どこへ行こう
こんなうららかな春の日は、どこに行こうかとワクワクが止まらない。
昭和記念公園のチューリップが余りにも綺麗で2回観に行った。
美術館にも足を運ぶ。私のお気に入りの美術館は、日本画の展示が楽しめる山種美術館だ。
展示品に合わせた和菓子と抹茶のセットも私を魅了して止まない。
娘に、何だか地に足がついていない感じ…。フワフワしてるよ〜と注意される。
事故に遭わない程度に、フワフワしようと思う。
だってこんな新緑の季節に、じっとしていろという方が酷だ。
予算の兼ね合いもあるので、図書館にも通う。
クーポンを使って駅前のMacでポテトとアイスコーヒーを頂くのだって楽しい。
先日は、プラネタリウムに星を観に行った。
お一人様上等!私は1人で気兼ねなく、サクサク出かける。
人生色々あったけれど…今が一番幸せだとつくづく思う。
さあ、明日はどこへ行こう。
考えただけでウキウキしてくる。
明日は、東京オペラシティアートギャラリーに行く予定だ。
こういう、気もそぞろな状態はいっそのこと、続いてほしいものだ。
フラワー
花と漢字で読めば、とても日本的な花をイメージするが、フラワーと明記されると、途端に世界が広がる。
花という漢字も好きだが、英語のflowerもとてもステキだと思う。
フラワーアレンジメントに興味が有り、以前教室に通うか迷った。生け花教室も、一度だけ経験がある。
今でも通いたい教室の上位ランク入りだ。
陶芸も習いたくて、自分の作った花器にお花を生けたいと常々思っている。
私の古い友人に陶芸の先生がいるから、又門を叩こう。
亡くなった両親が唯一残してくれた、私好みの食器が沢山あって、物をこれ以上増やしたくないので、陶芸を習うか二の足を踏んでいる。
春は花が咲き誇り、新緑の季節。新しい息吹を感じながら、一歩踏み出してみようか…。
父が好きだった春に思いあぐねる私がいる。
フラワーの開放感ある言葉表記のように、いっそ自分を解放してみたら、又新しい発見が待っていそうだ。
変化が少し苦手な私も、フラワーの文字に背中を押されつつある。
新しい地図
私は地図が苦手だ。とても方向音痴だからGooglemapを使用しても迷うのだから、相当なものだ。
ただ、地図と聞くと尊敬して止まない人物がいる。皆さんもご存知の「伊能忠敬」である。
地図測量に取り掛かったのが、55歳からという年齢にも始め衝撃を受けた。そして71歳まで1日換算すると40キロ…73歳で亡くなる日までいったい何歩歩みを進めたのか。伊能忠敬は新しい地図の完成をどんなに望んでいただろうか…。
凡人には計り知れないと思った。
忠敬の一歩は69cmと言われている。この歩幅の正確さのお陰で日本地図は出来上がったのだろう。
数人の平均値や道具も駆使したらしいが、忠敬の一歩一歩が筆まめな几帳面な性格を表しているようで興味深い。
今は亡き伊能忠敬に、江戸時代にタイムスリップして新しい地図を見せてみたいと夢想した。
年老いた天才天文学者は、新しい地図を前に何を思うのだろう。
桜
母を亡くした日、雨の中に桜が咲いていた。満開の桜の下を車椅子の母と歩いた。桜を見る度に、優しい母の笑顔が浮かんで悲しくなった。
大好きだった桜をただ、キレイだと見上げることができない自分がいた。それから桜を愛でるまで3年かかった。
今、私の隣には今年ランドセルを背負って入学する孫のルナがいる。
手を繋いで桜並木の下を歩く。風が吹けば舞い散る桜の花びらをキャッキャと笑いながら追いかける後ろ姿を見て思う。
悲しい思い出の桜から楽しい思い出の桜に更新された、と。アップデートされた思い出の中で、また日々が続いていく。
自然と人間も強化されていくのだろう。
大好きなメロディーが頭の中で鳴り響く…。
RCサクセションの清志郎の曲「空がまた暗くなる」
「おとなだろ 勇気を出せよ
おとなだろ 知ってるはずさ
悲しい時も涙なんか 誰にもみせられない
(省略)
悲しい時も涙だけじゃ 空がまた暗くなる」
顔を上げて桜並木を歩く私がいる。
小さな幸せ
小学生の孫とスマホゲーム、ポケポケで闘う瞬間。
お兄ちゃんに生意気なことを言うようになった、早くスマホが欲しい5歳のルナとキッチンで野菜を切る瞬間。
歌が大好きな娘と80年代のアイドルをカラオケで歌う瞬間。歌の上手い娘の、椎名林檎の「ありあまる富」や宇多田ヒカルの「道」を聴いている瞬間。
これ又歌の大好きな息子のBUMP OF CHICKENの「リボン」を聴いている瞬間。
最近良く聴くようになったJAZZのサックスの音色にうっとりする瞬間。
スーパーで買おうと思っていた食材がお値打ち品だった瞬間。
ドラッグストアでポイント10倍DAYに更にクーポンも使えた瞬間。
ポストに友人からの手紙が届いた瞬間。
失くしたと諦めていた、お気に入りのハンカチがコートのポケットにあった瞬間。
小さな幸せ…。
積み重ねたら、東京タワーも富士山もエベレストも越えられる。
今日も小さな幸せを抱きしめる。
高尾山辺りは越えてきただろう。