『鳥かご』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
鳥かごの中で羽ばたくのはもっと大きい世界を知らないから。
【鳥かご】
うちにはうさぎがいる
昼間はゲージのなかでノンビリ寛ぎ、夜になると部屋に放たれてとびまわる
ふわふわのラビットファー、大きな鼻、そろった前歯、肉球のない手足、長い耳、ほんのりあたたかいその体温、おやつの時の爛々と真っ黒になる瞳
かわいくて仕方ないのだが、いかんせん無口なのと
表情がわりと一定なのとで、自分が信頼されているのかどうかいまいち自信が持てない(残念である)
でもひとつのことには自信がある
この子は、「野に放ったらもう二度と帰ってこない」ということ
何かの拍子に公園にでも連れて行き、何かの拍子にパニックになって、何かの拍子にハーネスから脱出してしまったら、もう永遠におうちに連れて帰ってあげることはできない
それどころかおそらく、二度と姿を見ることもできないだろう なぜなら駿足すぎるから
家族全員、公園に連れて行こうと思ったことも、ハーネスをつけようと思ったこともない
ゲージって、おうちって、そういうものなのだ
鳥かごという言葉には、もうすでに別の意味が含まれている
言葉が熟語的に持つ別の意味にひっぱられないように、客観的に使いたい
カシャンと軽い金属の音がして、頭をしたたかに打つ。
後頭部にじわりと広がる痛みがなかなかに鬱陶しかった。
閉じ込められてからどのくらいたったのだろう。
いい加減な網目から覗くのは青い空だ。
この背中にある翼はなんのためにあるのか。
最後に空を飛んだのはいつだったけ。
光の入らない瞳に、哀愁が漂っていることだろう。
いつからか、このかごから逃げようとすることさえしなくなった。
たとえば細くて簡単に折れてしまいそうなこの網を破壊しようとしたとする。だが、泥沼にはまってしまったように、身体は動かない。
深くため息をついた。自分の情けなさに、苛立つ。
こういうときはもうどうにもならない。
ペットボトルを手にして、嚥下する。
それからベッドの上で布団にもぐり込む。
数年ぶりに空を飛ぶ夢をみた。
鳥がやってきて
鳥が餌を欲しがる
鳥は青かった
どこから抜け出してきたのか?
昔飼ってたインコのおさがり
鳥かごの中に鳥を入れる
鳥かごを気に入ったなら
そこが今日から君の家
・3『鳥かご』
ニニギが反省したのか鳥かごに鳥を入れて持ってきた。
食材に……?っていうかカラスじゃん!?
どうしろと。
カレーにカラスってどう思う?
無いねー
って話てたら
カラスが喋りだした
「失礼な!」
【続く】
「鳥かご見ましたか?」
「え?とり?」
「鳥かご、見ましたか?」
「ああ、映画、。見ました。」
「泣いてましたね。」
「泣いてました。ていうか、見てたんですね。」
「はい、見てました。映画を見てるあなたを見てました。映画は見てません。」
「なんでですか」
「素敵な映画を見て、涙を流せるって、素敵なことですよね。」
「そうですかね」
「そうですよ。だって、その人が真っ直ぐに、幸せに、純粋に?育ってきたことがわかるっていうか、証拠じゃないですけど。」
「君は涙を流せる人ですか?素敵な人ですか?」
「どうでしょう。でも素敵だと思いますよ。」
自分の体に対して、少し小さな檻の中で私は彼を見る。まだ小さかった私を、彼は拾ってくれた。檻を開けた彼は、私に手を伸ばす。触れるか触れないかの所でとまり、不思議に思って見ていると彼は「…おいで」と、優しく微笑みながら呼ぶ。私を拾った頃よりも、ずっと大人になった彼は、昔よりも一層優しく、格好良くなった。確か大学生…と言ってたかな。私が人間だったら是非とも御近付きになりたいけれど、近寄り難い存在な気がするな。
私は差し出されたその手に顔を寄せ、されるがままに撫でられる。そうすると、元から優しい彼の顔が綻んで、小さな笑い声が漏れる。「ふふっ、良い子。甘え上手になったね」なんて私を褒めてくれる彼。本当、昔の弱々しかった彼とは大違い。‹貴方が甘やかし上手なだけよ› …なんて、言えたら苦労はしないんだろうなぁ。
「ご飯置いとくね。あと水も変えて置くから、何かあったら呼んでね」そう言って、彼は行ってしまった。‹ねぇ、行かないで。もっと傍にいて欲しいの› 試しに呼んでみたけど、やっぱり伝わらない。「…君は良い子だからね、イタズラなんてしたらダメだよ?」
── …あぁ、本当。種族の差なんて無くなれば良いのに。
私は彼に拾われた鳥。巣と言う家から落ちた…いや、落とされた私は、固い地面に叩き付けられた。私の纏っている羽根が舞い、誰かの大きな笑い声が聞こえる。動けないくらいの激痛に悶えながら、死を悟ってゆっくり意識を手放し掛けた時、彼が私を助けてくれた。
私にとっては大きいけれど、彼らにとってはまだ小さな手で、私を掬い上げて、ゆっくりと撫でられる。朦朧とする頭で、ぼやける視界で見た彼は泣いていた。「ごめんね、痛かったよね…ごめんね、ごめんね…」きっと、私が落ちていく所を見たんだろうな。凄く傷付いた様な、刃物でも刺さった様な顔をしていた。‹…貴方も、きっとつらかったでしょうに……› 何とか意識を保っていた私は、彼に‹……たすけて› そう小さく鳴いた。その声に反応して、私を見つめながら「なんとか、なんとかしてあげるから…!だから、死んじゃダメだよ…!」なんて、必死に呼び掛ける。‹少し、ちょっとだけ、休むだけよ…大丈夫、大丈夫……› そう返しながら、私の意識は途絶えた。
目が覚めた時、私はもう檻の中にいた。私の体を纏うふわふわとした優しい感触と、落ちた衝撃で出来た、全身を覆う怪我の痛みを感じながらゆっくり目を開けると、少し遠くに彼が見えた。ぼやけた視界ではわかりにくいけれど、床に倒れてる様に見える彼は、多分寝てるんだろうな。‹…そこで寝たら、風邪引いちゃうよ› そう掠れた声で鳴くと、寝ていたのが嘘みたいに飛び起きて、私を見た。まだ立てそうもない私を、彼は優しく見つめて「よかった、起きてくれた…もう大丈夫だよ、もう怖くないからね…」そう言って、檻の隙間に手を入れて私を撫でる。正直怪我のせいでかなり痛かったけど、暖かくて優しくて…‹心配、掛けてごめんなさい。もう大丈夫だから…› そう言った私の言葉が通じたのかいないのか、彼は「無事で良かった…怪我が治るまででいい。だから、僕といっしょにいて欲しい…」凄く、つらそうな顔をして私に言った恩人の彼を、放ってなんて置けなかった。
‹怪我のせいもあって、きっと短命でしょうけど…
私は貴方の傍にいるわ。この檻の中で、ずっと見てる›
私は貴方の為に、鳥籠と言うこの檻の中で
生涯を全うするって決めたからね。
貴方が私を守ってくれるのなら、私も貴方を守らなきゃだしっ。
『鳥かご』
「すごいね」
この言葉を浴びるために私は生まれてきた。母からそう言われ続け、この言葉を貫くために努力を惜しまなかった。努力した分、周りからの賞賛は絶えなかった。でも、それが呪いだと気づいた時には遅かった。私は、家という鳥かごに閉じ込められた鳥になっていた。
帰り道。いつものように私は歩いて帰った。私は長くなった髪を撫でた。長い髪は母のお気に入りだった。髪を切ったら呪いは解けるかな。そんな叶わない妄想をしながら、私はふと聞こえたピアノの音に耳をすませた。そして吸い込まれるように音の出処を探していた。
音の出処は小さな楽器屋さんのような建物からだった。古びた扉を開けるとピアノを弾いている同い年くらいの男性が顔を上げた。お互いに会釈をすると先に男性が口を開けた。
「いらっしゃいませ。」
[あっ、どうも。]
「なんで来たの?こんなとこ。」
[えっと…あの、ピアノが綺麗で。もっと聞きたくなって。]
「へー…。ピアノ、弾けるんですか?」
[いや、全然。鍵盤に触るのも、初めてです。]
「えっ本当に?」[ほんとです。]
そういうと彼は笑った。
「じゃあさ、俺が教えてあげるよ、ピアノ。ちょーど暇つぶしになりそうだし。座って?」
そう言われ私は彼に言われるがまま椅子に座った。
教えてもらう時は隣に彼が座った。肩が当たってしまうくらいの距離で、鍵盤を押す度に彼の表情は明るくなる。その度に、私は自然と表情が明るくなった。彼と過ごしたのは、ほんの1時間位だったが、私にはたった一瞬にもとてつもなく長い時間にも感じた。
「君、上手いよ。才能ある!そーだ、名前。俺、朝日って言います。よろしく。君は…」
[すいません、もう時間が…]
「…じゃあ、また来てほしい。そんとき教えて。」
そう言った彼は朝日のように笑った。とてもあたかかくて、心地よかった。私は自然と頷いた。
鳥かごからは出られないかもしれないけど、呪いは解けないけれど、彼といるなら、、そんな期待を心に秘めて、私は店を出た。その期待が欲望へと変わるのに時間はかからなかった。
《朝からの使者》Ep.1 出会いと呪い
お互い籠越しね。
中にいるのは、どっちかしらね。
お題:鳥かご
[子供の世界]
子供の世界は狭い。まるで鳥かごみたいに閉じ込められてるの。大人には見えないように表面上は楽しそうで虐めや無視、なんてよくある話。
小説とか偉い人は、学校だけが全てじゃない。っていうけどそれは違う。それは許された人だけだ。
環境が許さない子は、孤独な世界を生きるしかないのに。
こんな綺麗事だけの世界いらない。
大人は嘘ばっかりだね。
自分の立場のが大事なんだ。
…これは私が小学生のときに考えてたこと。
自分も汚い世界に馴染むのが怖いなんて可笑しいかもしれないけどいつかはそれが普通になってしまうのだろうか。
まだ、少しだけこのまま、いたい。
グレーのままで。
鳥が旅立った鳥籠は前よりも虚ろだ
鳥籠に閉じ込めてはいけない鳥もいる
俺はアンディが無性に懐かしかった…
…
レディスボイド レディング
君は終身刑で
もう50年になるね
君は自分が更正したと思えますか?
更正?
ちょっとその意味がわからなくて
更正とは、
何が聞きたい?
俺が後悔してるかどうかか?
後悔してるかのかね?
後悔しない日は1日とて無かったよ…
若い日の自分に言いたい
馬鹿をするなと言ってやりたい
でも…
若い自分は遠くに過ぎて
今ここにあるのは
老いぼれた俺…
更正だって?
それに何の意味がある?
そんな事はもうどうでもいいんだ
もう…
どうでもいいんだ…
…仮釈放 許可…
あの~
トイレ行っていいですか?
おい!ちょっと…
いいかトイレくらい勝ってに行け
いいな!
あっはい…
トイレの度に許可を取っていた
許可無しには1滴も搾り取れずにいた
刑務所の生活が懐かしい
再犯を1つすれば戻れる
そんな俺を思いとどませたのは
アンディとの約束だった
「バクストンの牧草地の石段の有る
大木の下にある物をレッド お前にやる…」
バクストンの大木の下で手紙を探して読むレッド
「アンディからの手紙」
この手紙を読んでって事は出られたって事だなぁ✨
ここまで足を伸ばしたなら
もう少し足を伸ばしてみないか!
あの町の名前を憶えてるだろ?
ジューワタネホ!!
レッド君が来るのを待っている
チェス盤もあるからね✨
レッドいいか!
希望は良いものだ!
希望は誰にも奪えない!
最高に良いものだ!!
良いものは誰にも奪えない!
君が この手紙を見てくれること
君の健康を祈ってる
永遠の友
アンディ デュフレイン
死んだまま活きるか
生きることにかけるか
アンディの言うとおりだ
俺は生涯に二度目の罪を犯す事にした
仮釈放違反だ
こんな歳寄りが1人消えたところで
道路閉鎖してまで探す事はないだろ
俺は自由を感じてる
これから何か始まる自由だ
俺は無事 友と握手する事を思い
そして…
メキシコの海が夢に見たとおりの…
青さであればいい…
そう願った…
ショーシャンクの空に から…
鳥かご(籠の中の鳥は)
立地が良く、見晴らしも良い。
そこを気に入り、だいぶ背伸びをして高級マンションを購入してから早一年。
毎月毎月なけなしのお給料から一際目立って引き落とされる住居費はかなりの痛手だったが、それでもそのステータスを手放したくなくてわたしは懸命に働いた。
仕事が終わり帰るのは、日付けを跨ぐことはなくても結構な遅い時刻で、蓄積されたストレスはじりじりと確実に自身の上にのしかかっていた。
「はあ、………」
―――やっとエントランスまで辿り着いた。
わたしは気怠げにエレベーターに乗り、部屋の階層の番号を押す。
………ここに住み始めてから会社を定時で上がった試しがない。
身分不相応な買い物をした自覚は余り有ったし、何よりも気に入っていたからどうにかここまで頑張ってきたものの………正直、キツイ。
エレベーターが到着し、部屋までわたしは足取り重く進んでいく。
人間、無理をすると色々な所に支障をきたす。
職場での人間関係だったり恋愛のすれ違いだったり。もっと心に余裕さえあれば何ら問題はないはずなのに、疲労の蓄積で気も頭も回らず綻びが生じていく。
こんなはずじゃなかったのに。
そう思うことが確実に増えていた。
―――鍵を開け中に入り、わたしは直ぐにベランダに通じる窓を開けてそこに寄りかかる。
嫌なことがあると真っ先にそうするのが日課だった。
とりあえず景色に癒されて、落ち着いて、………。
「………? うん?」
―――何か今、物音が………。
振り返ろうとした瞬間、背後からバサッ!と何かが羽ばたく音がした。
「!?」
え………まさか!
わたしは慌てて飼っているセキセイインコの鳥かごを確認する。
「うそ、」
―――かごの入口が開いている。
長年一緒に暮らしてきた、色味鮮やかなセキセイインコ。
言葉もいくつか覚える賢い子だ。
疲れた時に懐いて甘えてくるのが無性に可愛く、ここからの景色同様わたしに癒しを与えてくれる大事な存在。
「何で開いてるの、信じられない」
わたしが閉め忘れた? それともこの子が自分で?
―――いや今はそれどころじゃない。
開け放ったベランダに、何食わぬ顔でチョコンと止まる姿が愛らしい。
「い、いい子だねー。そろそろお部屋入ろうかー」
刺激しないように優しく、自然を装って。
ゆっくりと手を伸ばすわたしを嘲笑うように、次第に距離が離れていく。
「ダメだよ、かごから出ても良いことないよ。自由になっても外は面倒だらけなの。ここにいれば、」
不自由でも 生きるのには困らないよ
―――わたしはそう言いかけて口を噤んだ。
「あ、」
一瞬の間の後。バッと羽を広げる音と共に、インコは夜の闇に呑み込まれ消えて行ってしまった。
………見送るしかないわたしはその場に呆然と立ち尽くす。
不自由でも生きるのには困らない、
自由の身で生きるのに苦労をする、
―――どちらを選んでも籠の内。
真の自由なんてどこにも有りはしない。
わたしはあの子がそのうち戻ってくるのではと、飛び去った方角から目を逸らすことなく長いことそこで眺めていた。
END.
綺麗にされた銀色の檻
それは僕を閉じ込める
出して出して、ここから出して。
必死に叫ぶけれど、外にいる大きな生き物はよくわからない言葉を言いながら不気味な顔をする
しばらくして、足で小さなものを持って近づいてきて、銀の檻の一箇所を開ける
逃げられる、と思ったが、その謎のものを檻の中に置いてすぐに閉じてしまった。
なんだあれは、茶色いあれは。
怖い。知らないものばかり。
お父さん、お母さん、どこなの?怖いよ。
………それから一年後
ここでの暮らしは快適だ。
ご飯は出るし、体のケアはしてくれるし、死にそうなほど寒い日はないし、暑い日もない。とても快適な暮らしだ。
しかし、「窓」という透明な壁の向こうに広がる外の世界に、今でも行きたいと感じる。
【鳥かご】
「私だけのあなたにならないかなぁ…」
外で友達と遊ぶあなたを見つめて呟いた。
鳥かごの中のトリのようにしたいと思ってしまうほど魅力的なあなた。
鳥かごの中では生きられない
広い世界に憧れ、飛び立つ楽しさを知ってしまったから
君という鳥かごの中で、永遠に支配されたい。
【鳥かご】
『鳥かご』
「暑い、、、」
金曜日。
なんとか定時で終わって、夏目の家で呑もうと最寄りの駅に降り立った。
昼間の太陽で熱せられたアスファルトやらのせいで夜になろうとしている時間でも暑い。
「雪村さん、スーパーでいろいろ買って帰りましょう。明日は休みだし、のんびりしましょうよ、ね?」
「そうだな」
外だから、名前の名字呼び、語尾のですます調。
徹底している。
だから、完全プライベートの時の「さん」付けではあるが、名前呼びとタメ語が未だになかなか慣れない。
ま、そういう俺も完全プライベートでしか、夏目の名前を呼ばない。
夏目の口が『悠人さん』とつむぐ時の少しハスキーな声。
同時に熱を孕んだ黒い瞳にすぐ心臓が跳ねそうになる。
駅と夏目の家の中間辺りにあるスーパーで夕食と酒類の調達をして、夏目の家に帰り着いた。
「悠人さん、先にシャワー浴びちゃってね」
「ん、了解」
腹も減っているので、早く食事にありつきたくて、急いでシャワーを浴びた。
リビングに戻ると、夏目が料理などを並べ終わったところだった。
短時間の間にエアコンも効いている。
「あ、エアコン、気持ちいいな」
「あれ?悠人さん、もうシャワー終わったの?」
「うん、腹減ってるし、司も早くシャワーしたいだろ?」
「じゃあ、急いでシャワーしてくるね。先にビール飲んでてもいいよ?」
「いや、待ってる」
俺の返事に気をよくしたのか、夏目は嬉しそうに目を細めた。
「ふふふ、、、。悠人さん、もーかわいい。このまま閉じ込めておきたい」
次の瞬間、掠めるように軽いリップ音がした。
「じゃ、シャワーしてくるね」
そう言って、夏目はリビングを出て行った。
「不意打ちだ、、、」
鳥かごのなかで一生を終える
そんなの鳥でも嫌だよね
私たちと同じように時には羽根を伸ばして休憩しよう
無理しないように。
【鳥かご】
例えに使われる時は
だいたい不自由の象徴
守られてるって側面もあると思うけど
何処にでも行ける
と
何処にも行けない
この差だと思う
だけど
外がホントに自由な世界かは
別の話だと思う
劣悪な天候に外敵に空腹に晒されながら
来ないかもしれない明日を
毎日追いかけてるのかも知れない
そうならないように
人間は備え工夫し発展してきたはずだ
鳥かごに不自由を連想するのは
自ら鳥かごに入る事を選んだ人間の
無い物ねだり
だと思う
どこに行っても隣の芝生は青い
【 鳥かご 】
ずっと家の中にいた。
ぱぱもままも
外は危ないから、出ちゃいけないよって言ってたから、
ぱぱとままが出かけるときは
いつも一人で窓からお空を眺めて待ってるんだぁ、
ずっと、お外は憧れだったんだ
でも、どうしても我慢できなくて、
今日は、お外に出てみることにした、
ぱぱとままが言ってる事は本当だった。
お外は危険がいっぱいだね、
追いかけられたり、
食べられそうになったりするんだ、
それなら、お家に帰って、
お部屋で寝てた方がいいね
もう帰ろう、お外は怖いし、危ないからね
ずっとばぱとままにお世話しててもらったほうがいいや、
_______________________
「 ぴーちゃん!
良かった、帰ってきたら鳥かごは空いていたから、…心配したんだよ…?!
もうお外にでたら駄目よ、危ないんだから、… 」
うん、ごめんね、まま