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1/20/2026, 10:59:13 AM

海の底は、いつも静かだ。
耳鳴りみたいな水圧が全身を包んで、余計な感情から順番に
潰してゆく。ここでは、泣くことも、叫ぶことも、多分…
許されていない。
私はずっと、ここに沈んでいる。
貴方の笑顔を初めて好きだと思った日から少しずつ、確実に。
貴方は光のある場所にいる人だった。
友達に囲まれて、簡単に名前を呼ばれて、誰かの期待に応えるみたいに笑う。その笑顔が大好きだった。でも、私はその後ろで、気付かれない泡みたいに浮かんでいた。
好きだと言えない理由を、私は何百回も考えた。
嫌われるのが怖かった。
関係が崩れるのが怖かった。
でも1番怖かったのは、貴方が困った顔をすることだった。
だから私は何も言わない。言葉を胸の奥に沈めて、重りを
つけて、深く、深く。
海の底では、時間の感覚が曖昧になる。
貴方が誰かを好きなことも、付き合ったことも、全部、水越しに歪んで見えそうで。その度に、私の胸に水が入ったような、苦しい感覚になる。
「大丈夫ですか?」
そう聞かれて、「大丈夫」と答えるたび、私は少しずつ死んでいったと思う。
もしあの日、好きだって言っていたら。そんな仮定は、もう
何度も溺れた。でも多分、結果がどうであれ、私はここに沈んでいたんだと思う。
貴方を好きになった時点で、私はもう海に入ってしまっていたから。
海の底には光がない。でも、貴方の背中だけは、今でもはっきり見える。手を伸ばせば届きそうで、絶対に届かない距離。
私は今日もここで、呼吸の仕方を忘れたまま、貴方のことを
想ってる。重くて、冷たくて、でも暖かくて。
「恋」だと認める勇気もないまま。
海は答えてくれない。

ただ静かに、私を底へ底へと引きずり込むだけだから___


‪꒦꒷ ✝︎ ❥ ------------------------- ❥ ✝︎ ꒷꒦
お久しぶりです…!作者の♡♡です。約1ヶ月ぶりになって
しまい、申し訳ないです…߹𖥦߹
これからもボチボチですが、投稿していくので、よろしく
お願いします!
‪꒦꒷ ✝︎ ❥ ------------------------- ❥ ✝︎ ꒷꒦



テーマ 海の底

12/18/2025, 11:35:02 AM

いつもの声、いつもの距離。貴方は何も考えずにそう言うけど私はそれだけで1日が始まった気がする。
私達は、友達。同じクラスで、席も隣で、よく話す。周りから見れば、多分普通に仲がいい。
だからこそ、この関係を崩す勇気が無い。
昼休み、購買でパンを半分こして、くだらない話で笑った。
貴方が冗談を言う度、私が1番に笑う。それが嬉しくて、
苦しい。
「好きな人、居るんですか?」
突然の質問に、疑問と嬉しさが込み上げる。私は笑って誤魔化した。
「どうかなぁ〜?」
貴方は少し考えて、「いなさそう…」って言った。
その一言で、私の気持ちは存在しないことになった。
放課後、一緒に帰る道。影が2つ、並んで伸びていく。肩が
触れそうで、触れなくて、その距離が私達の関係みたいだ。
彼はね、別の子の話をする。可愛いとか、優しいとか。
当たり前だよね。だって、好きなんだもん。好きな子を自慢
したくなるのは同じ。私は相槌を打ちながら、心の中で小さな息を吐く。
好きだよ。でも、言わない。言えない。だって、友達でいる
ことを選んだのは、私自身だから。貴方の世界で私は、安心
できる"友達"という場所にいる。
恋にはなれない。心の片隅の存在。それでも明日も、私は
笑って隣に居る。
「また明日…!」
その言葉を言えるのは、当たり前のように明日が来るから。
"バイバイ"じゃない。"またね"って返す。特別のように
聞こえる。

心の片隅で、この恋を終わらせないままで___






テーマ 心の片隅で

12/16/2025, 11:52:33 AM

貴方は、夢の話をするのが好きだった。
他愛もない昼休み、コンビニの帰り道、不意に思い出した
みたいに話す。
「昨日、また同じ夢を見たんですよね笑」
朝の駅。人混みの中で、誰かを探してる夢。声を掛けたいのに名前が思い出せないまま、目が覚める。
「変な夢ですよね。」
そう言って微笑む貴方の横顔を、私は見つめていた。鼻筋が
通っていて、髪はサラサラで。かっこいい。それだけだ。
でも、変なのは、その夢を聞く度に、胸がきゅっと苦しくなる私の方だ。
私は貴方が好き。でもその想いは、貴方にとって重すぎる気がして、言葉に出来ない。せっかく積み上げてきたこの関係が
壊れるのが怖くて、"友達"の仮面を外せずにいる。
放課後、夕焼けに染る道を並んで歩く。すると突然、貴方が足を止めた。
「もし、その夢に出てくる人が現実にいたらどうしますか?」
不意打ちの質問に、心臓が跳ねた。私は少し考えるふりをして答えた。
「探しますかね…ちゃんと顔みて、話してみたい…」
貴方は「そうですね」と言って、少しだけ寂しそうに笑った。
その夜、私も夢を見た。朝の駅で立ち尽くす貴方。私は人混みをかき分けて、貴方の名前を呼ぶ。振り向いた貴方は、いつものようにほっとした顔で笑うのに、距離は埋まらない。まるで床にヒビが入ったかのように。
目が覚めた時、胸が痛かった。
次の日、貴方はいつもより静かで、昼休みにぽつりと言った。
「あの…あの夢さ、多分、分かったんですよ。」
私は笑顔を作って、「誰ですか?」って聞いた。本当は答え
なんて聞きたくない。
貴方は空を見上げて、言う。
「すごく、近くにいる人でした。」
なんて優しい顔なんだろう。なんて尊い人なんだろう。そう、思った。けど、それ以上は聞けなかった。私じゃないかもしれないから…ほんと、自分勝手。でも心の奥底で、私かも?って期待している。その曖昧さにすがりつくしか無かった。
貴方が見た夢の中で、私はただの背景かもしれない。
それでもいい。貴方の現実に、こうして隣に居られるのなら。
この片想いは、

貴方が目を覚ますその日まで、私の夢でいい___





テーマ 君が見た夢

12/11/2025, 10:51:04 AM

夜空を見上げるたびに、貴方の顔が浮かぶ。
暗い空の向こうに無数の星が散りばめられているのに、私の目に映るのは、貴方の笑った横顔ばかり。
今日も貴方は、誰かと楽しそうに笑ってた。その度に、私の中にある毛糸が絡まってゆく。
その誰かになりたいと何度願ったのだろう。傍に行きたいのに足がすくんでしまって、気づけばいつも観客として遠くから
見つめているだけ。
「好き」という言葉は私の胸の奥に重く沈んだまま、声に
出そうとすると震えて消えてしまう。勇気が無いから。そして
貴方に届くどころか、自分の中でさえ形にならないまま。
そんな自分が無力で、情けなくて。私だって思う。
"好きだとか無責任に言えたらいいな" って。そうしたら私は
もう何千回、何万回と貴方に愛を伝えているだろう。ただそれが出来ないから、無力なんだ。
学校の帰り道、ふと見上げた夜空は澄んでいて、星が1つ流れていくのが見えたんだ。その光が尾を引くたびに、
"もしこの想いを伝えられたら"って想いが胸にしみて、切なくて無力で、涙がこぼれそうになった。
私は貴方のことをあまり知らない。そして貴方も、私のことを知らない。お互いチェスに乗っているような関係で、都合の
いい駒でしかないのだろう。けど私は貴方の仕草の一つ一つを覚えている。不意に見せる優しい横顔も、笑った時に少し眉が下がるところも。その全部が、心の奥で小さな星みたいに
光ってて。消えて欲しいのに、消えて欲しくなくて。片想いの
気持ちって、どうしてこんなにも苦して、どうしてこんなにも
大切なんだろう。
もし夜空を超えて想いが届くとしたら、貴方はどんな顔をするのかな。驚くのか、困るのか、申し訳なさそうにするのか…
それとも_ そんなバカみたいな考えは辞めようと自分で自分を止めた。ほんの少しでも私を見てくれるのかなぁ。
分かってる。願ったところで、現実はそんなに優しくない。
でも、貴方を想う度に胸が痛くなるこの気持ちは、私が
"本気で愛している"証なんだと思う。
だから今はまだ、言わなくていい。夜空を超えて届くはずの
ない想いでも、私の中では確かに輝いているから。

歩み出せる日が来るまで、この星の欠片を、そっと
光らせていたい___






テーマ 夜空を超えて

12/1/2025, 11:07:22 AM

深夜になって、空が冷たい。
寒さが厳しくなってきた冬に外に出るのは、予想以上に
きつかった。それでも私は、ブランケットを羽織りベランダに出る。
冷たい空に、輝きをくれるのはやはり星だった。冷たい空
だからこそ、星々がより1層輝いて見えるんだ。
私は元々、星に詳しくない。だから星座なんて分かんない。
けどね、彼が教えてくれたから。星について、星座について。
だから興味を持った。今まで興味が湧かなかったことも、貴方が関わると興味が湧く。その事にもまた、興味が湧く。
こんな話を聞いたことがある。
"空は繋がっている。どこまでもどこまでも"
面白い話だと思う。例え、どんなに離れていようが空の下に
居るというのだから。だからきっと、貴方がこの場に
居なかったとしても、空で繋がっているから。そして同じ、星を見ているから。
それは、否定しようのない絶対的な事実。
「わっ!」
突然風が吹く。やっぱり、凄く寒かった。
早く中に入ろう…そう思った。けどやっぱり辞めた。
今はこの時間を味わいたいから。今にしか見えない空を感じていたいから。風邪になったらお母さんにきちんと謝ろう。
そう思って、空を見つめる。1個1個の星を順番に見始める。
「星座とかあるのかなぁ。」
そう思って、探すけど星座について何も知らなかったから何も分からなかった。明日貴方に聞いてみようと思う。
すると、1つ私の目に止まった星があった。
それは、2つの星がくっついている星だった。色は…オレンジと青紫っぽい色だ。私は慌てて、スマホを取りだし調べてみる。
"アルビレオ"という星座だった。すると、いつの間にか私と
貴方みたいに見えてきてしまったんだ。そして私は、

見えないものを観ようとして望遠鏡を覗き込んだ___





テーマ 凍てつく星空

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