規範に縛られた軟弱根性無し

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7/17/2024, 10:48:34 AM

夕方の帰宅途中。私は、数え切れない数のカラスに囲まれ、全てのカラスに目を向けられていた。
空、電線、柵、地面、あの真っ黒で何を考えてるかわからない面に全方向からじっと見つめられているのだ。これで恐怖を抱かないやつはいるだろうか。
本来野生動物は本能に従い生きている。だが、あのカラスたちからは明確な殺意を感じた。「食うための殺し」ではなく、「復讐の殺し」だ。
私はあの時、夢中で逃げ出した。全速力で帰宅して、なぜこうなったか理由を考える。興奮状態で、思考能力がどん底だったが、だんだん思い出してきた。
一般常識を蓄えた今ならわかる。私がなぜカラスから殺意を向けられたか。それは、私がカラスを日常的に食べていたから。
もちろんこれは法律に触れる。だから隠れて食べていた。親も知らない。別に空腹だったからとか、貧乏だからとかいう金銭的な理由ではない。単純に美味しかったんだもん。特に目なんか最高だった。焼き魚の目も美味しいけど、カラスの目は比較にならないほど美味しい。まさに雲泥の差。もちろんお肉も美味しい。でもカラスを食べることで何よりも最高だったのは、死に行くカラスの顔を間近で見られるからだ。元々生気が感じられないカラスの目は、死に近づくほど輝いて見えた。そんなカラスが大好きだった。
あの時親にバレていなかったら今でも隠れてカラスを食べていただろう。
思い出しているうちにまた食べたくなってきた。外には先ほどのカラスたちが私が外に出てくるのを今か今かと待ちわびているだろう。早く出迎えてあげないと。なんで忘れていたんだろう。美味しそう。
私カラス大〜好き。おいで、美味しいカラスさん達。顔を見せて?



ちょっと変な話だけど
考えてたらカラスに囲まれるビジョンが湧いた

7/16/2024, 11:02:57 AM

虚無感に囚われ、無気力に空を見上げる。
「働きたくないよ…怖いよ」
憎たらしくも空は快晴だ。無責任な言葉をかけられているように感じ。体が押し潰される。
どんなに辛くても、会社に行かなきゃいけないし。自殺なんてする覚悟も無い。自殺できる覚悟があるなら、そもそも病んだりしない。
心は恐怖と焦りに支配され、でも体は素直で動こうとしない。
もう10時をすぎている。
「会社…遅刻だな…無断欠勤になるか」
無断欠勤で会社をクビになればいっそ楽なのに。
心は急かす。早く準備を、今行けば行かないよりマシだ!早く!怒られるぞ!
吐きたかった。嫌な感情もろとも外に出ると思ったからだ。だが俺の腹には何も入っていない。
「入れればいいんだ…」
そりゃあそういう結論になるだろうが、体は石になったように重く動かない。
「食えるもの…吐けるものは…」
吐きたい…吐きたい。
吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい吐きたい
吐きたい!吐く吐く吐く!!!
夢中で自分の腕を噛みちぎって飲み込んだ。味?そんなの知るか!俺は吐きたいんだ。
歯に何か硬いのがぶつかった。骨?だ多分。俺は骨を避けて、食い進めた。指をしゃぶって骨まで食いちぎって飲み込んだ。痛くはない。吐きたい。それだけだ。
左腕を平らげたがまだ足りない。右腕も平らげた。まだ。足も食った。もっともっと。仕方ないので腕や足の骨も食った。歯を何本も犠牲にして無理やり飲み込んだ。少し満たされた。
「うっ…!」
血が染み込んだカーペットの上に全てぶちまけた。気持ちよかった。
幸せ。そう感じた瞬間、急に痛みが襲ってきた。
「あ゛っ!あぁぁ、はぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛。うぐぅ゛ぁ゛あ゛!」
四肢を何箇所も同時に噛みちぎられた。高速の電車に轢かれて、四肢をグズグズに押しつぶされる痛み。
肉の筋一つ一つがブチブチと乱暴にちぎられていく。骨の塊が喉を詰まらせる。血と一緒に魂が流れ出る。
「い゛、か…ぁ、あ゛あ゛…お゛ぁ」
頭を締め付けたかったが、締め付けるための腕が無い。のたうち回りたかったが、四肢がなくてクネクネ動くしかない。早く死にたいのに、痛みがそれを許さない。血も生気も唾液も何もかもぶちまけ、絶叫しながら苦痛に従った。
死にたいよ。助けて。早く殺して。
生存本能が全てを邪魔する。息を止めたくても勝手に吸わされる。

一体どれくらい悶えていたのか知らないが、俺は何百人、何万人もの人の苦痛ォ同時に味わった。


発想の移り変わり?が激しすぎる。
もっとグロく表現したいね。

7/15/2024, 12:27:44 PM

「ねぇ、ほんとに私でいいの?」
「何を気にする必要がある?俺は君が好きなんだ!ミサキ。理由なんかいらない」
「嬉しい。嬉しいよ!ありがとう!私も大好き!」
彼女がなぜこんなことを問うのか。理由は、彼女が身体障害者だからだ。右腕、左手の親指以外の指、左耳、左目が無く、体全体に火傷を負っている。顔にも酷い火傷あとがある。高校生の時に、父親の寝タバコが原因で大火事になったそうだ。
つい1週間前、俺はミサキに意を決してプロポーズをした。ミサキは大泣きして、プロポーズにイエスと答えてくれた。
明日、俺の父親に結婚することを報告しに行く。ミサキと一緒に。
「カズキ君のお父さんに私どう思われるかな?」
「大丈夫だよ。親父は否定する様な人じゃ無い。安心して?」
「うん。カズキ君のお父さんだもんね。いい人だよね」
とは言いつつ、ミサキの顔は曇っていた。

その日の夜。
最初は2人で手を繋ぎながら、穏やかに寝ていた。
数分経って、ミサキはで俺の胸でポロポロ泣き始めた。
「やっぱり怖いや。私なんかがカズキ君と」
「ミサキ…」
俺はどうしてこの時、何も答えてあげられなかったのだろう。

「いつも車道側歩いてくれてありがとね」
「えっ?」
「私そういうとこちゃんと見てるんだよ?君のそういうとこ大好きだよ?」
「俺もそうやって可愛く人を褒めてくれるミサキが大好き」
「えへへ」
そんなことを話しながら、俺の実家に向かっている。
大丈夫だ。親父はミサキみたいな人を否定する人じゃない。きっと結婚を許してもらえる。何を心配してるんだ俺は。

実家についた。
母に客間に案内され、入ると親父がどっかり座っていた。
「親父、俺はミサキと結婚する。いいか?」
「お父様。私はあなたの息子さんを心から愛しています。確かにこんななりですが、それでも私が思っている愛は…」
「少し…息子と2人にしてくれないか」
「えっと…は、はい」
嫌な予感がした。
ミサキが部屋を出て行った。
「カズキ、なぜあんな女と結婚するんだ。不便じゃないか」
もうこいつと話すべきではないと直感した。嫌な予感はやはり的中した。
「…もういい。お前と話す義理はない」
「父親に向かってその態度はおかしいんじゃないか?」
親父は冷酷だった。最低なクズ男。
「あんな汚らわしい女のどこがいいんだ!よく考えろ。冷静になれ馬鹿野郎!」
「うるさい!黙れカス人間が。その口、針で串刺しにして開かなくするぞ!何も知らねぇくせに、なんで真っ向から否定するんだよ!」
「カズキ。最後のチャンスだ。あんな女とは馴れ合うな。このチャンスを無駄にするなら勘当だ。いいな?」
勘当。つまり縁切りである。
「上等じゃねぇか。お前みたいなドクズ野郎の息子になったことは、俺の人生の最大の汚点だ!二度と顔見せるな!」
あんな奴すぐに殺すべきだったろうが、それよりミサキが心配だった。すぐに部屋を出てミサキを探す。
ミサキは隣の部屋で待たされていた。十中八九親父の怒鳴り声を聞いているだろう。その証拠に、すでに泣いている。
「ミサキ。ミサキ大丈夫だ。あんなの気にするな。結婚しようミサキ。」
ミサキは何も言わず、ただ泣きじゃくっていた。
俺はミサキを支えながら家へ帰る。実家にいた時間より、実家に行った時間の方が遥かに長かった。

ミサキが、自室から出てこなくなった。人生で一番の絶望を味わったはずだ。
俺があんなに大丈夫だと言い聞かせなければよかったのか?なんて言えばよかったのか。
「ミサキ?入ってもいいかな?」
「ダメだよ。私と一緒じゃ」
今やドア越しでしか話せない。俺は、ミサキと親父を合わせた俺に怒りをぶつけ、全身あざだらけだ。
「何日も飲まず食わずで生きてけないよ。ほら、一緒にご飯たべよ?な?」
ドア越しに、生きなくていいよと聞こえた気がする。
なんで俺はあの時、無理やり部屋に入って抱きしめてやれなかったんだろう。ミサキが俺をもう信じてくれないと思ったから?ミサキを愛した自分は、ミサキに愛された自分は、こうも簡単に壊れる愛だったのか?

あれから2日経った。声をかけても、ミサキは返事をしてくれなくなった。やっと、ほんとにやっと部屋に入る決心がついたのだが、遅すぎた。
部屋はさほど散らかっていなかった。部屋にあったのは、手紙と…首吊り死体だ。


カズキ君へ

こんな私を愛してくれてありがとう。そしてごめんなさい。私を愛したせいで、君もたくさん傷ついたと思います。本当にごめんなさい。でも嬉しかったです。汚らわしい私でも愛されることはできるんだって。だから、この人生はとっても幸せでした。ありがとう。でももう終わりにしよ?。カズキ君。告白も、デートも、プロポーズも、君との日常全部が私の一生の宝物です。どうか生きてください。私の大好きなカズキ君。愛してるよ。じゃあね。バイバイ。

                  ミサキより

手紙の文字は、何箇所もにじんでいた。
俺はミサキを床に下ろした。
そして気づいたら、自分も首を吊っていた。






長っ!
あぁ、悲しいね
いいけど
こんなの書くの久々すぎて辛いんだけど

7/15/2024, 4:52:49 AM

手を取り合うと聞くと、多くの人は助け合うとか協力するとかそういうのが一番に出てくるだろう。しかし、僕たち夫婦は違う。僕たちが手を取り合うと聞いてまず一番に出てくるのは、"会話"である。

「ハルカ?起きた?おはよ」
妻はコクリと、まだ目覚めきっていない穏やかな目をして頷いた。
朝目覚めておはようと言われたらおはようと返すのが礼儀であり、基本的なコミュニケーションだろう。まして新婚なのだから挨拶くらい当然だ。しかし、僕の妻にはそれができない。なぜなら、彼女には声帯がないからである。
妻の手が僕の手の上に重なり、妻が僕の手の甲に指で文字を書いた。
(おはようカナトさん もう少し手を握らせて?)
「あと10分くらいね?」
(うん!)
これが僕たちのコミュニケーション。妻が僕の手の甲に平仮名を書いて、言いたいことを僕に伝える。最初は妻が何を書いてるのかわからなかったけど、すっかり慣れた。
妻が僕の手を頬ずりしながら二度寝に入ろうとする。僕は妻の頬を突いて起こす。
「そろそろ10分だよ?起きないと」
(しかたないよね あさごはんつくらなきゃだもんね)
「仕事から帰ったらいっぱい撫でてあげるからね」
妻はこの世で一番かわいい笑みを浮かべて頷いた。

「それじゃあ行ってきます」
妻は僕の手を取って
(いってらっしゃい あなた)
そしてキスしてもらって家を出た。

「ただいまハルカ」
(おかえりなさい カナトさん あたまなでて?)
これだから妻はかわいい。言葉を発せない分とても甘えん坊なのだ。
しばらく玄関でハルカを撫で回した。僕のお腹が鳴るまで。
(そうだよね おなかすいてるもんね はやくたべよう)
「そ、そうだね」
もう少し撫でていたかったな。

夕食とお風呂が終わり、2人でソファに腰掛け、テレビを見ていた。もちろん手を握りながら。
(すき)
唐突に書かれたので、何を書かれたのか少しわからなかったが、いつもより強く握ってくる手と赤みがかった顔から大体予想はついた。
僕は妻をソファに押し倒した。そしてキスした。
妻は目をパチパチして動揺している。
おでこを合わせた。妻の顔が夕日の様に真っ赤っかだ。
「かわいいね、ハルカ。もっとしてほしい?」
(もっかい)
再びキスした。妻が僕の体をぎゅっと抱き寄せて密着させた。
(ベッド いこ?)
妻は恥じらいまじりに言った。

薄明かりが灯る寝室。2人はベッドで密着している。
(キスして)
僕たちは唇を押し付け合う。十分キスして離れようとしても、妻の手が僕の頭を抑えて離れるのを許さない。
(すきだよカナトさん だいすき もっとしよ? ぎゅーってしよ?)
手の甲がくすぐったくて、ハルカが好きで、可愛くて、どうにかなってしまう。
ハルカが僕の首筋を甘噛みし始めた。ついでに舐めている。
僕は妻を下にして、妻が僕にやった様に同じことをやり返した。
「はっ、はぁ…はぁっ」
妻の呼吸が揺れまくっている。
「ハルカ、もっといろんなとこにしてほしい?」
(もっと いっぱい して)
書く指が震えていた。

何回したかわからない。いろんなとこにキスし合った、、僕の理性はどこまで耐えられるのだろう。
僕をぎゅっとして離さず、幸せに眠る妻を強く抱き返して、ひたすら耐えた。

「もう、壊れてもいいかな」



改善しました。
はいかわいい。
これでいいかな多分。

7/13/2024, 12:51:19 AM

好き。
私には好きな女の子がいる。その子の名前はアキナさん。今までどんな時でもアキナさんのことを考えていた。小学校高学年くらいから、高校生になる今までずっと好きだ。そしてもちろんこれからも…。
でも、私の恋はいつまで経っても発展しない。なんでかって?それは単純。これまで話したことが2回くらいしか無いから。しかもその2回は授業でのことで、プライベートで話せたことなんて無い。
好き。好きなの。だから、私は一皮剥けるの。勇気を出して!

「ねぇ、アキナさん」
全力で楽しい毎日。1日の活力が燃え尽きる様に暗くなっていく放課後。あたしは話しかけられた。名前はたしか…ヒナ?だったかな。そんな話したことあったっけ?
「何?あたしに用事?」
「えっと…ね、私アキナさんと話してみたくて」
「話?どんな?」
「それは…」
勢いで話しかけてきたんだろう。話のネタが無いらしい。というか、人と話すことが難しい子なんだろ。
「じゃあ、とりあえず自己紹介でもする?」
「う、うん!」
「じゃあ、あたしは新山アキナ。誕生日は5月13日」
「私は…羽瀬ヒナです。誕生日は7月25日です」
「へぇ〜、誕生日今月なんだね」
「は、はい」
ダメだ話が続かねぇ。
「じ、じゃあさ、好きなこと話し合おう。ヒナは何が好きなの?」
「私ですか?!わ、私は…SF小説が好きです。想像豊かで面白いんです」
「そうなんだね!おすすめのかあるの?」
「はい!例えば…」
などとお互いの好みについて語り合い、ちゃっかり一緒に帰ったり、おすすめ小説を貸してもらったりして、あたしとヒナは割と仲良くなった。

ヒナと友達になって数ヶ月経った。気づけば修学旅行が、あと3週間に迫っていた。
「おはよヒナ」
「おはようアキナさん」
「小説ありがとう。今回のもすごい面白かった!」
「そうでしょう!あれ私のお気に入りなの!」
「それはそうと、ヒナは修学旅行どうすんの?誰かと部屋一緒とか、京都を誰かとまわるとか。決まった?」
「ううん、全然」
「じゃさ、あたしと部屋一緒にならない?京都一緒にまわる人はもう決まってるから」
「わ、私でいいの?!」
「全然いいよ〜。じゃあ一緒の部屋ね!」
「うん!」

修学旅行2日目。2人きりのホテルの一室。ヒナは真剣にあたしと向き合っていた。
「アキナさん」
「なに?改まって」
「私は友達なんて全然いたことなくて、こんな私とずっと一緒にいてくれたのはアキナさんだけで、とっても嬉しいの」
「うん」
「だから…ね、おかしいと思うけど」
「うん」
「私、アキナさんのことが大好きなの!だから私を、アキナさんの恋人にしてください!」
ヒナは耳まで真っ赤にして、涙ぐみながら告白した。多分あたしも、同じようにドキドキしていたと思う。
「ヒナ」
「はい!」
「なんであたしがヒナと一緒の部屋になりたいなんて言ったと思う?」
「それは…なんで?って、仲良くなったから?」
「それはそうなんだけどね…」
あたしはヒナのほおに口をつけた。そして囁いた。
「こうしたかったからだよ?ヒナ。好きだよ」
「アキナ…さん」
「泣かないでヒナ。おいで?」
あたし達は濃厚な夜を過ごした。
(変な意味じゃないよ!)

修学旅行4日目
楽しかった京都巡りの夜。なぜだか知らないけど、ホテルの入り口に呼ばれた。誰だろ。少し肌寒いから早くしてくんないかなぁ。ヒナも待ってるし。
「遅れました!ごめんなさい!」
やっと来た。誰だ?この人?
「えっと〜、あなただれ?」
「わ、私は牧野アスカっていいます」
クラスにいたような…いたっけ?
「呼び出してすみません。でも、どうしても伝えたいことがあって!」
「な、何?」
何これデジャブ。
「小学校から今までずっと!ずっとアキナさんが好きでした!私と付き合ってください!」
やっぱり。そして答えは決まっている。
「ごめん。あなたのこと全然知らないし、付き合えない」
「な、ならせめて友達から!」
「悪いけど、あたしもう彼女いるんだよね」
「…え?」
「ごめんね。じゃあね」
泣き声を無視して、あたしはヒナに会いに部屋へ戻った。



割と良いかな
アスカさんごめんね、めっちゃ負けヒロイン
というかヒロインにさえなれていない




「これまでずっと」

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