いつもの声、いつもの距離。貴方は何も考えずにそう言うけど私はそれだけで1日が始まった気がする。
私達は、友達。同じクラスで、席も隣で、よく話す。周りから見れば、多分普通に仲がいい。
だからこそ、この関係を崩す勇気が無い。
昼休み、購買でパンを半分こして、くだらない話で笑った。
貴方が冗談を言う度、私が1番に笑う。それが嬉しくて、
苦しい。
「好きな人、居るんですか?」
突然の質問に、疑問と嬉しさが込み上げる。私は笑って誤魔化した。
「どうかなぁ〜?」
貴方は少し考えて、「いなさそう…」って言った。
その一言で、私の気持ちは存在しないことになった。
放課後、一緒に帰る道。影が2つ、並んで伸びていく。肩が
触れそうで、触れなくて、その距離が私達の関係みたいだ。
彼はね、別の子の話をする。可愛いとか、優しいとか。
当たり前だよね。だって、好きなんだもん。好きな子を自慢
したくなるのは同じ。私は相槌を打ちながら、心の中で小さな息を吐く。
好きだよ。でも、言わない。言えない。だって、友達でいる
ことを選んだのは、私自身だから。貴方の世界で私は、安心
できる"友達"という場所にいる。
恋にはなれない。心の片隅の存在。それでも明日も、私は
笑って隣に居る。
「また明日…!」
その言葉を言えるのは、当たり前のように明日が来るから。
"バイバイ"じゃない。"またね"って返す。特別のように
聞こえる。
心の片隅で、この恋を終わらせないままで___
テーマ 心の片隅で
12/18/2025, 11:35:02 AM