窓を叩く雨と行き交う車ぼんやりと眺める僕に口数多くない君はいつか『紫陽花が好き』と言っていたね情熱だけで走れたかもしれない僕達の恋は進む事も引き返す勇気も持てないまま冷えた体を温め合う時を重ねたあの紫陽花が咲く頃君からのさよならに何処か安堵した僕が居たんだ。紫陽花の花は約束も交わせず戸惑い始めたあの頃の僕らを鮮明に蘇らせる。
6/13/2023, 11:36:54 AM