こっこ

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願い事


七夕が近づくと、子供の頃は決まって短冊に願い事を書いたものだ。
私は、先生に「願い事を書きましょう。」とうながされても、いつも本気で、え〜?何を書こう…と戸惑う自分がいた。
だから決まって願い事を書く短冊には、家族が健康に過ごせますように…的な誰もが思いつくようなことを書いていて、隣でハッとする程具体的だったり、その願い事素敵だなぁと書き込んでいる友達に感心しきりだった。
大人になった今でさえ、もし短冊に願い事を…と急に言われたら、考え込んでしまうだろう。
そしてお決まりの文句を私は短冊に書くのだろう。
そう、少し前のわたしはそうであった。でも今は違う。
心理学を色々な形で勉強している今なら、その時の自分に言ってあげられる言葉がある。
「願い事は、心の中でそっと思うことであって、その気持ちを大切にして。誰にも発表しなくていいのですよ。」
と。
小さな願い事も、大きな願い事も常に私の中にはあって、それは子供の頃から、大人になった今も続いている。
願い事を考える余裕も無かった時期も確かにあった。生きるだけで精一杯だった。
だから、もし今短冊に願い事を書くのなら…躊躇せずに「明日も同じ空が見れますように…。」
と書き込むだろう。
そして、お決まりの文句の「家族がいつまでも健康でいられますように。」も付け足したい。
私のリアルが、この願い事に詰まっている。
願い事を書きましょうと、急に振られても動じない私がいる。
それを嬉しく思っている。

7/7/2025, 11:39:38 AM