24

Open App
2/8/2025, 9:04:42 AM

▶99.「誰も知らない秘密」
98.「静かな夜明け」
:
1.「永遠に」近い時を生きる人形‪✕‬‪✕‬‪✕‬
---
〜人形たちの知らない物語〜
(前話:94.「隠された手紙」)


この戦乱が無事に終わったら。
____が、そんな小さな夢を仕込んだ夜からしばらく。

対フランタ技術局に、ある重大な情報がもたらされた。
それは、王たちの乱心であった。


局長によって、即座に局員が食堂兼大会議室に招集され、____も向かった。
そして、上の情報が伝えられたのだった。

「王の乱心って…局長どういう事ですか?」

3国の長きに渡る戦乱の中で、
年越しの時期には休戦する慣習ができていた。
軍は引き上げ、王を始め重鎮も城に落ち着く。

それはイレフスト国においても同じで、
クリ・ス・マスという名の建国記念日を迎えるまで残り数日、
暗くなった雰囲気を慶事で少しでも払おうとしていた。

そんな中での出来事。
まさか____は事前に分かっていたなんて、
サボウム国からの仲間以外、誰も知らない秘密だ。


「F16室の仲間が知らせてくれたんだが、王が『朕の自慢の兵器、見せてくれるわー』と叫びながら出ていったのを何人も目撃したらしい」
「王の自慢したがりは今に始まったことじゃないっすけどね」

「他にもわぁわぁ喚きながら出ていった者がいるとかで、王宮は混乱状態という事だった」

王宮の誰もが同じ状態に陥っていたら、こんなに早く情報は入ってこない。
(まずイレフストはクリア、か)
その事実に、____は少し安心していた。

「だから、」

一旦言葉を切った局長に、全員の視線が集まる。

「ここは本日付けで廃棄する」
「ええ!せっかくクリ・ス・マスの飾り付けもして、それに、あれが…」

局員の一人が発した、濁した言葉によって、
今度は____に視線が集まる。

「ん?な、なんだ?」
うっかり安心していたところを突かれて、少々焦った____だったが、
視線の理由を察して、そのまま困惑した振りを続ける。

「落ち着け、そういう『嘘』をつくんだ。ここのメンバー以外誰も知らない秘密さ。なあ、____君や」
「はい」

「このゴタゴタが片付いたら、必ずここに戻って来てほしい。それで、メインルームにいつの間にか追加された小さい承認機、あるだろ?」
「はい」

「あれに触れれば、後は分かるから」
「…はい。落ち着いたら必ずここに戻ります」

「約束だぞ。では各自、撤収準備を」





散らばっていく局員たちを見送り、食堂に1人きりになったところで、
私は椅子に腰掛けズルズルと机に倒れ込んだ。
肺が圧迫されて軽い咳が出た。

(机が冷たくて気持ちいいな)

最近、咳が止まらず、体力も落ちてきた。
気力だけで何とかしていたが、そろそろ限界だった。
あの地下通路も、自力で抜けるのは難しいだろう。

だが、このタイミングで局が解散になるなら、
この不調は、誰も知らない秘密にできる。

(みんなを地下通路から送り出して、メッセージを入れて、それから、それから…)


「いや、送り出してから、ゆっくり考えればいい。あいつら、私が一緒に行かないと言ったら渋るよなぁ」

ま、何とでも言い訳はつくさ。


パタパタと早い足音が近づいてくるのが聞こえてきた。

2/7/2025, 9:33:55 AM

▶98.「静かな夜明け」
97.「heart to heart」
:
1.「永遠に」近い時を生きる人形‪✕‬‪✕‬‪✕‬
---
「旅人さんてのも、案外慌ただしいもんなんだねぇ」
「行きたい場所があるんだ。それに冬も、もうすぐ終わりだ。今のうちに色々見て回りたい。そうしたら春にまた来た時、違う景色を楽しめるだろう?世話になった」
「ほぉ、ほぉ。なるほど、なるほど。良ければ、また来てくださいねぇ」
「ああ、きっと来るよ」

ナトミ村を後にした人形たち。

「さて、方角は北北西だな。首都の先といったところか」
「ネェ、何カ振動ヲ感ジル」
「どんな?」
「トットットットッ、テ。ダンダン大キクナッテル」
「馬だな。こっちに向かってるんだ」

砂埃を避けるため外套のフードを被って歩く。
やがて、4騎の馬とすれ違った。

「国境の入国審査をしてた人間と似た制服だったな」
「ナトミ村ニ行ッタミタイ」
分かれ道を北に進む。
ちょろっと出てきたナナホシが肩越しに後方を確認していた。
「この国は、軍の活動が活発なんだな。しばらく行って、人間の姿が見えなくなったら街道を外れよう」





「もう出発した?」
「ええ、洗濯が乾いてすぐに。オリャンを良い匂いと言ってくださってねぇ」

あなた方もどうです?のんきな主人がオリャンを差し出してくる。
班員の中でも温和なやつが上手いこと言って断っているのを横目に、
ヒソヒソと作戦会議をする。

「一歩遅かったか。もう少し早く馬をもらえればな」
「気づかなかっただけで、すれ違った中にいたかな」
「村のすぐ近くに分かれ道があったろう。そっちに行った可能性も」
「戻ったよ。徒歩らしいから、そう遠くには行ってなさそうだよ」

「よし、分かれるぞ。二人は北の分かれ道へ。俺は戻りながら該当者を確認、いてもいなくても隊長に現状を報告する。班長も戻っている頃だろう」
「わたしは?」
「お前、絵が得意だったろう。あの主人から人相を聞き出して似顔絵を描いてくれ」
「やってみる」
「よし、散開」





「そろそろいいだろう、ナナホシ、誘導を頼む」
「分カッタ。ナビゲーションモード、開始」

道を外れ、北北西へ進路を取った人形たち。
その姿が木々に隠れた後、
2騎の馬が街道を走り抜けていったが、人形にも、ナビゲーションモードになっているナナホシにも、その蹄の音は届かなかった。


天気も良く、人形の足は効率的に歩みを進めていく。
春になったら会いに行こうと思っている人間がいる。
何よりナナホシの体が気になる。

その思いに味方するように、天候に恵まれる日々が続く。
周りに人間もいなければ道も無い。
自然のざわめきだけが、人形たちの耳に届いていた。

ナトミ村を出発して何日か経った、
昼の動物、夜の動物、双方が寝静まる夜明け前。
植物のざわめきも、風が凪ぐことで止まった。

しん、とした静けさに、
人形たちは自ずと動きを止めて、じっと東の空を見つめた。

白み始めた空を、
無音で太陽がのぼっていく。

静かな夜明けであった。


無音の空間を風が裂いていく。
息を吹き返すように音がよみがえり、
鳥が鳴き始める。

「おはよう」
「オハヨウ」


回り始めた営みに、人形たちも足を踏み入れ、
再び歩き出したのだった。









「ご主人、今度こそ、これでどうですか」
「うーん…何か違うなぁ、パーツの数は合ってるんだけどな。それにしても姉ちゃん絵が上手いなぁ」
「も、自信なくしましたぁ…」

2/6/2025, 9:00:48 AM

▶97.「heart to heart」
96.「永遠の花束」
:
1.「永遠に」近い時を生きる人形‪✕‬‪✕‬‪✕‬
---
heart to heart
(訳:率直な、正直な、腹を割った話)


イレフスト国の国境警備を担当する第三隊は、街道の治安維持も担っており、大きく東西南北に分かれて活動している。
技術保全課から報告が出されたF16室の異変。それが人為的に起こされたものだと判明してから第三隊の業務は一気に忙しさを増した。
人形たちが入国した日。南部の詰所では、夕方になって今日の出入国審査の受付業務を終了し、以前なら日誌を提出するだけだったのだが、報告会が行われていた。
「では、出国者の報告から」
「はい、本日の出国者は…

将軍に目をかけてもらえるのは嬉しいが、以前なら審査も緩ければ終業時間も早かったのに。そんな率直な気持ちを抱えて、報告は順調に進んでいく。
入国者の分が終われば帰り支度ができる。
この場にいる者たちの誰もが、そう思っていた。

「入国者のうち、初入国は3名。うち2名は親と共に来た子供でしたが、1人は観光目的の旅人でした。以前はフランタ国にいたそうで、容姿は…あれ?」
「どうした」
「申し訳ありません、顔に大きな特徴がなかったせいか思い出せなくて…シルバーブロンドとでも言うのでしょうか、独特な色だったのは覚えているのですが」

おいおい、嘘だろう?
下っ端たちから、ひそひそと声が上がる。
上司がふぅ、と一息ついた。
発言の雰囲気を感じた者たちから静かになっていく。
「たまたま、という可能性はもちろんある。そして、憶測だけで判断してはいけない。分かるな?」
容姿に特徴がなく記憶に残りにくいということは、
日陰者にとって1つの技能だ。
「私は隊長に報告に行く。半数は各門衛の詰所へ、残りは宿屋に片っ端から聞き込みを始めるんだ」
「「「はっ」」」

翌日。
第三隊南部は、門衛から、特徴の一致する者が東門を出て南東方面の街道を歩いていったという情報を昨夜のうちに得ており、朝から街道の捜索も始めた。さらに街の警らを行う第四隊に要請して街中でも聞き込みを始め、行動を探っている。
「市場は引っかからなかった」
「こっちもだ。どこにも寄らずに街を出たのか?」
「あとは…滞在時間から考えると可能性は低いが洗濯屋も当たってみるか」




「銀と金の間くらいの髪色?あぁ、うちに来ましたよ」
「その客は洗濯に?」
「いいえー、そこのカゴにあるオリャンが気になったってねぇ。初めて見たみたいですよ。ナトミ村で育ててるって話したら満足して帰られましたよ」
「そうか。その人から受けた印象は?率直に聞かせてくれ」
「礼儀正しくて、良い人そうでしたよ?あぁ、でも顔が思い出せないねぇ…優しそうな顔をしてたと思いますけどね」
「それで十分だ、ありがとう」
「ねぇ、その人どうしたんだい?」
「すまないが業務上答えるわけにはいかんのです。では失礼」


(方角も一致。行き先はナトミ村だ)
目的地が絞られている方が捜索もやりやすい。
第四隊に所属する班員は報告のために小走りで班長の元へ向かった。



一方、人形たちは。
宿屋の主人に使用料を払ってタライを借り井戸水を汲んで、洗濯を始めていた。
残りのオリャンを使い切る為である。

南部とはいえ朝は冷えるが、人形にはどうということもない。
できるだけ多く洗濯するため薄着になり、
朝日から動力を取り込みつつ不自然でない程度に体を温める。

「お客さん、盛大にやってるねぇ」
「ああ。このオリャンは良い匂いがするから」
「そりゃ、この村の者としては嬉しいねぇ、干場は好きに使ってくれて構わないよ。昼間も良い天気が続きそうだ。きっとすぐ乾く」
「ありがとう、それはとても助かる」


宿屋の主人が去った後も、ギュッギュッと汚れを落としていく。
人形に体表面の代謝はないが砂埃を吸い込んでいるため、
すぐに水が黒くなっていく。

「ナナホシ、この後だが。ちょっと腹を割って話さないか」
「オ腹?僕ノ割レタラ壊レチャウ」
「そうではなく、隠し事はせず率直に話し合おうということだ」
「人間ノ言葉、難シイ」
「そうだな。で、ひとまずフランタ国まで戻るとして。イレフスト国入りした時の様子が気になっているのだ。妙に緊張していたように感じている」

「何カ探シテイルミタイ」
ナナホシが脚で触覚をひと擦りしながら応える。

「そうだ。だから、すぐに南下してサボウム国へ抜ける方が良いのかと思ってな。そこで気になるのがナナホシ、あなたの体だ。正直なところ、損耗具合はどうなんだ」

「ン…」
人間で例えるなら言いづらいことがあるときに髪を触るように、
ナナホシはしばしの間、触覚を脚で擦っていた。

「良クハナイ。イズレ何ラカノ支障ガ出ル、ト思ウ。サボウム国ニ行ケバ、ソレハ早マッテイク」
「そうか…あの地下施設に、修復できるような設備があるだろうか」
「ドウダロウ」

ナナホシは‪✕‬‪✕‬‪✕‬と違って自己修復機能がない。

「行って調べなければな。今の私では技術不足だが、習得すればいいだけの話だ」
「僕、施設ノアル方向、分カル」
「よし、これを干して、乾いたら出発だ。私たちも日光浴をして過ごそう」

春が近づいてきている。
ぽかぽかとした陽気が、人形たちに降り注いでいた。

2/5/2025, 9:39:10 AM

▶96.「永遠の花束」
95.「やさしくしないで」
:
1.「永遠に」近い時を生きる人形‪✕‬‪✕‬‪✕‬
---
イレフスト国に入国して最初の街で見つけたのは、
洗濯屋のカゴに入ったオリャンの実。

人形たちは店主から聞いたオリャンの名産地であるナトミ村へ向かった。

「ネェ、ドウシテ手ニ入レナカッタノ?」
「さっきの洗濯屋か?」
「ウン」
「なんでだろうな…買うなり譲ってもらうなり、あそこで一つ手に入れることが最適だと、私も考えはしたのだ。だが…」

ナナホシは話を続きを待ったが、人形は伏し目がちに軽く首を振った。

「ソッカ」
「すまないな」
「イイヨ、行コウ」


冬とは言っても少し涼しいくらいの天候で、人形の動力も減りが緩やかだ。
一晩野宿して南東方面に続く街道をさらに歩いていく。

やがて、人形の嗅覚センサーに爽やかな香りが届き始めた。
遠くにたくさんの木々も見える。

「そろそろのようだ」
「ウン」

木々の間を抜けてたどり着いたナトミ村は、聞いていた通り町と呼ぶ方が相応しい規模の大きさであった。
「まずは村の中で、見つからなければオリャン畑で捜そう」
「ソウダネ」

所有者は何人もいるようだが、判明した家で近いところから向かう。
1軒目2軒目は不在だったが、
3軒目は土産物屋もやっていて話をすることができた。

「オリャンは酸味が強い柑橘ですが、冬でも収穫することができます。村では風邪引き防止にジャムにして食べるんですよ。あなたのようなポツポツと来る客のために細々やっております」

瓶に詰められたオリャンのジャムは透き通った黄色で皮も入れられている。

「あの絵のようなものは?」

人形が指さしたのは、額へ平面状に収められた小さく白い花でつくられた花束。
手のひらに乗るほどの小さなサイズだ。

「これは娘が作ったものです。実を大きくするために間引きした花を一つ一つ押し花にして毎年貯めておいたのを、ああして花束に見えるようにしたのです。長期保存が可能なので、「永遠の花束」として記念に買われる方もいますよ」
「永遠の…そうなのか。では、それと瓶詰めを一つずつ、それからオリャンの実を生のまま一つ欲しいのだが」

「毎度ありがとうございます。実は裏の庭のもので良ければすぐに出せますが」
「それで十分だ」

買い求めたものを持って、
人形たちは村に一つだけあった宿屋に泊まることにした。

「マタ、オミヤゲ?」
「買った理由は、店への礼儀みたいなものだ。行き先はナナホシの言う通りだがな」

部屋に入った人形たち。
‪✕‬‪✕‬‪✕‬は瓶詰めと額を丁寧に梱包して背負い袋にしまい、
オリャンの実は、備え付けの机に置いた。

「これは、どうすればいい?中身を取り出す必要があるならナイフを出すが」
「調ベテミル」

ナナホシはオリャンの実に取り付き、
ウロウロ歩き回っては触覚をぺたぺたつんつん触れさせている。
人形は転がらないようにオリャンの実を押さえて待つことにした。

「皮ガ厚クテ、ヨク分カラナイ」
「少し削いでみるか」
人形はポーチから小さなナイフを取り出して、
ヘタを避けて人間で言えば肩先の部分だけ、
果肉が少し露出する程度に皮を削いだ。

そこにナナホシが触覚を触れさせる。
「コレデイイミタイ。食ベテミル」

微かにチュッと音がした。

『自動破壊までの期限がリセットされました。残り、1年です』
「ワァ、僕ジャナイ声ガ出タ」

「オリャンの実だったんだな」
「ン…」
ナナホシは返事もそぞろに脚でしきりに腹を擦っている。

「残りは、洗濯に使ってみるか」
人形も同じところから味見をしてみると、
味覚センサーが見たことの無い数値をたたき出す。
酸味が突き抜けていた。

「ふむ、これは人間にはキツいな」
‪✕‬‪✕‬‪✕‬は何でもない顔で呟いた。

2/4/2025, 8:58:43 AM

▶95.「やさしくしないで」
94.「隠された手紙」
:
1.「永遠に」近い時を生きる人形‪✕‬‪✕‬‪✕‬
---
イレフスト陣営、対フランタ技術局にて
「おお、来おったか」
「助かりましたね、課長」

バタバタと大きくなっていく足音の後に、王宮へ送り出した部下2人と応援だろう軍服8人組が飛び込んできた。

「課長、遅くなりました!」
「局内設備の起動に成功したんですね!」
「わしは何もしとらんがの」

「技術保全課課長とお見受けします、私は第二隊5班の班長ライラ。他に6班が地下通路入口に待機しています 」
「いかにも、わしが技術保全課課長のホルツじゃ。早速じゃが状況説明をするぞ」

聞いている部分もあるかもしれんが、わしも整理したいからの、と前置きしつつ簡潔に今までの状況、目の前で起こったことを説明する。

「では、ホルツ課長はここに収められていたものも持ち去ったとみているのですね」
「うむ、その人物、まぁここの埃が少なくて足跡もよく見えんから単独か複数かも分からんがの。ともかくイレフスト国の技術に詳しい奴の仕業じゃ」

「意図は不明ですが、侵入者であり窃盗の容疑者には変わりありません。しかも、持ち去られたものが兵器である可能性まであります。国境の検問は既に強化されていますが、施設を破壊することも容易であったのに隠蔽工作を行っているということは、ここに戻ってくる可能性も十分にあります。侵入者など優しくしないで良いでしょう。人員を増やすよう進言しましょう」
「うむ、それがよいじゃろ」





読者に優しくしないで作者の書きたいように書いてしまった結果、
人形たちの旅路とイレフスト陣営の動きの時系列が分かりづらくなってしまいました。申し訳ないです…。

整理すると、こんな感じです。

①人形、技術局に着いて早々設備を起動させる。
➡︎イレフスト王宮施設のF16室に起動通知の点滅
(無操作によるスリープ状態だったと思っていただけたら)
気づいた王宮陣営が動き始める。

②用が済んだ人形とナナホシ、動力取り込み装置を覆って強制的に動力切れを起こさせる。
➡︎点滅が消える。技術保全課長一行が技術局に向けて出発

③人形たち、地下通路は避けてフランタ国を南下してサボウム国へ。
➡︎一行の調査により技術局の異変が人為的なものであると確定、王宮にいる軍へ報告。
➡︎報告を受け、将軍が国境警備の強化と技術保全課への応援派遣を決定する。
➡︎動力切れを起こしていた技術局の設備が回復。何かしらの物体(実はナナホシ)が持ち去られていることに気づく。

④王宮陣営が網を張り終わった状態で、人形たちはイレフスト国に入国。

今ココ➡︎さあ、この後どうなる!?

※人形たちの知らない物語群は、80〜90年前くらいの出来事として書いています。
人形たちがいる世界は、人間の平均寿命が現代日本より短く記憶の風化が早い(設定)です。また、戦乱の原因を進みすぎた技術革新のせいと考えた人々の手によって、その技術は後世には伝えられず風化を意図的に促進させています。
となると、知らない物語の主人公____のことは何もわからずに終わってしまうな…と気づいたところから始まった突発的な閑話です。

プロットも無く、
(そんな先のこと考えられない作者の技量不足です)

また、3つの時系列を同時進行させるという、
(お題と、それに対する私の書きたい衝動のせいです)

無茶なことをしているせいです。
重ねてお詫び申し上げます。

Next