないくらい怒っていた、母さん。その後何年か経ってから再婚した、母さん。あの時、きっと元気になってくれたのは俺が紫陽花を見て笑顔になったからなんだと思う。二人は俺を好きだった。俺も二人が好きだった。けれど、二人の間に愛はなかったらしい。父さんは男が好きで母さんは俺を育てるために必死だったからそんなこと理解する暇さえなかったんだ。折り合いが付けられず喧嘩、喧嘩。今、言うには「今は気持ちがわかるんだけどね。」なんて。嫌じゃなかったのか、なんて今更すぎる。それでも、再婚相手ができたんだ。母さんを愛してくれて俺を本当の息子のように思う人。虫を見せても花をあげても喜んでくれた人。父さんもそうだった。きっと、あの頃何も分かっていなかった俺はこんなことになるなんて想像出来てなかったと思う。何食わぬ顔で再婚相手になる男をただの遊び相手くらいにしか思っていなかった。母さんは何年も頑張っていたと思う。支えてくれる人がいるにしろ俺を愛してくれた。だから、曲がらなかったんだ。
紫陽花が咲きました。とても綺麗です。
俺のことを愛してくれてありがとう。恩返しになるか分からないけれど俺はきっと幸せになるよ。
いつか、虫を見せられて花をもらって喜べるように。
「結婚おめでとう。」
書く習慣/70日目。
「あじさい」…
私「鯵祭か、いいよね…アジ釣りは、日本で夏から秋までだから…刺身にしたりフライにしたり……うん…アニサキス!」
何?、紫陽花?の方か?
紫陽花か〜、
梅雨とか、カタツムリとか、虹とか、カエル、
そこら辺のイメージがセットなんだよね
個人的にだけど…
確か、紫陽花は…
青色、紫色、ピンク色、白色とか
種類があって、
花言葉が、
移り気、浮気、無常、
そして、色によって花言葉も違う様で、
ピンクが、「元気な女性」「強い愛情」
紫と青が、「冷淡」「知的」
「神秘的」「辛抱強い愛」
白が、「寛容」「一途な愛情」
とかある様です。
梅雨みたいに突然、雨降ったり偶に晴れたり
みたいな変わり様みたい。
あじさい(♪) って不思議
・・・なんか出てきそう…
私「あ、思い出した…」
私の おばあちゃん の庭では、
紫陽花が咲いてて、確認したら…
全部、白い紫陽花でした。
寛大で一途な愛情なんやな…
それと、あじさい は
お祝い事などに送る花として良いで
とても簡単に育てやすいとの事で、
それに、色によって花言葉が違うので
メッセージにもなるね
私は貰ったことないけど(泣)
君達は紫陽花で、どんな色かな?
(・🦊・)𓂃❁⃘𓈒𓏸ミエナイダロ?!
私は、紫の紫陽花を表しよう、
紫色は昔から
皇族の色、贅沢の色、でね
それにプラス、知的と神秘的を…。
シアン アイ の紫猫、
私が初めて描いたイラストも紫色だったな…
緑も好きだけどね。
では、また明日…
こちら、アジの開き…
紫陽花の葉を盛り付けて。
パク🌿( ^p^ )ウッ!
🪦 チーン…
『化学反応で発生した青酸によって中毒シ』
【あじさい】
窓の外では絶え間なく雨が降り注いでいる。憂鬱な気分でそれを眺めながら手元の雑誌のページをぱらぱらとめくっていれば、スマホをいじっていたはずの君の顔がすぐ横に近づいていた。
「あのさ、今から出かけない?」
「え。嫌だけど」
反射的に返していた。そもそも私が梅雨を大嫌いなことなんて、とっくに君は知っているはずなのに。少しだけ心がモヤモヤとする。そんな私の目の前に、君のスマホが差し出された。
「これ、すごく綺麗だったから。君と一緒に見てみたいなって思ったんだ」
どうやらSNSに投稿された写真らしい。青と紫の満開の紫陽花を雨雫が美しく彩っている。あまりに幻想的な風景に、思わず息を呑んだ。
「もちろん無理にとは言わないけど……」
不安そうに眉を下げた君の様子がいじらしくて、そっとその手を取った。外では周りから頼りにされる優等生の君が、私の前でだけはいつもこうして素直な幼さを覗かせてくれる。だから私も、君となら一緒にいても良いかなって思えるんだ。
「良いよ、行こっか」
雨の日に出かけるなんて、君とじゃなかったら絶対にしないけど。だけど君と二人で傘をさして、並んで見る紫陽花はきっとこの上もなく麗しい。嬉しそうに口元を綻ばせた君の笑顔に、何故だか私の気持ちまで晴れやかになった。
バイトしている花屋の向かいにあじさいが咲く季節になった。
店長がこの店にも入れてくれたらいいのに。
きょうの客は結婚記念日で、ときてちょっと、かなりチクリとした。
私の彼はいなくなった。
誕生日にあじさいをよく送ってきた。
あじさいは、浮気なんて意味もあるものだからすこし嫌だった。
言葉どおり彼はきれいに女をつくっていた。
ショックだったけど話せばわかると思って酒を用意して待ったっけ。
彼はきれいに酔って、話せる空気じゃなくなって、水を買ってやった。
ついでに洗剤とかも買い足しておいたっけ。
そっからは酔って知らないけど。
その晩、雨で湿った地面で彼は死んだ。
だから彼の親に赤いあじさいを届けた。
死因はなんだっけ。あ、なんかよくわからないの飲んだっけ。
もう1年。
私はあれからすこしあじさいが好きになった。
あじさい
あじさいを見ると、目がうるうるするんだ。
いなくなってしまった君が好きな花だったから
あじさいの色を見ると、心がじんわりするんだ。
遠くのむこうに行っちゃった君がよくつけていたあじさいの髪飾りの色だったから
あじさいの匂いをかぐと、寂しくなるんだ。
親愛なるあの人の全てを感じれてしまうから
あぁ、思い出の花、色、匂い、すべて分かる
一夜だけでも良いから会いたい
そう本気で願うよ、
また梅雨の季節がやってくる
またあじさいが咲き誇る
【あじさい】
目の前がくすむ視界の中。
轟々と横槍の雨が降る。
それはまるで、別世界へ誘われたような心地がして。
我思う。この僅かな色彩の霞の世界へ身をーー。
◾︎
西暦x年。
この世界には雨しか降らない。
ざぁざぁと。
ポツポツと。
晴天の日を生まれてこの方見た事がない。
昔、昔のお話では、お日様とお月様があり、どちらも天遠い大空に燦々と、淡々と輝いていたらしい。
「ねぇ、お母さん。なんで雨は降り続けてるの?」
それは神様がお怒りになったからだよ。
「なんで、かみさまは怒っちゃったの?」
地上に住む人々が、人殺しや戦争、自然に悪さをしたり、苦しい事や、悲しい事をいっぱい。いっぱいしてしまったからだよ。
「いっぱい??」
そういっぱい。
母は言いました。これは神様の怒りの声だと。
近所のお爺さんは言いました。これは神様の悲しみの雫だと。
雨が降りやまなかった当時、地上に住む人々には色んな災害を体験したと授業で習いました。
津波や地割れ。
浸水や、土砂崩れ。
人口は減り、人々は住むことろを無くし、今の姿になったそうです。
そう。鉄と塀に囲まれた、大きな水路がある水の都市に。
食べるものも減りました。
昔は野菜や肉などもあったらしいけど、今は固形のステックや、プロテイン。
味の薄いシリアルバー等。
昔は大陸に色んな国が混在し、それぞれの文化があったとされてます。
でも、今は違う。
名前も、髪色も話す言葉もすごく少なくなったとされてます。
私の住んでるところは、大和国。
帝都・時雨区、港町。
名前は、詞音・栗花落 (ことね・つゆり)
どこで混ざってしまったのか。
その記載は残ってません。
ただ、細々とした細い繋がりの中。
苗字と名前を逆に綴る国になったそうです。
私は思います。
ザァザァと横槍の雨の日に。
しとしとと遠くまで澄んで見える雨の日に。
いつか、神様って存在の。
哀しみや、苦しみが、少しでも軽くなった頃。
分厚い鉛色の雲の向こう。
産まれてこの方。見た事がない青色の空。
光の柱から零れる七色に輝く梯子を。
いつか。いつか。ーーーーみてみたいと。
あじさい
帰路を急いでいた。
空は薄暗く、視界は霞んでいる。
傘こそ差しているが、
足元はすでにべちゃべちゃだ。
普段は気にならないのに、
こういう日は駅から遠い自分の家が憎らしい。
視界の隅に何かを捉えて、思わず足を止めた。
濡れるのも構わず手を伸ばす。
こんなところでも咲くんだ。
田舎にはたくさん咲いていた。
ただ、田舎に比べて少し赤みが強い。
土地の質で花の色が変わるんだっけ。
こんなところで、土地の違いを感じるなんて。
行き交う人の数、建っているビル群。
違いなんて、いくらでもあるのに。
ふと、手元に光が刺す。
いつの間にか、雨が止んでいた。
花びらに溜まった水滴が光を反射し、
あじさいの花がキラキラときらめいている。
一度しゃがんで花びらをなでてから立ち上がる。
この街での暮らしは始まったばかり。
未来はきっと、希望に満ちている。
あじさい
雨音が部屋中を満たしている。
義息子は机に向かって手を動かしていた。沈黙が気まずい。
「彼方くん、夕飯何食べたい?」
さり気なく声をかけてみる。が、返事はなかった。心が折れそうだ。再婚して7か月。懐くどころか会話も不可能とは。
「できた」
彼はリビングを出て行った。完全無視。
「……うわ」
机には折り紙の紫陽花が咲いていた。
画用紙とのりを持って彼が戻ってきた。
「えっと、好きなものでいいよ。お義母さんの」
「!」
※あじさいの花言葉……家族、団欒
あじさいの花言葉は「移ろい」だと言う。
たくさんの人と恋に落ちてきたあなたにぴったりね、なんて台詞もようやく言えるのだろう。
もうすぐ別れの言葉を私に告げるあなたに、たくさんの呪詛とわずかに残った愛と共に送ってあげるわ。
[あじさい]
先日、公園を歩いていたらきれいに咲いている
あじさいを見つけた。ただ、その隣には
まだ咲いていないあじさいがあった。
同じあじさいだけど、
[みんなちがってみんないい]。人間も同じだよ
あじさい
そのあじさいから、ぽとり、ぽとりとカタツムリが落ちていく
「あーあ、これも考えものねぇ、落っこちたカタツムリをよそにやるのも結構な手間ね」
「殺虫剤でも撒いたの?」
「違うわよ、カタツムリは酔っ払ってるの」
「酔っ払うだって?」
「このあじさいは新種でね、遺伝子操作でカタツムリが酔っ払う成分が入ってるのよ」
「それでカタツムリを追っ払おうってわけか」
「そういうこと!カタツムリを殺さず避けるってわけ」
「なるほど、酔っ払わせてねぇ...でもそううまくいくかな...」
それからすぐ、新種アルコール・あじさいは販売中止となった
酔をもとめてカタツムリが凝りもせず鈴なりになる欠陥があったからだという
中学の通学路にあった小さなお寺の道端に
あじさいがたくさん植えられていました
あじさいを目にするとその光景と
雨の湿ったような匂いを思い出します
あじさい
「この私のあじさいが枯れるまであなたの願いを3つ叶えて差し上げましょう!」
謎の男は急に現れてそんなことを言った。
一本のあじさいをもっている。
「はい?何言ってるんですか?
っていうか、あなたどこから来たんですか?」
急に現れて不思議なことを言って意味がわからない。
何よ、枯れるまで3つの願いを叶えるって。
「そんなことはおいといて、あなたがこの出来事を信じないで、私を追い出すというなら他の人のところにいくんですよ?いいんですか?私の言っていることは本当です。」
それでも、突然の出来事で理解できない。
私は黙っていると、
「はぁー、わかりました。
あなたにもせっかくチャンスが回ってきたというのに無駄にするなんて、後悔しても知りませんからね?」
そう言って、謎の男は窓から出ようとしていた。
この男は普通ではないし、もしかすると人間ではないのかもしれない。今だって、当たり前のように窓から出ようとしているんだから。
だったら、まだ、信じられてはいないけど、これを利用して願いを叶えてもらったほうが得だろう。
「分かった。あなたが本当に願いを叶えてくれるのならお願いしたいわ。いい?」
私は窓から出ようとしている男を慌てて止めて、その背中に投げかけた。
「わかりました。あなたの願いを叶えましょう。
ただし、3つです。早速、一つ目の願いことをしますか?」
「ええ、お願いするわ。」
私が頷くと謎の男は私の近くまで来て、説明を始めた。
「では、願いを私の目をみて、心の中で唱えてください。私がいいというまでその願いをひたすら唱えるんです。多少なら構いませんが他のことを考えるのはやめてください。願いに集中するのです。わかりましたか?」
上手くできるかな?
少しドキドキしながら男の人の合図で目を閉じて心の中で願いを唱える。
私が願うことはおばあちゃんのことだ。
おばあちゃんは最近、持病がひどくなって入院している。
おばあちゃんの病気が少しでも良くなりますように。
男に言われた通りひたすら願っていると、しばらくしてから男は目を開けて良いと言った。
私は目を開けると私はベッドに横たわっていた。
な〜んだ。夢か。不思議な夢見たもんだな。
少しがっかりして、水を飲みに台所に行くと、お母さんがびっくりしたように言ってきた。
「あんた、何してるの?
今日はおばあちゃんに会いに病院に行く予定でしょ?
部屋で準備してるのかと思ったら!早く支度しなさい。」
あっ、そうだった。今日面会に行く予定のこと忘れてた!もう〜、急がなきゃ!
私は急いで支度をしておばあちゃんに会いに病院に向かった。
病院に着いておばあちゃんの病室に入るといつもよりおばあちゃんは元気そうに見える。
「おばあちゃん、具合はどう?」
「それがねぇ〜、あみちゃん!さっきご飯を食べてからなんだか今までとは違って調子がすごくいいのよ!」
確かにいつもよりも具合が良さそうだ。
おばあちゃんと話しているとお医者がきて、微笑みながらこう言った。
「さなえさん、お昼ご飯を食べた後の検査ですごく、容体が安定していたので一週間後には退院出来そうです。
良かったですねー。なぜ急にこんなに調子が良くなったのは私も分かりませんが、良かったです。」
そうなふうに嬉しいお知らせをされて、おばあちゃんはとっても喜んでいた。
良かった。おばあちゃんが元気になって!
私は安心して家に帰った。
家に着いたら自分の部屋に向かう。
いつものようにドアを開けて入ると、夢の中にでてきた男がいた。
「どうでした?おばあちゃん元気になってたてしょう?」
えっ?夢じゃなかったの?
じゃあ、あの時私がおばあちゃんが元気になる様にって願ったのが叶ったってこと?
そう思い男の方を見ると男の人は頷いてこう言った。
「そうです。あなたが願ったことが叶ったんです。」
「でも、私あなたに目を開けてって言われてから目を開けたらベッドなかでした。てっきり夢だと思ってたんですけど・・・・・。」
なぜ?
問いかるように男の方を見ると、申し訳なさそうな顔で言った。
「それが、願いを叶えた方は目を開ける時に私はいなくなっておかないといけない決まりなんです。
だからベッドに横たわっていてもらいました。」
申し訳なさそうに言っていたけれど、私には感謝の気持ちでいっぱいだった。
「いえ、祖母を救ってくれて本当にありがとうございました。」
感謝の言葉を述べる。
すると、その男は微笑んで話した。
「はい。あなたの願いはまだあと2つ叶えることができます。今の時点で何かありますか?」
うーん、今のところは大丈夫かな・・・。
「いえ、今はまだ大丈夫です。」
「分かりました。では、願いを叶えたい時に強く願いたいと思ってください。そしたら私が現れますから。」
男はそう言って消えた。
最初は信じられなかったけど、願いは本当に叶ったんだ。良かった。
それから私は後2つの願いを3ヶ月ぐらいでどちらもちゃんと願いどうり叶えてもらった。
そして、3つ目の願いをする時に男は言った。
「これであなたの3つの願いは終わりました。
最後にあなたにお願いがあります。
このあじさいをきちんと日光にあててお水をやって、また、育ててくれませんか?今は枯れてますが、きちんとお世話をすればまた咲くので。どうかよろしくお願いします。
綺麗に咲いたら私が取りに来ますので。」
今まで叶えてもらったんだ。こんなことお安い御用だ。
「はい、分かりました。大切に育てます。今までありがとうございました。一つ気になるんですけど、あじさい育てて咲いたらこのあじさいはどうするんですか?」
私がそう聞くと、男は微笑んで言った。
「このあじさいで願いを繋ぐんです。
このあじさいのおかげで願いを叶えてもらった人にあじさいを大切に育ててもらい、次の人へ幸せを繋ぐ。
そうしてるんです。」
そうだったんだ。
私が頷いたのを確認すると男は消えていった。
私はその後大切に毎日毎日お世話をして育てていった。
次の人が幸せになりますように。
そう願って。
完
うーん?面白かったですか?
読んでくれた方、ありがとうございます!
幸せを繋ぐ、我ながらいいこと書きました〜笑笑
駅の西口を出ると
すぐ目の前に丘がある
とても急な坂道で
特別用がない限り
できれば上りたくないところ
でもこの季節だけは特別
だって丘の斜面は全部あじさい
色とりどりに埋め尽くされて
雨の中 傘を手に
足もとを気にしながらでも
ゆっくり上りたくなる
雨の雫を受けて揺れるあじさい
虹色の雲の中をのぼって行くよう
丘の中腹には神社
丘の上には蓮の池
神さまもお釈迦さまも
この丘にいらっしゃるようす
上りきると
丘の裾を流れる川の向こうには
遠く見渡すかぎり 雨に煙る景色
あじさいの雲の上に立ち
天からの恵みの雨が
大地を潤しているのを見ていると
まるで自分も
神さまになったみたい
「あじさい」
#134
題名あじさい
あじさいはお花だ
だけどあじさいの葉っぱには毒がある
なぜあじさいの葉っぱに毒があるのにあじさいには
毒がないのだろう?
なぜあじさいは葉っぱにだけ毒があるのだろう?