美佐野

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10/24/2025, 6:26:55 AM

(無人島に行くならば)(二次創作)
あとでかく

10/22/2025, 4:55:42 AM

(friends)(二次創作)

 セイカが今夢中になっているのは、「ポケモンフレンズ」というゲームだった。スマホロトムで遊べるアプリで、様々なパズルを解くことで糸玉を集め、縫いぐるみを作り部屋に飾るというものだ。
 サビ組事務所、ボスの部屋にて。
 史上の座り心地(「はい」と言うまで立てないぐらい!)を誇るソファに腰かけ、指先で画面を忙しなく滑らせながら、時折「あっ」「もうちょっとなのに!」と声を上げる。少し離れたところに座っているカラスバは、資料に目を落としていたが、ページをめくる手は次第に遅くなっていた。
「……なあ、セイカ?」
「ちょっと待って、あと20秒しかない」
 返事はそれだけ。カラスバはギロリと彼女を睨んだが、効果は無いようだ。代わりに、部屋の入り口に控えるジプソだけが背筋を強張らせていた。
 最近はずっとこの調子なのだ。こうしてサビ組に顔を出してくれるが、せっかく一緒にいても上の空である。ポケモンのぬいぐるみが欲しいならいくらでも現物を買ってやるのに「そうではない」らしい。お陰様でカラスバはすっかり背景扱いである。
(まさか、ゲームのピカチュウに負けるとはな)
 思わず苦笑いしたその時、セイカが小さく呻く。
「またタイムアップ……」
 見れば、トロッコに乗ったヤミラミが、やたらとっ散らかった線路を前に止まっている。なるほど、線路を回転させゴール地点まで繋げるルールらしい。再挑戦するセイカの指は止まり、顔が少し曇っている。
「貸せ」
 有無を言わせず端末を取り上げて、画面をタップする。ゴールからスタートに繋ぐよう意識すれば、思ったより簡単に道は繋がった。
「え?クリアできたの?」
「まあな」
 淡々としたカラスバとは対照的に、セイカの顔がぱっと輝く。
「やったー!どうしてもここクリアできなくて、悔しかったんだよね」
勢いのまま、セイカはカラスバに抱きついた。それは幼い子供がよくやる行動だが、あたたかい笑顔と柔らかな体温は悪くない。今までの放置のお詫びとしても余りある行動だ。
(まあ、ええやろ)
満更でもない、とカラスバは一人笑みを浮かべた。

10/16/2025, 10:11:01 PM

(消えた星図)(二次創作)

 新しい朝が来た。イワンは当てがわれた船室のベッドの上で、軽く背中を伸ばした。北の大地に程近いこの海域は空気もひんやりとしており、思わず身体が震える。早く着替えなければ風邪を引くかもと、身支度に取り掛かった。クロゼットを開く。はらりと何かが落ちた。
(星図?)
 随分古そうな代物で、記載された文字は見知らぬものだ。ただ、ここはピカードの所有するレムリアの船で、ならばこの文字もレムリアに関するものと推察された。
 食堂に行けば、既に何人かが起き出していた。食卓の隅っこの席で突っ伏して二度寝を貪るガルシアの前に、ジャスミンが出来立てのスープを置いた。次のを取りに行きがてら、兄の後頭部を軽く叩くが起きる気配はない。
「またですか」
と呆れた声を出すのはピカードだ。
「おはようございます、ピカード。見せたいものがあるんです」
 イワンは早速、先ほど見つけた星図を取り出した。
「僕の部屋のクロゼットから落ちてきたんですが、ご存知ないですか?」
「わ、これは、この船を貰った頃にすぐ失くしてルンバに怒られた……」
「…………」
 取り敢えず持ち主が判ったのでよしとしよう。そうこうしているうちに、ロビンやメアリィも起き出してきて、イワンはちょっとほっとした。ガルシア達と合流して数日、彼らの間にいるとどうしても疎外感がある。彼らのリーダーが悠長に眠りこけていても。
「今日はロッソ村に行くんだっけ」
 ピカードがジャスミンに尋ねる。
「分厚い氷を破壊できる爆薬なり何かがあるかもって、スクレータが言ってたから」
 答えながら、ジャスミンが運んできたのは炙ったばかりのパンだ。やや焦げているが、ふっくらとしていて香ばしい匂いがする。ガルシアはまだ寝ている。
「今日の食事当番はジャスミンとピカードなんだな」
 ロビンがイワンの隣に腰をおろす。メアリィはジャスミンの手伝いをしている。ピカードはどこからともなく取り出したハリセンを構えており、ガルシアに待ち受ける未来が容易に推測された。



10/16/2025, 6:33:49 AM

(愛-恋=?)(二次創作)

「“愛”から“恋”を引いたら?」
「なんやえらいジョシコーセーみたいな会話してんな、と思う」
「そう」
 即答したチリに、グルーシャはそれとだけ答えると再び視線を手元に戻した。ここはフリッジタウンにある某アパートの一室で、グルーシャが借りている部屋でもある。ただ、最近はナッペ山ジムの居住スペースで過ごすことが多く、恋人関係にあるチリが遊びに来るのもそちらの方だ。入り浸りと言えば外聞が悪いが、実情を知るオモダカから一言「ジム2階に引っ越してきなさい」と提案の形を借りた指令が飛んだ。
 そうして今日は、引っ越し前の片付けの日だったのだが。
「しっかしホンマ何もない部屋やな」
「先にそう言ってたはずだけど」
 引っ越し屋の見積もりが来るまであと1時間ぐらいだが、戻るのも面倒でこうしてモノのない部屋に二人並んで座っている。暇に任せてスマホロトムでSNSをチェックしていたのだが、いい加減飽きてきた。さもなくば、愛だの恋だの自分が話題に挙げるわけがない。
「ひと眠りすんにもビミョーに足りひんしなあ」
とはチリの嘆きである。
 改めて部屋を見渡すが、本当に何もない。せいぜいが、今二人で腰を下ろしているソファと、それに付随するテーブル、暖房器具と冷蔵庫ぐらいだ。レンジも置いていないことに、チリは目を丸くしていた。彼女曰く、一人暮らしには欠かせない神アイテムらしい。帰って寝るだけ、それすらも最近はぐっと減っていたのだ、こんなものだと思うグルーシャである。
「グルーシャが正式にナッペんジムに住むわけやし?チリちゃんもテーブルシティのアパート引き払おうかなあ」
「ジムを新居にするつもり?」
「流石にそれは無いけど、忙しい時はリーグ本部の仮眠室で寝泊まりしてるわけやし?そうやない時はナッペ山に行けばええし、部屋いらんわって」
「家賃が勿体ないのは確かだね」
 時刻を確認する。約束の時間までまだ30分程。一向に減らない残り時間に、一人小さく息を吐いた。

10/6/2025, 9:26:06 AM

(誰か)(二次創作)
あとでかく

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